粉瘤

登録日:2015/03/11 Wed 22:39:01
更新日:2024/06/09 Sun 21:41:57
所要時間:約 3 分で読めます




※ご自身の健康問題については、専門の医療機関に相談してください

wiki篭もりのアナタ…耳や頬や顎、背中に小さなしこりが出来てませんか?
もしかしたらそれは粉瘤かも…


粉瘤とは皮膚の下(真皮)に袋状の構造物が出来、垢や皮脂などの老廃物がその袋状に溜まってしまい出来る良性の腫瘍である。
アテローム(アテローマ)とも呼ばれており、年齢、男女問わずに出来る。


◆特徴

初期段階は粉瘤が小さいため自覚症状がほぼ無いが時間の経過と共に中の老廃物が溜まり、徐々に大きくなる。
多くの人が気づく頃には数ミリから数センチぐらいのやや盛り上がったドーム状のしこりで、中心に「ヘソ」と呼ばれる黒い小さな点がある。
粉瘤を強く押しつぶしたりすると中からドロドロした癖のある臭いのある物質が出てくる。


◆どこに出来るの?

皮膚のどこにでも出来るが、特に顔、首、耳たぶ、腹、背中の箇所が発症しやすい。
稀にだが足の指の箇所も出来、タコや魚の目、イボ、だと勘違いする人が居たりする。


◆原因

粉瘤は出来る原因は様々な説があるが、はっきりとした原因は不明で、毛根を形成する組織の一つ、毛漏斗の影響ではないかというのが一番の有力。
その他、ウイルスや外傷が関係しているとの説もある。


◆症状

粉瘤が出来ると、しこりや腫れのような物が生じる。
痛みなどが無ければ、悪影響は少ないものの、経過と共にどんどん大きくなり場合によっては10センチ以上の大型サイズになることがある。
また、お尻や神経に近いの部分に出来ると圧迫で痛みを生じたりと生活に支障をきたすことがある。

また粉瘤は細菌感染をしやすく、ヘソから細菌が入り込み炎症を起こすことがあるため、無理に潰したり、無暗に触らない方が良い。
炎症を起こすと赤く大きく腫れ上がり痛みを生じ、場合によっては膿が内部に漏れてしまうこともある。

またごく稀*1にだが粉瘤が癌化する場合もある。


◆治療

粉瘤はニキビ等とは違い薬では治らず、中の袋を摘出手術をしないと完治しない。
皮膚科、整形形成外科で診察と手術をしてもらえる。
手術といっても大掛かりなものではなく、
  • 局所麻酔をかけてから患部の上をメスで切開、中の袋を取り除く方法と
  • ディスポーザブルパンチという円筒のメスで穴を開けて、そこから袋を取り除く「くり抜き法」
という2種類の手術方法がある。
炎症してる場合は鎮痛剤や抗菌薬で炎症を抑えてから行う。

手術時間は短く、炎症してない場合は1時間か30分程度で終えることがあり、日帰りできる。
手術費用は保険がきき、1万から2万あたりと比較的安めに治療を行える。


最後に…粉瘤は基本的に良性腫瘍なので、切除するかしないかはアナタの自由ですが、気になるからといって無理に潰すのは厳禁。
気になるなら病院で診てもらおう。


追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 粉瘤
  • 腫瘍
  • 病気
  • ニキビとは異なるもの
  • 潰し厳禁
  • 皮膚疾患
  • 医学
  • アテローム
  • アテローマ
最終更新:2024年06月09日 21:41

*1 0.011%~0.045%と報告されている。