QUAKE(ゲーム)

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QUAKE(ゲーム) - (2021/11/20 (土) 16:51:44) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2020/12/13(日) 15:48:40
更新日:2024/04/04 Thu 17:32:36
所要時間:約 5 分で読めます





概要

QUAKEとは、1996年にid Softwareが開発・GT Interactiveが発売したFPS。
Wolfenstein 3D」や「DOOM」に続いて発売されたid Software第三の主力FPSシリーズであり、前作同様にSFとファンタジーの混ざった独特な世界観を特徴としている。

それまでは「Dark Forces」「System Shock」「Future Shock」「Marathon」といったFPSで部分的に導入されるだけであったポリゴンによる3D描写を本格的に導入。
当時のFPS業界で初めて、 武器、地形、キャラクター全てのフル3D描画を実現した作品 である。

元々はバーチャファイターに感銘を受けたジョン・ロメロがダークファンタジーな近接格闘RPG「タイムクエイク」として作っていたのだが、どう見ても面白くない上に納期に間に合いそうになかったため素材だけ流用して「DOOM」風の堅実なFPSに作り直された作品。
そのため初期装備が斧だったり、中世的な敵キャラが多かったり、城っぽいマップだったりと突貫工事感の漂うファンタジーRPG感のある内容となっている。
ジョン・ロメロやトム・ホールの退社を招いた、id softwareにとっても転換期と言える作品である。

DOOMシリーズとは打って変わって、ホラー全開で陰鬱なBGMがほとんどを占めている。
ミッションパック二作にはそれぞれの世界観に合わせた、ホラー成分かなり控えめなBGMが用意されている。

難易度はイージー・ノーマル・ハード・ナイトメアの4つ。ナイトメアの選択にはちょっとした手間が必要で、この仕様はなぜか各ミッションパックにも継承されている。

2021年に発売25周年を記念してリマスター版が発売。最大4Kまでの解像度に対応した他、既存のミッションパック及び新規ミッションパックが同梱している。
オリジナル版をあらかじめ買っていた場合は無料アップデートという形になる。



ストーリー

科学技術が発展した遠い未来の地球。
人類は政府主導でテレポーテーション装置「スリップゲート」を開発していたが、それを「シュブ=ニグラス」率いる次元侵略種族、コードネーム「クエイク」が嗅ぎ付けてしまう。
スリップゲートを通ってなだれ込んでくる魔物たちによって研究所は制圧され、地球の制圧は時間の問題だった。

政府はスリップゲートを再び確保するための極秘作戦「オペレーション・カウンターストライク」を開始したが、魔物との激戦により作戦に参加した隊員たちは壊滅。
最終的に生き残ったたった一人の男「レンジャー」と、魔物の侵攻先へと繋がる4つのスリップゲートのみが残った。

ただ一人の希望となったレンジャーはショットガンと斧を手にスリップゲートへと飛び込み、敵勢力「クエイク」の壊滅を目指す。

キャラクター


  • レンジャー(クエイクガイ)
我らが主人公。いつもどおり 設定上は 一般人。
黄土色の服と灰色の装甲、顔の露出した灰色のヘルメットを着用しており、巨大な斧を愛用している。
大量の武器弾薬を携行し、全ての兵器を難なく使いこなし、強靭な体力とバイク並みの脚力を兼ね備えた 人の形をしたバケモノ。
更にはジャンプしながら全身を振り回し無限に加速する 超能力すらも有している。人間...?

政府がスリップゲートを開いたことで「クエイク」が侵攻し地球が存亡の危機に陥り、スリップゲート奪還作戦「カウンターストライク」に参加。
最終的にスリップゲート施設を奪取することには成功するが、作戦に参加した中でただ一人の生き残りとなってしまう。

しかし持ち前の超人的な戦闘能力を駆使して各所の魔物の軍勢を挽肉に変え、シュブ=ニグラスが捜し求めていた「ルーン(アメコミでいうインフィニティ・ジェム的ななんか)」4つを先に奪取。
そのルーンを組み合わせて超パワーを解放し、シュブ=ニグラスの隠れていた本拠地に次元の穴をこじ開けて逆に殴りこみをかける。

最終的に無敵のシュブ=ニグラスを殺すため出口移動式スリップゲートの出口を無防備な内臓に設定、そのまま飛び込んで*にくのなかにいる*し、愛用の斧を取り出して臓物をミキシング。爆発四散した血と肉片を浴びながら満面の笑みで生還した。

  • グラント
ゾンビマン枠の元軍人。出番の多い雑魚。
倒すとシェル弾5発を落とす。ショットガンでも近~中距離なら2発で倒せるので序盤はグングンシェル弾が溜まっていく。

  • ロットワイラー
Wolfenstein 3D以来の登場となった犬。ピンキーデーモン枠その1。
移動速度と飛び掛り攻撃が厄介だがHPはグラントと同じくらい低め。

  • オーガ
チェンソーとグレネードを所持する人食いモンスター。意外に機敏で初見はビビるが慣れればロケット回収要員と化す。
至近距離のダブルバレルショットガンで4発かかる程度にはタフ。
ロケットランチャーの直撃で2発必要であり、落とすロケット弾とプラマイゼロになるのでネイルガンなどで対処したい。

  • スクラッグ
カコデーモン枠。常時浮遊して弾を吐き出す。
見失うとこちらが攻撃できない真上から襲ってくることもしばしばあるので見かけたら優先して片付けておきたい。

  • ナイト
ピンキーデーモン枠その2。小柄な騎士だが移動速度が早く、もたもたしていると囲んで剣で叩かれる。

  • フィーンド
ピンキーデーモン枠その3。ジャンプ攻撃と素早い爪攻撃がプレイヤーを苦しめる。
オーガが近くにいることが多いのでうまく同士討ちで削り合わせたい。

  • ゾンビ
細身の動く屍。自分の肉をちぎって投げてくるという斬新な攻撃を繰り出してくる。
通常攻撃では一定時間倒れるだけで止めを刺すことができず、爆発武器で肉片に変えて初めて倒すことができる厄介キャラ。しかも起き上がるまでは完全に無敵。
それ以外の武器ではクアッドダメージの効果中にのみ倒すことができる。
下水道に多く潜んでおり処理が面倒。移動速度が極めて遅いのであえてダウンさせて放置して逃げる戦法も有効。
爆発武器やよほどの高火力攻撃でない限り倒せない耐久力と絶妙に低い攻撃力から、同士討ちで別の敵を足止めさせる役に最適。デスナイトやフィーンドの近くにいる時は狙ってみよう。

  • シャンブラー
白い巨体を持った強敵。早い上に射程が長く大ダメージを与える電撃を放つ。エイムもかなり正確で、遮蔽物なしでは基本的に回避は困難。
接近戦も抜かりなく強力であり、特に両腕を振り下ろす「スマッシュ」は凶悪なダメージで多くのプレイヤーを肉片に変えた。
何気に足も速く、タフネスも頭一つ抜けて高い最強の敵だが、その分同士討ちでも比類なき強さを発揮してくれる。
さすがにゾンビ相手には相性が悪い……なんてことはなく、スマッシュの一撃はダウン中のゾンビをもバラバラにしてしまう。

なぜかリマスターを担当したNightdive Studiosの大のお気に入りキャラクターであり、同社のごり押しにつられてかQUAKer内でも徐々に カコデーモン枠のマスコットキャラ と化しつつある。

  • エンフォーサー
強化版グラント。レーザー攻撃を放つ重武装兵士。英語でよく喋る。
ヘルメットの構造が宇宙海兵隊に似ており、また持っている武器もUACのプラズマライフルに酷似した構造。もしかすると...?
倒すとセル弾5発を落とす。貴重な補充手段なのでなるべくバラバラにしないように倒したいところ。

  • デスナイト
火球を放つ黒騎士。遠近両方に強い厄介なヤツ。
ナイト同様剣の攻撃が多段ヒットであるため、うまく同士討ちに持ち込むと意外と強い。

  • ロットフィッシュ
水中で噛み付いてくる畜生ピラニア。マウスエイムを普及させた原因の一つ。
シュブ=ニグラスのマップではいきなりコイツの群れに囲まれる所から始まる。

  • ボア
クモ人間。中ボスとして登場する、誘導弾を放つ強敵。
弾のホーミング性能がやけに高く、一度捕捉されると回避は非常に困難。
ちなみに誘導弾による爆発はボア自身にもダメージを与える。

  • スポーン
地獄設置型ボム。あちこちを跳ね回るせいで狙いを定めにくい。
絶命時の爆発も高威力なので、なんとか距離を取って倒したい相手。

  • クトーン
エピソード1のボス。溶岩の中を泳げる赤い巨大モンスター。
手持ちの武器は全く効かないため、ステージに用意された電撃発射ギミックで倒す必要がある。
特大ダメージの溶岩弾を絶え間なく投げつけてくるので、なるべく立ち止まらないようにしたい。

次元侵略種族「クエイク」の親玉。本体は巨大なツノの生えた肉塊で、強大な魔力を持ち大量の魔物を召還することができる。
本体に直接的な攻撃能力はないが接近したものを触れずに呪い殺すことができ、大量の敵を召還・使役する能力を持つ強敵。
さらに外部からの一切の攻撃を無効化することができ、通常火器では倒すことができない。

地球政府が次元に干渉するスリップゲートを使用したことで地球側の存在を知り、侵略と地球の作り変えのために究極のパワーを秘めるルーンを集めようとするが、地球最強の男であるレンジャーに尽く阻止され逆に根城に侵入されてしまう。

最終的にレンジャーによって移動式スリップゲートの出口を体内に設定され、telefrag効果で人間一人分の内臓器官を吹き飛ばされた挙句更に斧でかき混ぜられて爆発四散した。

ミッションパック「Scourge of Armagon」追加モンスター

  • セントロイド
両鋏がネイルガンになっているサソリ。左右に素早く動きながら釘弾を浴びせてくる。
尻尾の一撃が強烈で、まともに食らうと大ダメージを受ける。

  • グレムリン
両手が鋭利で長い爪になっている気色の悪いモンスター。
プレイヤーの武器を奪って使ってくる悪知恵の持ち主である。奪われた武器は倒せば取り戻せる。
他のモンスターの死体に近づくとおもむろに死体をひっかき始め、新しくグレムリンを生み出す。

  • スパイク・マイン
ふわふわと空中を漂っているトゲ付きの丸い物体。
接触すると爆発し大ダメージを受けてしまう。
風船っぽい性質なのか、ネイルガンの1発で簡単に爆発させられる。近付かれる前に狙い撃って阻止したい。

  • アーマゴン
本ミッションパックのラスボス。
両腕からロケット弾やレーザー弾を発射してくる強敵。特にロケット弾をまともに食らうとあっという間にミンチになるので柱をうまく使って回避したい。
隣接すると強力なパルスを発し、大きく弾き飛ばしてくる。パルス攻撃のダメージは低いがロケットやレーザーの追撃をもらいかねない。
このように真正面から戦うとまず勝てない火力を誇るが、柱でうまいこと位置調整をすることで一方的に攻撃しハメ倒すこともできてしまう。
倒すと上半身のみ爆発四散し、機械の足だけが遺される。

ミッションパック「Dissolution of Eternity」追加モンスター


  • 電気ウナギ
ロットフィッシュに替わって登場する水中の敵。
対処法はロットフィッシュと変わらない。

  • マルチグレネード・オーガ
マルチグレネード弾を撃ってくるオーガ。服の装飾も通常のオーガと少し違う。
倒すとマルチロケット弾2発を落とす。

  • ヘル・スポーン
スポーンの色違い。

  • ガーディアン
地面からぬるりと現れる人型モンスター。
ボスガーディアン、エジプティアンガーディアン、ハイプリーストといった中ボスの取り巻きとして現れる。
槍から3方向にレーザー弾を撃って攻撃してくる。中ボスたちも攻撃方法は同様。

  • レイス
下半身のない魔導士のようなモンスター。空中を移動する。
ボアの様に誘導弾を放ち、耐久力も高い難敵。おまけに倒すと爆発する。

  • スタチューナイト
エピソード2のマップ1にのみ出現する石像のようなナイト。ナイト型とデスナイト型の2種類がいる。
特定のスイッチやアイテムなどに触れると動き始める。
HPはそれぞれ生身のナイトたちと同等。

  • マミー
包帯が巻かれた強化型ゾンビ。
HPは高いが、爆発武器以外も普通に効くようになっている。

  • ヘパイストス
小型のクトーン。とあるマップに4体登場し、全員倒すことで次のマップへ行ける。
電撃発射ギミックは無く普通に武器攻撃で倒せるが、ラヴァネイル弾のみ無効化するという地味に厄介な特性を持つ。

  • オーバーロード
エピソード1のラスボス。エピソード2にも1度だけ登場する。
レイスの親玉で、同じく誘導弾を放ってくる他、手に持った斧とメイスを使った近接攻撃も繰り出してくる。
ダメージを受けると瞬間移動で別の場所へ逃げるため、定点攻撃がしづらいいやらしい敵。

  • ドラゴン
いそうでいなかったかなり直球デザインのドラゴン。時空エネルギー変換器を守護する、本ミッションパックのラスボス。
遠距離では爆発する火球やプラズマ弾を吐き出し、接近すると爪を使って攻撃してくる。
攻撃力は高くHPも極めて高い、紛れもなく本作最強の敵。まずマルチロケットを効率よく当てられるかどうかが攻略のカギになる。
しかしドラゴンの強さ以上にマップで頻繁に起きる地震が極めて厄介で、うっかり溶岩に落ちてそのまま死ぬことも多々ある。ちなみに溶岩地帯はかなり広い。
反重力リングが配置されているので有効に活用しよう。
見事撃破すれば時空エネルギー変換器への道が開き、最奥に控える変換器を破壊することでゲームクリア。


武器

今作では弾薬の装填数は釘弾が200発、他が100発に統一されている。
バックパックなどの装填数増加アイテムは登場しない。
最初から持っている武器の一つ。スロット1に入る。
当然ながら威力は最低で、できる限り遠距離で対処したい敵の多い本作で戦闘に使用する機会は本当に少ない。
シークレットの捜索には有用だが、シェル弾が余りやすい終盤ではその役目もショットガンに奪われがち。
リマスター版ではコイツでシャンブラーを倒すという実績/トロフィーが追加された。*1

  • ショットガン
最初から持っている武器。弾薬はシェル弾を使用。スロットは2。
序盤はこれで凌ぎつつ、終盤でも弾薬の補充の簡単さから敵のおびき出しや削り役として出番がある。
ちなみにDOOMのピストル並みの連射速度を持つ。
弾薬パックはそれぞれ20発と40発。

  • ダブルバレルショットガン
スロット3に入る武器。弾薬はシェル弾を使用。
近~中距離用というDOOM2の仕様をほぼそのまま受け継いでいる。
リロードモーションは残念ながら用意されていない。

  • ネイルガン
スロット4に入る武器。二つの銃身からを連射する序盤の主力。
連射武器の宿命で弾薬消費がやや激しいため、ダブルバレルショットガンとうまく使い分けたい。
ミッションパック「Dissolution of Eternity」ではラヴァネイルという特殊弾が追加。
通常の釘弾よりダメージが大きい。
弾薬パックはそれぞれ25発と50発。

  • スーパーネイルガン
スロット5に入る武器。4連装のネイルガンで、凄まじい連射速度を誇る中~終盤の主力の一つ。
連射速度の高さによる怯み効果が特に強く、ボアやシャンブラーを相手取る際はロケットランチャーより頼もしい。
攻撃力も折り紙付きだが弾薬の消費がネイルガンに輪を掛けて激しいのが難点。
「Dissolution of Eternity」のラヴァネイル弾によるDPSはトップクラス。先制できればシャンブラーに電撃を使わせずに倒すことも十分可能。

  • グレネードランチャー
地面や壁で跳ね返るグレネード弾を発射する武器。スロットは6。弾薬はロケット弾でロケットランチャーと共有。
大抵ゾンビが出現する辺りのタイミングで手に入る。
汎用性ではロケットランチャーの方が上だが、角から攻撃したり上の足場から真下を攻撃したりとこの武器ならではの活躍も可能。
「Dissolution of Eternity」で使えるマルチロケット弾では一定時間後に5つに分裂するグレネード弾を発射する。
分裂前に着弾した場合のダメージは通常のグレネードと同等。

  • ロケットランチャー
おなじみの爆発武器。今作ではスロット7に入る。
終盤の心強い主力だが自爆に十分注意しなければならない点も相変わらず。
シャンブラーを倒すには直撃で10発は必要であり、あまり怯ませられないので相性が悪い。
落ちている弾薬パックはそれぞれ5発、10発と少ないが、オーガがコンスタントに出てくるため考えなしに乱射しない限り意外と弾薬の不足はしない。
「Dissolution of Eternity」ではマルチロケット弾により1回で4発ものロケットを発射。
全弾命中すればオーガやデスナイトをも一撃で倒すことができる上、やや精度が悪いが自動追尾機能もある。

  • サンダーボルト
今作におけるセル弾枠。スロット8に入る武器。
その名の通り強力な電撃を発射する武器で最強のDPSを誇るが、スーパーネイルガン以上に弾薬の消費が激しい、射程に限界がある、弾薬パックは配置数が少ない上にそれぞれ6発、12発と補充量も少なめ、水中で使うと自他に感電ダメージを与えるとデメリットも多い。
セル弾を落としてくれるエンフォーサーはなるべく原型を留めるように倒していきたい。
使う際もシャンブラーなど強力な敵に使うようにしよう。
ちなみに感電ダメージは非常に高く、アーマー無し・ヘルス100の状態だと5発分でギリギリ耐えられるレベル。6発以上残っていると即死する。
無敵アイテムの効果中は水中での感電ダメージも防げるが、何発残っていようと全弾消費してしまう仕様なので水中戦で使うメリットは皆無。
ならば陸上から水中に向けて撃ったら安全に水中の敵を殲滅できるかというと、残念ながらそんなおいしい話はないのであった。
「Dissolution of Eternity」ではプラズマ弾を使用可能。ロケット弾よりややダメージが高く、着弾地点の近くにいる敵に電撃を浴びせるBFGを彷彿とさせる追加効果を持つ。
爆発するので直撃させればゾンビを倒すことが可能。電撃ではダウンに留まる。
水中では全弾消費と同時に感電ダメージを与える効果は通常のセル弾と同様。

ミッションパック「Scourge of Armagon」追加武器

  • マインランチャー
グレネードランチャーと同じスロット6に入る武器。
グレネード弾同様放物線を描いて飛んでいくが、壁や床に当たってもバウンドせずそのままくっつき、誰かが近づくと起爆する。
その他にも他の武器の射撃などで能動的に起爆できる他、一定時間が経過しても爆発する。
この時間経過の爆発を利用しなければ入れないシークレットエリアも存在する。

  • レーザーキャノン
セル弾枠追加武器その1。壁や床で反射するレーザーを連射する武器。スロットは9。
DPSや燃費はサンダーボルトに準じているが、最大の強みは水中でも問題なく使用できる点。セル弾を使う武器の中で唯一感電ダメージが発生しない。
序盤から使えるので活躍させやすい。反射したレーザーはプレイヤーにもダメージが入る点は注意。

  • ミョルニル
セル弾枠追加武器その2。スロットは0。
床まで振り切るとセル弾15発を消費し強力な雷を発生させる。使用感はBFGに近い。
壁や敵などに隣接していたり所持弾数が15発未満だったりする場合はただのハンマーになる。殴打の威力は低め。
水中ではサンダーボルト同様全弾を消費し感電ダメージを振りまく。


アイテム

  • アーマー
ダメージ軽減アイテム。グリーン・イエロー・レッドの3種類があり、それぞれ軽減率と耐久値が異なる。
グリーンは耐久値100で30%軽減、イエローは耐久値150で60%軽減、レッドは耐久値200で80%軽減。
イエローとレッドはシークレットエリアに隠されている場合が多い。
上位アーマーは耐久値にかかわらず上書きで装備でき、同ランクのアーマーは耐久値が1でも減っていれば再取得する。
下位のアーマーへは一定値まで耐久値が減っていないと乗り換えないため、誤って取ってしまう事故はあまり発生しない。

  • メガヘルス
巨大なヘルスボックス。ヘルスの減り具合に関わらず取得でき、ヘルスを100回復する。
超過回復した分は時間経過で100になるまで減り続ける。最大値は250。

  • クアッドダメージ
クエイクのロゴマークの形をした石。取得すると30秒間ダメージが4倍に激増する。
効果時間中は爆発武器以外でもゾンビを倒せるようになる。
究極の弾薬節約アイテムなので効果中は積極的に薙ぎ倒していきたい。
ちなみに自爆ダメージは至近距離になるとレッドアーマー耐久値200、ヘルス100の状態でようやく1発耐えられるレベルなのでロケットランチャーやグレネードランチャーのご利用は計画的に。
また、効果時間中に撃った弾でも効果が切れた後に着弾したらダメージ4倍効果は乗らない点にも注意。グレネードランチャーで顕著。

後のシリーズでも大暴れする名物アイテム。特にQUAKEⅡではマップを跨いで持ち歩き、任意のタイミングで使用できてしまうためラスボス戦まで温存するプレイヤーが相次いだ。

  • ペンタグラム
取得すると30秒間無敵になるアイテム。効果時間中はアーマーの耐久値に666が表示される。
自爆ダメージももちろん無効化するのでロケットジャンプのお供に。
ちなみにダメージ自体は防いでくれるが、アーマーの耐久値は効果中も減っていく。

  • リング・オブ・シャドウ
30秒間透明化し、敵に気付かれなくなるアイテム。ただし攻撃して気付かれるとそのまま敵視される。
シークレットに置かれていることが多い。

  • バイオスーツ
30秒間スライム地帯のダメージを無効化し、水中で溺れなくなるアイテム。
深く潜る必要がある水場などあからさまに使って欲しい所によく配置されている。
溶岩地帯には効果がない点には注意。
「Scourge of Armagon」ではウェットスーツというアイテムに置き換わっている。
こちらは効果時間と溺れなくなる効果は同じだが、水中の移動速度上昇とサンダーボルトやミョルニルによる感電ダメージ無効という追加効果を持っている。
バイオスーツの方は全く出ないかというとそうでもなく、一つだけバイオスーツが置かれたマップがある。

  • 召喚ホルン
ミッションパック「Scourge of Armagon」の追加アイテム。
取得するとモンスターが召喚され、味方として近くの敵に攻撃を仕掛けてくれる。
味方モンスターもプレイヤーの攻撃でダメージを受けてしまうのでフレンドリーファイアには注意。
一部のマップではなんとシャンブラーが召喚される。圧倒的な強さで次々と敵を蹂躙してくれるので頼りにさせてもらおう。

  • 反重力ベルト
ミッションパック「Dissolution of Eternity」の追加アイテム
取得すると45秒間ジャンプ力が上昇し、落下も緩やかになる。
各エピソードのラスボス戦マップでは必ず配置されているが、それ以外のマップではほとんど見られない。

登場勢力


  • 政府
本作のUAC枠。相変わらず適当にポータル開いてたら謎の勢力に襲撃された。


  • クエイク
本作の悪魔枠。あくまで政府がとりあえず「クエイク」というコードネームで呼んでいるだけで、実際の組織名は不明。
そのまんま「悪魔」呼びされる場合も多く、人間や犬に憑依してゾンビ化させるなどやってることも一緒。
別次元の存在であるシュブ=ニグラスが率いる次元侵略型種族であり、幾多の次元を駆逐してきた結果騎士から巨大ゴリラまで配下はさまざまなバリエーションが存在する。
住んでいた次元が暗いせいでどの生物も目玉が退化しており非常に不気味。

スリップゲートを利用して地球へと攻め込み、ルーンを4つ集めて指パッチンしようとしたが逆にレンジャーにルーンを強奪され、故郷に乗り込まれてしまう。
必死で抵抗を図るが、奮戦虚しくシュブ=ニグラスが爆発四散し壊滅した。

エンジンを流用強化した作品である「Half-Life」シリーズにも、似たような他次元の生物を奴隷化する種族として「ニヒランス」「コンバイン」が登場している。
次元侵略を行うFPSの敵種族としては、実質的に彼らの先輩と言えるだろう。まぁ元を辿ればクトゥルー神話なんだけど

拡張性

前作同様に本作の「QUAKEエンジン(id tech 2)」も高い拡張性を誇っており、3Dのため前作ほど簡単ではないもののさまざまなMODが製作された。
前作と同じゴアMODはもちろんのこと、フル装備でタイマンする『ROCKET ARENA』、クラス制が導入され協力しあう『Team Fortress』、ルールとしてのキャプチャーザフラッグを始めて実装した『Threewave CTF』、とにかくバカゲー要素を詰め込みまくった『PainKeep』などなど、様々なMODが登場した。

また、本作に使用されたエンジンを受け取ったValve社はそれを元に「Goldsrcエンジン」を開発。
今もなおFPS史に残る傑作として知られる『HALF-LIFE』を作り上げた。

更に、現在ではQUAKEエンジンの改良版である「DarkPlacesエンジン」を使用した『WRATH:Aeon of Ruin』というFPSが 2019年からアーリーアクセス販売中
まだまだ引退は先の話らしい。

余談

  • インターネットを介したオンラインマルチプレイの登場
公開当初こそ「フル3Dなだけで重いわりにマップは暗くて大して緻密でもない。『Duke Nukem 3D』のほうがよっぽど作りこまれているじゃないか」と否定的な意見が多かった本作だが、その素晴らしさが真に共有され始めたのはオンラインマルチプレイだった。
フル3Dで立体的に動き回り、縦横無尽にロケットランチャーを撃ちあう高速かつ爽快なマルチプレイデスマッチは高い評価を受け、各地で賞金大会が実施され競われるほどの人気を獲得。
更にQuakeはTCP / IP接続を可能にした最初のFPSゲームの1つでもあり、LANではなくインターネット上で誰ともプレイできるという画期的な機能を備えていた。
公式MODとして、ネットコードを改良した「Quake World」というオンラインに特化したものも提供された。
つまり、 シングルプレイとしては普通かそれ未満だが、オンラインマルチプレイは超大人気 、というシングルプレイ全盛期の当時としては変わった作品となった。

  • 業界への影響
フル3D時代の到来を招き、翌年からは『CHASM: THE RIFT』『Unreal』『Jedi Knght』など雨後のタケノコの如く大量の3DFPSが誕生した。
しかしその多くは技術力が足りない、オンラインが雑など突貫工事が目立ち、「Poor man's QUAKE(貧乏人のためのクエイク)」呼ばわりされることに。
1998年までにはビルドエンジン製ソフトを除く殆どがフル3DのFPSへと移行し、『Wolfenstein 3D』から続いた2DFPS時代は終わりを告げることとなった。

  • ロケットジャンプ
ロケランを敵に当てると爆風でノックバックする。
ではあえてジャンプ直後に自分の足元に打ち込むと…?
正解は「とんでもない高さまで飛び上がれる」である。
本来行けないところへ飛び上がっての奇襲なんてのも可能。
角度を変える事で高さを減らして距離を稼ぐ等、ロケット1本あればかなり自由自在に飛び回れる。
当然ロケットだけじゃなくグレネードの爆発に合わせてジャンプしても同じ事が出来る。

本来は開発者側も想定していないプログラムミスだったのだが、これを面白がって後の作品では本格的に導入、
今では高い所へ飛びあがるだけでなく「水平方向に加速」したり「足場のない場所に留まる」テクニックもフル活用して複雑な地形を踏破、ならぬ爆破する「ロケジャン」ジャンルの礎となっている。

なお、体力が無いのにロケジャンしようとして肉片になるのは誰もがやる道。

  • ストレイフジャンプ誕生
元々DOOMエンジンには「ナナメに走ると縦移動と横移動が加算され若干早くなる」という仕様が存在したのだが、本作ではそれを解消すべく「一定時間ナナメ移動すると通常速度まで減速する」というプログラムが仕込まれていた。
しかしそれも同じ方向に移動しなければ発動しないことが突き止められ、視点を移動しまくって様々な角度にナナメ移動するストレイフランというテクニックが登場。
更にジャンプ中は一切の減速プログラムが適用されないという抜け穴も見つかり、 「ナナメ移動速度とナナメ移動速度を加算し、ジャンプしながら延々加速しまくる」 ストレイフジャンプが登場。
更には「横移動と視点移動を繰り返すだけで空中で曲がりながら加速できる」 バニーホップ も発見される。
1997年の競技大会終盤で発覚したのだが、ゲームの根本的なバランスを崩す危険なテクニックとして、バニーホップはQUAKE IIでは修正されることとなった。
ストレイフジャンプはQ2になっても生き残り、QuakeIII以降も仕様として存続。Quake系特有の「真っ直ぐ走るのがめちゃくちゃ速いが、曲がるのは非常に苦手」という原点は間違えなくQ1から引き継がれている。

...が、エンジンを流用した子供「HALF-LIFE」とその孫である「Counter-Strike」はこの親のバグを受け継いでしまう。
こうして誕生したのが 史上最強の物理学者 と、 戦場を飛び回るテロリストグループvs戦場を飛び回る特殊部隊 という最悪すぎる絵面である。

ただGoldsrcのバニホは非常にタイミングが難しく*2、スクリプトかマウスホイールにジャンプを割り振らないとまず成功しない。
それに加えて、ロケランではなく実弾兵器主体の『カウンターストライク』はバニホで飛び回ったところで、着地してしかも静止してないとまともに弾が飛ばないので加速したところで銃撃戦には不利となり、使える場面はかなり限定される。
限定されるだけで使い所はあるため通常の野良試合では「習得すると便利な上級テク」として普及したのだが、賞金大会ではルールでスクリプトジャンプやホイールジャンプが禁止されたので、e-sports的にはそこまで猛威を振るうことは無かった。

一方、シングルプレイ専用ゲームである『HALF-LIFE』は「マップがシームレスなためスピードラン向け」・「ルールに縛られず、要所以外の銃撃戦も必須でない」という好条件が重なった結果、 手榴弾での自爆を始点に物理学者たちが物理を超越して高速で吹っ飛びクリアタイムを競う魔境 に発展。熾烈な記録争いにより、耐性がなければ開幕30秒で嘔吐確実のとんでもないスピードラン記録動画が並ぶこととなった。
結局QUAKEエンジンとその派生作でバニホが注目されたのは、バニホがタイム短縮に繋がる『HALF-LIFE』『CS:Condition Zero』といったシングルプレイFPSのスピードラン界隈と野良CS対戦部屋、こういった大会禁止が無かったQUAKE・HL用のMODである「Team Fortress(Classic含む)」ではなかろうか。

  • 幻のタイムクエイク
id Softwareの中心的人物であるジョン・ロメロは「DOOM」発売後に技術提供も兼ねてRaven SoftwareのDOOMクローンなダークファンタジーFPS「HERETIC」「HEXEN」の開発に関わっており、それがきっかけで 「フル3Dのダンジョンを探索して魔物を倒すアクションRPGを作りたい」 という野望を抱いていた。
そして「DOOM II」の発売後に新作アクションRPGとして製作が開始されたのが「タイムクエイク」。地面を叩いて地震(Quake)を起こすトールハンマーを使い、敵を倒していくダークファンタジーものになる... はずだった。

QUAKEの販売を担当したGT interactiveは納期が短いことで有名で、後に極端に短い納期が原因で「BLOOD II: The Chosen」というクソゲーを送り出してしまったパブリッシャー。ロメロの構想する大規模RPGの開発は遅れに遅れ、見かねたほかのid Software開発者はそれに待ったをかける。
結局ファンタジー部分は流用しつつ新しくSF部分を追加し、やや不恰好ながらも前作同様の「DOOMっぽい」堅実なFPSに仕立て上げることに成功、無事GT interactiveの納期に間に合ったのでした、めでたしめでたし。

...当然ながら、熱心に開発に取り組んでいたゲームが他人の手で世界観をぶち壊されて普通のFPSに成り下がってしまったことでシングルプレイシナリオ至上主義のロメロはキレた。
同僚とのid Software創立以来伝説的な開発者として名を馳せていたロメロは、このひと悶着を機にid Softwareを退社。トム・ホールやウォーレン・スペクターらと共にIon Stormを立ち上げる。
そうして誰にも邪魔されず理想の「タイムクエイク」を作れる環境を得たロメロは、本来のQUAKEが目指した形として クソゲーとして知られる 「大刀 DAIKATANA」を作り上げたのだった。

なお同時期に「3Dのダンジョンを探索して魔物を倒すアクションRPGを作りたい」を形にしたダークファンタジーこと「キングスフィールド」が生まれ、成熟していくのはまた別のお話…。



関連項目


同社の前作にしてFPSを広めた傑作。マルチプレイは搭載されているがオンライン対戦は荒削りでバランス悪め。

創作コミュニティSCPに投稿された、QUAKEを題材にした創作作品。

ボスキャラの元ネタ。ただし名前を借りただけで関係は薄い。

同期。同じく3Dアクションゲーム。








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