この人痴漢です!

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この人痴漢です! - (2021/12/22 (水) 17:30:03) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/08/12 Wed 15:42:13
更新日:2024/04/30 Tue 21:19:28NEW!
所要時間:約 21 分で読めます





―※―禁呪―※―(Avada Kedavra)

社会的男性抹殺呪文(この人痴漢です!)
KoNoHiTo=ChiKan=Death

とは、通勤電車や路線バスといった公共交通機関内で女性が唱えるだけで
対象男性一人を社会から抹殺することができ、その上現金も手に入れることができる「禁断の魔法の呪文」である。
容易に唱えられる上に大きな見返りを得られるが、禁呪の類いであり下手に使うと術者の命も失われるリスクがある。
その理由は後述で語る「社会的ゾンビ」による復讐である。

※このページは痴漢冤罪をネタも交えて扱った記事です。
痴漢対策とはまた別物なので、そちらの情報を欲する方は別の場所を参照してください。
また『痴漢』自体を擁護しているわけでもありませんので、そちらについて語る場合は当該記事でお願いします。


概要

女性だけが男性に対し使用可能な黒魔法(魔術師オーフェン的には白魔法)。
気に食わない男性を消したい場合や、お金が欲しい時に使用される。
消費MPは0だが、代わりに詠唱には条件と場所と少しの勇気がいる。

援助交際や万引きより格段に低いリスクで高額の戦果を挙げられることから、女子中学生や女子高校生が特によく使用している。

また、特定の地位の人を消す目的で、個人または組織が女性に使用を依頼するケースもある。
公にされていないが、大手製造メーカーがライバル会社の重要な開発担当者を(社会的に)抹殺する目的や、
CIAが日本の重要人物を(社会的に)抹殺する目的で使用を依頼しているともされる。
無罪が証明できたとしても通勤時間帯の人々には「痴漢です!」で連れ出された男としてしか認識されないので、その時間帯の電車に乗りづらくなり、
更には勤務先で噂になってしまうこともある。 



具体的な使用例


  • パターン①:逆切れ反撃
電車の中で携帯電話で話をしていたら、知らない男性に注意された。逆ギレした女子高生は「この人痴漢です!」と唱え、その男性に魔法をかけた。
効果は抜群で、駅で男性は逮捕され無事(社会的に)抹殺されたという。(※実話)
詠唱後の示談報酬などを考えなければかなり簡単に唱えられるパターンであり、広い範囲の女性が使う攻撃呪文。
似たようなケースで列の割り込みをした母娘が注意した男性を痴漢だと言い騒ぎ立て、暴走を制止した駅員まで痴漢扱いしたケースもある。
この件では騒いでいたせいで目撃者が多数おり、駅員まで巻き込まれた為、呪文が成功する事はなかったが、男性達は強制降車を余儀なくされた。

  • パターン②:示談稼ぎ
お金が欲しい女子高生。
でもバイトするのは面倒だし、援助交際で処女を失うのも嫌ということで使用したのがこの魔法。
電車の中で男性に向かって唱えるだけで10万円、JRからも1万円を手に入れられた。
しかしやり過ぎでウソがバレて無事人生終了、慰謝料の借金地獄に落ちた。
この件でやり口が明るみに出た為、示談金稼ぎには後述の仲間による補助呪文を用いられるようになった。

  • パターン③:女尊男卑
痴漢が許せないというほとばしる正義感に従い、事実関係は置いておいてとりあえず男性に使用する。示談狙いというよりは見せしめに近い。
術者から見て「見た目が痴漢っぽい、痴漢しそうな気がする」人物が対象になりやすいが、対象はひどく幅広いのでブサメンだろうがフツメンだろうが注意。
逆に自他共に認める様な超絶イケメンや、いかにもヤバげなヤっちゃんっぽい人ならば、ターゲットにされにくい。
女性専用車両に間違えて乗ったor男女不平等の主張から故意に乗ったという男性にもしばしば使われる。
男が気に入らない男性差別主義者などは、鬱憤晴らしで日常茶飯事にように唱えているらしい。死んでくれ。

  • パターン④:ハニートラップ
会社の上司が気に食わないので、出会い系サイトを使い、上司に対して魔法を使用するよう女性に依頼する。
いわゆる強制ハニートラップだが、もちろん犯罪行為なので依頼した女性に弱みを握られる上、事情聴取で吐かれたら100%有罪。
ただし素人が素人を雇うのがマヌケなわけで、冒頭の概要のように組織が行う失脚狙いの場合は完全にグルのため回避は困難である。

  • 特殊パターン:痴漢プレイ
気に入らない女にトラウマを植え付けるため出会い系サイトなどに女性の名で「痴漢プレイしたいです」などと書き込む。
この場合、被害女性は正しく術を行使しているので禁呪ではないが、痴漢された女性と真に受けた男性のどちらも被害者になる。
ただし、もちろん男性の供述からサイトの書き込みを追跡されれば足がついてお縄につく事になる。
ちなみに当たり前だが物凄く悪質な上に被害者を2人も出しているので、量刑はかなり重くなる。馬鹿な真似はやめよう。




魔法実戦例

※成功確率を上げるには2人以上で実行するのが鉄則だが、一人で唱えても充分効果はある。

  • ①電車内でターゲットを見定める。
できるだけ混雑した車内で行うことが望ましいが、別に少々の混雑でも十分可能。
あるいは他の客のためにか、ターゲットから距離を詰めてきた場合も十分可能。
他パターンとして仲間と合わせて上手いこと死角を作り出したり、周囲の人が全く見ていなければ一応魔術行使が可能だが、リスクがかなり高まる。
なお、この魔術の脅威が現在は割と周知されているため、今の時代ではあからさまな魔術行使は危険である。
対策としてか、近年は盗撮に済ませて触られることも少なくなっているという報告もある。

  • ②女性の方から寄りかかり、相手の手を自分の体(主に臀部)に無理やり触れさせる。
この手順は省いても構わないが、これを行う事で魔法の成功率は飛躍的に高くなるし、よりレベルの高い罪の『強制わいせつ罪』を成立させやすい。
なぜならば、ターゲットの指紋が自分の衣服に付着する為、ターゲットは完全に不利になるからである。
ただしこれは高等テクニックであり、初心者にとって相手の手を自分の体に無理やり触れさせるのは少々難しい。
ここで極めて自然にさりげなく触れさせるのがプロのワザである。
これを省いた場合、男性が警察に「本当に指紋が付いているか検証したのか」という切り札を放つこともあるが、
後述するように明確に魔術であることがバレない限りは、最悪でもただの何の痛みもない魔術失敗に終わるだけなので、全くといってデメリットにはならない。

手が難しい場合はアレに擦り付けてもいい。必然的にドアの前での詠唱になるが、アレを擦り付けられたとなれば(ハタから見た場合は)女性への同情が多くなり、より成功率は上がるだろう。

  • ③呪文詠唱
男性の手を掴んで、「この人痴漢です!!」(KoNoHiTo=ChiKan=Death)と呪文を叫ぶ。この時の状況やタイミングによっては成功率が変動する。


  • ④補助呪文詠唱
すかさず、もう一人が私、見てました!!(Vanish=Death)と補助呪文で加勢する。(魔術師が一人の場合はこの工程は飛ばす)

  • ⑤ターゲットを駅に降ろす。
もし仮にここで無実を証明する目撃者がいても、多くはそのまま電車で去ったり駅を降りて目的地に向かうだろう。
こうなるとターゲットは無実を証明することが困難になる為、出来る限り魔術師を疑うような人間は無視した方がいい。
ちなみにこの段階では基本的に私人逮捕(一般人による現行犯逮捕。常人逮捕と呼ぶこともある。)である。

  • ⑥逮捕
理想的な流れではターゲットを駅事務室に連れて行くことで、相手は自然と現行犯逮捕に同意したことになる。
現行犯なので逮捕状を発行する必要がなく、実にスムーズに拘束される*1
哀れな対象者が辿るその後の運命は……。


※参考
単に触られたと言えば迷惑防止条例違反が適用されるが、下着の中に手を入れられたとまで言えば警察屋さんが強制わいせつ罪としてありがたく処理してくれる。
ただし、②の触れさせることがより難しい場所であり、ハイリスクハイリターンな追加詠唱である。*2
また、強制わいせつ罪は最大23日間も身柄拘束させることができ、実刑判決で6月以上10年以下の懲役を科せられる。
警察は逮捕(身柄の確保)から48時間以内に検察官に事件を送検し、その後24時間以内に検察官が被疑者の勾留請求をするかどうかを判断する。
その上で検察官が捜査をし、被疑者を起訴するか不起訴とするかを判断し、検察が魔術師に起訴するか示談かを選ばせる。
起訴になればそのまま刑事裁判手続に乗ることになり、最終的には裁判官による判決を受けることになる。
ただしすぐに示談金が欲しい場合は、起訴してしまうと裁判の判決を待たなければならない。
その代わり、強制わいせつの賠償金となるとかなりの高額を請求する事ができる。


※失敗時
魔法をレジスト(抵抗)された場合は誠実に謝罪をすることで、ターゲットの方も文句を言いづらくなる。
相手からは本当に痴漢にあったのかは分からないし、さっさと解放されたいなどの心理も働いている。
何よりも痴漢犯罪の立件は被害者の証言に頼っている部分が多いことが大きいので相手の反撃は難しい。
魔術師ならばほとんど無いと思われるが、犯行時に隣に居た男の指紋などがついていたとすれば…後は臨場感のある供述や演技次第でもはや完璧である。

当然だが、ここで小ばかにした態度を取ったりすると相手の反撃を喰らいやすくなるのは言うまでもない。
それどころか検察や裁判所などからも疑いの目を向けられて余計に敵を作ることも言うまでもない。
また、嘘がバレると途端に不利になることも言うまでもない。悪質性が高いので最悪ムショ行き。
未成年でも退学処分と少年院行きになるだろう。



魔法使用後


まんまとはした金をせしめ、人間1人を奈落の底に叩き落とした後は、何事もなかったかのように振る舞うこと。

ただし何度も魔法を使った場合は怪しまれる恐れが高まり、下記の呪文反射のリスクを負うことになる。

呪文反射のリスク

成功率が非常に高く、謝罪によるリカバリーが楽なこの呪文だが、徹底的な対策を打った相手に未熟な術者の冤罪狙いの虚偽を暴かれる事もある。

そうなれば当然、逆に訴えられ、術者のその後の人生は崩壊する。
例え訴えられず済んでも、悪意があることがバレれば停学処分をはじめとした制裁を受ける。
過去に金の巻き上げで抵抗され裁判に持ち込まれた結果、「見てました」の仲間とグルであることがばれた魔術師もいた。

その後、魔術師達がどうなったかは言うまでもないだろう。
過去の詠唱履歴も再調査され、最悪全ての贖罪と慰謝料の支払いで前科持ちの一生風俗嬢行きである。

具体的な呪文反射時のダメージ

呪文が反射された場合、強制わいせつ罪については親告罪なので「虚偽告訴罪」に問われる。
また、「見てました」と言った証人は嘘の証言をしているということで、法廷で宣誓し嘘の証言をしたことで「偽証罪」が成立する。

虚偽告訴罪、偽証罪ともに3か月以上、10年以下の懲役が科される。罰則金はないが慰謝料請求は別。
刑の下限は軽いが、虚偽の証言をした「被害女性」や「目撃者」についてもしっかり罪に問われる。
ただしこれらについてはあまり起訴をされておらず、とりわけ偽証罪は例年数人程度しか起訴されていないのが現実。
この為、あまり魔術師達へのダメージが少ない事が問題提起されている。

しかし冤罪に遭った男性が職を失ったことに対する損害、懲役に行かざるを得なかったことに対する精神的慰謝料
さらに拘禁されることで精神疾患を患っていたとすればそれに対する慰謝料等、総額で数千万円を請求する事は可能
ただし「有罪」とした検察官や裁判官にはこれといった制裁をくわえる事はできない。

もちろん過去に魔術師達が同様の手口を使っていた場合、これらを再調査され冤罪である事が判明し、それらについての罪の重責、および慰謝料が人数分発生する。
被害者男性達が一丸となって協力することで、魔術師達を討ち滅ぼす事もできなくはない。
ただし、警察は自分達の失態を蒸し返されることになる為に非協力的になる事は否めない。
他にも被害者男性が結束しようと具体的な行動に移すと、逆に相手から精神的慰謝料やら個人情報の侵害*3やらで再反撃される可能性もある。
自分達の人生の汚名を晴らし、魔術師を減らす為にも頑張ってほしいところだが、現実は厳しい…。

尚、魔術師は事をおさめる対価に金銭を要求する「示談」を提示してくるが、これに乗った場合は裁判所の介入を行わず個人間での解決となり、もちろん冤罪だろうと上記の罪に問う事は出来ない。
しかし「示談」をすれば楽に、金銭の犠牲を除くと事無きを得られる為、従ってしまう男性は多い。
逆に言えば「金による示談」を要求してきた場合、相手はほぼ魔術師と見て良いと言えなくもないが、そもそも検察などが勧めている可能性もある*4ので注意。
そこから先は戦うか金をおとなしくカツアゲされるか、男性側の気構え次第だろう。

示談後の報復

魔術師としては示談が成立してお金がもらえれば「やったー!ラッキー♡」でそれで終わりだろう。
しかし示談にするということは、被害届を取り下げるということである。
基本的に日本では一度出した被害案件を取り下げた場合、同じ罪でもう一度被害届を出す事はできない。
すなわち、示談後は痴漢冤罪で相手を罪に問う事は不可能になるわけである。
そして男性は無罪放免となる。

さて、魔術師は示談金をせしめ、これでめでたしめでたし……とは限らない。
冤罪被害者の男性は、魔術師の顔を確実に見て憶えているはずである。
そして自分が痴漢をしていないのは冤罪である時点で確実であり、ただ脅迫じみたカツアゲの被害に遭ったということ。
これで示談金で済まして、事故にでも遭ったんだと自分に言い聞かせ、今まで通りの人生を歩むのが普通の社会人だろう。

…が、全ての男性がそんなに自制心があるとは限らない。
はっきり言ってしまえば、自分が今後も通勤で利用し続ける電車で痴漢の疑いを掛けられ、示談させられるというのは、男にとって面子もプライドもズタズタにされる行為である。
ともすれば、もしも今の会社がブラックで特に彼女や大事な人もいない・今後も望めないような男性であったなら、もはや「今の生活」を維持する必要がない。
場合によっては示談であってもどこからか漏れ*5、会社のイメージを考えて解雇されること、妻子がいれば離婚にまで繋がる。

その結果、後の人生を「自分を陥れた魔術師への復讐」に捧げる者もいる。
そしてもちろん誰しもが紳士的に法的報復行動で済ませるわけではない。(そもそも前述したように法的報復は難しい)

月のない夜には気を付けた方がいい……人気のない道で突然ワンボックスカーに引きずり込まれても当方は一切関知致しません。

これが後述にもある 社会的ゾンビ の発生問題である。
まあ男性側も確実に相手を地獄に落としたいなら、その場でぶん殴るより一度示談して油断した隙を突く方が賢いとは言える。



男性側の正攻法による事後対応策


魔術師の気まぐれや私欲で人生を台無しにされるという、かけられた男性にとっては理不尽極まりないこの魔法であるが、
2020年現在でも、この魔法に対する効果的な防御策は見つかっていない。

正攻法で最も大切な事後対策は⑥に至る前の段階で弁護士を呼ぶことだと思われる。

絶対に事務所には行かず、連行されかけても「任意同行ですよね?」と聞いたりして抵抗すること。任意なのに無理に連行したら不当連行である。
ただ無理に抵抗すると傷害罪とかのコンボに繋がりかねないので、「不当連行だッ!!」と騒ぎ立てながら連れ込まれるのが精いっぱいの恐れもある。
ちなみに「電話するな」とか高圧的に言われても、ここでどうにか弁護士や友人に代わりに弁護士を呼んでもらうことが重要。

この策の場合は身元を明らかにし(証明出来なければ知人のことを知らせる)、逃走もしようとしないことが大切…だと思われる。
こうすることで私人逮捕されても現行犯逮捕は防ぐことができる。
私人逮捕後は端的に言うと警察か検察に引き渡さなければならないため、
現行犯逮捕出来ない状況では容疑者だからと言って無理やり抑えつけたり無理やり連行すると違法逮捕になりうる。(つまり、善意で取り押さえようとする人も注意が必要)
あと日本の美徳意識から無条件に謝罪しそうだが、この場合は『犯行を認めたことになりかねない』のでNG。ちゃんと否定だけはしておきましょう*6

気が動転した状態で頭が回る筈もないし、何よりも弁護士は専門家である。素人の生兵法より遥かに頼りになるはず。
ここまで出来れば次の手はTVでよくみる「よく分からないので、弁護士と相談してから話します。」でも良いだろう。
もちろん犯人ではあり得ない証言が出来れば良いのだが…魔法使用者の精度が高い場合は期待薄。
他には周囲に助けを呼びかけてみるのも効果的。この魔法をかけられては恥も外聞も知ったこっちゃありません。運が良ければ助かります。
ちなみに弁護士を呼ぶことで後の拘留防止や不起訴を目指すなど、被害をなるべく軽減するための対策が取りやすくなる。

もしかすると手慣れた感じがして余計に怪しまれるかもしれないが、男性側だって必死で当然である。

ただこれらも当の弁護士達が語っていることで、一応正論の対処法ではあるのだが、そもそも弁護士だって人間なので朝や深夜時間帯は対応時間外の場合が多い。
最近、『痴漢冤罪保険(通称)』なるものまで誕生したが、これは正しくは保険ではなく、事故被害の弁護士費用の負担保険の特典である。
そしてこの特典は一回限りの無料コールサービス且つ初動の負担を保証するのみで、被疑者になった場合は別途かかることになるので勘違いしないように注意。
おかしい保険というわけではないのだが、内容はよく見よう。冤罪から助かるわけではない。

ちなみに「冤罪なら悠然と振る舞い、名刺などの連絡先を渡してその場を立ち去れば良い」と言う弁護士も居る。
本当に痴漢なら逃がしてはいけないわけだし、立ち去りが逃亡と見なされると普通に現行犯逮捕可能となり、連行や無理やり取り押さえられる可能性もある。どうしろと。
ただし、成功する場合はこれが最大限効果のある正攻法らしい。弁護士とか呼ぶ必要もないし負担も楽。
……後から「あなたがやはり犯人です」とか言われて逮捕されると証人集めが一層難しくなるので厳しいところだが。



冤罪で捕まった後について


「無実なんだから潔白を堂々と主張したらいい」と思われる方もいるかもしれない。
しかし、それこそがこの痴漢冤罪においてのもっとも問題となっている部分でもある。

通常は潔白を主張すると刑事裁判に移る可能性が飛躍的に高まり、仮に刑事裁判になった際、男性が無罪となる確率は極めて低い。
更に裁判に移るまでの間にも極めて重大なリスクが生じる。


具体的にまず⑥の後は完全に痴漢容疑者として扱われる。
魔術師とは別々にされると思われるので、逮捕されたその場で魔術師の言動の矛盾点を突いたり反論などもできない。
丁寧にすればするほど魔術師(表向きの被害者)も長時間拘束することに繋がりかねないしで、魔術を受けた側にとって親切丁寧な捜査というものはそれほど期待できない。
つまり、前述しているが罪を認めての示談成立でお金を搾り取られなければ、不起訴処分を勝ち取れる可能性は低いと思われる。

次に推定無罪の原則が無視される傾向があり、男性側が無実だという証拠を出さなければいけない。端的に言うと「悪魔の証明」を強いられるわけである。
これは前述の被害者の証言に頼っている部分が多いためである。
実は痴漢以外にも証言が頼りになることが多い事件では、同様に推定無罪の原則(10人の真犯人を逃すとも 1人の無辜を罰するなかれ)が無視されがちなのでこの魔法の亜種にも注意が必要である。*7
痴漢冤罪は仕立て上げるハードルが低く知名度も高いために、現代日本における魔女裁判(+無罪でも社会的に死ぬ場合が多い)の代表例だと言える。

更に警察・検察どころか中性の立場を重んじる筈の裁判所を含む三者全てがこのような傾向であることも珍しくない。実際、元裁判官がぶっちゃける事実である。
検察が協力的でなければ証拠集めどころではないし、裁判所が偏っていたらまず無理ゲーである。
そんな時は余程腕の良い弁護士でも厳しいかもしれないし…こんな状況では男性も冷静に判断することなど叶わないだろう。

更に言うなら被害者の証言に頼っている部分が多いことと起訴する以上はなんやかんやで有罪判決を目指すため、
警察や検察がちゃんと物的証拠を調べてくれるかはやや疑問である。
これは警察・検察と被害者側視点で考えれば分かると思うが、痴漢被害に遭ったと言う女性の衣服を調べるということは被害者の傷を広げかねないというわけである。
もちろん容疑者側が直接調べられるものではないので、そこらは彼らに頑張ってもらわなければならない(この際、自分の方から口にしないと仮に調べていても提出してくれないかもしれない。)。
痴漢冤罪という言葉は広まったため、昔よりは物的証拠を調査してくれたり、②さえされていなければ証拠として採用されやすいとは思われる。…が、楽観視は禁物。
最悪の場合、証拠を把握していていてもしらを切る可能性さえも有り得る。


何よりも「手から繊維が検出されなかったのに触っていないとは言い切れない」ということから有罪になった例をはじめとして、
「原告の供述は臨場感がある」「〇〇歳の少女が嘘をつくはずがない」(これは亜種である『この人強姦(以下略)』)などの冤罪なら理不尽な判決は枚挙に暇がない…これらがデフォルトである。
仮に取り締まりのプレッシャーに負けたり、会社にさっさと戻りたいので嘘の自白なんてしてしまった日にはもはや絶望しか残っていない。
…ないのだが、本当に冤罪ならそこからでも頑張って主張しましょう……。

更に警察の留置・検察の勾留を始めとして時間がかかるので、
留置と勾留期間(最大23日間)を耐え、家族から信用され、奇跡的に解雇されなかったとしても、周囲からの信用はガタ落ちである
最終的に無罪であることを証明できたとしても、その前に会社を解雇されたり、家族から縁を切られたりと、取り返しのつかない事態に陥ってしまうことが多々あるだろう。
残念ながら痴漢犯罪報道などを見た場合、余程の事が無い限りは多くの人が「この人痴漢かー…」と思ってしまう。

更に更に冤罪を主張し続けると、最初は報道されなかったとしてもいずれ報道される確率が高まっていく。
もちろん『実名報道』される可能性も高い。

ちなみに報道されないかもしれない場合も、留置・勾留によって結局「あっ…(察し)」となることは免れない。
そして疑われた時点で懲戒解雇の影がちらつく…性犯罪等を疑われた人物を在籍させておくだけでも企業にダメージがあるためである。
心優しい人なら分からないかもしれないが、多くの人が報道を見て「容疑者を懲戒解雇or懲戒免職しないの?庇い過ぎでしょ。」などと気軽に思うことの延長線である。
そして懲戒解雇になれば大抵は退職金が出ず、再就職も非常に困難なものとなる。

仮にその後裁判になって無罪を勝ち取っても、前述の通り失った信頼は簡単には取り戻せない。
もちろんその間に引っ越しを余儀なくされるし、既婚者の場合普通は離婚することになる。
それどころか親族までもが巻き込まれてクビになったり、辞職に追い込まれたりするケースすらも珍しくない。


こういうことを嫌って罰金を払うことで前科として済ませるケースも多い模様。
迷惑防止条例違反にかかる痴漢の事案では、罰金に加え選択刑として懲役についても規定されている。
たとえば、東京都の迷惑防止条例について有罪判決がくだされた場合
  • 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金
…を科されることになる。
ちなみに悪質性が少ないと判断されれば懲役刑の方でも執行猶予がつき、社会に公表されることも少ない……と思われるがどうだろうか…楽観視は出来ない。
前科は普段は影響ないはずだが、何らかの拍子で刑事事件に関わった場合は当然影響がある。
再犯扱いになるとまず間違いなく実名報道され、更に様々な点で大幅不利になることは疑いようがない。
更に何よりも犯罪を認めたことになるので、前科が周囲にバレた時はまず間違いなく犯罪者扱いである。

俗に凶悪犯罪と呼ばれるものと比べれば刑法上は扱いが重くはないと言っても良いかもしれないが(※決して軽くありません)
こういった性的犯罪のイメージは刑罰以上に非常に社会からの印象が悪いので、非常に生きづらくなるが頑張って生きよう。

こうした有罪判決による前科を恐れ、魔術師から提示される「金による個人間の示談」が簡単に成立してしまう事が、痴漢冤罪の恐ろしいところなのである。


「前科付きで6ヶ月懲役か、それとも前科付きで50万円以下の罰金か…恐いですよね…。
 それに有罪になったら…私、怒り心頭なので民事訴訟起こしちゃうかも……。
 それがなんと!今なら私に5万円払ってくれれば無かった事にしてもいいですよ!」

ちなみに示談してしまえば最終的にはただの冤罪どころか相手の魔法行使がバレたとしても、被害に見合った反撃は望めない。
もちろん魔法行使側にとっては非常に痛い反撃が出来たりはするが、社会的に死ぬ男性側と比較すると明らかに釣り合わないだろう。
また、上記の5万円はどちらかと言えば良心的な価格設定であり、痴漢事件の示談金相場は10万円~50万円程度である。
最低相場の半額ということで恐怖との折り合いからすれば、二つ返事で払えない事もない絶妙な金額設定と言えるだろう。

なお、この手の犯罪の場合は民事に訴えて勝訴したところで額は知れているので、
手間や弁護士を雇う費用諸々を考えるとほとんどペイできないし、余計に恨みを買ってしまう可能性も高いため、現在のところ民事に訴えられるケースは少ない。
そのため嫌がらせではなく、お金が目的の魔術師の場合は尚更民事に訴えることは少ないだろう。


警察や検察の立場としてみれば、
「冤罪冤罪ばかり言って、犯罪被害者の立場はどうなるのか」
と言う所でもある。
本当に痴漢被害に遭った女性は、電車に乗ることすらできなくなる(=会社などに出勤することすら困難になってしまう)など社会生活に支障をきたすケースも多い。
被害者支援団体の中には、被害者の証言を信用性を批判し、無罪判決を言い渡す裁判官などに対して厳しい批判をしている所もある。
もちろん本当に痴漢行為を働いていたらその批判ももっともである。
しかし、たとえ犯罪被害者であろうと、無実の被告人を有罪と言うことにしてまで救われる権利などあるはずがない。
10人の真犯人を逃すとも 1人の無辜を罰するなかれ
例えそれにも残酷な一面があったとしても、推定無罪は万人に保証されるべき権利なのである。



その他の防御策など


  • 両手を組んで壁にもたれる
  • 壁にもたれながら寝る
  • 両手で吊り革を保持。
  • 片手に吊り革を保持、もう片手に携帯等を保持する
  • 両手で携帯ゲームに興じる

などなど、自ら両手を塞ぐことで「痴漢しようにもできない」と周囲に示しておけば、多少は魔法の標的にされることはなくなる。

もっとも全て無駄なあがきだが

手以外(なんとまでも)が触れただけで痴漢扱いした例もあり、気休め程度にしかならないのが現状である。
上述の「 魔法実戦例 」にもあるように、身体が触れるだけでアウトなので、ドアや壁に正面密着していない限り回避不可
なにせ裁判沙汰にならなくても、その場で真犯人を取り押さえでもしない限りはダメージがあるのだから…。(※そして魔術師の場合は真犯人など居ない)

根本的な対策は魔術師に近付かないというものであり、通勤ラッシュ等の混み合う時間帯を避けるだけでも魔法を食らうことは激減する。
…とは言え、これが出来るのなら最初から世話はない。
また、満員電車ほどでなくともある程度密集している場合は、十分魔法行使が可能になるので注意。


もしも魔法を使用された場合、

  • 全力で逃走する
  • ウホッな人種を演じる、または極めてニッチな性癖本を鞄から取り出す

程度の対策はあるものの、後者を選択した場合は別の意味で抹殺される*8可能性のリスクを考えておくべきだろう。
というかそれで誤魔化そうとしているだろうと判断されたら余計に心証が悪くなるのでやめたほうがいい。
まあガチならばそれに言及するのを止めはしない。

前者は前者で捕まったら確実に有罪になる。
やましいことがないなら堂々としていろということだろう…例え無実でも魔術師が有罪にしようとしてくるから逃げるわけだが。
そのため、とある弁護士(※複数)は魔法をかけられたらどうしようもないから逃げ切れとまでアドバイスしている。
ちなみにこの場合、正義感の強い人などに取り押さえられ逃げ切れなければまず有罪、仮に無罪ですんでも社会的に抹消されているかの二択という恐怖。
しかも、逃げ出した時点で目立つので報道されやすい(しかも全国レベルで)というリスクもある。
ちなみにこの際、電車の運行妨害・ぶつかることによる傷害罪・轢かれる・高所からの転落・高圧電線への接触などの危険性やら罪状が増えるリスクなどもある……。
(冤罪かどうかは我々には不明だが)実際に死人も出ているし、逃走先で追い込まれて自殺する人も……。
更に普通の人は「やったから逃げた」「無罪なら何で逃げるの?」としか思わないので、確実に社会からの心象も悪くなる。詰んでいるね。

ちなみに、男の娘専門雑誌である「わぁい!」を証拠として出したというとあるスレでは、友人のフォローがあったからか冤罪を免れたという書き込みがあった。
「目撃者や協力者を募る」というのも痴漢冤罪を防止するために有効な手段であるため、
目撃者として協力してくれやすい友人・知人となるべく一緒に電車に乗るというのも有効な対策であると思われる。
魔法を唱えられたら、周囲の人間をカメラでぐるりと360度撮影し、事後の目撃者として協力を要請するのも手かもしれない。

痴漢防止も目的に入れて女性専用車両を作ったのだから、痴漢冤罪防止のためにも男性専用車両も作ってくれ、という声も主に男性から上がっているが、
鉄道会社はそれらの声に対してこぞって黙殺を決め込んでおり、少なくともしばらくは男性専用車両の導入は絶望的といえる。
もっとも男性専用車両が出来ても痴漢冤罪危険地帯で人が入りきるとは思えず…実際のところは現実的な対策にはならないだろう。
トイレのように完全に分化しないと、あぶれた男性が通常車両に乗った場合に「痴漢目的なんじゃないか?」という最初から嫌疑の目に晒されることになる。


念のために言及しておくが、上記の目撃者の撮影の件から、ドライビングレコーダーや防犯カメラのように、カメラを隠し持って無実を証明しようと備えることは論外である。
意図しなくても間違いなく盗撮に繋がるし、盗撮マニアだとも思われる。
弁明しても無意味だろうし、仮に自分の腕だけが映る様に頑張っていても無理だろう。
魔法被害に遭う前後の証拠撮影以上に、自分の首を締めることになる。
(ただし術後に周囲の目撃者や証言の証明の為に撮影するのは物的証拠として一定の効果がある)

もしくはいっそのこと持ち運び式の隔壁で絶対に触れない状態で乗れば、痴漢も痴漢冤罪も防げるかもしれない。
ただしこの場合、今度は不審人物として扱われる可能性の方が高そうだが…。

ちなみに特殊な例として、「過去の事故で腕を失い無駄に精巧な義手を付けていて、そっちの方で触られた*9と言われ、魔術の行使がバレた」だとか
魔術を行使されたが掴まれたのは(リュックの横に入れてた)綾鷹でした」という回避?もあったとか。



だが、確実に魔法を回避する方法もなくはない。




それは








電車やバス(公共交通機関)に乗らなければいいのだ







究極の回避策

究極の回避策は、そんな魔術師が生息している電車や路線バスに最初から乗らなけりゃ良いのである。要は車か自転車か徒歩でいけという話。
なに、車が買えない?家や職場に駐輪場・駐車場がない?そもそも年齢的に免許が取れない?知らん、そんな事は俺の管轄外だ

もっとも、痴漢の被害者女性も公共交通機関を使わなければ痴漢に遭わない(少なくとも混雑に紛れた接触)はないのだから、痴漢に遭いたくないなら使わないというのも有効な手ではある。
「何で被害者の女がそんな事を強いられなきゃあけないんだ!」と怒る人もいるが、泥棒に入られたくなかったら鍵を自費で付けるし警備会社も雇うのだから、犯罪対策は自己負担が普通である。


ただ、男性の場合はそれら交通機関を利用していなくても魔法から逃げられないケースもある。
言ってる意味が分からないかと思うが、電車をまったく利用していなかった男性がいきなり痴漢容疑で逮捕されるという事例*10も起こっており、
この方法を採用し、実行しても、確実に回避できるというわけでもなくなってきている。
なん…だと……?

この為、実質

その時間のアリバイが証明できなければ逃げ場はない
という事である。ぼっちに慈悲はない。

逆に本当に痴漢にあったのに冤罪ではないかと疑われたケースもあり、必ずしも男性側だけの問題ではない。
また、本当に痴漢されたものの勘違いで別の人を捕まえてしまった場合、どのような結果になっても両者共に非常にやりきれない。
ちなみに、一度冤罪をかけたことが判明した女は実際に痴漢されても信用されなくなるが、全く同情できない。狼少年ならぬ狼少女である。



冤罪被害者からの反撃について


多少は前述しているが、魔術師側にもリスクが全くないわけではない。

真偽は不明だが、冤罪をかけた男性がかなり喧嘩っ早い性格だったのが仇となってしまい、
冤罪をかけられてカッとなった男性に顔を何度も殴打され整形手術が必要な程の怪我を負わされてしまったのを見た…というようなケースの書き込みもそれなりにある。(※あくまでもBBSでの書き込み)
当然だが、この魔法も低確率ながら魔術師が物理的な意味で悲惨な目に遭ってしまう事だってあり得るということ。

とは言え、男性側にとってもこれは社会道徳などからやってはいけない行為である。
刑罰だけで見ても痴漢冤罪に加えて、暴行罪、または傷害罪が確実に加えられ、より大変なことになる。
どうせ逮捕されるなら冤罪をかけてきた相手に痛い目を見せてやりたい、という気持ちはわからないではないが、絶対にやってはいけない。
絶対やってはいけない、が……それで自制できるかはこんな呪文に手を出す術者の自制心を考えれば、他人の自制心に期待することもまた矛盾している。
また、刑事裁判になった時は無罪ならば多少対抗措置もあるものの、被害者側が納得できるような罰は到底与えられない。
有罪になった場合は恐らく法的に正当な反撃は不可能という現実もある。


冤罪により生み出される「社会的ゾンビ」


再三説明しているように、この呪文は男性を社会的に抹殺できる。
ただし、相手の男性は社会的に抹殺されるが、身体的には死亡していないを忘れてはいけない。
冤罪で全てを失った挙句、服役で時間まで奪われてしまい、「それまでの人生の全て」を失った男性は最早生きているけど死んでいる、いわば「社会的ゾンビと化してしまう。
性犯罪者のレッテルは死ぬまで付きまとい、世間からは針の莚の扱いを受ける生き地獄だけが待っているのだ。
その果てに復讐鬼となり、全ての原因である魔術師にお礼参りに行く可能性は残念ながら否定できない。
もちろん法治国家である以上私的な復讐は認められておらず、復讐しようとしていることを知れば周囲の人間も止めようとするだろう。
しかし復讐を決意するまでに追い詰められた男性ならば、今更そんな常識や周囲の声で止まるとは限らない。
更に言えば性犯罪者扱いされては周囲にも被害が向いている可能性はかなり高く、むしろ復讐の動機にすらなりうる。

全てを失った相手は、何をしでかすか分からない。
事実、実際に(ぴー)された例もある。
もう何も失うものはないのだから、怖いものなどないだろう。

たとえ軽い気持ちでやろうが、お金が必要という理由でやろうが、他人の人生を台無しにするのは変わらない。
『たかが痴漢冤罪で大袈裟すぎ』……と思うかもしれないが、私的な復讐である以上、どんな復讐が正当かを決めるのは被害者本人で加害者ではないのだ。
そして何より、その『たかが痴漢冤罪』で『簡単に全てを失う』現実と、失った相手は『もう人生をやり直せない』という現実は変わらない。


これが禁呪である最大の理由である。
もしも使おうか迷っている魔術師見習いがここを見ているなら言っておくが、この魔法を使ってはならない。



繰り返す。絶対に使ってはならない。




尚、「痴漢冤罪で人生が本当に終わるなら、何度も捕まる痴漢常習犯なんていない。痴漢常習者は普通に生活している。」という見当違いな反論をする者がたまにいる。

だが一般人と違い、痴漢常習者はもはや捕まるリスクを恐れていない人間である(何度もこの魔術にかけられるような不運過ぎる人も中には居るかもしれないが…)。
言ってしまえばある種の『プロ』であり、暴力団などに近しい存在と言える。
これを例えるなら、婚約中の女性が赤の他人に無理矢理撮られた裸の写真が流出したとしよう。
それが何故か不倫したとして職場で噂になった上でクビになり、更に婚約破棄された挙句、不貞行為の冤罪で訴えられ、更にそれを実名で全国ニュースで流される。
そしてそんな境遇の人に「裸のプロであるAV女優は普通に生活している。裸の写真が出回ったって人生終わらないし大したことない。」などと言っている様なものである。
また、痴漢常習犯の場合はすでに素性も顔もバレているので、今更同じ罪で失うものなどないのも理由の一つだろう。

普通の一般人が一度でも逮捕されたりしたら人生設計がダメになるのは、『通常の人生』が壊されてしまうからである。
真面目に堅実に生きて守るべきものを抱えた責任のある人ほど、ダメージが大きくなる仕様なのである。
しかもご丁寧にネットのおかげで半永久的に汚名は消えないので、もう真っ当な人生は約束されない。
特に性犯罪者というレッテルの重さは、一際人間性を否定される際たる罪状なのも大きい。

一方、プロの犯罪者はそもそも犯罪を犯す前提で人生を歩んでいる(※単に衝動を抑えられない人かもしれないが)。
そのため、一度逮捕された程度でどうにかなるような堅実な人生など送ってきていない。
……というよりも堅実な人生を送れなかったからこそ、プロの犯罪者になっている場合も多いはずである。
彼等は底辺で生きてきたノウハウがあるので、そこからのコネや犯罪者仲間などに頼って結構簡単に最低限の生活を立て直したり、犯罪で生計を立てたりする。
人によっては刑務所の中の方が生活水準が高かったりするので、もはや一石二鳥や三鳥といったところか。
守るべきものも責任も前科が付くことによるリスクもほとんどないのだから、ダメージもほとんどないのだ。
かつて2ちゃんねるの管理人だったひろゆき氏が、こんな言葉を口にしていた。

無職で社会的信用が皆無の人にとっては逮捕というのは、なんのリスクにもならない。
個人的に、こういう人を「無敵の人」と呼んでいたりします。

すなわち一般人を痴漢冤罪に陥れることは、この「無敵の人」を無尽蔵に増やしていく行為なのである。
復讐鬼となるのも「無敵の人」にまで落とされた者の末路なのだ。


冤罪被害から起こる見殺し

さて、再三説明した通り痴漢冤罪を仕掛けられたら男性は社会的致命傷を負う事になるのはお分かり頂けただろう。
だが実はこの問題は男性への弊害だけに留まらず、女性への弊害も生み出していることが明らかになった。
それは心停止時の「AED(自動体外式除細動器)」の使用率についてだ。
京都大学の研究グループの調査で、高校生以上の男女では約30%もの差でAEDが使われなかったことが判明した。
外部サイト(NHK):https://www.nhk.or.jp/d-navi/2020/article_23.html

Twitterで起きたデマだが、『男性が女性にAED使ったら痴漢容疑で逮捕されかかった』というものがある。
当然ながらそんな事件も事実もないのだが、痴漢冤罪の恐ろしさを身を持って知っている男性は、1%でも可能性がある限り見て見ぬふりをすると反応した。
日本AED財団も「そんな事は、まずありえない」と答えてはいるものの、その『まず』が『絶対』でないからこそ「触れられない」のである。
(一部ユーザーからは「それをした事でSNSのデマ情報拡散によるネットリンチの可能性があるから」と答えている)
「君子危うきに近寄らず」、まさに「触らぬ神に祟りなし」ということだ。

ちなみにAEDは服を全て脱がさなくてもいいし、下着を少しずらすだけでも使える。
…もっともそれだけすれば十分痴漢に問えるわけで、やはり社会的制裁を受ける可能性があるならリスクよりも保身に走ったとしても責める事はできないだろう。
上記リンク先の記事では、駆け付けた男性が救助を躊躇ったが為に倒れた女性は寝たきりの状態になってしまった。

これを見ている男性諸兄。あなただったら、助けますか?


また、似たようなケースとして「痴漢に遭ってる女性を見つけても助けない」というものもある。
痴漢行為が起きている場合、正義感から助けに行く男性も少なくはない。冤罪被害者もそういう男性に捕まえられる事が多い。
しかし、熟練度の高い痴漢はそういった輩をスケープゴートにして罪を擦り付けるテクニックを持つ上級者も存在する。
簡単に言えば痴漢の手を掴もうと手を伸ばしたら、その手を女性に掴まれ痴漢に仕立て上げられるということである。
痴漢から女性を助けてヒーローに…なるどころか罪もない冤罪人を作ったある意味で最悪の悪人になりかねないなんて考えるよりも、自分も痴漢からできるだけ遠ざかるのが賢明と考えてもなんら不思議ではない。
そういう意味では女性自身が痴漢に対して「痴漢しやすい、捕まりにくい環境を作っている」という本末転倒な構図になっている。

これをして女性側より「被害者女性を見捨てて良心は痛まないのか、自分の肉親が被害に遭ったらどう思うのか」という意見も出ている。
しかし「関わったら(社会的に)死ぬ」という条件で無条件に助けに行けるような人間はそうはいない。
自分の人生、まして痴漢扱いされたら迷惑を被る大切な家族や仲間いるのならその人達の人生も天秤に懸ける(親しくも知りもしない)個人か(親しい)大勢どちらを取るかというパラドックスに陥れば、関わらないことが第一と考えてもなんら不思議ではないであろう。*11

強いて言うなら、この冤罪問題に向き合わない連中の「自業自得」である。

この歪んだシステムの上で得をしているのは、性的加害者のみだろう。


余談

  • 映画化・ドラマ化
『それでもボクはやってない』(2007)
『誰かが嘘をついている 〜有罪率99.9% 家族はあなたを信じてくれますか?〜』(2009)
2007年の映画は複数人の冤罪被害者をモデルとした実話ベースのドキュメンタリー。
満員電車で女子中学生に痴漢と間違われたことで、無実を訴え証拠を集めるも、裁判官の心証だけで有罪判決を受ける。
2009年のドラマは無罪の男性が女性の気まぐれと勘違いで痴漢扱いされて人生を失ってしまった実話。
無罪の男性は貴重な時間、仕事、家族などを失ってしまった。
女性は実際には触られてはいなかったがそんな感じがしたとの理由で痴漢扱いしたようだ…

  • 新型痴漢(新手痴漢)
少し前述しているが、昨今では「あれも痴漢、これも痴漢」と勝手に範囲が広げられつつある。
  • 鞄などの荷物が当たった
  • 接触はしてないが近くに接近された
  • 近くの吊り革を持った(乗員数の都合であっても*12
  • 鼻呼吸された(匂いを嗅がれた)
  • 口呼吸された(息を吹きかけられた)
  • 見られた(視姦された)
  • 目を閉じられた(不審に見える&不愉快)...etc
これらも痴漢扱いされることがある。何を馬鹿な…と思うかもしれないが、TVで報道され話題になる程度にはガチである。
流石に魔法の成功率は落ちると思われるが、こういう情報を見かけて魔法行使される恐れも十分にある。
ご覧の通り男は生命活動しているだけで該当するため、繰り返しになるがもはや運と言う他ないだろう。
なお、肉体的にも死んでいたところで被疑者死亡のまま書類送検される可能性すら否定はできなかったりする*13
その場合、裁判は公訴棄却することが決められているので不起訴処分の形になる。何の救いにもならないが。
残念ながら現状では、公共交通機関で男の人権など無いに等しいとも言える。
そのうえ前述の『 究極の回避策 』でも触れている通り、公共交通機関を使ってなくても容疑者として逮捕されかねない。

正真正銘の現代版魔女裁判なのだ。

おおよそ現代法治国家としてはあり得ない状況なのだが、未だ改善の兆しはない。

そしてもちろん女性が同じこと(性的加害行為)をやっていても罪に問われる事はない。性的搾取し放題。
文句を言われても痴漢されたと言えば、逆に男が白い目で見られる。
一部の女性フェミニストなどは『女性が性的搾取するはずがない』『自意識過剰』『男は喜ぶから被害者はいない』とさえ言っている。
実際にはこの世の中には女性に逆レイプされた男性はごまんといる。もは数字の大小の話で論ずるに値しない言葉である。


  • 秋元康作詞のおニャン子クラブの楽曲「おっとCHIKAN!」
これは、電車で乗り合わせた気に入らない男に対して、
この人はCHIKAN!」とまさにこの記事の呪文を大声で唱え、
ストレス解消をしよう、という痴漢冤罪を推奨するかのような歌詞となっている。
ジーザス!!

補足すると、この曲が歌われた1980年代は(今では考えられないことだが)痴漢は発覚してもせいぜい駅員室か交番で説教されて終わる程度の微罪扱いで、それ故に痴漢冤罪自体も「ちょっとオヤジを困らせる程度」の軽い感覚のモノだった。
それでもこの曲自体は当時から犯罪幇助ではないかと問題視されてはいた。



この人追記・修正します!

私、見てました!



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