テレジア(ベルセルク)

登録日:2015/06/01 (月曜日) 15:15:00
更新日:2024/07/13 Sat 17:25:34
所要時間:約 5 分で読めます









ベルセルクに登場するキャラクターの1人。
単行本1〜3巻の欲望の守護天使編。
テレジアの登場は2巻から


伯爵貴族の1人娘。
年齢は10代前半〜後半?
ウェーブがかった肩まで伸びた黒髪が特徴。
お姫様ベットに寝てるような貴族の御令嬢。
過去にちょっと色々あって、すっかり冷めた表情をしている。
また、外が危険だという父親の命により7年間部屋から出ていない。
父親が触ろうとすると(父親以外もか?)、反射的にビクッとなり怯える。


母は7年前に亡くなっている。
その頃この街には父親と半目する邪教徒の一団が巣くっており、母親は誘拐されてしまう。
母親を人質に取った邪教徒は、領土内での邪教信仰を認めるよう脅迫する。
国王の意も得ずにそんなことできるわけもなく、父親は要求を断る。
結果、母親は生贄とし邪神に捧げられてしまった。


父親である領主は、頭髪の寂しい小柄で小太りの男。
立派な領主であり、冷酷ではあったがそれは近隣の敵から領土、領民を守るためのこと。
領民からは頼られ、慕われもしていた。
7年前までは…


愛する妻が殺された怨みを晴らすべく、何かに憑かれたかのように邪教徒狩りを始める。
ところが、いつしか邪教徒だろうがなかろうと関係なく、まるで人を手にかけることを楽しんでいるように…。
そしてテレジアは、父親がまるで"人間ではないもの"のように感じ始める。

もちろん領民たちもそれは感じている。
自分たちが邪教徒に疑われて殺されるかもしれない恐怖と日々戦っており、隣人ですら密告を恐れる対象であるため、街は異様な雰囲気で満ちている。


伯爵が捕まえた(捕まりに行った?)妖精をペットとしてテレジアにプレゼントという形で本編に初登場。
栗…じゃなくて風の妖精パックとはすぐに仲良くなり、久しぶりのおしゃべりに喜ぶテレジアだったが、閉じ込められる苦しみは自分が一番わかるからと、パックを解放。
別れに涙するも

「後でもっかい来るからね」

の言葉に心底嬉しそうな満面の笑みを見せた。
それが最後の笑顔とも知らずに…






パックと別れしばらくすると、謎の地震と共に部屋が崩壊。
運良く助かり、壊れた部屋の扉を見て決心する。
勇気を出して外に飛び出し、パックを探そう。

「パックゥ!!」

出会ったのはでかいナメクジの化物でした。
あと、その化物と血みどろの死闘を繰り広げる剣士。パックも一応いるけどね。


その後は、恐怖に震えて柱の影に隠れてたのに血まみれの剣士に無理矢理引っ張り出されて人質に使われ、顔だけになった化物がお父様だと言われ、目の前でお父様にナイフを刺しまくる光景を見せられ、泣きっぱなしの叫びっぱなし。
そして、異次元空間に飛ばされてしまう。
伯爵の嘆願を受け、化物どもの元締めであるゴッドハンドが降臨したのだ。

涙も枯れたと思ったら今度は生贄にされそうになり、再び涙。
伯爵がさらなる転生をするために必要な生贄が一人娘のテレジアだった。
さらに、驚愕の真実を教えられる。
ゴッドハンドの1人が時空間を開いて真実を見せてくれたので、映像付きです。

それは7年前の父と母、そしてテレジア。幸せそうな家族だった。
「見た目はな!」







実は、邪教徒の生贄に捧げられたと思っていた母こそが邪教徒であり、夫の留守中に城内で乱交パーティーに耽るほどだった。
それを目撃した父、伯爵は怒り狂い母以外を殺害。
残された母はというと、殺れるものなら殺ってみなさい!
と両手を広げる。

伯爵は殺せなかった。
堕落を目の当たりにしたとはいえ、愛しい妻を殺せず涙する夫。
見透かし勝ち誇った裏切り者の妻の笑みが伯爵を絶望の淵へ追い遣った。
しかし、その絶望もまた…"因果律の輪"の内だった。

そして伯爵は願う。
この苦しみから救ってくれ!と

愛する妻は捧げられ、伯爵は超越者となった。
これが真実だった。


悲しむ暇もなく、目の前には生贄の烙印。
テレジアは父を想い、泣くことしかできなかった。






「因果律の糸は断たれた」

テレジアは生贄に捧げられなかった。
伯爵は自分の命よりも、テレジアの命を選んだ。
転生を拒んだために地獄に連れて行かれる父が、昔のままの父であると悟ったテレジアは、手を伸ばすも触れることすらできなかった。





こんなところに居たくない
あの部屋に帰して
こんなところなら
こんなのなら
死んだ方がいい

「…じゃあ、死ねよ」

ナイフを渡すと共に、その剣士はテレジアに言った。
パックが止めるのも聞こえず、自暴自棄のテレジアは手首にナイフを当てるのだが…

足場が崩れ落ちるも、剣士の差し出した巨大な剣に捕まり、落ちることはなかった。
剣にぶら下がる形になったため、手のひらが悲惨なことにはなったが。
死の恐怖と、生きている安堵で再び号泣する。

そして、テレジアは気づいた。


「あなたがここに来たから…あなたさえ現れなければ…あなたさえ…」


「…殺してやる……悪魔………いつか必ず……殺してやるからァ!!」



復讐を誓うテレジアの表情は怒りに満ち溢れ、自殺する気配は微塵も感じられなくなっていた。

彼女の恨みの言葉に対し、剣士……本編の主人公ガッツは、表面上は「いつでも来な」と冷ややかに返しながらも、その裏では悲痛な表情で背に受けていた。
そしてその隻眼から涙が零れるのをパックだけが見ていた。







同じ貴族の御令嬢のファルネーゼと違い、パックが最初から見えている。
また邪教徒の生贄の捧げ方がニーナと同じ生きたまま心臓をえぐり出すだったり(どっちも未遂だけど)
ヤギと乱交パーティーも同じため、アルビオンの邪教徒たちと同じ教えの可能性がある。
法王庁の教えに逆らうとだいたいこんな方向に向かうのだろうか?

さらに、伯爵は蝕にもしっかり参加しており、ピピンを亡き者にした後、死体を囮に使っている。
ガッツが伯爵を"知っている"のはこのためであり、テレジアを囮にしたのはやり返しの意味もあったのかもしれない。他に手がなかっただけかもしれないが。



ファンの間では、テレジアの再登場を願う声が昔から少なくないが中々に難しそうである。
圧政で領民を苦しめた伯爵がいなくなったあの地に残された一人娘。
テレジアの身が心配である。
本編に出たら出たで悲惨なことにしかならないような気がしないでもない。
でも、みんなで震えて待とう。





ちなみに
馬車で葡萄酒くれたり、亡者に殺られて自分も亡者になってガッツの腹に剣を刺したけど上半身ごと吹っ飛ばされちゃった美少女は

コレットです。

間違える人がたくさんいるとかいないとか




追記、修正お願いします。




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最終更新:2024年07月13日 17:25