ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR

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ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR - (2020/10/25 (日) 05:31:51) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/01/11(月) 14:21:59
更新日:2024/03/21 Thu 20:47:09
所要時間:約 5 分で読めます





15年前 戦争があった

いや―
戦争ならば 遥か昔から 何度となくあった
彼らは北辺の谷を出で 南の土地を目指して侵攻を繰り返した

運に恵まれぬ彼らに 勝利が続くはずはない
彼らは 時代が変わったことに 気づかなかった
敗戦を繰り返しては領土を失い 小国に戻りつつあった彼らは
比類無き工業力を養い
それを武器に 世界に向かって 最後の戦いに挑んだ

それが15年前の戦争―
彼らは猛々しく戦い 惨敗した

自国内で 核兵器を使う 愚さえ犯したベルカ人
その無惨さを目にした戦勝国たちは 自らの武器を捨てようと心に誓った

世界に平和が訪れた
彼らのおかげで
それは永久に続くかと思われた

平和から最も遠いこの島で 平和を守って飛ぶ彼ら


ACE COMBAT 5
-THE UNSUNG WAR-


Nothing Else Comes Close.



エースコンバット5は、エースコンバットシリーズの記念すべき第5作目。

基本的なシステムは変わっていないが、今作は僚機に指示を飛ばしたり、「機体経験値」の要素が増え、やり込み度が格段に上昇した。
PS2以降の作品としては唯一、特殊兵装が機体毎に1種類に固定となっている。
不評だったのか次回作のZERO以降は04と同様の2~3種類の内一つを初期装備、残りを追加購入する形となった。

またアーケードモードでは前作・エースコンバット04の主人公であるメビウス1が登場する等嬉しい演出も有る。
Mobius1 Engage!

使用されている楽曲・グラフィック・シナリオは素晴らしく高次元であり、神ゲーとの呼び声が高い。
特に楽曲はサントラがCD4枚組になる程の容量であり劇中では未使用の楽曲も収録されている。

脚本は前作でサイドストーリー制作で監督を務めた片渕須直氏が続投し、映画のような展開が繰り広げられることから人気が高い。
パッケージではF-14が描かれているが、本編でも後半の展開で部隊新設された際の部隊章がF-14に描かれたことなどもありシリーズでも
F-14=5の主人公部隊という認識が浸透し、その後のシリーズでも特別塗装での登場回数も多い。

F-14という元々人気機種というのもあるが立体化では同じPS2三部作主人公であるメビウス1やサイファー共々商品化の機会も多い。
ソフトが発売されて15年後でもJC wingsから1/72・1/144ダイキャストモデルが発売されるなど高い人気を維持している。



【あらすじ】

オーシア大陸北東の ベルカ公国 が引き起こしたベルカ戦争から15年後、2010年。
オーシア連邦の孤島・サンド島。
隣国ユークトバニアに最も近いこの地で飛行訓練を行っていたオーシア空軍の訓練生達の許に、突如国籍不明機が襲来する。
その結果、訓練生と教官を含む8人が死亡、更にユークトバニア――ベルカ戦争以来の友好国だったはずの彼らは、オーシア連邦に宣戦布告した。
たまたま地上に残っていた数名の訓練生は、人数不足からやむを得ず実戦に投入される。
上官をことごとく失った事で訓練生でありながら隊長になってしまった ブレイズ は、3人の訓練生仲間と共に各地で戦う。
――しかしその一方で、戦争の裏にはある陰謀が渦巻いていた……。


【ウォードッグ隊の人物】

■ブレイズ
主人公。バートレットとチョッパーからは「ブービー」と呼ばれる(英語版では「キッド」)。
開戦から様々な戦闘を経て技術を付け、ウォードッグ隊の隊長として的確な指示や、素晴らしい操縦技術で数々の伝説を残す事になる。
常に3人の仲間と共に戦っていたり、ブレイズ個人よりも部隊の4人一纏まりで恐れられたり期待されたりすることが多いため、
「隊長としての技能はともかく個人での戦闘能力は他の歴代エスコン主人公程の強者感が薄い」という意見も散見されるが、
困難なミッションを単騎でこなしたり、部隊員からも自分達とは別格の強さと称される事も多々あるため、決して他のエース達に引けは取らない。
スノー大尉曰く、「戦闘中の今この瞬間にすら成長している」とのこと。

基本エースコンバットの主人公は外観年齢性別全てが不詳だが、彼は作中の新聞の写真に写っている為ある程度判明している。
比較的ガタイの良い男性だが、顔はチョッパーの腕に隠れており見えない。
両手を腰に当てて身を乗り出すようなポーズを取っており、ノリの良い性格を感じさせる。

また基本無口なエースコンバットの主人公にしては珍しく、「はい」か「いいえ」か程度の意思疎通を行う事が出来る。
逆を言えば他の主人公はそれさえしないという事である

河野P曰く、「ブービー」の愛称はドイツ軍のエースパイロットエーリヒ・ハルトマンの愛称「Bubi(ブービ)」に由来しているとのこと。
初めてバートレットの僚機として飛んだ際に「最後尾」だった事と、「新人の坊や」の意味を掛けたネーミングである*1
一部のファンからは愛称の他に、仲間に関するエピソードの多さ、通称「黒い悪魔」といった点等から、
ブレイズそのもののモデルもハルトマンではないかと推測されている。
なお英語版で愛称が変更されているのは、アメリカ版製作スタッフから「ブービーだと『おっぱい(boobies)』を連想してしまう」と反対されたため。

■ケイ・ナガセ
ウォードッグ隊の二番機にして23歳の紅一点。
TACネームは「エッジ」。
サンド島に襲撃事件に於いて訓練生で唯一生き残った。
鋼の精神に肉体的にも優れ、天才的な操縦技術を持つが、時々油断したり無茶をしてしまう。
《もう少し…ブレイズの二番機で居させて…》

■アルヴィン・H・ダヴェンポート
ロック好きな29歳の兄貴分。
TACネームは「チョッパー」。
非常に饒舌で、戦闘中にも軽口を叩く陽気な漢。(その度に何度も怒られるのだが…)
しかしながら操縦技術は一級品。
またカークという名の犬を飼っており、度々ムービーに出て来る。
《へへっ…良い声だぜ…》

■ハンス・グリム
機械弄りが大好きな青年。
TACネームは「アーチャー」…なのだがその名で呼ばれる事は殆ど無い
訓練が不十分な新米であったが、戦闘を重ねる度にめきめきと力を付ける。
兄も陸軍に勤めている
《そうだ、来週誕生日だったんだ…僕》 

■ジャック・バートレット
ウォードッグ隊長にしてブレイズ達の教官。
TACネームは「ハートブレイク・ワン」
無駄口が目立つがパイロットとしての技量は高い。
しかし現場の判断で命令違反を何度も繰り返しており、昇進の見込みがない事から万年大尉と自嘲している。
序盤でナガセを庇い被弾、ベイルアウトするが…
《機体なんざ消耗品、搭乗者が生還すりゃ大勝利だ》

ちなみにベルカ戦争にも参加していて、ゼロのミッション10で登場する。

■マーカス・スノー
オーシア軍の空母ケストレルの飛行隊分隊長。エスコンの主要キャラには珍しい黒人。
TACネームは「ソーズマン」
かなり腕が立つようで、度重なる戦闘で隊が疲弊する中で最後まで生き残る。
戦闘機の無線越しに登場する機会は何度かあるが、生身の姿でムービーに登場するシーンが数回しかなく、容姿はほとんど描かれていない。
一応機体選択画面で顔写真が映るが非常に小さい。
《お前自身がお袋さんを喜ばせろ。あとちょっとだ。》

■サンダーヘッド
序盤~ウォードッグ隊離脱までウォードッグ隊の管制を担当したAWACS管制官。
非常に生真面目な人物らしく、陽気なダヴェンポートとはそりが合わないようで、度々衝突している。
ちなみに彼からはその石頭っぷりを、「サンダー石頭ヘッド野郎」と揶揄されている。
もっとも、その生真面目ぶりは同僚たちを心配する事から来ているもので、ダヴェンポートが墜落寸前に陥った時も声を荒げて励ましており、
彼の事を嫌っているワケではない。
また彼自身も無駄口が一切無い訳ではなく、ユークが 2010年の時分に戦艦を持ち出して来た 時には 「馬鹿にしやがって」 と吐き捨てた。
《私語は慎め。》


■オーカ・ニエーバ
ユークトバニア空軍所属のAWACS「オーカ・ニエーバ」管制官。
終盤におけるブレイス達の管制を務める。
サンダーヘッドと比べると、ユーモア溢れる人物の様子。
ちなみにユークトバニア語でオーカ・ニエーバは「空の目」……つまり「SkyEye」となるが、04のAWACS管制官との関係は不明。


また、本作はミッション中の僚機、サンダー石頭ヘッド、味方陸軍、敵兵士、警察官等の無線のやりとりも、好評だった前作に引き続き魅力的で、
音声データは前作のなんと20倍である。


【用語】

  • オーシア連邦
主人公らの属する国。
オーシア大陸の大部分を支配する、ストレンジリアル世界に於ける超大国の一つ。
巨大な軍隊を有し、その規模はユークにも引けは取らないが、ベルカ戦争以来軍縮を進めている。
マスドライバー施設を保有するなど、宇宙開発にも力を入れている。
保有する艦艇が米軍と同一なことからモチーフはアメリカと思われる。

  • サンド島基地
主人公らウォードッグ隊の所属基地。
オーシアの南西にあるセレス海の洋上にある、いわゆる南の島。
三角形をした小さな島であり、基地以外には何もない辺境の基地だったが、
その地理的要因から対ユーク戦の最前線基地となってしまう。

モデルはミッドウェー島と思われる。画像検索すれば分かりやすいが見た目はミッドウェー島そのまま。
というかミッドウェー島の正式名称はサンド島である。

  • オーシア国防空軍第108戦術戦闘飛行隊サンド島分遣隊
通称「ウォードッグ隊」「サンド島隊」。
主人公が所属し、後に隊長を務める事になる航空隊。エンブレムは「稲妻状の首輪を着けたレトリバー犬」。
人手不足を理由にまだ訓練生でありながらサンド島の警戒ついでに港を出港する第三艦隊の防衛に駆り出された事を皮切りに実戦投入させられ、
文字通りオーシア各地を飛び回る事になる。
しかしその活躍振りからオーシア軍各地で期待と尊敬を集められる様になり、
遂には「今日の空軍戦力はサンド島の4機だ」と言われた途端に地上部隊が奮起するまでになる。

  • 8492飛行隊
ウォードッグ隊の前に度々現れるF-15S/MTD4機で構成された戦闘機隊。「8492隊」とも。
謎が多く詳細不明。
数少ない情報として次作でこの部隊に所属するベルカ人はオーシアからの要請でアグレッサーとして派遣されたと明言されている。
グリムが8492隊に遭遇した事を軍上層部に報告した際、「そのような隊はオーシア軍には無い」と回答されるが……。

  • オーシア海軍第三艦隊
セント・ヒューレット港を拠点とするオーシア海軍の艦隊の一つ。数百年もの長い歴史を持つ伝統ある艦隊である。
出港支援を切っ掛けに、サンド島隊とは度々絡む事になる。
ヒューバート級航空母艦ケストレルを旗艦とし、同じくヒューバート級空母「バルチャー」「バザード」、その他多数の艦艇を有するが、
シンファクシの攻撃により瞬く間に大損害を被る事となり、バルチャー・バザードも轟沈してしまった。
なおケストレルを始めとしたヒューバート級のモデルはニミッツ級航空母艦である。

  • ノースオーシア・グランダーI.G.
North Osea Gründer I.G.
ノースオーシア州に本社を構える企業。「グランダー社」とも。
前身はベルカの軍事力を支えていた半国営企業「南ベルカ国営兵器産業廠」。
オーシア軍がブリーフィングに使用しているデータベース「GASA」もこのグランダー社製で、起動画面や画面隅にロゴマークが確認できる。
非常に高い技術力を有し、おやじさん曰く
「部品と工程数を極限まで減らす工夫が施されている」
性能と強度を維持しながら戦闘機2機分の予算で3機建造することができる(=1機あたり本来の70%の予算で建造可能)
という凄まじさ。これはベルカ時代から変わっていないという。
何故かエルジアの試作戦闘機であるX-02も建造していたらしく、これまたどういう訳かその残骸がサンド島基地のガレージにある。

  • ユークトバニア連邦共和国
通称「ユーク」。
オーシア大陸とは太平洋を挟んだ西の対岸、ベルーサ大陸にあるもう一つの超大国。
かつてはオーシアと冷戦状態にあったが、ベルカ戦争を期に融和を進めつつあり、今やオーシアの友好国の一つとなっている。
軍事力も強大ながら、こちらもやはり軍縮中である。
ロシア語のネーミングが多く、「赤地・左上に黄色い鹿」という国旗、オーシアとは逆に保有する空母など艦艇の多くがソ連・ロシアと同じものであることから
モチーフはロシア・ソ連、名前の由来はユーゴスラビア連邦と思われる。

  • ベルカ戦争
作中で度々触れられる「15年前の戦争」。
1995年3月に、オーシア大陸北東部にあるベルカ連邦(現ベルカ公国)が周辺諸国へと攻め入った事で巻き起こった戦争。
初めは強力な軍隊を持つベルカが優勢だったが、オーシア・ユークを含む「連合軍」の反撃によりベルカは敗北した。
その最中にベルカは連合軍を食い止める為に「自国領土内で7つの核爆弾を起爆する」という暴挙に出た事で北部と南部は事実上分断され、
南部は戦後はオーシアに信託統治される事となり、「ノースオーシア州」として事実上オーシアの支配下に置かれる事となる。
またこの戦争を切っ掛けに、世界的に融和と軍縮の流れが生まれる事になる。
ベルカは元々は山間の小国だったのが長年の侵略戦争と元は高い軍事力・工業力により大国に成長したものの、
80年代頃に領土と軍事力の拡大し過ぎによって経済恐慌が起き始め、そこへこの戦争によって軍と国土の大半を失い、再び小国に転落する事となった。
一応戦争から15年が経過した今ではベルカも国際社会に復帰しつつある。

  • シンファクシ級潜水空母
ユークトバニア海軍の開発・運用している巨大潜水艦。外観はタイフーン級にも似た平たい楕円形。
1番艦シンファクシと、2番艦リムファクシの2隻が存在する。
元々はオーシアとの冷戦中に建造されていたが、冷戦終結により実質的に忘れられていた。……が、開戦により引っ張り出される事になる。
全長は300m以上という巨体*2と、それに見合わない高いステルス性、僅か1分で潜航可能な能力を持つ。
弾道ミサイルのプラットフォームであり、また潜水空母の名の通り、多数の航空機を発進可能である。
なお航空機は弾道ミサイル発射管から射出される
「散弾ミサイル」と呼ばれる特殊な弾道ミサイルを運用可能で、これは平たく言えば発射後空中で炸裂する超巨大クラスター爆弾である。
高度5000フィート以下の航空機は瞬時に撃墜され、巨大航空母艦ですら一瞬で撃沈せしめる高い威力を持つ。
この事から、散弾ミサイルはオーシア軍からは「鉄の雨」と呼ばれ恐れられている。
シンファクシが運用する艦載機はF-35・ハリアー等。
リムファクシは自動化・少人数化が進められており、巨体に反して僅かな人数で運用可能で、艦載機も無人機となっている。
なお動力源は船体規模からして通常動力とは考えにくく5の頃は不明だったが、7でのオーシア中央情報局による調査では原子炉搭載と報告している。

  • アークバード
オーシア連邦の運用している宇宙船。
元々はユークとの冷戦中に建造された、弾道ミサイル迎撃の為の対地レーザー兵器だった。
冷戦終結に伴い対地レーザー砲は撤去され、逆に対空レーザー砲を設置する事で、
未だに軌道上を漂い宇宙開発の邪魔になっているユリシーズの破片を破壊して掃除するシステムとして平和利用される事となった。
後にアークバード機内に各国の首脳を集めてサミットまで開催されている。
シンファクシの実戦投入に伴い、こちらも対地レーザー砲が再度装備され、ミサイル迎撃の任務に就く事になる。
大きく軌道を変える際は大気圏上層まで降下し、大気との摩擦抵抗を利用するが、
チョッパーからは「対地衛星兵器としては弱点になり得るのではないか」と指摘されている。

The Demon of Razgriz.
ストレンジリアル世界にて世界的に親しまれている童話「姫君の青い鳩」に登場する悪魔。「ラーズグリーズの悪魔」とも。
北の海から現れるとされ、チョッパーは祖母から度々「ラーズグリーズが来るぞ」と脅かされていたという。
「歴史が大きく変わる時、ラーズグリーズはその姿を現す。はじめには漆黒の悪魔として。悪魔はその力をもって大地に死を降り注ぎ、やがて死ぬ」
「しばしの眠りの後、ラーズグリーズは再び現れる」という伝承は(作中では)世界的に有名。
実際に北の海から出現し、鉄の雨という形で「空から死を降り注いだ」シンファクシは、「現実に現れたラーズグリーズ」としてオーシア兵を恐れさせた。




以下、ゲーム中の名言(?)

Company D Soldier《こちらD中隊のとある兵士。頼みがあるんだが。…うちの鬼隊長を上から爆撃してくれるか?》

Police《おいチャーリー11、後部座席に見えるデカブツはなんだ?》

Charlie 11《対戦車ライフルだ! 家からの持参品だ!》

「イエス ケストレル」

AWACS Thunderhead
<<あきらめるなチョッパー!がんばるんだ!チョッパー!>>


「負け続けの私だが… 今回は私の勝ちだ」

「え?」

「見たまえ 彼らは無事に飛び立った それが私の勝利だ
彼らが空中にある限り 私の負けはない そして 彼らなら やってのけるだろう」



Soldier《『サンド島の4機』って聞いてたんだが…。3機しか見えないぞ》

Soldier《知らないのか?4機目は正直者にしか見えないって話だぜ》 

「彼らは今 …東へ飛んでいる」




















Chopper
《あー、気が乗らねぇ、気が乗らねぇ、気が乗らねぇ!》

Archer
《仕方無いですよ。追記修正出来るのは、アニヲタWikiを見た人だけなんですから》

Chopper
《やいブービー!ホントに追記修正出来るんだろうな!?》

はい[>  いいえ

Archer
《流石隊長、お見事です!》


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