露西亜人形殺人事件(金田一少年の事件簿)

登録日:2012/02/08(水) 19:48:15
更新日:2021/06/05 Sat 09:28:48
所要時間:約 21 分で読めます





ただ私は性悪説論者でしてね。

この館には、人間の持っている醜い本性をさらけ出させる

「どす黒い悪意」の様なものが満ちている気がしてならないんです…。


露西亜人形殺人事件とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、金田一少年が解決した事件の1つである。
Caseシリーズ第5弾で前、後編として収録。全15話。
テレビドラマでは第3シーズン第8話・第9話として2001年9月8日と15日に、テレビアニメでは第139話~第143話として2000年7月10日~8月7日にかけて放送された。
なお、アニメでは他の話と違い、解決編が犯人が明かされた後も2週にまたがって続く形となった。

アニメ版の容疑者リストの順番は上段が左から田代、桐江、山之内、梅園、神明で、下段が幽月、ローゼス、有頭、宝田、犬飼の順でバックは薄い緑色。
登場する怪人は「指揮者(コンダクター)」。

〈以降ネタバレ〉






【ストーリー】

いつきの仲介で編集者の宝田から依頼を受けた一たち。
有名ミステリー作家・山之内恒聖の莫大な遺産相続権を賭けて暗号ゲームを行う候補者に選ばれ、
その手助けをして欲しい、というものだった。
場所は北海道の湖の真ん中に建つ山之内の別荘「露西亜館(ろしあやかた)」。

山之内と生前親しかった五人の候補者。暗号を解くヒントとなる、楽器を手にした背丈の違う五体のロシア人形。
館に招かれた候補者の一人の助っ人、奇妙な仮面の人物スカーレット・ローゼスにただならぬ物を感じる一。

そして滞在初日の夜。候補者の一人が殺され、人形は全て持ち去られてしまう。
その後も次々と殺される候補者と遺体のそばに一体ずつ置かれるロシア人形。

犯人は山之内の小説に登場した殺人鬼「コンダクター」なのか?
そんな折、一はスカーレット・ローゼスに接近する。
その男こそ一の宿敵、高遠遙一…!
一触即発の空気が流れる中、逃亡生活の協力者を殺された高遠は、
一にある危険な賭けを持ちかける。
それは「自分が先に犯人を当てたら犯人を殺す」というものだった。


【登場人物】
  • 山之内恒聖(やまのうち こうせい)
CV:青野武(「伊集院源一郎」名義)/演:黒沢年雄
開始時点で故人。莫大な遺産を残し60歳を前に急死した有名ミステリー作家。
原作およびアニメでは今にも死にそうなヨボヨボのじーさんだったが、ドラマではバリバリ元気そうなガタイのいいナイスミドル。
代表作は『露西亜人形殺人事件』。奇想天外なトリックの連続でミステリーファンからの評価も上々と、一流の本格ミステリー作家である。
生前は人格者と謳われ人望も厚く、五人の知人と素人楽団を結成し資金援助もしていた。
その五人を遺産相続候補に選び、遺言書の在り処を突き止める遺産争奪暗号ゲームを遺す。
しかし、ゲーム参加者全員を集めて公開するビデオレターで五人の「金に困っている秘密」を暴露して猜疑心を煽ったり、
部屋にあったのぞき穴が桐江の部屋に繋がっていたりと、生前秘めていた陰湿な本性が徐々に露わになっていく。
幽月も自分のことを「殺したいほど憎んでいたんじゃないか」と疑いの目を向けているほど、本心の読めない人物。

  • 宝田光二(たからだ こうじ)
CV:内田直哉/演:黒部進
依頼人。相続候補者の一人で文芸常談副編集長。35歳。チェロ担当。
山之内の担当編集者で、眼鏡をかけた腰の低い穏やかそうな人物。
株で多額の借金を抱え、妻も病に臥せているため金を必要としていた。
二日目に自室の扉に隠されていた抜け穴で犯人に侵入され、寝こみをメッタ刺しにされた挙句首を斬られた。
首を胴体に乗せた状態で応接間に座らされ、一たちの目の前で首が転げ落ちた
アニメ版の中の人は『電子戦隊デンジマン』のデンジグリーンで、ドラマ版の中の人は初代ウルトラマンのハヤタ隊員。年齢と見た目のギャップが…
睡眠薬が効きすぎて目覚める間もなく殺された原作・アニメ版とは違い、ドラマ版では刺された衝撃で叫び声を挙げていた。

  • 神明忠治(じんめい ただはる)
CV:平田広明(「山口負平」名義)/演:そのまんま東(現・東国原英夫)
相続候補者の一人でミステリー評論家。50歳。コントラバス担当。
かなりの大酒呑みなスケベオヤジで、しょっちゅう桐江に絡んでいた。
離婚した元妻から多額の慰謝料を請求されて生活に困窮しており、評論のキレも以前に比べ鈍くなったと噂されている。
最初の晩にトロフィーで撲殺され、首を斬られてバスタブに沈められた。
ドラマ版の中の人はご存知、のちの宮崎県知事。

  • 幽月来夢(ゆづき らいむ)
CV:松谷彼哉/演:山咲千里
相続候補者の一人で挿絵画家。32歳。ビオラ担当。
自宅の火事により顔に大火傷を負っており前髪で隠している。
弟も火事で植物状態なっていて、その治療費のために遺産を必要としていた。
スカーレット・ローゼスこと高遠遙一を誘った張本人。彼の逃亡の手助けをしていたようで、連続殺人鬼であると知りながらも親しく接していた。
悪戯心で作家に無断で挿絵にトリックのタネを仕込み、読者にネタバレを誘発するという作家からすれば憤死物な真似をやらかした事があり、
山之内は笑って許してくれたが、内心殺したいほど憎まれていたのではと考えている。
部屋には地下に繋がるワインセラーへの入り口があった。
三日目に自室で部屋に鍵をかけたにも関わらず、密室で絞殺されて首を斬られた。
ドラマ版では高遠を使って剣持を黙らせるなどやや冷酷な面がある。

  • 梅園薫(うめぞの かおる)
CV:鵜飼るみ子/演:片桐はいり
相続候補者の一人でミステリー作家。28歳。第2バイオリン担当。
勝ち気で我の強い女性。
山之内の弟子であり元愛人。お色気ムンムンな女性だが作家としての才能は乏しい。
代表作は『死者の砂時計』で、この作品以外はまるで当てていない一発屋。
自動車事故で多額の借金を抱えている。
部屋には金庫が隠してあった。
四日目に首を斬られ、テーブル上に生首が置かれる。犬飼を疑い詰め寄った末に揉み合いになって死亡したらしいが…
ドラマ版では作品名を『死者の腹時計』と言われ、着物を着たおばさんみたいな見た目、さらに曲者女優片桐はいりの演技と相まってネタキャラと化している。

  • 犬飼高志(いぬかい たかし)
CV:一条和矢
相続候補者の一人の高校生。17歳。第1バイオリン担当。
山之内とは隣人の関係で親しい近所付き合いをしていた。
詳細は不明だが、近所の殺人事件を解決したことがあるらしい。
人格的に悪い人物ではないが若干キザで自信家な所があり、同世代ながら優れた推理力を持つ一に対抗心を見せる場面が多い。
父親の事業の失敗が原因で実家が借金を大量に抱えており、自慢の猟犬達も抵当に抑えられ、金銭に苦労している。
部屋にはドレスを収納できるクローゼットが隠してあった。
睡眠薬入りココアを飲まなかったとして、ローゼスをコンダクターだと推理するが、
その抜け道*1を一に説明されローゼスにも簡単にやり込められ赤っ恥をかく。
他の候補者が次々に殺害された終盤、梅園が死体となって発見されるに至り、高遠からコンダクターと名指しされ、
「梅園に疑われ揉み合いになった末に殺害、偽装工作を施した」と梅園殺害を自供するが、高遠によりナイフで刺し貫かれ…。

ドラマ版では何と佐木が彼のポジションに収まっていた
更に睡眠薬の推理に至っては、高遠が犬飼の代わりである佐木を疑うという逆のパターンとなった(ドラマ版でも佐木は虫歯を理由にココアを飲まなかったため)

  • 田代富士夫(たしろ ふじお)
CV:青野武/演:宍戸錠
山之内の執事。62歳。殺人事件が起きても丁寧に客人をもてなしていた。
自分が遺産の相続候補にならなかった事に内心不満を覚えていたようだが…。
詳細が明かされなかった金田一と既に殺されていた為に調べられなかった神明の部屋を除くと、唯一部屋に何も仕掛けがなかった。
ドラマ版では剣持が高遠に撃たれた際に駆けつけたものの、負傷した剣持を放置するなど幽月同様やや冷酷。

  • 桐江想子(きりえ そうこ)
CV:吉田古奈美(現:吉田小南美)/演:橘実里
18歳。露西亜館のメイド*2。おとなしくて純朴な田舎風美少女。
元は作家志望で、山之内恒聖に弟子入りするために露西亜館で働き始めた。
犬飼に好意を寄せられているらしい。
部屋には山之内の部屋に繋がる覗き穴があった。

  • 有頭大介(ありとう だいすけ)
CV:二又一成
山之内の顧問弁護士代理人。27歳。殺人事件が起きても冷静に暗号ゲームの進行をしていた。
医学の知識もあるようで、簡単な検死も行っている。
部屋には英字の文章が隠してあった。

  • 指揮者(コンダクター)
今作の怪人。
山之内の暗号に見立て、相続候補者を次々と殺害する謎の人物。
五体のロシア人形の楽団の指揮者であり、殺人劇を操る指揮者としての意味合いも込めている。
元は山之内恒聖の代表作『露西亜人形殺人事件』に登場する殺人者で、小説では館の人間を皆殺しにしたらしい。
が、中盤で正体を現した高遠によってその正体を事件の賭けの対象にされて金田一には推理で追い詰められ、高遠にはそれに加えて命を狙われる羽目に。


【レギュラー陣】
毎度お馴染み主人公。
遺産相続の暗号文勝負の依頼を受け、頼りになる二人の助手を連れて『露西亜館』へと向かうも、例によって殺人事件に巻き込まれる。
図らずも宿敵・高遠遙一と三度目の対面を果たし、彼の不敵な勝負に真っ向から挑み、犯人の命を懸けた最悪のゲームに臨む。

毎度お馴染みヒロイン。
人形のサイズを計ってくれていた出来る美人秘書。
寝ぼけてブラを付け忘れ胸ポチ披露。
部屋にはマジックミラーがあり、金田一側の部屋から覗けるようになっていた。
そしてガラス越しに一とキスされる。見てるこっちが恥ずかしい。

準レギュラー佐木2号。
一のHPを開設しご満悦。しっかり者の助手。
いつものようにビデオが決定的な証拠となり大活躍。一に「お前を連れてきて良かった」と言わしめた。
前述の通り、ドラマ版では彼が犬飼の代役だったため、普段とキャラが全く違った。
一達にキツく当たったり、剣持警部の動きを抑えるため高遠に拳銃を渡したりとやりたい放題。
原作、アニメでは「佐木は強い眠気に襲われなかった」→「虫歯があった佐木はココアを飲まなかった」→「ココアに睡眠薬が」と、
図らずも睡眠薬混入の真相に迫るヒントを与えたが、ドラマ版では容疑者の一人でありながら、
同様に虫歯を理由に睡眠薬入りココアを飲まなかったため疑われることに
(原作とは逆に高遠が犬飼の代役である佐木を疑うという流れになった)。

準レギュラーのフリーライター。
今回の事件のきっかけ。冒頭とラストのみ登場。
金田一探偵事務所のHPの依頼人第二号で、宝田を紹介する。

ご存知、魔術列車殺人事件の真犯人、「地獄の傀儡師」で、本作における実質的な、もう一人の主人公。
幽月の依頼を受けて露西亜館にやってくる。
ロシア人奇術師を名乗る謎()の仮面の男、スカーレット・ローゼス*3というバレバレの変装をした。
と言ってもこの件に関しては一達一行がこの場にいた事そのものがガチのただの偶然であった事から、一が来る想定をせずに「謎解きの間だけバレなければそれでいい」程度の変装で済ませていた可能性も高い。
自身がプロデュースした事件ではないものの血と悪意の渦、そして一との偶然の再会に心を躍らせていたが*4
逃亡の協力者だった幽月が殺されたことで、「犯人の命を奪うか、救うか」を賭け一に推理合戦を提案する。
部屋には屋敷の外へ通じる抜け穴があった*5

戸締りの用心のためマスターキーが保管されているキーストッカーの鍵を預かり、その上で自室の外から厳重にバリケードを築いて自らを軟禁状態に置くが、
翌日に幽月の遺体が発見されてしまったため、「マスターキーを使えた唯一の人物」として疑われる羽目に。
「犯人殺害」の賭けはこの濡れ衣の怒りからも来ているらしい。
幽月殺しの密室トリックを一より先に看破する、宝田殺害後の各部屋調査では部屋に仕掛けられたギミックを次々と見つけるなど、
天才マジシャンとしての実力を見せた。
そして梅園の遺体発見時に、犬飼による梅園殺害と偽装工作を告発。一に勝利宣言し、犬飼に非情にもナイフを突き立て…。

ドラマ版ではこの回で一と「魔術列車殺人事件」以来の再会を果たす*6
前回の事件で黒かった頭が金髪に染まっているなど、猟奇的な姿に変わっていた。変装としてはこっちの方がまとも

ご存知イヤミ警視。
ラスト、一にイヤミをとばすために登場。
なお、犬飼からは「僕は…あそこまでは…(イヤミじゃない)」と引かれていた。

ご存知オッサン。
ラストにだけ登場。明智のキラキラを突っ込んでいた。

ドラマでは暗号ゲームに参加しており、高遠に撃たれてしまう。
しかし今回は誰も殺さないという高遠の言葉を信用し、彼に各部屋共通のマスターキーを預ける。


【用語】

○暗号文
山之内恒聖が遺した、遺産配分を示した遺書の在り処のヒントとなる詩。


楽団は朝礼で前から順に首を刈られた
さあ次は数合わせ
2番目の子の首を5番目の子の首に並べてごらん
楽しいリズムの始まり始まり

作中で起こった殺人事件は、この詩になぞらえて死体の首が切断されている。

○五体のロシア人形
弦楽五重奏の楽団をモチーフにしている。
背の高い順に
  • コンスタンチン(Konstantin) 第1バイオリン 50cm
  • ターニャ(Tanya) 第2バイオリン(冬服) 40cm
  • オリガ(Origa) ビオラ(夏服) 40cm
  • エミール(Emir) チェロ 30cm
  • イワン(Ivan) コントラバス 20cm
だが、楽器を実際の大きさに換算すると…

○露西亜館
今回の事件の舞台で、山之内恒聖の別宅。
死期を悟った彼はこの館に引き籠り、ひっそりとこの世を去った。
北海道の人里離れた湖の上に建てられており、外界から隔離されている。
ロシア建築特有のタマネギ頭の五つの塔が特徴。
中央の高い塔には鐘の鳴る時計台が据えられている。
屋敷の建築家が奇術師だったこともあり、屋敷のいたるところに隠し部屋や隠し扉などが仕掛けられている。










【以下、事件の真相… 更なるネタバレに注意】
















そうよ!山之内の莫大な遺産があればこんなお城みたいな屋敷で使用人を抱えてお姫様みたいな生活だってできる!!

金!金!金よっ!!あたしは金が欲しかったの!!山之内の遺した何十億という金が…!!




  • 桐江想子
今回の事件の真犯人「コンダクター」
元は露西亜館の前の主の娘だったが、作家志望の父の死と共にどん底の貧乏生活に転落。
食うためには売春まがいの事まで、どんな事でもやった、という「話したくもないような人生」を送っていた。
そんな中、バーでホステスとして働いている時に客としてやってきた父の友人=山之内と偶然再会。
そこで彼の書いたでデビュー作の内容が父のトリックノートの内容に似ていた事実から、作家志望と偽って山之内に弟子入りし、露西亜館に潜入する。
そして、山之内が金庫から出した父の持っていたトリックノートを見ている姿を目撃し、自身も金庫のナンバーを思い出して開けて調べた事で、
山之内の作品の内容殆どが父のトリックノートのアイデアから盗み出した物である事が事実であったのに気付いた結果、
山之内の遺産は、本来ならば父親が築くはずの物で、つまりは娘である自分の物であったのだ 」という極端なまでの解釈をしてしまうまでに至った。
なお、劇中の描写で見る限り、想子や父親の身に起きた悲劇に関しては、山之内は全くの無関係である。

その後、山之内の遺産を巡る暗号ゲームにおいて、暗号の解読をエサに5人の有資格者の中の一人に取り入って分け前を得ようと考えた事で
父のアイディアノートの内容からヒントを得て、一や5人の有資格者達を出し抜く形で真っ先に暗号を解き、
TOKEI』という答えから時計台の文字盤付近に遺書が隠されている事実を突き止める。
そして手に入れた第2の遺書には…

「私 山之内恒聖の出題した暗号の謎を解き明かし、
 この第2の遺書の在りかを突き止めた人間こそが我が遺産を手にする事になる。
 相続資格は5名の資格者 神明忠治 梅園薫 幽月来夢 宝田光三 犬飼高志に限られる。

 ただし、暗号解読の期限になった時点で、これら5名の有資格者が一人も館にいなかった場合は、
 資格者に限らず暗号解読者本人に譲るものとする。」

と記されており、「 候補者5人が死ねば、自分にも遺産を得る権利が得られる 」と解釈した桐江は、遺産目当てに突発的な殺人衝動を起こしてしまう。

しかし、時計台で遺書を盗み見たのに夢中になった結果、急な雨に降られた事で窓際の人形がびしょ濡れになってしまい、
「濡れた人形を放置すれば、『窓が開いていた=誰かが時計に近付いたこと』がバレてしまい、暗号解読における決定的なヒントになってしまう」
「かといって人形を処分してしまうと、『候補者が全員死んだ後、偶然暗号が解けたと主張して遺産を手に入れる』という計画が成立しなくなってしまう」
という状況を切り抜ける為、「暗号の『 前から順に首を刈られた 』という内容に因んで、担当楽器が一致する人形が乾ききった順(人形が小さい順)に候補者を殺し、
死体の側に乾ききった人形を置く」という見立て殺人を行っていた。
ただし、最初に殺害した神明の場合は、まだ人形が濡れたばかりの状態で本人にそれがバレてしまった事で、慌てて殺害した為、
イワンの人形が濡れたままである事実を隠す為に、止む無くお湯の溜まったバスタブの中に人形を投げ込んでいた。
が、他の人形は、該当する人間を殺す度に窓際に置いて置いた為、金田一や犬飼には不自然に思われていたようである。
密室トリックに関しても、その手記に記された屋敷の仕掛けを利用した急場しのぎに過ぎない為、お世辞にも緻密な犯行とは言えない有様で、
事件後に警察が徹底的に調べれば、トリックの全容はいずれにせよ解明されてしまっていた可能性が高い(特に明智警視あたりに…)。
更に言ってしまえば、殺人事件の起きた露西亜館自体が、湖畔に囲まれてボートが無いと外に行き来出来ないという、言わば「巨大な密室」であった為、
外部からの侵入は有り得ず、 自分も含めて事件に関わった全員が容疑者から外れるのは不可能 にもなっていた。

梅園、犬飼が図らずも死亡したことを機に、計画通り偶然を装って「暗号文が解けた」と告白し、遺書の在り処を突き止めるが、
その遺書は実は真犯人を突き止めるために、すでに暗号を解いていた一と高遠がグルになって用意した偽物。
犬飼による梅園殺害、高遠の犬飼殺害も全て狂言であり、桐江を追い詰めるための一たちの罠であった。
密室トリックを解き明かされた上、各部屋の仕掛けてを確認した際にビデオカメラに映った、
「人形の側の電気スタンドの傘が、現在桐江の部屋にあるものと入れ替わっている(人形と同じく濡らしてしまったため交換した)」
という証拠も付きつけられ、犯行が明るみになった。

「言っとくけどあたしはね、こう見えてもあんたらなんかよりずっと修羅場くぐってんのよ!」

「たかが金のために何で人殺しなんか…」と問う一に対しては、「そう言えるのは苦労知らずのスネかじりだから」だと言い返し、
生きるには金が何よりも第一だと吠えた。



「とうの昔に落としてしまった大金の詰まった財布を――思いもよらない場所で偶然見つけたとしたらあなたならどうする?」
「拾うでしょ?当然!」
他に手を伸ばそうとしている連中を――押し退けてでも…ね!

告発され自殺しようとしたが、高遠が「一が先に事件の謎を解けば犯人の命は助ける」約束を果たしたことで救われた。
しかし、人生を一発逆転する一世一代の計画が水泡と消え、生きる意味を失った彼女にとってそれは残酷な仕打ちにしかならず、ただ泣き崩ていた…。
その後は逮捕されるも、「自殺の可能性がある」とみなされ逮捕直後は厳重警戒されていた。

金田一シリーズにおける女性加害者の多くは、怨恨(主に恋愛絡み)による犯行動機が多いものの、彼女の場合は
「自分が相続するはずだった遺産を奪い返すため」という極めて身勝手な動機である。それに加え、そのあまりの豹変ぶりは驚愕したファンも多いはず。

被害者には殺されるほどの落ち度がない点、殺害方法が残虐な点、犯行を暴かれた後の豹変ぶりから、彼女は"逆能条タイプ"に分類され、最後自殺したり第三者に殺害される末路を辿ることが多い"逆能条タイプ"の犯人の中では、唯一生存している。

  • 桐江純一郎
演:ラサール石井
想子の父。主にロシアの美術品を扱う貿易商で、露西亜館の前の持ち主。
元・作家志望で学生時代からトリックノートを書き溜めていた。
山之内とは大学時代のミステリー研究会での友人同士であったが、親の仕事を引き継ぐ形で何不自由無い裕福な生活を送っていた上に、
ミステリー作家としても優れた発想力まで持っていた為か、身寄りの無い貧しい人生を送っていた彼から内心嫉妬されていた模様。
想子がまだ10歳にも満たない頃に、仕事先のヨーロッパでの事故により急死。
死後、会社は色々な人の裏切りにより傾き、娘にもろくに財産は渡らなかった。
その上自分の作った暗号で娘が殺人を犯してしまったとても可哀想な人。







こうして 霧の立ち込める奇怪な露西亜館を舞台にして起きた連続殺人は

晴れゆく霧と共に終わりを告げた

―――だが俺の心には、ひと握りの晴れない疑問がわだかまり続けていた………

人格者の仮面の下に隠された山之内恒聖という男の底知れぬ悪意を垣間見る事になったのは

それからまもなくのことだった……







  • 山之内恒聖
この事件を背後で操っていた真の指揮者(コンダクター)
桐江の父・純一郎とは、大学時代にミステリー研究会の友人であった。若い頃は生活に困窮していたのか、桐江の父にたびたび金を借りに来ていた。
純一郎に小説のアイディアを見せられ相談された際は、裕福な彼への嫉妬心からか「面白いが、小説にはとてもならない」と言いつつ、彼の死後にそのアイディアを盗用し、巨万の富と名声を得た。
トリックノートの入手経緯は不明だが、純一郎を裏切った者達からすれば、大して価値の無い物でしか無かったと思われるため、
おそらくは彼の死後に「大学時代のミステリー研究会の友人の遺品」として難無く手に入れたのだと思われる。

作家志望と偽って近づいてきた桐江の正体も知っており、彼女の自身への憎しみと並外れた金への執着を見抜いていた山之内は、
それを利用して 金に目が眩んだ想子に、自分が憎んでいた5人の人物を殺させる という目的をもって暗号ゲームを考案した。
高遠や幽月の推測通り、本来は我儘で自分の想い通りにならない相手を裏工作で潰す醜悪な性格の人物であり、
自らがアイディアの盗用で成り上がった身でありながら、トリックのネタバレや盗作、果ては犬がうるさかったという理由だけで他者に殺意を抱いていた

そんな山之内は、未発表の小説『露西亜館 新たなる殺人』の原稿を書き残しており、その内容は今回の事件の流れと ほぼ同じ であった。
物語では、暗号解読によって遺産相続が出来ると持ち掛けられた弦楽器で演奏する5人の素人楽団のメンバーが、醜い争いを繰り広げた挙句に連続殺人まで起き、
事件の犯人は死んだ作家の元で働いていたメイドの少女「 片桐(かたぎり) 」と、桐江想子を連想させる名前であった*7
しかもこの小説、最初から事件発生後に存在が明らかになる事を計算した上で書いた物のであるらしく、山之内は暗号解読レースが行われている間に、
代理人を通して文芸常談編集部に届くよう仕向けていた。
その結果、事件が伝わった編集部では、その話題性抜群の遺作を「速攻で掲載を決定した」といつきは語っている。
つまり、仮に桐江が殺人を完了させて遺産を手にしても、この小説の内容が世に出てしまえば、内容の符合から警察に疑惑の目を向けられ、
捜査の末に真相が明るみに出る可能性も高かったと思われる*8

更に、山之内の遺した第2の遺書の内容には、殺人を犯した想子にとって「落とし穴」と言える部分もあった。
遺書には「暗号解読の期限になった時点で、5名の有資格者が一人も館にいなかった場合は、資格者に限らず暗号解読者本人に譲るものとする。」と記載されていたが、
それはあくまでも「5名の有資格者が一人も露西亜館にいない」…つまりは「 暗号解読レースにおいて有資格者が全員『不在』…あるいは『不参加』であった 」という
極めて特殊な状況下においてのみ適用される物となっていると言えなくもなかったのである。
しかし、実際には5人の有資格者は全員暗号解読ゲームに『参加』すべく『露西亜館に滞在』しており、
例え想子に殺されて有資格者が全員『死体』になってしまっても、『有資格者が期限までに露西亜館にいる』と言う事実は変わらない事になり、
その候補者を標的とした殺人事件までもが起きてしまった以上、暗号解読に成功したとしても、遺書の内容通りに遺産を得る権利が認められるかどうかは微妙であった。
仮に想子が裁判を起こして自分が遺産を得る権利を主張したとしても、莫大な遺産の所有権が掛かっている以上は、裁判の長期化は避けられないものとなり、
また、裁判自体の費用もとんでもない額になると思われるので、その日暮らすだけで精一杯の想子ではどの道無理であったと思われる。
山之内がこれらの事実も見越して第2の遺書を記したのだとすれば、恐ろしいまでに狡猾な策略だったと言わざるを得ないだろう。

事故で死亡した桐江の父のアイディアを盗んだ事で人気作家になれた上、自分には何の影響も無く桐江を利用して憎んでいた人物を殺して貰えた点を考えると、まさに山之内は人生の勝ち組では無いだろうか。
唯一溜飲が下がる点と言えば、金田一らの活躍で計画が狂って犬飼と梅園が生き残る事くらいだが、
既にこの世にいない山之内からして見れば、その結末でさえ些末な事でしかないのかもしれない。
また、事件を仕組んだのは確かに山之内であるが、だからといって遺書の内容に乗せられて自らの意志で殺人を犯した想子の罪が許されないのも事実であり、
全てを死んだ山之内のせいにしてしまうのも無理があると言えるだろう。

この事実は恐らく桐江にも後に伝わると思われ、ただでさえ事件後に精神が崩壊する位にキャラ変した彼女が、
山之内に利用されていたという事実を知ったら、一体どういう反応をしただろうか……。

  • 神明忠治
元から舌鋒鋭い評論家ではあったが、山之内が文学賞候補に選ばれた際、 一人だけ批判 して落選に追い込んだ結果、殺意を持たれていた。
作中での傍若無人な振る舞いから読者にもいい印象の無い人物ではあるが、この動機について言えばただ審査員としての仕事をしただけのことであり、
私情を持ち込んで故意に落選させた訳ではないのでかなり理不尽な恨まれ方である。
…とは言うものの、神明は元から山之内の本性を知っており、その言動からも彼は彼で山之内を個人的に憎んでいたのは明らかである為、
自分だけ批判して文学賞候補を落選させたのも、実は公私混同で行った可能性も否定出来ない*9
死体がバスタブに沈められたのは、初日で人形が乾き切ってなかったため。
元々殺害順が一番だった上、桐江が回収する前に濡れた人形に触れ、濡れていることを知ってしまったため真っ先に殺されることとなった。

  • 宝田光二
原稿の取り立てが厳しくしつこいことで疎ましく思われており、山之内から憎しみを向けられていた。だがそれもただ編集者としての仕事をしただけの事である。
人のネガティブな噂話を語りたがるという、実は陰湿な性格と思われる描写もあったが、動機としては「かなり弱い」
病床の妻がどうなったのかについては触れられていない。
ちなみに、宝田(ドラマ版では神明も)はホステスとしてバーで働いていた頃の想子と一度顔を合わせていたが、露西亜館での反応から同一人物とは気づいていなかった模様。

  • 幽月来夢
彼女自身の想像通り、前述したトリックの挿絵事件で山之内の怒りを買ってしまっていた。
密室トリックは、屋敷のキーリングの構造を利用し、キーストッカーからリングを取り外す事なく簡単に鍵だけを取ることが出来たため。
梅園の死体の胴体部分と思われていたのは彼女の死体である。これは高遠が真犯人を確実に騙すために敢えて実行している。
良識を持った人間ならまずやらないため、真犯人も死体の再利用には全く気付かなかった。
植物状態の弟がどうなったのかについては触れられていないが、恩のある高遠が何らかのフォローを行っている可能性もある。
人気キャラであり、殺害された理由自体も「非はあるが殺される程ではない理不尽」で同情もできるが、
凶悪な犯罪者である高遠の逃亡を助けているという点では彼女もれっきとした犯罪者である。

  • 梅園薫
前述の死は鏡を利用した(『オペラ座館・新たなる殺人』、そして後の作品である『高遠少年の事件簿』と同じ)トリックで生首に見えるよう偽装していた。
前述の様に首なしの胴体は幽月の死体の再利用。
死に演技は見事であった。
生前の山之内と愛人関係にあった際、彼の作品を盗作し、賞を受賞したため彼から殺意を向けられていた。
五人の中では比較的恨みに正当性があるが、そもそもが盗作作家である山之内に彼女を恨む資格はない。
彼女と担当楽器の一致する人形は幽月のものとサイズが同じであり、違いは人形の着ている服が乾きにくい冬服であったことだけ。
そのため、殺害順が人形が乾いた順であったことを知った際には、一歩間違えば幽月ではなく自分が殺されていたことに気付いて怯えていた。

ドラマ版で上記の鏡を使ったトリックでは、高遠、梅園、そして犬飼の代役の佐木が楽しそうに準備をしているシーンとして描かれており、無邪気に準備をする高遠の姿は、原作の冷酷なイメージとかけ離れたシュールなものとなっている。

  • 犬飼高志
梅園の殺害と、高遠による制裁は演技。
高遠が彼を刺すのに使ったのは所謂マジックナイフで彼は傷一つ負っていない。
山之内とは一見親しい隣人関係を築いていたが、彼の自宅で飼っている猟犬の鳴き声で殺意を抱かれていた。
犬の鳴き声ごときでと思うかもしれないが、実際隣人の騒音トラブルで殺人事件も起きている様に、この問題は少々捨てがたい点もある。
高遠は「作家である山之内が本当に殺したかったのは、その様な犬の鳴き声のトラブルを抱えていた犬飼だったのでは」と語っている。

事件中は一に対抗意識を向けるなど、印象はあまり良くなかったが、根は案外イイ奴である。
桐江を密かに想っていたが、最悪の形で裏切られることになった。しかし、それでも未だに思う所があるのか、
「父親のトリックノートを彼女が出所した時に*10届けたい」と語っている。

あくまで一の推測に過ぎないが、桐江が彼まで殺す気があったかどうかは不明確であり、

最後、一とは「またいつか会おう!」と言い合って別れた。いずれ、再登場の可能性もあるかも…?

  • 有頭大介
真犯人を嵌めるための一の作った偽遺書を読み上げ、図らずも一に代わって犯人の告発を担当した。

  • 田代富士夫
彼自身は山之内の遺産後継者候補に選ばれなかった事を不満に思っていたが、事件の真相や仕掛けのない部屋を宛がわれていた事実を考えると、
彼は「山之内にとって憎しみや猜疑心の対象ではなかった数少ない存在」だったのではないか、と読者に思わせる。

  • 金田一一
高遠の勝負に負けたと見せかけ、一時的共闘で真犯人を嵌めて告発へと導いた。
とはいっても、推理が外れると殺る気マンマンだった高遠を警戒していた。
そして、犯人自殺を阻止した高遠の、桐江への同情心を見抜き複雑な感情を抱いた様子。
しかし、いつきから渡された山之内の遺作と、高遠からの暴露によって「ひと握りの晴れない疑問」の正体を知り驚愕する。
それを面白がる高遠に食って掛かるが、「君と私は決して交わらない平行線」と言い放った高遠は姿を消してしまう。
そんな宿敵、高遠に屈辱を感じながら改めて彼を相容れない存在と断じ、一は声を絞り上げる。
『ジッチャンの名』にかけて、ではなく…

「そうやってお前が鼻高々に「芸術犯罪」とやらを俺に振りかざしてくる気なら…俺は「推理」でそいつを叩き切ってやる!俺自身の…誇りにかけて!!」


犯人をハメる芝居では素の演技を披露する。血のりの様なものの付いたナイフを舐めながら一を手にかけようとする姿はガチで恐い
しかし直後の真犯人の「親から自身に受け継がれたはずの物を求めた*11」という境遇に自身と似たものを感じたのか、
同情を示し、前述したように真犯人の命を救って、励ましの様な言葉を残した。
また、協力者だった幽月の遺体の目をそっと閉じさせてやる場面や、幽月の変わり果てた姿を見て衝撃を受ける場面もあり、
今までとは違った面が見られた。
一方で一に対して桐江が悪あがきをした時に弄んでいたナイフは、「犬飼殺し」で使われたものとは別のナイフであり本物の可能性もある。
展開や桐江の態度次第では、躊躇なく制裁を加えた可能性もある辺り、やはり殺人鬼である。

事件後に一の前に現れて事件の被害者たちの黒い素顔、そして山之内の正体についてを彼に話し、ショックを受ける彼を嘲笑い、
自身と一の関係を象徴する言葉、「平行線」の例えを話しながら宣戦布告をして去っていった。
今回に関しては作者側も(恐らく、一が「晴れない疑惑」の向こう側の真相にまでは辿り着けなかったと言う意味で)、
「今回は全体的にみて高遠の勝ちだった。」と評価している。

なお、この時に高遠が犬飼の騒音に対する山之内の殺意を例えた、「ピアノの音がうるさいだけで隣人を殺してしまうという事も、
あり得ない話ではない」というくだりは、現実にあった事件、ピアノ騒音殺人事件が元になっている*12

高遠が事件に黒幕として関わらなかった初の事件で、彼が金田一と再び協力体制を築くのはまた先の話になる。

ドラマ版では上述通りやたら楽しそうにトリックの準備をしていたが、まぁ逃亡生活中はクローズアップ・マジックばっかで大掛かりな装置使ったマジックやれてなさそうだしね



【謎解きについて】
今回のメイントリックは頭の中で証拠から論理を組み立てていくタイプではなく、直感的なひらめきが要求される。
そのため、わかる人はすぐにわかってしまうが、そうでない人は難しく考えすぎてドツボに嵌るという状況に陥ったようである。

…しかし、人形は五体しかないんだから、「首を並べる=名前の頭文字の組み換え」とわかった時点で総当たりすれば暗号はすぐ解けた可能性が高い*13
全部やっても120通りしかないんだから、カタカナ、ローマ字の並べ変えを試す事に、大して時間も掛からなかっただろう。
「時計」にさえたどり着けば、残りの「数合わせ」「楽しいリズム」から、
「時計台で鐘の鳴る時間に何かが起こる」と読み解くのもさほど難しくないと思われる。


◇原作との違い
【ドラマ版】
  • 剣持警部が同行する。
  • 有頭が登場せず、代わりに田代がその役割を担う。
  • 犬飼は登場せず佐木がポジションを担い、宝田の代わりに依頼人に。中盤高遠に協力し、思わぬ行動に出る。
  • 候補者5人が素人楽団を組んでいたという設定はなくなり、それぞれ好きな楽器を選んでいる。
  • 山之内の第二のメッセージで怒った神明は、「夕食はいらん!!」と言っている(原作では「部屋の前にでも置いておけ!!」と言っていた)
  • 高遠が中盤まで部屋に引っ込んでおり、ローゼスの偽名も使っていない。
  • 宝田は殺される前に、原作では布団をかけて寝ていたが、ドラマ版ではベッドに腰掛けた瞬間そのまま眠りに落ちている。
  • 幽月の火傷は顔の右側ではなく左足首のほうにある。
  • 幽月の死体は首を斬られない。
  • 全員の部屋に仕掛けがないか確認する際、美雪は撃たれた剣持警部を見張るため同行しない。その為美雪の部屋にあるマジックミラーの存在を一が美雪に伝えていない。
  • 原作・アニメ版では高遠が自ら申し出て部屋のマスターキーを預かっているが、ドラマ版では剣持警部が彼にマスターキーを預かるよう頼んでいる。
  • 美雪と一のガラス越しのキスは唇ではなくほっぺ。
  • 桐江が暗号の謎を解く場面がカットされ、一が推理中に解説している。
  • 桐江の自殺を高遠が唆すが、彼の「気まぐれ」で助けられる。その為、「彼女に過去の自分を重ねたため助けた」という理由はカットされている。
  • 山之内の未発表作品「露西亜館新たなる殺人」の原稿は剣持警部から渡される。
  • 高遠は山之内が向けていた候補者への殺意を佐木のみ語っている。

【アニメ版】
  • 序盤の高遠遙一の人形劇や、幽月来夢との対面のシーンはカット。
  • 宝田のいつきに対する呼び方を「いつきさん」から「いつきくん」に変更。
  • 山之内の第2のメッセージはカット。
  • 死体の首が切断されない。
  • 有頭の部屋に仕掛けがない。
  • 剣持と明智が登場しない。
  • 犬飼が桐江に好意を寄せている明確な描写がなく*14、ラストシーンもカット。





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最終更新:2021年06月05日 09:28

*1 ミルクの膜を使って睡眠薬を包むことでココアのみを飲み干す事が出来る、というもの

*2 メイド服ではなく普通のエプロンなので家政婦と言った方が正しいか

*3 彼の好むアイテムである、「血のように赤いバラ」からきているのだろうか

*4 冒頭のセリフはその際の高遠の物である

*5 もっとも、足場がないので出るにも出られない状況ではある

*6 この事件の段階で、高遠は脱獄をしている

*7 ただし実際の事件とは違って「相続人候補は全員死んだ」ということになっており、更に自身が持っていたトリックノートの内容を見ていた想子に今回の事件の真相に悟らせない為、「露西亜館 新たなる殺人」の内容は、トリックノートの内容を利用していない「山之内の完全オリジナル作品」と思われる

*8 事件自体が突発的な衝動殺人であるため、一度警察に明確な疑惑を持たれたら、全ての証拠を隠蔽して逃げ切るのは難しいだろう

*9 この為か、アニメ版では自業自得の印象を薄くする為か、「山之内の作品を何度と無く批判した」程度に治められており、文学賞の落選にまでは追い込んでいない模様。

*10 未成年なので、態度次第で出所もありえる

*11 高遠の物と比較すると、身勝手さに大分差があるが

*12 こちらの事件は厳密には「隣人」ではないが

*13 事実、佐木が「名前の頭文字の並び変えは真っ先に思いついた(が、分からなかった)」と解決編で語っている

*14 意味ありげに視線を向けて気にするなど、何か含むものがある程度の描写はある