HAZBIN HOTEL

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&font(#6495ED){登録日}:2020/11/07 Sat 15:12:25 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約16分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- *概要  『HAZBIN HOTEL』は2019年10月28日に公開された海外アニメ。および作品内で登場するホテルの名称。製作はVivienne Medranoによるインディーズアニメで、当初はYouTubeでパイロット版が公開。その後も作者によるお絵描き配信やスピンオフ、視聴者からの質問に答える動画などが投稿されていたが、本編(原語版)が&bold(){4824万回再生(2020/11/07現在)}という数字もあってか『[[ヘレディタリー/継承]]』や『[[ミッドサマー(映画)]]』で知られる映画会社A24によるテレビシリーズの製作が発表された。 全編英語でパイロット版には公式からの日本語字幕がかなり初期からついているが機械翻訳とまではいかなくとも細かい部分で荒の多い翻訳だった。しかし2020年09月16日にはRASH A1M(インディーズ海外アニメの翻訳を手掛けるスタジオ)による翻訳、さらには同スタジオの声優による吹き替え版も公開された。 更に、テレビシリーズ『ハズビン・ホテルへようこそ』はシーズン1が2024年1月にAmazon Prime Videoにて配信。また、放送前だが既にシーズン4までの更新も決定している。パイロット版を前日譚としているためぜひそちらから視聴しよう。 *特徴  絵柄はよくあるカートゥーン調だが内容は決して子供向きとはいいがたい過激さで、OP後すぐに&font(#ff0000){モブが轢殺(血や肉片も明確に飛び散る)。}セリフも強烈で開幕3分以内だけでも&font(#ff69b4){ご奉仕(性行為の意味で)、尻軽、馬糞の詰まったずた袋(人を指さしながら)、阿婆擦れ}という過激な罵声や下ネタが飛び交う。また、性自認という面でも少々複雑で、&bold(){主要人物の大半がLGBT}、それ以外の主要人物にも&bold(){無性愛者(asexuality)}がいる。それだけなら問題はないのだが、&bold(){敵対勢力や非協力的なモブは容赦なくそのことを嘲って罵ってくる}(例:バイセクシャルのキャラに&color(#F54738){「私は同性の恋人がいる奴には触らないの」})など、真にそれらについて悩んでいる人にはとても見せられない部分もある。  しかし、これらの描写により、後述するが罪人の魂が死後落とされる地獄という退廃的な世界観を端的に表現することに成功している。また、性自認についても本人たち自身はパートナーを見つけたり、&font(#ff69b4){男性相手に売春をするなど}と受け入れて前向きに生きている。  また、&font(l){作者の趣味もあって}ミュージカル描写がDisneyやらインドの映画並みに多い。いずれも名曲揃いなので興味が出たら日本語版と合わせて原語版でも聞いてみよう。原語で聞くと韻の踏み方などがまた違って面白い。尤も歌詞は前述の作風の通り&font(#ff0000){過激で下品}である。  それらの要素以外にも、独創的かつだいぶ練られたキャラクター造形(前述の質問コーナーの動画などで裏設定の一部を見ることができる。)などで人気を博している。そのキャラクター造形だが、&bold(){精々数秒しか本編で映らないキャラにも主要人物と遜色ない設定量、さらには現実世界でのインスタアカウントがある}という同人だからこそできる熱量の製作である。まぁ本編が進めばのちに実は重要人物でしたとかあるのかもしれないが。そのインスタアカウントだが勿論主要人物にも存在。キャラごとの個性的な一言やキャラ同士の掛け合いなどと併せて描きおろしイラストなどが見ることができるのでぜひ検索して見てみよう。 *世界観 **地獄 #center(){&font(#ff69b4){「地獄じゃいいことの100倍悪いことがある。」}}  死後人間、殊に悪人や罪人の魂が向かう先の一つであり本作の舞台。  本作の地獄はキリスト教圏のそれをモチーフとしており、我々日本人にも馴染み深い仏教の地獄のように「罪人を罰し転生に向けて更生させる」のではなく「罪人を閉じ込めて天国や現世から隔離する」ための場所。つまり地獄に堕ちて留まる魂は居ても出て行く魂は居ないため、現在深刻な人口過剰が発生しており、その対策として年に一度天界から天使が降りて粛清という名義の大量虐殺、通称&bold(){エクスターミネーション}が年に一度行われている。  それ故に年一で権力や土地の勢力図が一部の最上位層を除きころころ変わるので、&bold(){領土争いという名目の戦争抗争が絶えず開かれている。}そうでなくても基本的に悪人まみれという都合上大小問わず諍いや争いが絶えない。もちろん暴力的好戦的な悪魔ばかりというわけではないのだが、そういう大人しい連中も&bold(){薬中}や&bold(){アル中}、&bold(){ギャンブル中毒}等々お世辞にも素行がいいとは言えない。  それらの要素が組み合わさった結果、一言でいうなら文明の残った[[北斗の拳]]とでも言うべき、&font(#ff0000){盗みや殺人((実は悪魔を殺せるのは一部の道具が必要で、それは天界にしかないという設定がある。そのため厳密には悪魔間では殺人はほとんど行われていない。))が横行し死体が道を埋める文字通りの&bold(){地獄}}が他でもない&font(#ff0000){住人たち自身の手で}繰り広げられている。  時代設定は恐らく現代で、人材は勿論資材もある程度整っているのかビルや車、それらをつなぐ道路、照明機器、テレビやラヂオとその放送局、スマートフォン、&font(l){麻薬の}自動販売機が存在するなど文明水準もほぼ現代と同じ。それらの利器は争いに巻き込まれた際&font(#ff0000){容赦なく瓦礫と化す}が。 **悪魔  地獄の住人達で、本作の登場人物のほぼ全てがこの種族にあたる(他には前述の天使が存在)。今作の悪魔は大きく三種類に分けられる。  一つ目は&bold(){死後地獄へ落ちた人間}。彼らは死後地獄へ向かう際に、生きていたころの個性に応じた悪魔と呼ばれるに相応しい見た目と能力を得る。その為これに該当する悪魔の一部には享年や生前の暮らしぶりが設定されている。現在登場しているキャラクターの中で最も多数派なのがこの種類。  二つ目は&bold(){古代の悪魔}。彼らの多くは未登場(絵画や電話などのみ)なうえ生まれ方すらわかっていないが、その名前は実際の神話の悪魔と同じであるので、生まれや能力もそれに準じているのかもしれない。作中人物曰く古代の悪魔はかなり強大な力を持っているらしい。  三つ目は&bold(){純粋な地獄生まれの悪魔}。実は悪魔同士で交配し子をなすことも可能。そうして生まれた純粋な地獄生まれの悪魔もごく少数存在している。現状登場した地獄生まれのネームドキャラは一人だけだが、モブレベルであればインプ(小悪魔)やヘルハウンド(犬の悪魔)、バフォメット(山羊の悪魔)、サキュバス(淫魔)などの種族がちょくちょく登場している。  また、実力の高いものは&bold(){上級悪魔/オーバーロード}と呼称され、彼らが実質的に地獄を取り仕切っている。上述の通り古代の悪魔は勿論他の二種も上級悪魔として扱われている。他方、他の悪魔に敗北するなどの要因で“元”上級悪魔も存在するため良くも悪くも実力主義な悪魔の気風を表していると言える。  多様な悪魔がいるものの、多くが元人間であるように家族や仲間を大切にする意識があるなどその本質は人間と大差がない。 **天国 #center(){&font(#008cff){「ようこそ天国へ♪」}} #center(){&font(#008cff){「見て欲しいのいろんなところ、知ればきっとずっと居たくなるわ♪」}}  もう一つの死後の世界。住人に曰く&font(#008cff){「純粋な住人は常にハッピーな気持ちでいっぱい」「不安や争いのない完璧な死後の世界」「みんな優しく礼儀もいいし 美男美女」}とのこと。天使たちは勿論後述のルシファーも元ネタ通り此処の出身。  住人たる天使たちにも悪魔と同じく階級が存在し、「智天使」と呼ばれる位の高い天使たちによる会議風景や人間でいう軍部らしき組織も存在。彼らがエクスターミネーションを実行している。 **エクスターミネーション  上記でも触れた&bold(){天使公認大虐殺}。「地獄の人口調整」「力を付けた悪魔が天国に反旗を翻さないようにするため」などの名目で行われている。年に一回の開催だったが、ひょんなことからその周期が半年になったことがシーズン1の主題であり、チャーリーたちは勿論地獄の様々な勢力を混乱させていく。 #openclose(show= 地獄のすべての悪魔たちを震え上がらせているが……?){ #center(){&font(#008cff){「セラずっと知ってたの……?」}} なんと中盤で天界公認どころか&bold(){天使たちの多くは存在すら知らなかったこと}が判明。 軍部による独断専行で行われており、それを聞いた他の天使たちは困惑し中止を求める声も挙がるなど天使から見ても楽しんで虐殺するものは少数派で多くは&bold(){外道な行為}として認識されるらしい。 &font(l){因みに天使たちにバレた理由は実行者であり発案者のチンコマスターことアダムが口を滑らせたからである。} } *勢力  先に述べた通り地獄の住人たちはさまざまな目的で独自のコミュニティーを築いている。 **HAZBIN HOTEL  地獄にあるホテル並びにその従業員と客たち。その目的はずばり&bold(){魂の贖罪}。  地獄の住人が罪を贖うことで天界へ送還、より人道的に人口危機を回避できる。曰く、&font(#ff0000){「ジャンキー、変人、奇天烈、間抜け、詐欺師、一文無し、ダメなヒーロー、バカ、売女、負け犬、性倒錯者、アル中、薬中、その他依存症、ポルノ依存、暴言菜食主義者、霊感商法、化け物、泥棒、変態、食人主義、狂犬病」}を更生および治療できるとのこと。  その目的の都合上更生を考えていない地獄の住民の大半からは悉く嘲笑され、悪魔によっては入ってることが(=更生しようとしていることが)ばれたら信用に関わるともいわれている。  チャーリーにより建設され、支配人もチャーリーが務めている。その他従業員1名+途中加入2名。入居者1名。協力者(?)1名、そしてマスコットの単眼地獄猫のキーキー(KeeKee)((本作のロゴの「T」部分も彼女))。  当初&font(#c71585){HAPPY HOTEL}として建設されていたが、終盤あるキャラクターによりタイトルと同じ&font(#c71585){HAZBIN HOTEL}に改名させられる。因みに「HAZBIN」は「かつては素晴らしかったが、今や全盛期を過ぎ衰えた」という意味の造語で、音と意味が同じ「Has been」からきているといわれている。  勢力としてはチャーリーやアラスターなどの実力者やエンジェルなどの有名人も在籍していることから、建ったのは最近だがそれなりに地獄でも知名度はあるようだ。 **チームV(ヴィー)  地獄の勢力の一つでテレビを牛耳るヴォックス、性産業を牛耳るヴァレンティノ、ファッション界を牛耳るヴェルヴェットが主要メンバー。それぞれ地獄でも主要な娯楽産業を支配しており影響力は低くない。  ヴォックスが事実上の纏め役だがビジネスパートナーという関係上立場は対等であり、たまに揉めはするものの概ね良好。&s(){ぶっちゃけ三馬鹿。}なお3人が上級悪魔として台頭したのは(地獄基準では)ごく最近の事であるらしく、そのためかカミラやゼスティアルなどの古参悪魔からは「礼儀知らず」と快く思われていない様子。  目的そのものは特にチャーリーたちと交差するようなものではないものの、アラスターに因縁のあるヴォックスやエンジェルに執着のあるヴァレンティノらが終始ちょっかいをかけてくるため、結果的にチャーリーたちの敵対勢力と化している。 **人食いタウン  地獄内のコミュニティーの一つでその名の通り&bold(){人食い}たちが集まって住んでいる。ここの住民は全員白目や瞳のない漆黒の目という身体的な特徴を持つ。  共通の趣向で集まったからか結束力が高く、&font(#808080){「誰かを説得したいなら全員を説得しないとダメ」}とのこと。  ただ、&bold(){来客に茶菓子感覚で小指を出したり}趣向に関すること以外は平和な街そのものでチャーリー曰く&font(#ff0000){「結構いいとこ」}とのこと。  単に食う以外にも&font(#808080){流血と殺戮は好き}らしくアラスターはかなり歓迎されていた。 *キャラクター **主要人物 ・チャーリー・モーニングスター(Charlie Morningstar) #center(){&font(#ff0000){「私はすべての人により良くなるチャンスがあるべきだと思う。」}} 吹き替え:須田のりえ(パイロット版)、清水理沙(ハズビン・ホテルへようこそ)  主人公。女性でバイセクシュアル。本名は「シャーロット」だが、大体は愛称のチャーリーを名乗っている。  前項で触れた純粋な地獄生まれの悪魔(両親については後述)で、それ故享年などが設定されていない。誕生したのはいつかというのははっきりしていないが、少なくとも&bold(){1871年には両親と映った肖像画が描かれている。}  見た目は&font(#e8ecef,#000000){真っ白な肌}に手足も二本ずつ、&font(#ffdc00){ブロンドの髪}と悪魔というよりはほとんど人間、それも若い女性に近い。目は黄みがかった&font(#e8ecef,#000000){白目}に黒い瞳だが、まれに赤い目になることがあり、その際は角も生えまさしく悪魔といった雰囲気を出す。服装はこれまた人間らしい&font(#ff0000){深紅のタキシード}で、公の場以外ではタキシードを脱いで白いシャツの姿になることも。&font(#ffffff){そして地肌が白い関係で上半身裸にタイだけに見える。}  内面は&font(l){地獄で育ったとは思えないほど}ポジティブで活動的、自身の目標を笑われバカにされても凹みこそすれ目標自体を投げ出しはしない強い心の持ち主。また、色々と下品で我の強い地獄の住人たちを&font(#ff0000){「同じ故郷を持つ仲間」「心の奥深くには良心が眠っている」}と言うなどかなり器の広い優しい博愛主義者。また、歌やミュージカルを好みOPも彼女が歌っている。能力の一つとして&font(#ff0000){パイロキネシス(火を起こす力)}を持つが、専ら彼女の&bold(){歌と踊りの演出として使われている。}  前述の地獄の有様を憂い、施設&font(#c71585){HAPPY HOTEL}を建設。(歌いながら)テレビでホテルをプレゼンした際には直後の事故(後述)も重なって世間中に笑われたものの、結果として協力者も得られた。総じて困難にへこたれず立ち向かっていく主人公的人物である。 ・ヴァギー(Vaggie) #center(){&font(#808080){「チャーリーは傷つけさせない!」}} 吹き替え:ひらり(パイロット版)、種市桃子(ハズビン・ホテルへようこそ)  チャーリーの彼女でレズビアン。チャーリーをとても大切に思っており、プライベートは勿論、ホテルの運営面でも支えている。享年は2014年と主要人物の中ではかなり新参。  見た目は&font(#808080){グレーの地肌}に&font(#fdeff2,#000000){ピンクがかった白い髪}。目は&font(#ff69b4){淡いピンク}に黒い瞳。左目には&font(#ff69b4){ピンクのバツ印}が描かれた眼帯を付けている。服装は白いドレスにピンクのリボンを好んで着用。こちらも肌と左目以外は比較的人間に近いか。&s(){あと貧乳。}  内面はヒステリック。と設定では言われており、事実パイロット版のほとんどのシーンで怒っているかむっすりしている……が、彼女の立場になってみれば&bold(){異常事態の連続}というべき状況(恋人の夢を全国、というか全地獄放送で笑われる。笑われる原因の一端となった男に&font(#ff69b4){「[[あそこ>>外性器]]がねじれて機嫌悪いの?」}とか煽られる。&font(#c10000){厄災クラスの強力かつつかみどころのない危険な悪魔が唐突に訪ねてくる。})なので、怒るな緊張するなと言われても難しい気はする。  能力は体から武器を生成すること。&bold(){予備動作なしかつ一瞬で}生成できる。劇中では[[槍]]と[[投げナイフ>>ナイフ(武器)]]を使用。彼女の性格上恋人と違い100%威嚇ないしは戦闘に使用している。  劇中では終始チャーリーを支え、また自身が激情した際チャーリーがそれをなだめるなどお互い良い関係を形成している。また、彼女が怒った際唐突に違う言語を話し字幕が出るシーンがあるが、それはスペイン語を話している(スペイン語はアメリカでの第二言語)ので、バイリンガルである。他にもバイリンガル設定のキャラはちょくちょくいるが、彼女のみ劇中で話しており、いずれのシーンも感情が高ぶって出たという描写だったので案外母国語はスペイン語なのかもしれない。 #openclose(show= 実は……){  実は&bold(){堕天使}であり、元々はアダムの部下でリュートの同僚。  多くの天使に共通する灰色の肌に天使のものと同じデザインの槍を生成する力、そしてチャーリーほど性善説を信じているわけでもなさそうなのに彼女の夢を応援する姿など、よくよく見れば彼女の素性には不自然なところが多かった。  かつては最も冷酷なエクソシストだった彼女だが、ある時のエクスターミネーションで子供の悪魔を殺せず逃がしてしまったところをリュートに見つかり、「お前のように穢れた奴は天国に相応しくない」と吐き捨てられ、さらに翼と左目を潰されて地獄に置き去りにされた。  そこで倒れていたところをチャーリーに介抱されたのが全ての始まりとなったのだ。 } ・エンジェル・ダスト(Angel Dust) #center(){&font(#ff69b4){「地獄じゃいいことの100倍悪いことがある。」}} 吹き替え:くろぐろ(パイロット版)、平野潤也(ハズビン・ホテルへようこそ)  ホテルの入居者第一号にして地獄でも有名な映画スター。ただし映画といっても&bold(){ゲイ向けポルノ映画}である。もちろん本人もゲイセクシュアルの男性。享年1947年で、死因は薬物中毒で地獄でも薬を常用。死亡時に摂取していた薬物の名((現実世界にも存在する幻覚系麻薬PCPの俗称である。ダメ。ゼッタイ。))がそのまま地獄での名となっている。  見た目を一言でいうなら&bold(){全身が白い体毛と薄いピンクの斑点で覆われた長身巨乳の4本腕}というかなり人間離れした出で立ち。人間というより擬人化した蜘蛛のような姿に見え、実際デザインモチーフは蜘蛛の悪魔であり、設定にも蜘蛛の要素が見られる。男性なのに巨乳とあるが体毛を下から寄せ集めて巨乳に見せている。ポルノスターゆえ仕方ないのだろうがそのせいで女性に間違われることが少なくない。よく聞くと彼が胸をいじるときフワフワと羽のような音が聞こえるのでみんなも音量を上げて聞いてみよう。毛は全体的に短いが頭部のみ長く[[クラウド>>クラウド・ストライフ]]のようなつんつんヘアーに見える。目は黄みがかった白目と真っ黒な目の[[オッドアイ]]。服は&font(#ff69b4){体と同じく白と薄いピンクのボーダーのシャツにダークピンクのブーツ。濃いピンクの手袋とピンクで統一}されている。  軽くて飄々とした皮肉屋で、言動も冗談や煽りが多い。そしてそれ以上に多いのが&font(#ff69b4){下ネタ}であり職業と合わせて彼を彼たらしめている。事実、&font(#ff69b4){上述までの下ネタの全ては彼の言動で、作中の下ネタの大半も彼のセリフである。}こう書くと単なる下品で嫌な奴といった印象だが、チャーリーが凹んでいると本気で心配する、友人が危険にさらされるととっさに突き飛ばしてかばうなど根はそこまで曲がっていないと思われる描写がある。こういった性根の善性故かはわからないが本編開始の二週間前にHAZBIN HOTELに入居している。  能力はこれまた蜘蛛らしい毒の効果のある[[噛み付き]]。だが劇中未使用で戦闘時は多い腕を生かして重火器や鈍器を同時に複数使う。また、腕は普段隠しているが6本腕になることも可能。というか案外こっちが本来の姿なのかもしれない。  パイロット版はOP後、彼が車から降りて&font(#ff69b4){売春の}報酬を受け取るところから物語は始まる。&font(l){項目内の特徴にあった罵倒を交え}客とやり取りした後、薬の方のエンジェルダストを購入するもなんやかんやあって地獄での抗争に&font(l){嬉々として参加する}巻き込まれる。そのことがニュースに取り上げられ、あろうことかホテルのプレゼン直後、&bold(){しかも有名人のエンジェルが入居していることをアピールした直後}だったこともあり、チャーリーが笑いものになった原因の一つを知らずに作ってしまう。抗争後チャーリー、ヴァギーと合流。ヴァギーの怒りと説教を煽りつつ受け流していた。その後も皮肉と下ネタで場を時に荒らし、時に和ませ作中ずっと存在感を放ち続けていた。 #openclose(show=「明日は何か変われるかな……」){  普段の奔放で軽薄な立ち振る舞いの裏には、その実&bold(){自虐的でナイーブな本心}が隠されている。  雇い主であり契約相手のヴァレンティノに魂を握られている身であり、どれだけ酷い扱いを受けても彼の元を離れられない立場にある。自分の性を売り物にしている事にも必ずしも肯定的なわけではなく、薬やセックスに溺れるのも快楽を求めてというより現実逃避の側面が強い。そして&bold(){「ぶっ壊れちまえばヴァルの『お気に入りの玩具』じゃなくなるかもしれない」}という希死念慮めいた期待もあった。  口ではあれこれ言いつつホテルに身を置き続けているのも、そんな自分を変えたいという気持ちの表れであろう。  ハスクにはその辺りを見抜かれていたようであり、アマプラ版4話では我を忘れて取り乱す姿に同じ「他の悪魔に支配される身」である彼から共感と共に「俺達はどん底の負け犬」「でも一人じゃない」と(ミュージカル調で)で諭され、ようやく自分の本心に真っ直ぐ向き合えるようになった。  以降はチャーリーの更生プログラムにも真剣に取り組んだり薬を絶ったりと言動にも変化が表れており、何より&bold(){あれほど恐れていたヴァレンティノに対し強い口調で言い返せるようになった}のが大きな成長と言えるだろう。  ちなみに生前の名前は「アンソニー((ヴァレンティノの契約書で確認できる))」で、元から犯罪者一家の生まれ。公式サイドから明かされている情報では両親と兄、双子の妹が居るが、そのうち妹以外の(アンソニー自身も含めて)全員が地獄に堕ちている。両親と兄とは不仲だったようで、特に父親には虐待されていたらしい。この辺りがハスクやヴァレンティノのような年上の男に弱い一因と思われる。  天国に昇った妹のモリー(Molly)は4本脚の蜘蛛の天使。6話にも彼女らしき天使が映っており、もしかすると今後のエピソードで関わって来るかも知れない。 } ・アラスター(Alastor) #center(){&font(#c10000){「人はなぜ行動する?退屈で!仕方ない!からだ!!!」}} 吹き替え:山下公平(パイロット版)、佐藤せつじ(ハズビン・ホテルへようこそ)  ホテルの協力者にして現在登場した悪魔たちの中で最も強力な悪魔。「ラジオ・デーモン」という通り名を持つ(由来は後述)。無性愛者(性別問わず他者に性的恋愛的欲求を抱かない)。享年1933年で死因は不明だが生前は&font(#c10000){大量殺人鬼}だったらしい。  容姿は人間に近いが、頭髪の両サイドが上下に突出しているという奇妙なつんつんヘアー。また、地肌の明るいグレーと黄色い尖った歯以外は全身を&font(#c10000){濃淡様々な赤色の服で統一}している。もう一つ特徴的なのは彼がほぼ常に手に持つ目のついたマイクスタンド。こちらも真っ赤で、基本的に彼はそのマイクを通して喋っている。そのため常に古いラジオを通したような軽いノイズの入った声になっており、それが通り名の由来の一つとなっている。また、表情は(とあるワンシーンを除いて)常に笑顔。本人曰く&font(#c10000){「笑顔じゃなきゃおしゃれとは言えない」}らしい((元ネタはミュージカル映画「アニー」の劇中歌、“You're Never Fully Dressed Without A Smile”。これに限らず、多くのキャラクターがミュージカルや楽曲をモチーフに作成されている))。  傍若無人。その一言に尽きる性格をしていて、常時芝居がかった不気味な態度。一人称は日本語版では&font(#c10000){「私」}だが、時たま&font(#c10000){「俺」}になる。&font(#c10000){「世界というのは自分好みの演目を上演する劇場」}という強烈な持論を会って数分で展開してくる。また価値観も非常に歪んでおり、ホテルに協力している理由もチャーリーの&font(#ff0000){「地獄の住人の更生」}を&font(#c10000){ナンセンス}と一蹴。ではなぜと聞かれると&font(#c10000){「地獄の屑どもが(天国に行こうと)四苦八苦するのを見たい。」}と言う歪っぷりである。また前述の笑顔にも拘りがあるようで、よく他人を笑わせようとしている。別にギャグを言ったりしてるわけではなく無理やり手で相手の口角を上げたりしてるのだが。  そしてその傲慢さを裏付けるかのように能力も強大。ヴァギー曰く&font(#808080){「一晩で何世紀にもわたって地獄を支配していた有力な悪魔を殺害。それを地獄中にラジオで放送(通り名のもう一つの由来)。その力は古代の悪魔に匹敵する。出会ってしまったこと自体が大問題。」}とのこと。作中使用した能力だけでも[[影を操る>>ゲッコー・モリア]]、魔法陣から[[触手]]を出す、[[空間転移>>瞬間移動/空間移動]]など多彩。それ以外にも相手を威嚇する際目を見開いて&font(#c10000){赤黒いオーラ}を放ったりと、まだまだ能力の全容は明かしていないと思われる。また能力だけでなく舌戦も強いようで、性格上恨みを買いやすいのかかなりの人物に罵倒されたものの、すべて切り返し相手を言い負かしている。しかし完全無欠とはいかないようで、下ネタが苦手という弱点があり&bold(){言われると一瞬笑顔が引きつってフリーズする}。それ故口を開けば猥談ばかりのエンジェルダストに少々苦手意識を抱いているようだ。  チャーリーがTVでのプレゼンに失敗しホテルで意気消沈しているところに登場。その悪評と性格故警戒される(ただしエンジェルダストはアラスターについて全く知らなかったが)ものの、志はともかく一応の目的はチャーリーと同じため&font(#ff0000){「あなたが望む限り」}のホテルへの助力をすることに。従業員二名なのを見かねて知己の仲であるハスクとニフティの二人を&font(l){強制召喚}新たな従業員として紹介し、襲撃してきたサーペンシスを&font(l){触手プレイ}瞬殺、&font(l){そしてHAPPY HOTELの看板をHAZBIN HOTELに書き換える、}などなど能力に違わない八面六臂の活躍でチャーリーたちを支えた。 #openclose(show=「自分も繋がれてる癖に言ってくれる……」){ #center(){&font(#c10000,black){&bold(){「……今何て言った?」}}}  他者に対し傍若無人に振る舞い、ハスクを契約で縛り付けてペット扱いする一方で、実は&bold(){彼自身も何者かに魂を握られている身}である。  この事は彼にとって屈辱以外の何物でもないようで、ハスクが上記の台詞でぼそりと毒づいた途端、直前までヘラヘラ笑っていたのを一転させて恐ろしい形相でマジギレし、「次に同じことを言ったらお前の魂を引き裂いて、その悲鳴を放送してやる」と彼を恫喝している。  チャーリーに協力するのは罪人達の足掻く様を見たがっているからなのは上述した通りだが、それと同時に彼女を利用してどうにかその契約から逃れる事も目的の一つの様子。 } ・ニフティ(Niffty) #center(){「新しいお友達はとっても久しぶり。」} 吹き替え:MALTA(パイロット版)、松嶌杏実(ハズビン・ホテルへようこそ)  アラスターに呼ばれた人その1。そして単眼娘その1。小柄で活発にちょこまかと動く。  そして相対的に数少ない異性愛者。&bold(){突然燃え盛る暖炉から召喚された}にも拘らず初対面のチャーリー達にきっちりと挨拶してさらに上の台詞や「会えてうれしい」と続けるとっても礼儀正しい子[[&font(l){悪魔同士でアイサツしないのはスゴイ・シツレイ}>ニンジャスレイヤー]]。綺麗好きかつ掃除好きらしく、ホテルの荒れ果てた内装を見て呆れつつも自分の腕の見せ所とばかりに掃除していた。 ・ハスク(Husk) #center(){「俺様はもう何かを気に入ることなんかねぇ。」} 吹き替え:高井環(パイロット版)、平林剛(ハズビン・ホテルへようこそ)  アラスターに呼ばれた人その2。パンセクシュアル(全性愛者)だが台詞にもあるように物臭で他人に関心を払おうとはしない。直立した白黒二色の猫に赤い羽根をはやしたような見た目の悪魔。シルクハットと長く赤い眉毛がトレードマーク。享年は1970年代でラスベガス育ち。  ニフティと違い唐突に呼び出されたことに対してかなり悪態をついていた(というか賭博をしている最中だったのでその方が当然っちゃ当然だが)。その後もアラスターに対し罵詈雑言を浴びせるものの、最終的にcheap booze=安い酒ひと瓶でホテルの受付を担当することに。性格は一言でいえば[[まるでダメなおっさん>長谷川泰三(銀魂)]]。前述の通り酒さえあればどんな交渉にも応じるほどのアル中な上、頭の台詞のように酒以外のことへの興味を失っているかのように終始怠惰な態度であった。一方で(精神的な)年長者という事もあり人生の悲喜交々には通じており、人の気持ちを読み解く観察眼に優れている一面も。また英語に加え、イタリア語、ロシア語、[[ドイツ語]]、中国語、スペイン語、[[日本語]]を話せるマルチリンガルでもある。  ちなみにヴァギーがアラスター&font(l){の危険性}を説明するシーンに複数の静止画が映るが、そのうちの上級悪魔達の姿を描いた一枚にハスクも描かれている。 #openclose(show=「魂は渡したが、俺はアンタのペットじゃない!」){  作中ではアラスターから「我が友」と馴れ馴れしく呼ばれてはそれにキレるというやり取りを繰り返しているが、実は&bold(){アラスターとの契約で魂を支配されており、どれだけ悪態を付いても最終的に彼に逆らえない}立場にある。  アラスター自身もそれを分かっているため、どれだけハスクから罵詈雑言を投げられても全く気にも留めていない。  パイロット版でのヴァギーの説明に姿が映っていたのも、それは元々彼が上級悪魔だったため。ギャンブル狂だったのは当時からだったようで、ある時のゲームでアラスターに負けてしまい、自分の魂を支払うハメになったのだそう。  本人はそんな過去を悔いており、現在ではすっかり酒浸りのダメオヤジになっている。しかしちょくちょくかつての慧眼を覗かせる場面もあり、特に同じ境遇にあるエンジェルに対し共感を示し、彼の心を掬い取っている。 } **悪魔たち ・チェリーボム(Cherri Bomb) #center(){「やっぱアンタとパーティーするのが最ッ高だよ!」} 吹き替え:MALTA(パイロット版)、小若和郁那(ハズビン・ホテルへようこそ)  単眼娘その2。[[ポニーテール]]で名前の通り爆弾が武器。その爆発に巻き込まれるためかところどころ破けて露出度の高い服を着用。しかも作中屈指の[[巨乳]]。  エンジェルの悪友であり、彼が地獄に落ちて来た当初からの付き合い。作中でもお互い気さくに冗談を言いながら会話している姿が見られる。  パイロット版では後述のサー・ペンシャスをエンジェルと共に相手取っていた。 ・サー・ペンシャス(Sir Pentious) #center(){「全悪魔が吾輩にひれ伏すだろう!!!」} 吹き替え:花井千隼(パイロット版)、上田燿司(ハズビン・ホテルへようこそ)  発明家の悪魔。見た目はグレーと黄のストライプのスーツを着た男性のラミア。興奮すると髪の毛がコブラのフードのように広がる。  テンプレ通りの悪の科学者みたいな性格で、地獄の征服を企んでいる。エッグボーイズという手足の生えた卵のような姿の部下を大量に従え、自身が発明したと思しき巨大飛行船に部下とともに搭乗している。飛行船以外にも光線銃など様々な兵器を開発しているらしい。  さらに発明か否かは不明だが意思のあるシルクハットをかぶっており、本人の表情と連動して目や口を動かしている。&font(l){つまり帽子はタチでサーペンシスはネコ。}  パイロット版の中盤でチェリーボムとエンジェルダストのコンビと小競り合いを繰り広げるが、&bold(){決着はカットされた}(が、直後のシーンに映ったエンジェルが無傷なので敗北したと思われる)。その後終盤で再び登場。今度はアラスターを挑発するもサラッと流され、続けて光線銃で脅すも触手で蹂躙されてしまった。[[&font(l){日に二度敗れるバカがいるか}>ジャック・ハンマー]] ・ケイティ・キルジョイ(Katie Killjoy)/トム・トレンチ(Tom Trench) 吹き替え:タケナマコ(パイロット版)、後藤ヒロキ(ハズビン・ホテルへようこそ)(ケイティ) 瀧深(パイロット版)、佐藤せつじ(ハズビン・ホテルへようこそ)(トム)  地獄で放送中のニュース番組「NEWS666」のアナウンサー二人組。真っ赤なドレスに細長い手足がケイティで、グレーのスーツにガスマスクがトム。  二人で並んでニュースを報道しているが、あまり仲は良く無くよくケイティがトムをいじめている。具体的には&bold(){ホットコーヒーをトムの股間にぶちまける}など(もっともこれに関してはトムの直前のセクハラ発言に対する制裁のようでもあるが)。また、ケイティは番組のゲスト(=チャーリー)に対しても高圧的な態度をとりゲスト出演中に居眠りするなど態度に関してもあまりよろしくはない。二人、というかスタジオ内のスタッフみんなしてチャーリーの演説を大爆笑。そのことがチャーリーを怒らせ結果ケイティとは殴り合いに、トムは炎上(物理的な意味で)させられた。 ・ヴォックス(Vox) 吹き替え:遠藤大智  「チームV」と呼ばれる三人組の上級悪魔の一人。頭全体が薄型テレビになっており、液晶画面に顔が映っている。  地獄のエンタメ企業「ヴォックステック社」の社長であり、自社タレントも兼任する。普段は割と冷静だがアラスターに対し凄まじい敵愾心を抱いており、彼が絡むと我を忘れる((他の二人もアラスターを嫌ってはいるが、ヴォックスほどではない。むしろアラスターにしょっちゅう噛み付く彼に少々呆れ気味な様子を見せる。))。これはアラスターが(自分が死んだ後に生まれた)テレビを毛嫌いしている、というのも理由の一つである。  一方で過去にアラスターをチームの仲間に誘った事があり、また2ショットだった写真(ただしヴォックス自身が写っていた部分は破られている)を未だに持っていたりと、元々はそこまで不仲ではなかったと窺わせる描写もある。そしてシーズン1最終盤では、天使達と戦うホテルのメンバー…というかアラスターを一喜一憂しながら観戦し、特にアダムに打ちのめされる姿を&bold(){「セックスより気持ちいいぜ!」}と(呆れるヴェルベットとヴァレンティノを他所に)大興奮していた。……お前もう一周回ってアラスターの事好きなんじゃないのか。&s(){実際本人にもメンヘラ呼ばわりされてるし。}  悪魔としての能力は、目を合わせた相手に暗示を掛ける催眠術や、自分自身の体を電気に変換してカメラやモニターなどの映像媒体間を瞬時に飛び回る瞬間移動。  なお口ではアラスターには敵わない。映像付きで分かりやすく視聴者に伝えるテレビと、言葉のみで全てを表現する[[ラジオ]]の差であろうか。 ・ヴェルベット(Velvette) 吹き替え:斉藤梨絵   「チームV」の一人で紅一点。ワインレッドの長髪を伸ばした人形の悪魔で、ファッションデザイナーという職業柄シーンごとに衣装や髪型が変わる。  勝気で野心的な性格だが、何かと暴走がちな男二人に比べると落ち着いているほう。また自分が天使の生首を見せた際のカミラの反応に違和感を覚えるなど観察力にも優れていて、シーズン1劇中では私情に走りまくる野郎どもを他所に一人だけ物語の核心に近づきかけていた。  ちなみに&s(){明らかにヤる事ヤッてる}野郎二人に挟まれているが、彼女自身はレズビアン。&s(){カミラにやたら噛み付いてたのももしかして……?} ・ヴァレンティノ(Valentino) 吹き替え:後藤ヒロキ  「チームV」の一人。真っ赤な翅をモフモフのロングコートとして羽織った蛾の悪魔で、四本腕と左右非対称の触角が特徴。ちなみに乳首ピアス。  四つの手で拳銃を扱うほか、普段は畳んでいる翅を広げて大火災でも一瞬で吹き消す突風を起こす事が可能。一方視力が悪く、細かい物を見たり数えたりするのは苦手らしい。この辺りは蛾だからだろうか。  ポルノスタジオのオーナー兼監督兼ポン引きであり、エンジェル・ダストの雇い主。エンジェルに対し単なる稼ぎ頭以上の執着を抱いており、当の彼からは「[[サイコパス]]野郎」と嫌われ、恐れられている。蛾の彼が蜘蛛のエンジェルを支配しているという何とも歪な関係である。  カリスマ性に優れ計算高い一方非常にキレやすく、些細な事で男優やモデルに当たり散らした挙句に殺す事があるという。その癇癪っぷりには他の二人も手を焼くほど。一応王族であるチャーリーの前では(後でエンジェルに八つ当たりする気満々で)猫を被る程度の分別はある。  そんな彼だが&bold(){ヴォックスと肉体関係}にあるらしく、シーズン1ラストでは&bold(){ヴォックスとベロチューをかましていた(+それをバックに自撮りするヴェルベット)。}……そりゃアラスターも仲間入り断るわ。 ・カミラ・カーマイン(Carmilla Carmine) 吹き替え:森なな子  「武器の女王」という異名を持つ武器商人の女性悪魔。豊かな銀髪を角のように結わっており、スレンダーな体格に反して大きな両腕が特徴。  鋭い目つきは一見冷徹そうに見えるが、実際は沈着で愛情深い性格。&s(){彼女が売った武器で地獄に混乱が起きているのはとりあえず見なかったことに。}ゼスティアルとは知古の間柄で、彼を侮辱する者を許さない。  またオデットとクララという二人の娘が居るシングルマザーでもあり、彼女達は秘書のような形で母の仕事を手伝っている。 ・ゼスティアル(Zestial) 吹き替え:白熊寛嗣  上級悪魔の老紳士。四つの目を持つ蜘蛛の悪魔で、黒い帽子と[[マント]]に身を包んでいる。  かつてアラスターが引き起こした大虐殺を生き延びた古参の悪魔の一人であり、彼を見た街の悪魔達が恐れて&bold(){焼身自殺}する様子を見るにかなり強大な悪魔の様子。慎重さを重んじるが、天国への反攻を避けようとする態度をヴェルベットから「時代遅れ」と罵られていた。 ・ロージー(Rosie) 吹き替え:櫻庭有紗  人食いタウンの女領主。白目や赤目の無い真っ黒な目をした赤いドレスの悪魔で、何処となくグール(食屍鬼)のような印象。  &bold(){あのアラスターの親友}であり、その肩書から彼女も相当なイロモノなのでは……と思われたが、彼女自身はかなり真っ当で優しい淑女。まあ人食いたちの代表という事もあり、上記の通り来客への茶請け代わりに&bold(){指}を勧めたりとキテる部分もあるのだが。  町を訪れたチャーリーをバカにする事も無く、エクスターミネーションへの抵抗を呼び掛ける彼女にタウンを挙げて助力する。 ・ミムジー(Mimzy) 吹き替え:櫻庭有紗  クラブのオーナーの女性悪魔。現在でこそ小太りだが、若い頃は絶世の美人だったらしい。まあ確かに面影が窺えなくもない容姿ではある。  アラスター、ハスク、ニフティとは旧知の間柄で、特にアラスターとは生前からの付き合い。……あのアラスターの友人という時点で怪しさを感じるが、彼女自身はそこまで悪質な悪魔ではない(地獄比)。ただ目立ちたがりのトラブルメーカー気質で、借金の踏み倒しなどで切羽詰まるたびにアラスターを隠れ蓑にしており、結果としてホテルに面倒事を持ち込んでくる立場。  どうも生前からそんな調子であったらしく、ハスクからは「厄介な女」と煙たがられている。 ・ルシファー・モーニングスター(Lucifer Morningstar) 吹き替え:花輪英司  誰もが知る[[原初の堕天使>ルシファー(悪魔)]]にして、七つの大罪&bold(){「傲慢」}を司る地獄の王。そして何よりチャーリーの父親。つまり&bold(){チャーリーは地獄のプリンセス}である((NEWS666でも「プリンセス・オブ・ヘル」と呼ばれている))。  娘によく似た真っ白な肌とブロンドの髪で、純白のフロックコート、蛇と林檎の装飾が付いたシルクハットを被った紳士といった風貌。本気を出すと背中から六枚の翼が生え、額から大きな角を伸ばした恐ろしい形相となる。&s(){あと低身長。……まあ、これは周囲がデカすぎるからでもあるのだが(参考までにチャーリーが182センチ、アラスターが210センチ)。}  元々は神の被造物で最も強大な力を持つ天使であり、同時に自由を愛する夢想家でもあった。だがそれゆえに他の天使から危険視され、爪弾きにされていた過去がある。二番目の女イヴに知恵の実を与えたのは、人間に自由意志を与えるが為の行動だった。しかしそれによって完全に神の怒りを買い、妻リリスと共に地獄へ落とされてしまった。  地獄は悪魔と罪人の集う場所。そこで自分が自由意志を与えた事で悪徳まで身に着けた人間達の姿をまざまざと見せつけられた事で鬱病に陥り、王でありながら治世を放棄して塞ぎ込んでしまった。&bold(){よって地獄の治安悪化は彼の職務放棄のせいでもある。}  こういった経緯もあってチャーリーの計画には反対しており、それがリリスとの別居の原因となっている。しかし娘への愛情は一片たりとも忘れていない……というか、重度の親バカ。肖像画のみの登場だったパイロット版の時点でも使い魔のラズルとダズルを執事として付けたり、「他の悪魔どもの戯言は絶対に信用してはならん(=安易に悪魔と契約してはならない)」と教えたりしている事からそれは窺える。そしてアマプラ本編にて、天国との対応に苦慮するチャーリーを助ける形でついに登場した。  娘バカの躁鬱オヤジという、数ある創作作品の「ルシファー」でも類を見ないキャラクターではあるが、地獄の王だけあってその実力は文句なしに&bold(){作中最強クラス。}あのアダムすらも彼にとっては赤子同然。  なお同じく堕天使であり地獄の長とされるサタンとは文献によっては同一視される事もあるが、本作においては別人である。 ・リリス(Lilith)    ルシファーの妻にして、地獄の王妃。  本作においては原初の女という設定が採用されている。元々はアダムの最初の妻として地上の塵から生み出されたが、アダムが「支配」を望んだ事でエデンから逃亡。そこで自分と同じく自由を愛するゆえに天国で肩身の狭い思いをしているルシファーと出会い意気投合、やがて恋に落ちて一人娘のチャーリーを授かる。  そして上述の経緯によって夫婦共々地獄へ落とされるが、彼女は諦めず「歌」によって悪魔に力を授けた。すべては地獄を住みよい世界にするためである。  このため娘の計画にも賛成しており、パイロット版でもチャーリーが彼女に電話しているのが確認できる。反面、地獄の住人に失望し塞ぎ込んでしまった夫とはすれ違いが生じてしまい、現在では別居している。今はどうやら地獄に居ないらしいが……? **天使たち ・アダム(Adam) 吹き替え:上田燿司  エクスターミネーションの実行部隊「エクソシスト」の指揮官。白いローブとピエロのような仮面に身を包み、背中から金色の翼を生やしている。何故か仮面は被ったままでも飲食可能。素顔はそこそこ渋い[[イケメン]]。  神が作った最初の男アダムその人((聖書においてはリリスの最初の夫ともされており、つまりチャーリーから見ると「父親の元同僚」「母親の元彼」という実にややこしい存在))でもあり、「全ての人間は自分から生まれたのだから自分を崇め敬うべき」と豪語する不遜な性格。その経歴から&bold(){「チン〇マスター」}を自称している。しかも自称するだけならまだしも、&bold(){他人にもそう呼ばせようとする。}本当に天使かこいつは。その傲慢な態度は悪魔に対しても同様で、下品なジョークを飛ばしながら見下す一方で自分より格上の天使には媚び諂ってゴマを擦る。本当に天使かこいつは。  上記の通りエクスターミネーションは決して天国内でも良く思われていない行為である。だが彼は直属の上司に当たる熾天使セラが黙認しているのを良い事に、&bold(){「現世で徳を積んだ者に許される娯楽」と称して嬉々として殺戮を楽しんでいる}。本当に天使かこいつは。  しかしそんなふざけた態度とは裏腹に天使軍を率いるその実力は本物で、あのアラスターさえも一騎打ちで難なく退けるほど。 ・リュート(Lute)   吹き替え:櫻庭有紗  アダムに師事する天使で、彼の副官的存在。黒い仮面と灰色の翼が特徴。素顔は結構な美人。  普段は寡黙で、基本的にアダムの発言に相槌を打ったり手拍子をしたりする程度にしか自己出張しない。しかし性格は苛烈かつ残忍で、口を開くとびっくりするような暴言が飛び出す。その凄まじい物言いは時としてアダムですら閉口させるほど。 ・セラ(Sera)   吹き替え:斎藤恵理  最高位の天使である熾天使(セラピム)。大きな六枚の翼を生やし、灰色の肌とカールした銀髪の長身の天使。服装は白いドレスと光で出来たティアラ。  悪い意味で世俗的なアダムと異なり天使らしい威厳と気品の持ち主であり、常に天国の平和と仲間の天使達の安寧を願っている。しかし穏やかな佇まいの裏に「悪魔が改心などできるわけがない」と頭から決めつける冷徹で頑固な一面が垣間見える。  同じ熾天使であるエミリーを娘のように溺愛している。 #openclose(show= 実は……){  &bold(){アダムが提案したエクスターミネーションを許可した張本人}であり、言うなれば彼とは共犯者である。  ただそれは天国の秩序を守ろうというれっきとした目的から来るものであり、アダムのように悪魔を殺す事を楽しんでいるわけではない。というか内心ではエクスターミネーションを許可した事を後悔しており、実のところ彼女にとっても苦渋の決断だった事が窺える。 } ・エミリー(Emily) 吹き替え:宇山玲加  幼き熾天使。セラと同じく灰色の肌と六枚の翼を持ち、青白いドレスに身を包んでいる。&s(){童顔だが作中描画を見るにチャーリーと同じくらいの背丈なので、彼女も普通に身長170センチ超えていると思われる。}  性格は優しくて天真爛漫。悪魔であるチャーリーともすぐに打ち解け、悪魔を更生させたいという彼女の夢にも理解を示した。一方で子供扱いされる事を嫌っており、自分に対して過保護なセラに対して(自分を大事にしているからこそだとは分かってはいるものの)内心反感を抱いている節がある。 #openclose(show= 実は……){  他の多くの天使達と同じく&bold(){エクスターミネーションについては何も知らされていなかった}事がシーズン1終盤にて判明。  元々チャーリーとヴァギー、そして「更生出来そうな悪魔」であるエンジェルへの態度から不信感と疑念を募らせてはいたが、アダムがその存在を口を滑らせた際に激怒。チャーリーの側に立つ。  しかしそれは天国の基準では堕天にも繋がりかねない危険な行動でもあり、セラが彼女にエクスターミネーションを隠し続けていたのは、そうした純粋さを危惧しての事であった。 }  彼ら以外にも子細な設定のキャラクターや上記以外の[[裏設定]]などあるが、それを書き始めると登場キャラクター一覧として項目を分けねばならない事態になりかねない為本編での活躍にとどめておく。今後続きが製作された際に他の彼らにスポットライトが当たることを待とう。 #center(){&font(#c10000){さぁ、ここからは真の追記修正を始めようではないか!}} #center(){&font(#c10000){Wiki篭り達の舞台は整った!}} #right(){&size(12){&font(#c10000){おっと……チャンネルはこのまま……}}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,36) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 来たか! 大好きなアニメだ -- 名無しさん (2020-11-07 16:02:05) - アラスターが実際に喋った時のインパクトが凄いし、アニメーションも凄まじくヌルヌルしている。『悪魔は皆、心に虹がある』は是非ともYouTubeで見てほしい。 -- 名無しさん (2020-11-07 16:43:03) - 地上波に出せないくらいぶっ飛んだキャラしかいないのに、作中で一番危険視されているアラスターが生真面目なくらい王道の悪魔なのがポイント高いわ -- 名無しさん (2020-11-13 02:41:23) - 世界観のところ、「悪魔」「地獄」「大粛清」の3つくらいに分けて解説したいな -- 名無しさん (2020-11-13 10:32:41) - ↑取り合えず「悪魔」「地獄」に分離+施設としてのホテルを世界観に統合してみました。不評なら戻します。 -- 名無しさん (2020-11-13 20:29:18) - ↑早い、お見初めしやした -- 名無しさん (2020-11-14 08:13:41) - 脚注の不具合を修正 -- 名無しさん (2020-11-14 19:02:08) - 同じところが作ってるHelluva Bossとは特に繋がりとかはないのか。二話のピエロがセルフパロディしてたけど -- 名無しさん (2020-12-13 02:43:10) - ↑テレビ局でのチャーリーの演説シーンでブリッツ(旧デザインなのでヘルヴァ本編とは微妙に配色が異なる)がいる。あとヘルヴァパイロット版でルーナが見てるPCの画面にチャーリーがいたり町の看板にケイティが写ってる。設定上は同一世界観。 -- 名無しさん (2020-12-13 13:42:02) - ↑ありがとう。あのピエロも実際にチャーリーの演説を聞いて、それを茶化している可能性もあるのか -- 名無しさん (2020-12-13 14:09:42) - アラスターの公式吹き替え、ゲーム版の組み分け帽子で歩く地獄でデップーの親友か… -- 名無しさん (2024-01-19 11:17:53) - 二次創作で時々設定されるけど、悪魔の強さは生前の罪業も影響されるのかな。だったら根がそこまで悪人じゃないエンジェルやサーペンシャスが強さ的にそこそこで、生前から極悪人だったアラスターがあそこまでデタラメなのも納得行くんだけど -- 名無しさん (2024-02-29 19:33:35) - 地獄版ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-… -- 名無しさん (2024-05-14 02:13:45) - シーズン2でも罪人の更生は目指すんだろうけど、天国の闇が思ったより深そうで不安を感じる... どういう結末に着地するのやら -- 名無しさん (2024-06-13 21:58:07) - チャーリーが特別優しいのは変わりないとはいえ、ヘルヴァボスだと基本的に生粋の悪魔のが余程マトモな奴多いのよな。……というか地獄に落ちて来る時点で大体悪人確定で、しかも天使に殺されない限り死なないと来れば、そりゃ本編みたいな惨状にもなりますわっていう -- 名無しさん (2024-06-23 19:56:30) - ヴォックスがメンヘラキャラなのは、テレビ=皆が見るもの→俺だけを見ろ!!みたいな連想なのかな -- 名無しさん (2024-07-20 14:52:36) - テレビマン=デジタルテレビ、ファッション=ドールなのは普通に理解出来たけど、何でポルノ=蛾なんだろうとしばらく考えてたけど。蛾って成虫になると殆ど口が無いから食事できなくて後は交尾して死ぬだけって種類多いから、そこから「セックスの事ばかり考えてるDV野郎」って感じのキャラ付けになったのかも -- 名無しさん (2024-07-27 17:00:39) - 地獄への攻撃はプライド・リングだけだろうな -- 名無しさん (2024-08-09 17:12:26) - 4話でチャーリーの前でブラ外してたメスケモ女優みたく、モブにもちょくちょく視聴者の性癖抉るようなキャラ居るのが侮れない -- 名無しさん (2024-12-12 21:13:36) - 鬼灯とかと見比べると、東西の地獄観の違いが窺えてちょっと面白い。日本の地獄は「罪を犯した魂を罰して転生に向けて更生させる刑務所」だけど、キリスト教の地獄は「天国にも現世にも置いておけない魂を閉じ込めるゴミ捨て場」だからこんだけ治安終わってると -- 名無しさん (2025-01-03 19:27:21) - 仲間の野郎二人がベロチューかましてる姿をバックに自撮りするヴェルヴェット(本人はレズな事が判明)…どういう感情? -- 名無しさん (2025-04-30 20:21:44) #comment(striction) #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2020/11/07 Sat 15:12:25 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約16分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- *概要 『HAZBIN HOTEL』は2019年10月28日に公開された海外アニメ。および作品内で登場するホテルの名称。製作はVivienne Medranoによるインディーズアニメで、当初はYouTubeでパイロット版が公開。その後も作者によるお絵描き配信やスピンオフ、視聴者からの質問に答える動画などが投稿されていたが、本編(原語版)が&bold(){4824万回再生(2020/11/07現在)}という数字もあってか『[[ヘレディタリー/継承]]』や『[[ミッドサマー(映画)]]』で知られる映画会社A24によるテレビシリーズの製作が発表された。 全編英語でパイロット版には公式からの日本語字幕がかなり初期からついているが機械翻訳とまではいかなくとも細かい部分で荒の多い翻訳だった。しかし2020年09月16日にはRASH A1M(インディーズ海外アニメの翻訳を手掛けるスタジオ)による翻訳、さらには同スタジオの声優による吹き替え版も公開された。 更に、テレビシリーズ『ハズビン・ホテルへようこそ』はシーズン1が2024年1月にAmazon Prime Videoにて配信。また、放送前だが既にシーズン4までの更新も決定している。パイロット版を前日譚としているためぜひそちらから視聴しよう。 *特徴  絵柄はよくあるカートゥーン調だが内容は決して子供向きとはいいがたい過激さで、OP後すぐに&font(#ff0000){モブが轢殺(血や肉片も明確に飛び散る)。}セリフも強烈で開幕3分以内だけでも&font(#ff69b4){ご奉仕(性行為の意味で)、尻軽、馬糞の詰まったずた袋(人を指さしながら)、阿婆擦れ}という過激な罵声や下ネタが飛び交う。また、性自認という面でも少々複雑で、&bold(){主要人物の大半がLGBT}、それ以外の主要人物にも&bold(){無性愛者(asexuality)}がいる。それだけなら問題はないのだが、&bold(){敵対勢力や非協力的なモブは容赦なくそのことを嘲って罵ってくる}(例:バイセクシャルのキャラに&color(#F54738){「私は同性の恋人がいる奴には触らないの」})など、真にそれらについて悩んでいる人にはとても見せられない部分もある。  しかし、これらの描写により、後述するが罪人の魂が死後落とされる地獄という退廃的な世界観を端的に表現することに成功している。また、性自認についても本人たち自身はパートナーを見つけたり、&font(#ff69b4){男性相手に売春をするなど}と受け入れて前向きに生きている。  また、&font(l){作者の趣味もあって}ミュージカル描写がDisneyやらインドの映画並みに多い。いずれも名曲揃いなので興味が出たら日本語版と合わせて原語版でも聞いてみよう。原語で聞くと韻の踏み方などがまた違って面白い。尤も歌詞は前述の作風の通り&font(#ff0000){過激で下品}である。  それらの要素以外にも、独創的かつだいぶ練られたキャラクター造形(前述の質問コーナーの動画などで裏設定の一部を見ることができる。)などで人気を博している。そのキャラクター造形だが、&bold(){精々数秒しか本編で映らないキャラにも主要人物と遜色ない設定量、さらには現実世界でのインスタアカウントがある}という同人だからこそできる熱量の製作である。まぁ本編が進めばのちに実は重要人物でしたとかあるのかもしれないが。そのインスタアカウントだが勿論主要人物にも存在。キャラごとの個性的な一言やキャラ同士の掛け合いなどと併せて描きおろしイラストなどが見ることができるのでぜひ検索して見てみよう。 *世界観 **地獄 #center(){&font(#ff69b4){「地獄じゃいいことの100倍悪いことがある。」}}  死後人間、殊に悪人や罪人の魂が向かう先の一つであり本作の舞台。  本作の地獄はキリスト教圏のそれをモチーフとしており、我々日本人にも馴染み深い仏教の地獄のように「罪人を罰し転生に向けて更生させる」のではなく「罪人を閉じ込めて天国や現世から隔離する」ための場所。つまり地獄に堕ちて留まる魂は居ても出て行く魂は居ないため、現在深刻な人口過剰が発生しており、その対策として年に一度天界から天使が降りて粛清という名義の大量虐殺、通称&bold(){エクスターミネーション}が年に一度行われている。  それ故に年一で権力や土地の勢力図が一部の最上位層を除きころころ変わるので、&bold(){領土争いという名目の戦争抗争が絶えず開かれている。}そうでなくても基本的に悪人まみれという都合上大小問わず諍いや争いが絶えない。もちろん暴力的好戦的な悪魔ばかりというわけではないのだが、そういう大人しい連中も&bold(){薬中}や&bold(){アル中}、&bold(){ギャンブル中毒}等々お世辞にも素行がいいとは言えない。  それらの要素が組み合わさった結果、一言でいうなら文明の残った[[北斗の拳]]とでも言うべき、&font(#ff0000){盗みや殺人((実は悪魔を殺せるのは一部の道具が必要で、それは天界にしかないという設定がある。そのため厳密には悪魔間では殺人はほとんど行われていない。))が横行し死体が道を埋める文字通りの&bold(){地獄}}が他でもない&font(#ff0000){住人たち自身の手で}繰り広げられている。  時代設定は恐らく現代で、人材は勿論資材もある程度整っているのかビルや車、それらをつなぐ道路、照明機器、テレビやラヂオとその放送局、スマートフォン、&font(l){麻薬の}自動販売機が存在するなど文明水準もほぼ現代と同じ。それらの利器は争いに巻き込まれた際&font(#ff0000){容赦なく瓦礫と化す}が。 **悪魔  地獄の住人達で、本作の登場人物のほぼ全てがこの種族にあたる(他には前述の天使が存在)。今作の悪魔は大きく三種類に分けられる。  一つ目は&bold(){死後地獄へ落ちた人間}。彼らは死後地獄へ向かう際に、生きていたころの個性に応じた悪魔と呼ばれるに相応しい見た目と能力を得る。その為これに該当する悪魔の一部には享年や生前の暮らしぶりが設定されている。現在登場しているキャラクターの中で最も多数派なのがこの種類。  二つ目は&bold(){古代の悪魔}。彼らの多くは未登場(絵画や電話などのみ)なうえ生まれ方すらわかっていないが、その名前は実際の神話の悪魔と同じであるので、生まれや能力もそれに準じているのかもしれない。作中人物曰く古代の悪魔はかなり強大な力を持っているらしい。  三つ目は&bold(){純粋な地獄生まれの悪魔}。実は悪魔同士で交配し子をなすことも可能。そうして生まれた純粋な地獄生まれの悪魔もごく少数存在している。現状登場した地獄生まれのネームドキャラは一人だけだが、モブレベルであればインプ(小悪魔)やヘルハウンド(犬の悪魔)、バフォメット(山羊の悪魔)、サキュバス(淫魔)などの種族がちょくちょく登場している。  また、実力の高いものは&bold(){上級悪魔/オーバーロード}と呼称され、彼らが実質的に地獄を取り仕切っている。上述の通り古代の悪魔は勿論他の二種も上級悪魔として扱われている。他方、他の悪魔に敗北するなどの要因で“元”上級悪魔も存在するため良くも悪くも実力主義な悪魔の気風を表していると言える。  多様な悪魔がいるものの、多くが元人間であるように家族や仲間を大切にする意識があるなどその本質は人間と大差がない。 **天国 #center(){&font(#008cff){「ようこそ天国へ♪」}} #center(){&font(#008cff){「見て欲しいのいろんなところ、知ればきっとずっと居たくなるわ♪」}}  もう一つの死後の世界。住人に曰く&font(#008cff){「純粋な住人は常にハッピーな気持ちでいっぱい」「不安や争いのない完璧な死後の世界」「みんな優しく礼儀もいいし 美男美女」}とのこと。天使たちは勿論後述のルシファーも元ネタ通り此処の出身。  住人たる天使たちにも悪魔と同じく階級が存在し、「智天使」と呼ばれる位の高い天使たちによる会議風景や人間でいう軍部らしき組織も存在。彼らがエクスターミネーションを実行している。 **エクスターミネーション  上記でも触れた&bold(){天使公認大虐殺}。「地獄の人口調整」「力を付けた悪魔が天国に反旗を翻さないようにするため」などの名目で行われている。年に一回の開催だったが、ひょんなことからその周期が半年になったことがシーズン1の主題であり、チャーリーたちは勿論地獄の様々な勢力を混乱させていく。 #openclose(show= 地獄のすべての悪魔たちを震え上がらせているが……?){ #center(){&font(#008cff){「セラずっと知ってたの……?」}} なんと中盤で天界公認どころか&bold(){天使たちの多くは存在すら知らなかったこと}が判明。 軍部による独断専行で行われており、それを聞いた他の天使たちは困惑し中止を求める声も挙がるなど天使から見ても楽しんで虐殺するものは少数派で多くは&bold(){外道な行為}として認識されるらしい。 &font(l){因みに天使たちにバレた理由は実行者であり発案者のチンコマスターことアダムが口を滑らせたからである。} } *勢力  先に述べた通り地獄の住人たちはさまざまな目的で独自のコミュニティーを築いている。 **HAZBIN HOTEL  地獄にあるホテル並びにその従業員と客たち。その目的はずばり&bold(){魂の贖罪}。  地獄の住人が罪を贖うことで天界へ送還、より人道的に人口危機を回避できる。曰く、&font(#ff0000){「ジャンキー、変人、奇天烈、間抜け、詐欺師、一文無し、ダメなヒーロー、バカ、売女、負け犬、性倒錯者、アル中、薬中、その他依存症、ポルノ依存、暴言菜食主義者、霊感商法、化け物、泥棒、変態、食人主義、狂犬病」}を更生および治療できるとのこと。  その目的の都合上更生を考えていない地獄の住民の大半からは悉く嘲笑され、悪魔によっては入ってることが(=更生しようとしていることが)ばれたら信用に関わるともいわれている。  チャーリーにより建設され、支配人もチャーリーが務めている。その他従業員1名+途中加入2名。入居者1名。協力者(?)1名、そしてマスコットの単眼地獄猫のキーキー(KeeKee)((本作のロゴの「T」部分も彼女))。  当初&font(#c71585){HAPPY HOTEL}として建設されていたが、終盤あるキャラクターによりタイトルと同じ&font(#c71585){HAZBIN HOTEL}に改名させられる。因みに「HAZBIN」は「かつては素晴らしかったが、今や全盛期を過ぎ衰えた」という意味の造語で、音と意味が同じ「Has been」からきているといわれている。  勢力としてはチャーリーやアラスターなどの実力者やエンジェルなどの有名人も在籍していることから、建ったのは最近だがそれなりに地獄でも知名度はあるようだ。 **チームV(ヴィー)  地獄の勢力の一つでテレビを牛耳るヴォックス、性産業を牛耳るヴァレンティノ、ファッション界を牛耳るヴェルヴェットが主要メンバー。それぞれ地獄でも主要な娯楽産業を支配しており影響力は低くない。  ヴォックスが事実上の纏め役だがビジネスパートナーという関係上立場は対等であり、たまに揉めはするものの概ね良好。&s(){ぶっちゃけ三馬鹿。}なお3人が上級悪魔として台頭したのは(地獄基準では)ごく最近の事であるらしく、そのためかカミラやゼスティアルなどの古参悪魔からは「礼儀知らず」と快く思われていない様子。  目的そのものは特にチャーリーたちと交差するようなものではないものの、アラスターに因縁のあるヴォックスやエンジェルに執着のあるヴァレンティノらが終始ちょっかいをかけてくるため、結果的にチャーリーたちの敵対勢力と化している。 **人食いタウン  地獄内のコミュニティーの一つでその名の通り&bold(){人食い}たちが集まって住んでいる。ここの住民は全員白目や瞳のない漆黒の目という身体的な特徴を持つ。  共通の趣向で集まったからか結束力が高く、&font(#808080){「誰かを説得したいなら全員を説得しないとダメ」}とのこと。  ただ、&bold(){来客に茶菓子感覚で小指を出したり}趣向に関すること以外は平和な街そのものでチャーリー曰く&font(#ff0000){「結構いいとこ」}とのこと。  単に食う以外にも&font(#808080){流血と殺戮は好き}らしくアラスターはかなり歓迎されていた。 *キャラクター **主要人物 ・チャーリー・モーニングスター(Charlie Morningstar) #center(){&font(#ff0000){「私はすべての人により良くなるチャンスがあるべきだと思う。」}} 吹き替え:須田のりえ(パイロット版)、清水理沙(ハズビン・ホテルへようこそ)  主人公。女性でバイセクシュアル。本名は「シャーロット」だが、大体は愛称のチャーリーを名乗っている。  前項で触れた純粋な地獄生まれの悪魔(両親については後述)で、それ故享年などが設定されていない。誕生したのはいつかというのははっきりしていないが、少なくとも&bold(){1871年には両親と映った肖像画が描かれている。}  見た目は&font(#e8ecef,#000000){真っ白な肌}に手足も二本ずつ、&font(#ffdc00){ブロンドの髪}と悪魔というよりはほとんど人間、それも若い女性に近い。目は黄みがかった&font(#e8ecef,#000000){白目}に黒い瞳だが、まれに赤い目になることがあり、その際は角も生えまさしく悪魔といった雰囲気を出す。服装はこれまた人間らしい&font(#ff0000){深紅のタキシード}で、公の場以外ではタキシードを脱いで白いシャツの姿になることも。&font(#ffffff){そして地肌が白い関係で上半身裸にタイだけに見える。}  内面は&font(l){地獄で育ったとは思えないほど}ポジティブで活動的、自身の目標を笑われバカにされても凹みこそすれ目標自体を投げ出しはしない強い心の持ち主。また、色々と下品で我の強い地獄の住人たちを&font(#ff0000){「同じ故郷を持つ仲間」「心の奥深くには良心が眠っている」}と言うなどかなり器の広い優しい博愛主義者。また、歌やミュージカルを好みOPも彼女が歌っている。能力の一つとして&font(#ff0000){パイロキネシス(火を起こす力)}を持つが、専ら彼女の&bold(){歌と踊りの演出として使われている。}  前述の地獄の有様を憂い、施設&font(#c71585){HAPPY HOTEL}を建設。(歌いながら)テレビでホテルをプレゼンした際には直後の事故(後述)も重なって世間中に笑われたものの、結果として協力者も得られた。総じて困難にへこたれず立ち向かっていく主人公的人物である。 ・ヴァギー(Vaggie) #center(){&font(#808080){「チャーリーは傷つけさせない!」}} 吹き替え:ひらり(パイロット版)、種市桃子(ハズビン・ホテルへようこそ)  チャーリーの彼女でレズビアン。チャーリーをとても大切に思っており、プライベートは勿論、ホテルの運営面でも支えている。享年は2014年と主要人物の中ではかなり新参。  見た目は&font(#808080){グレーの地肌}に&font(#fdeff2,#000000){ピンクがかった白い髪}。目は&font(#ff69b4){淡いピンク}に黒い瞳。左目には&font(#ff69b4){ピンクのバツ印}が描かれた眼帯を付けている。服装は白いドレスにピンクのリボンを好んで着用。こちらも肌と左目以外は比較的人間に近いか。&s(){あと貧乳。}  内面はヒステリック。と設定では言われており、事実パイロット版のほとんどのシーンで怒っているかむっすりしている……が、彼女の立場になってみれば&bold(){異常事態の連続}というべき状況(恋人の夢を全国、というか全地獄放送で笑われる。笑われる原因の一端となった男に&font(#ff69b4){「[[あそこ>>外性器]]がねじれて機嫌悪いの?」}とか煽られる。&font(#c10000){厄災クラスの強力かつつかみどころのない危険な悪魔が唐突に訪ねてくる。})なので、怒るな緊張するなと言われても難しい気はする。  能力は体から武器を生成すること。&bold(){予備動作なしかつ一瞬で}生成できる。劇中では[[槍]]と[[投げナイフ>>ナイフ(武器)]]を使用。彼女の性格上恋人と違い100%威嚇ないしは戦闘に使用している。  劇中では終始チャーリーを支え、また自身が激情した際チャーリーがそれをなだめるなどお互い良い関係を形成している。また、彼女が怒った際唐突に違う言語を話し字幕が出るシーンがあるが、それはスペイン語を話している(スペイン語はアメリカでの第二言語)ので、バイリンガルである。他にもバイリンガル設定のキャラはちょくちょくいるが、彼女のみ劇中で話しており、いずれのシーンも感情が高ぶって出たという描写だったので案外母国語はスペイン語なのかもしれない。 #openclose(show= 実は……){  実は&bold(){堕天使}であり、元々はアダムの部下でリュートの同僚。  多くの天使に共通する灰色の肌に天使のものと同じデザインの槍を生成する力、そしてチャーリーほど性善説を信じているわけでもなさそうなのに彼女の夢を応援する姿など、よくよく見れば彼女の素性には不自然なところが多かった。  かつては最も冷酷なエクソシストだった彼女だが、ある時のエクスターミネーションで子供の悪魔を殺せず逃がしてしまったところをリュートに見つかり、「お前のように穢れた奴は天国に相応しくない」と吐き捨てられ、さらに翼と左目を潰されて地獄に置き去りにされた。  そこで倒れていたところをチャーリーに介抱されたのが全ての始まりとなったのだ。 } ・エンジェル・ダスト(Angel Dust) #center(){&font(#ff69b4){「地獄じゃいいことの100倍悪いことがある。」}} 吹き替え:くろぐろ(パイロット版)、平野潤也(ハズビン・ホテルへようこそ)  ホテルの入居者第一号にして地獄でも有名な映画スター。ただし映画といっても&bold(){ゲイ向けポルノ映画}である。もちろん本人もゲイセクシュアルの男性。享年1947年で、死因は薬物中毒で地獄でも薬を常用。死亡時に摂取していた薬物の名((現実世界にも存在する幻覚系麻薬PCPの俗称である。ダメ。ゼッタイ。))がそのまま地獄での名となっている。  見た目を一言でいうなら&bold(){全身が白い体毛と薄いピンクの斑点で覆われた長身巨乳の4本腕}というかなり人間離れした出で立ち。人間というより擬人化した蜘蛛のような姿に見え、実際デザインモチーフは蜘蛛の悪魔であり、設定にも蜘蛛の要素が見られる。男性なのに巨乳とあるが体毛を下から寄せ集めて巨乳に見せている。ポルノスターゆえ仕方ないのだろうがそのせいで女性に間違われることが少なくない。よく聞くと彼が胸をいじるときフワフワと羽のような音が聞こえるのでみんなも音量を上げて聞いてみよう。毛は全体的に短いが頭部のみ長く[[クラウド>>クラウド・ストライフ]]のようなつんつんヘアーに見える。目は黄みがかった白目と真っ黒な目の[[オッドアイ]]。服は&font(#ff69b4){体と同じく白と薄いピンクのボーダーのシャツにダークピンクのブーツ。濃いピンクの手袋とピンクで統一}されている。  軽くて飄々とした皮肉屋で、言動も冗談や煽りが多い。そしてそれ以上に多いのが&font(#ff69b4){下ネタ}であり職業と合わせて彼を彼たらしめている。事実、&font(#ff69b4){上述までの下ネタの全ては彼の言動で、作中の下ネタの大半も彼のセリフである。}こう書くと単なる下品で嫌な奴といった印象だが、チャーリーが凹んでいると本気で心配する、友人が危険にさらされるととっさに突き飛ばしてかばうなど根はそこまで曲がっていないと思われる描写がある。こういった性根の善性故かはわからないが本編開始の二週間前にHAZBIN HOTELに入居している。  能力はこれまた蜘蛛らしい毒の効果のある[[噛み付き]]。だが劇中未使用で戦闘時は多い腕を生かして重火器や鈍器を同時に複数使う。また、腕は普段隠しているが6本腕になることも可能。というか案外こっちが本来の姿なのかもしれない。  パイロット版はOP後、彼が車から降りて&font(#ff69b4){売春の}報酬を受け取るところから物語は始まる。&font(l){項目内の特徴にあった罵倒を交え}客とやり取りした後、薬の方のエンジェルダストを購入するもなんやかんやあって地獄での抗争に&font(l){嬉々として参加する}巻き込まれる。そのことがニュースに取り上げられ、あろうことかホテルのプレゼン直後、&bold(){しかも有名人のエンジェルが入居していることをアピールした直後}だったこともあり、チャーリーが笑いものになった原因の一つを知らずに作ってしまう。抗争後チャーリー、ヴァギーと合流。ヴァギーの怒りと説教を煽りつつ受け流していた。その後も皮肉と下ネタで場を時に荒らし、時に和ませ作中ずっと存在感を放ち続けていた。 #openclose(show=「明日は何か変われるかな……」){  普段の奔放で軽薄な立ち振る舞いの裏には、その実&bold(){自虐的でナイーブな本心}が隠されている。  雇い主であり契約相手のヴァレンティノに魂を握られている身であり、どれだけ酷い扱いを受けても彼の元を離れられない立場にある。自分の性を売り物にしている事にも必ずしも肯定的なわけではなく、薬やセックスに溺れるのも快楽を求めてというより現実逃避の側面が強い。そして&bold(){「ぶっ壊れちまえばヴァルの『お気に入りの玩具』じゃなくなるかもしれない」}という希死念慮めいた期待もあった。  口ではあれこれ言いつつホテルに身を置き続けているのも、そんな自分を変えたいという気持ちの表れであろう。  ハスクにはその辺りを見抜かれていたようであり、アマプラ版4話では我を忘れて取り乱す姿に同じ「他の悪魔に支配される身」である彼から共感と共に「俺達はどん底の負け犬」「でも一人じゃない」と(ミュージカル調で)で諭され、ようやく自分の本心に真っ直ぐ向き合えるようになった。  以降はチャーリーの更生プログラムにも真剣に取り組んだり薬を絶ったりと言動にも変化が表れており、何より&bold(){あれほど恐れていたヴァレンティノに対し強い口調で言い返せるようになった}のが大きな成長と言えるだろう。  ちなみに生前の名前は「アンソニー((ヴァレンティノの契約書で確認できる))」で、元から犯罪者一家の生まれ。公式サイドから明かされている情報では両親と兄、双子の妹が居るが、そのうち妹以外の(アンソニー自身も含めて)全員が地獄に堕ちている。両親と兄とは不仲だったようで、特に父親には虐待されていたらしい。この辺りがハスクやヴァレンティノのような年上の男に弱い一因と思われる。  天国に昇った妹のモリー(Molly)は4本脚の蜘蛛の天使。6話にも彼女らしき天使が映っており、もしかすると今後のエピソードで関わって来るかも知れない。 } ・アラスター(Alastor) #center(){&font(#c10000){「人はなぜ行動する?退屈で!仕方ない!からだ!!!」}} 吹き替え:山下公平(パイロット版)、佐藤せつじ(ハズビン・ホテルへようこそ)  ホテルの協力者にして現在登場した悪魔たちの中で最も強力な悪魔。「ラジオ・デーモン」という通り名を持つ(由来は後述)。無性愛者(性別問わず他者に性的恋愛的欲求を抱かない)。享年1933年で死因は不明だが生前は&font(#c10000){大量殺人鬼}だったらしい。  容姿は人間に近いが、頭髪の両サイドが上下に突出しているという奇妙なつんつんヘアー。また、地肌の明るいグレーと黄色い尖った歯以外は全身を&font(#c10000){濃淡様々な赤色の服で統一}している。もう一つ特徴的なのは彼がほぼ常に手に持つ目のついたマイクスタンド。こちらも真っ赤で、基本的に彼はそのマイクを通して喋っている。そのため常に古いラジオを通したような軽いノイズの入った声になっており、それが通り名の由来の一つとなっている。また、表情は(とあるワンシーンを除いて)常に笑顔。本人曰く&font(#c10000){「笑顔じゃなきゃおしゃれとは言えない」}らしい((元ネタはミュージカル映画「アニー」の劇中歌、“You're Never Fully Dressed Without A Smile”。これに限らず、多くのキャラクターがミュージカルや楽曲をモチーフに作成されている))。  傍若無人。その一言に尽きる性格をしていて、常時芝居がかった不気味な態度。一人称は日本語版では&font(#c10000){「私」}だが、時たま&font(#c10000){「俺」}になる。&font(#c10000){「世界というのは自分好みの演目を上演する劇場」}という強烈な持論を会って数分で展開してくる。また価値観も非常に歪んでおり、ホテルに協力している理由もチャーリーの&font(#ff0000){「地獄の住人の更生」}を&font(#c10000){ナンセンス}と一蹴。ではなぜと聞かれると&font(#c10000){「地獄の屑どもが(天国に行こうと)四苦八苦するのを見たい。」}と言う歪っぷりである。また前述の笑顔にも拘りがあるようで、よく他人を笑わせようとしている。別にギャグを言ったりしてるわけではなく無理やり手で相手の口角を上げたりしてるのだが。  そしてその傲慢さを裏付けるかのように能力も強大。ヴァギー曰く&font(#808080){「一晩で何世紀にもわたって地獄を支配していた有力な悪魔を殺害。それを地獄中にラジオで放送(通り名のもう一つの由来)。その力は古代の悪魔に匹敵する。出会ってしまったこと自体が大問題。」}とのこと。作中使用した能力だけでも[[影を操る>>ゲッコー・モリア]]、魔法陣から[[触手]]を出す、[[空間転移>>瞬間移動/空間移動]]など多彩。それ以外にも相手を威嚇する際目を見開いて&font(#c10000){赤黒いオーラ}を放ったりと、まだまだ能力の全容は明かしていないと思われる。また能力だけでなく舌戦も強いようで、性格上恨みを買いやすいのかかなりの人物に罵倒されたものの、すべて切り返し相手を言い負かしている。しかし完全無欠とはいかないようで、下ネタが苦手という弱点があり&bold(){言われると一瞬笑顔が引きつってフリーズする}。それ故口を開けば猥談ばかりのエンジェルダストに少々苦手意識を抱いているようだ。  チャーリーがTVでのプレゼンに失敗しホテルで意気消沈しているところに登場。その悪評と性格故警戒される(ただしエンジェルダストはアラスターについて全く知らなかったが)ものの、志はともかく一応の目的はチャーリーと同じため&font(#ff0000){「あなたが望む限り」}のホテルへの助力をすることに。従業員二名なのを見かねて知己の仲であるハスクとニフティの二人を&font(l){強制召喚}新たな従業員として紹介し、襲撃してきたサーペンシスを&font(l){触手プレイ}瞬殺、&font(l){そしてHAPPY HOTELの看板をHAZBIN HOTELに書き換える、}などなど能力に違わない八面六臂の活躍でチャーリーたちを支えた。 #openclose(show=「自分も繋がれてる癖に言ってくれる……」){ #center(){&font(#c10000,black){&bold(){「……今何て言った?」}}}  他者に対し傍若無人に振る舞い、ハスクを契約で縛り付けてペット扱いする一方で、実は&bold(){彼自身も何者かに魂を握られている身}である。  この事は彼にとって屈辱以外の何物でもないようで、ハスクが上記の台詞でぼそりと毒づいた途端、直前までヘラヘラ笑っていたのを一転させて恐ろしい形相でマジギレし、「次に同じことを言ったらお前の魂を引き裂いて、その悲鳴を放送してやる」と彼を恫喝している。  チャーリーに協力するのは罪人達の足掻く様を見たがっているからなのは上述した通りだが、それと同時に彼女を利用してどうにかその契約から逃れる事も目的の一つの様子。 } ・ニフティ(Niffty) #center(){「新しいお友達はとっても久しぶり。」} 吹き替え:MALTA(パイロット版)、松嶌杏実(ハズビン・ホテルへようこそ)  アラスターに呼ばれた人その1。そして単眼娘その1。小柄で活発にちょこまかと動く。  そして相対的に数少ない異性愛者。&bold(){突然燃え盛る暖炉から召喚された}にも拘らず初対面のチャーリー達にきっちりと挨拶してさらに上の台詞や「会えてうれしい」と続けるとっても礼儀正しい子[[&font(l){悪魔同士でアイサツしないのはスゴイ・シツレイ}>ニンジャスレイヤー]]。綺麗好きかつ掃除好きらしく、ホテルの荒れ果てた内装を見て呆れつつも自分の腕の見せ所とばかりに掃除していた。 ・ハスク(Husk) #center(){「俺様はもう何かを気に入ることなんかねぇ。」} 吹き替え:高井環(パイロット版)、平林剛(ハズビン・ホテルへようこそ)  アラスターに呼ばれた人その2。パンセクシュアル(全性愛者)だが台詞にもあるように物臭で他人に関心を払おうとはしない。直立した白黒二色の猫に赤い羽根をはやしたような見た目の悪魔。シルクハットと長く赤い眉毛がトレードマーク。享年は1970年代でラスベガス育ち。  ニフティと違い唐突に呼び出されたことに対してかなり悪態をついていた(というか賭博をしている最中だったのでその方が当然っちゃ当然だが)。その後もアラスターに対し罵詈雑言を浴びせるものの、最終的にcheap booze=安い酒ひと瓶でホテルの受付を担当することに。性格は一言でいえば[[まるでダメなおっさん>長谷川泰三(銀魂)]]。前述の通り酒さえあればどんな交渉にも応じるほどのアル中な上、頭の台詞のように酒以外のことへの興味を失っているかのように終始怠惰な態度であった。一方で(精神的な)年長者という事もあり人生の悲喜交々には通じており、人の気持ちを読み解く観察眼に優れている一面も。また英語に加え、イタリア語、ロシア語、[[ドイツ語]]、中国語、スペイン語、[[日本語]]を話せるマルチリンガルでもある。  ちなみにヴァギーがアラスター&font(l){の危険性}を説明するシーンに複数の静止画が映るが、そのうちの上級悪魔達の姿を描いた一枚にハスクも描かれている。 #openclose(show=「魂は渡したが、俺はアンタのペットじゃない!」){  作中ではアラスターから「我が友」と馴れ馴れしく呼ばれてはそれにキレるというやり取りを繰り返しているが、実は&bold(){アラスターとの契約で魂を支配されており、どれだけ悪態を付いても最終的に彼に逆らえない}立場にある。  アラスター自身もそれを分かっているため、どれだけハスクから罵詈雑言を投げられても全く気にも留めていない。  パイロット版でのヴァギーの説明に姿が映っていたのも、それは元々彼が上級悪魔だったため。ギャンブル狂だったのは当時からだったようで、ある時のゲームでアラスターに負けてしまい、自分の魂を支払うハメになったのだそう。  本人はそんな過去を悔いており、現在ではすっかり酒浸りのダメオヤジになっている。しかしちょくちょくかつての慧眼を覗かせる場面もあり、特に同じ境遇にあるエンジェルに対し共感を示し、彼の心を掬い取っている。 } **悪魔たち ・チェリーボム(Cherri Bomb) #center(){「やっぱアンタとパーティーするのが最ッ高だよ!」} 吹き替え:MALTA(パイロット版)、小若和郁那(ハズビン・ホテルへようこそ)  単眼娘その2。[[ポニーテール]]で名前の通り爆弾が武器。その爆発に巻き込まれるためかところどころ破けて露出度の高い服を着用。しかも作中屈指の[[巨乳]]。  エンジェルの悪友であり、彼が地獄に落ちて来た当初からの付き合い。作中でもお互い気さくに冗談を言いながら会話している姿が見られる。  パイロット版では後述のサー・ペンシャスをエンジェルと共に相手取っていた。 ・サー・ペンシャス(Sir Pentious) #center(){「全悪魔が吾輩にひれ伏すだろう!!!」} 吹き替え:花井千隼(パイロット版)、上田燿司(ハズビン・ホテルへようこそ)  発明家の悪魔。見た目はグレーと黄のストライプのスーツを着た男性のラミア。興奮すると髪の毛がコブラのフードのように広がる。  テンプレ通りの悪の科学者みたいな性格で、地獄の征服を企んでいる。エッグボーイズという手足の生えた卵のような姿の部下を大量に従え、自身が発明したと思しき巨大飛行船に部下とともに搭乗している。飛行船以外にも光線銃など様々な兵器を開発しているらしい。  さらに発明か否かは不明だが意思のあるシルクハットをかぶっており、本人の表情と連動して目や口を動かしている。&font(l){つまり帽子はタチでサーペンシスはネコ。}  パイロット版の中盤でチェリーボムとエンジェルダストのコンビと小競り合いを繰り広げるが、&bold(){決着はカットされた}(が、直後のシーンに映ったエンジェルが無傷なので敗北したと思われる)。その後終盤で再び登場。今度はアラスターを挑発するもサラッと流され、続けて光線銃で脅すも触手で蹂躙されてしまった。[[&font(l){日に二度敗れるバカがいるか}>ジャック・ハンマー]] ・ケイティ・キルジョイ(Katie Killjoy)/トム・トレンチ(Tom Trench) 吹き替え:タケナマコ(パイロット版)、後藤ヒロキ(ハズビン・ホテルへようこそ)(ケイティ) 瀧深(パイロット版)、佐藤せつじ(ハズビン・ホテルへようこそ)(トム)  地獄で放送中のニュース番組「NEWS666」のアナウンサー二人組。真っ赤なドレスに細長い手足がケイティで、グレーのスーツにガスマスクがトム。  二人で並んでニュースを報道しているが、あまり仲は良く無くよくケイティがトムをいじめている。具体的には&bold(){ホットコーヒーをトムの股間にぶちまける}など(もっともこれに関してはトムの直前のセクハラ発言に対する制裁のようでもあるが)。また、ケイティは番組のゲスト(=チャーリー)に対しても高圧的な態度をとりゲスト出演中に居眠りするなど態度に関してもあまりよろしくはない。二人、というかスタジオ内のスタッフみんなしてチャーリーの演説を大爆笑。そのことがチャーリーを怒らせ結果ケイティとは殴り合いに、トムは炎上(物理的な意味で)させられた。 ・ヴォックス(Vox) 吹き替え:遠藤大智  「チームV」と呼ばれる三人組の上級悪魔の一人。頭全体が薄型テレビになっており、液晶画面に顔が映っている。  地獄のエンタメ企業「ヴォックステック社」の社長であり、自社タレントも兼任する。普段は割と冷静だがアラスターに対し凄まじい敵愾心を抱いており、彼が絡むと我を忘れる((他の二人もアラスターを嫌ってはいるが、ヴォックスほどではない。むしろアラスターにしょっちゅう噛み付く彼に少々呆れ気味な様子を見せる。))。これはアラスターが(自分が死んだ後に生まれた)テレビを毛嫌いしている、というのも理由の一つである。  一方で過去にアラスターをチームの仲間に誘った事があり、また2ショットだった写真(ただしヴォックス自身が写っていた部分は破られている)を未だに持っていたりと、元々はそこまで不仲ではなかったと窺わせる描写もある。そしてシーズン1最終盤では、天使達と戦うホテルのメンバー…というかアラスターを一喜一憂しながら観戦し、特にアダムに打ちのめされる姿を&bold(){「セックスより気持ちいいぜ!」}と(呆れるヴェルベットとヴァレンティノを他所に)大興奮していた。……お前もう一周回ってアラスターの事好きなんじゃないのか。&s(){実際本人にもメンヘラ呼ばわりされてるし。}  悪魔としての能力は、目を合わせた相手に暗示を掛ける催眠術や、自分自身の体を電気に変換してカメラやモニターなどの映像媒体間を瞬時に飛び回る瞬間移動。  なお口ではアラスターには敵わない。映像付きで分かりやすく視聴者に伝えるテレビと、言葉のみで全てを表現する[[ラジオ]]の差であろうか。 ・ヴェルベット(Velvette) 吹き替え:斉藤梨絵   「チームV」の一人で紅一点。ワインレッドの長髪を伸ばした人形の悪魔で、ファッションデザイナーという職業柄シーンごとに衣装や髪型が変わる。  勝気で野心的な性格だが、何かと暴走がちな男二人に比べると落ち着いているほう。また自分が天使の生首を見せた際のカミラの反応に違和感を覚えるなど観察力にも優れていて、シーズン1劇中では私情に走りまくる野郎どもを他所に一人だけ物語の核心に近づきかけていた。  ちなみに&s(){明らかにヤる事ヤッてる}野郎二人に挟まれているが、彼女自身はレズビアン。&s(){カミラにやたら噛み付いてたのももしかして……?} ・ヴァレンティノ(Valentino) 吹き替え:後藤ヒロキ  「チームV」の一人。真っ赤な翅をモフモフのロングコートとして羽織った蛾の悪魔で、四本腕と左右非対称の触角が特徴。ちなみに乳首ピアス。  四つの手で拳銃を扱うほか、普段は畳んでいる翅を広げて大火災でも一瞬で吹き消す突風を起こす事が可能。一方視力が悪く、細かい物を見たり数えたりするのは苦手らしい。この辺りは蛾だからだろうか。  ポルノスタジオのオーナー兼監督兼ポン引きであり、エンジェル・ダストの雇い主。エンジェルに対し単なる稼ぎ頭以上の執着を抱いており、当の彼からは「[[サイコパス]]野郎」と嫌われ、恐れられている。蛾の彼が蜘蛛のエンジェルを支配しているという何とも歪な関係である。  カリスマ性に優れ計算高い一方非常にキレやすく、些細な事で男優やモデルに当たり散らした挙句に殺す事があるという。その癇癪っぷりには他の二人も手を焼くほど。一応王族であるチャーリーの前では(後でエンジェルに八つ当たりする気満々で)猫を被る程度の分別はある。  そんな彼だが&bold(){ヴォックスと肉体関係}にあるらしく、シーズン1ラストでは&bold(){ヴォックスとベロチューをかましていた(+それをバックに自撮りするヴェルベット)。}……そりゃアラスターも仲間入り断るわ。 ・カミラ・カーマイン(Carmilla Carmine) 吹き替え:森なな子  「武器の女王」という異名を持つ武器商人の女性悪魔。豊かな銀髪を角のように結わっており、スレンダーな体格に反して大きな両腕が特徴。  鋭い目つきは一見冷徹そうに見えるが、実際は沈着で愛情深い性格。&s(){彼女が売った武器で地獄に混乱が起きているのはとりあえず見なかったことに。}ゼスティアルとは知古の間柄で、彼を侮辱する者を許さない。  またオデットとクララという二人の娘が居るシングルマザーでもあり、彼女達は秘書のような形で母の仕事を手伝っている。 ・ゼスティアル(Zestial) 吹き替え:白熊寛嗣  上級悪魔の老紳士。四つの目を持つ蜘蛛の悪魔で、黒い帽子と[[マント]]に身を包んでいる。  かつてアラスターが引き起こした大虐殺を生き延びた古参の悪魔の一人であり、彼を見た街の悪魔達が恐れて&bold(){焼身自殺}する様子を見るにかなり強大な悪魔の様子。慎重さを重んじるが、天国への反攻を避けようとする態度をヴェルベットから「時代遅れ」と罵られていた。 ・ロージー(Rosie) 吹き替え:櫻庭有紗  人食いタウンの女領主。白目や赤目の無い真っ黒な目をした赤いドレスの悪魔で、何処となくグール(食屍鬼)のような印象。  &bold(){あのアラスターの親友}であり、その肩書から彼女も相当なイロモノなのでは……と思われたが、彼女自身はかなり真っ当で優しい淑女。まあ人食いたちの代表という事もあり、上記の通り来客への茶請け代わりに&bold(){指}を勧めたりとキテる部分もあるのだが。  町を訪れたチャーリーをバカにする事も無く、エクスターミネーションへの抵抗を呼び掛ける彼女にタウンを挙げて助力する。 ・ミムジー(Mimzy) 吹き替え:櫻庭有紗  クラブのオーナーの女性悪魔。現在でこそ小太りだが、若い頃は絶世の美人だったらしい。まあ確かに面影が窺えなくもない容姿ではある。  アラスター、ハスク、ニフティとは旧知の間柄で、特にアラスターとは生前からの付き合い。……あのアラスターの友人という時点で怪しさを感じるが、彼女自身はそこまで悪質な悪魔ではない(地獄比)。ただ目立ちたがりのトラブルメーカー気質で、借金の踏み倒しなどで切羽詰まるたびにアラスターを隠れ蓑にしており、結果としてホテルに面倒事を持ち込んでくる立場。  どうも生前からそんな調子であったらしく、ハスクからは「厄介な女」と煙たがられている。 ・ルシファー・モーニングスター(Lucifer Morningstar) 吹き替え:花輪英司  誰もが知る[[原初の堕天使>ルシファー(悪魔)]]にして、七つの大罪&bold(){「傲慢」}を司る地獄の王。そして何よりチャーリーの父親。つまり&bold(){チャーリーは地獄のプリンセス}である((NEWS666でも「プリンセス・オブ・ヘル」と呼ばれている))。  娘によく似た真っ白な肌とブロンドの髪で、純白のフロックコート、蛇と林檎の装飾が付いたシルクハットを被った紳士といった風貌。本気を出すと背中から六枚の翼が生え、額から大きな角を伸ばした恐ろしい形相となる。&s(){あと低身長。……まあ、これは周囲がデカすぎるからでもあるのだが(参考までにチャーリーが182センチ、アラスターが210センチ)。}  元々は神の被造物で最も強大な力を持つ天使であり、同時に自由を愛する夢想家でもあった。だがそれゆえに他の天使から危険視され、爪弾きにされていた過去がある。二番目の女イヴに知恵の実を与えたのは、人間に自由意志を与えるが為の行動だった。しかしそれによって完全に神の怒りを買い、妻リリスと共に地獄へ落とされてしまった。  地獄は悪魔と罪人の集う場所。そこで自分が自由意志を与えた事で悪徳まで身に着けた人間達の姿をまざまざと見せつけられた事で鬱病に陥り、王でありながら治世を放棄して塞ぎ込んでしまった。&bold(){よって地獄の治安悪化は彼の職務放棄のせいでもある。}  こういった経緯もあってチャーリーの計画には反対しており、それがリリスとの別居の原因となっている。しかし娘への愛情は一片たりとも忘れていない……というか、重度の親バカ。肖像画のみの登場だったパイロット版の時点でも使い魔のラズルとダズルを執事として付けたり、「他の悪魔どもの戯言は絶対に信用してはならん(=安易に悪魔と契約してはならない)」と教えたりしている事からそれは窺える。そしてアマプラ本編にて、天国との対応に苦慮するチャーリーを助ける形でついに登場した。  娘バカの躁鬱オヤジという、数ある創作作品の「ルシファー」でも類を見ないキャラクターではあるが、地獄の王だけあってその実力は文句なしに&bold(){作中最強クラス。}あのアダムすらも彼にとっては赤子同然。  なお同じく堕天使であり地獄の長とされるサタンとは文献によっては同一視される事もあるが、本作においては別人である。 ・リリス(Lilith)    ルシファーの妻にして、地獄の王妃。  本作においては原初の女という設定が採用されている。元々はアダムの最初の妻として地上の塵から生み出されたが、アダムが「支配」を望んだ事でエデンから逃亡。そこで自分と同じく自由を愛するゆえに天国で肩身の狭い思いをしているルシファーと出会い意気投合、やがて恋に落ちて一人娘のチャーリーを授かる。  そして上述の経緯によって夫婦共々地獄へ落とされるが、彼女は諦めず「歌」によって悪魔に力を授けた。すべては地獄を住みよい世界にするためである。  このため娘の計画にも賛成しており、パイロット版でもチャーリーが彼女に電話しているのが確認できる。反面、地獄の住人に失望し塞ぎ込んでしまった夫とはすれ違いが生じてしまい、現在では別居している。今はどうやら地獄に居ないらしいが……? **天使たち ・アダム(Adam) 吹き替え:上田燿司  エクスターミネーションの実行部隊「エクソシスト」の指揮官。白いローブとピエロのような仮面に身を包み、背中から金色の翼を生やしている。何故か仮面は被ったままでも飲食可能。素顔はそこそこ渋い[[イケメン]]。  神が作った最初の男アダムその人((聖書においてはリリスの最初の夫ともされており、つまりチャーリーから見ると「父親の元同僚」「母親の元彼」という実にややこしい存在))でもあり、「全ての人間は自分から生まれたのだから自分を崇め敬うべき」と豪語する不遜な性格。その経歴から&bold(){「チン〇マスター」}を自称している。しかも自称するだけならまだしも、&bold(){他人にもそう呼ばせようとする。}本当に天使かこいつは。その傲慢な態度は悪魔に対しても同様で、下品なジョークを飛ばしながら見下す一方で自分より格上の天使には媚び諂ってゴマを擦る。本当に天使かこいつは。  上記の通りエクスターミネーションは決して天国内でも良く思われていない行為である。だが彼は直属の上司に当たる熾天使セラが黙認しているのを良い事に、&bold(){「現世で徳を積んだ者に許される娯楽」と称して嬉々として殺戮を楽しんでいる}。本当に天使かこいつは。  しかしそんなふざけた態度とは裏腹に天使軍を率いるその実力は本物で、あのアラスターさえも一騎打ちで難なく退けるほど。 ・リュート(Lute)   吹き替え:櫻庭有紗  アダムに師事する天使で、彼の副官的存在。黒い仮面と灰色の翼が特徴。素顔は結構な美人。  普段は寡黙で、基本的にアダムの発言に相槌を打ったり手拍子をしたりする程度にしか自己出張しない。しかし性格は苛烈かつ残忍で、口を開くとびっくりするような暴言が飛び出す。その凄まじい物言いは時としてアダムですら閉口させるほど。 ・セラ(Sera)   吹き替え:斎藤恵理  最高位の天使である熾天使(セラピム)。大きな六枚の翼を生やし、灰色の肌とカールした銀髪の長身の天使。服装は白いドレスと光で出来たティアラ。  悪い意味で世俗的なアダムと異なり天使らしい威厳と気品の持ち主であり、常に天国の平和と仲間の天使達の安寧を願っている。しかし穏やかな佇まいの裏に「悪魔が改心などできるわけがない」と頭から決めつける冷徹で頑固な一面が垣間見える。  同じ熾天使であるエミリーを娘のように溺愛している。 #openclose(show= 実は……){  &bold(){アダムが提案したエクスターミネーションを許可した張本人}であり、言うなれば彼とは共犯者である。  ただそれは天国の秩序を守ろうというれっきとした目的から来るものであり、アダムのように悪魔を殺す事を楽しんでいるわけではない。というか内心ではエクスターミネーションを許可した事を後悔しており、実のところ彼女にとっても苦渋の決断だった事が窺える。 } ・エミリー(Emily) 吹き替え:宇山玲加  幼き熾天使。セラと同じく灰色の肌と六枚の翼を持ち、青白いドレスに身を包んでいる。&s(){童顔だが作中描画を見るにチャーリーと同じくらいの背丈なので、彼女も普通に身長170センチ超えていると思われる。}  性格は優しくて天真爛漫。悪魔であるチャーリーともすぐに打ち解け、悪魔を更生させたいという彼女の夢にも理解を示した。一方で子供扱いされる事を嫌っており、自分に対して過保護なセラに対して(自分を大事にしているからこそだとは分かってはいるものの)内心反感を抱いている節がある。 #openclose(show= 実は……){  他の多くの天使達と同じく&bold(){エクスターミネーションについては何も知らされていなかった}事がシーズン1終盤にて判明。  元々チャーリーとヴァギー、そして「更生出来そうな悪魔」であるエンジェルへの態度から不信感と疑念を募らせてはいたが、アダムがその存在を口を滑らせた際に激怒。チャーリーの側に立つ。  しかしそれは天国の基準では堕天にも繋がりかねない危険な行動でもあり、セラが彼女にエクスターミネーションを隠し続けていたのは、そうした純粋さを危惧しての事であった。 }  彼ら以外にも子細な設定のキャラクターや上記以外の[[裏設定]]などあるが、それを書き始めると登場キャラクター一覧として項目を分けねばならない事態になりかねない為本編での活躍にとどめておく。今後続きが製作された際に他の彼らにスポットライトが当たることを待とう。 #center(){&font(#c10000){さぁ、ここからは真の追記修正を始めようではないか!}} #center(){&font(#c10000){Wiki篭り達の舞台は整った!}} #right(){&size(12){&font(#c10000){おっと……チャンネルはこのまま……}}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,36) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 来たか! 大好きなアニメだ -- 名無しさん (2020-11-07 16:02:05) - アラスターが実際に喋った時のインパクトが凄いし、アニメーションも凄まじくヌルヌルしている。『悪魔は皆、心に虹がある』は是非ともYouTubeで見てほしい。 -- 名無しさん (2020-11-07 16:43:03) - 地上波に出せないくらいぶっ飛んだキャラしかいないのに、作中で一番危険視されているアラスターが生真面目なくらい王道の悪魔なのがポイント高いわ -- 名無しさん (2020-11-13 02:41:23) - 世界観のところ、「悪魔」「地獄」「大粛清」の3つくらいに分けて解説したいな -- 名無しさん (2020-11-13 10:32:41) - ↑取り合えず「悪魔」「地獄」に分離+施設としてのホテルを世界観に統合してみました。不評なら戻します。 -- 名無しさん (2020-11-13 20:29:18) - ↑早い、お見初めしやした -- 名無しさん (2020-11-14 08:13:41) - 脚注の不具合を修正 -- 名無しさん (2020-11-14 19:02:08) - 同じところが作ってるHelluva Bossとは特に繋がりとかはないのか。二話のピエロがセルフパロディしてたけど -- 名無しさん (2020-12-13 02:43:10) - ↑テレビ局でのチャーリーの演説シーンでブリッツ(旧デザインなのでヘルヴァ本編とは微妙に配色が異なる)がいる。あとヘルヴァパイロット版でルーナが見てるPCの画面にチャーリーがいたり町の看板にケイティが写ってる。設定上は同一世界観。 -- 名無しさん (2020-12-13 13:42:02) - ↑ありがとう。あのピエロも実際にチャーリーの演説を聞いて、それを茶化している可能性もあるのか -- 名無しさん (2020-12-13 14:09:42) - アラスターの公式吹き替え、ゲーム版の組み分け帽子で歩く地獄でデップーの親友か… -- 名無しさん (2024-01-19 11:17:53) - 二次創作で時々設定されるけど、悪魔の強さは生前の罪業も影響されるのかな。だったら根がそこまで悪人じゃないエンジェルやサーペンシャスが強さ的にそこそこで、生前から極悪人だったアラスターがあそこまでデタラメなのも納得行くんだけど -- 名無しさん (2024-02-29 19:33:35) - 地獄版ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-… -- 名無しさん (2024-05-14 02:13:45) - シーズン2でも罪人の更生は目指すんだろうけど、天国の闇が思ったより深そうで不安を感じる... どういう結末に着地するのやら -- 名無しさん (2024-06-13 21:58:07) - チャーリーが特別優しいのは変わりないとはいえ、ヘルヴァボスだと基本的に生粋の悪魔のが余程マトモな奴多いのよな。……というか地獄に落ちて来る時点で大体悪人確定で、しかも天使に殺されない限り死なないと来れば、そりゃ本編みたいな惨状にもなりますわっていう -- 名無しさん (2024-06-23 19:56:30) - ヴォックスがメンヘラキャラなのは、テレビ=皆が見るもの→俺だけを見ろ!!みたいな連想なのかな -- 名無しさん (2024-07-20 14:52:36) - テレビマン=デジタルテレビ、ファッション=ドールなのは普通に理解出来たけど、何でポルノ=蛾なんだろうとしばらく考えてたけど。蛾って成虫になると殆ど口が無いから食事できなくて後は交尾して死ぬだけって種類多いから、そこから「セックスの事ばかり考えてるDV野郎」って感じのキャラ付けになったのかも -- 名無しさん (2024-07-27 17:00:39) - 地獄への攻撃はプライド・リングだけだろうな -- 名無しさん (2024-08-09 17:12:26) - 4話でチャーリーの前でブラ外してたメスケモ女優みたく、モブにもちょくちょく視聴者の性癖抉るようなキャラ居るのが侮れない -- 名無しさん (2024-12-12 21:13:36) - 鬼灯とかと見比べると、東西の地獄観の違いが窺えてちょっと面白い。日本の地獄は「罪を犯した魂を罰して転生に向けて更生させる刑務所」だけど、キリスト教の地獄は「天国にも現世にも置いておけない魂を閉じ込めるゴミ捨て場」だからこんだけ治安終わってると -- 名無しさん (2025-01-03 19:27:21) - 仲間の野郎二人がベロチューかましてる姿をバックに自撮りするヴェルヴェット(本人はレズな事が判明)…どういう感情? -- 名無しさん (2025-04-30 20:21:44) #comment(striction) #areaedit(end) }

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