登録日:2025/07/31 Thu 22:54:00
更新日:2025/08/01 Fri 10:22:21NEW!
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外見モデル:ミッコ・ラウタラハティ
声:不明
▼概要▲
アメリカ政府の機密機関「FBC:Federal Bureau of Control(連邦操作局)」のエージェント。
ニューヨーク州ニューヨークシティの本部「オールデスト・ハウス」に勤務していた。
セキュリティ部署リーダーにして局長
ザカライア・トレンチをサポートする幹部「管理チーム」のメンバーの一人であった。
「セキュリティ部署リーダー」はオールデスト・ハウスに収容されている危険な変貌アイテムやパワーオブジェクト、
超常現象生命体、超常的ユーティリタリアン、スレッショルド、その他重要施設などのあらゆるセキュリティに関する最高の責任者であり、その重責は計り知れない。
小太りの大柄な白人男性。U字ハゲで口髭を蓄えていた。
髭も髪も白髪だったためかなりの老齢だと思われるが、逞しい肉体の持ち主だった。
本部のセキュリティ部署リーダーを任されていたことや、部下から信頼されていたことから、有能且つコミュニケーション能力にも優れていたことがうかがえる。
また、後述の理由からFBC内で変人扱いされていた
キャスパー・ダーリングを信用していたことがわかる。
ダーリングは数々の功績がある反面、被験者を非人道的にモルモット扱いしたりと人間性に難のある人物であったため、サルバドールは人間性よりも功績を重視するタイプだったのかもしれない。
育成能力も高く、「サルバドールから全てを教わった」と語っていたサイモン・アリッシはメンテナンスセキュリティチーフに昇進していた。
FBC入局以前の経歴は不明。
恐らく警備員としてFBCに採用され、やがて本部のセキュリティリーダーに昇進したと思われる。
セキュリティリーダーになると同時に「管理チーム」のメンバーとなり、数々の最高機密事項を教えられ、
NSC発電所や
アーティ(生命体A-001)に関連する詳細な知識を持っていたことが示唆されている。
部下のサイモン・アリッシと信頼関係を築き、やがて彼がメンテナンスセキュリティチーフに昇進した後、自身が知る限りの「アーティ」についての機密情報を彼に伝えた。
アリッシには、もしアーティについて何か質問されたら「任せておけ」とだけ答えるように教え、アーティの日課を邪魔することを禁止していた。
また、「
ヒス」の影響を受けていたトレンチと「
ヘドロン」の影響を受けていたダーリングの奇妙な対立に気付いており、アリッシには二人の争いに巻き込まれないよう釘を差していた。
一方でダーリングの仕事自体は信頼していたようで、後に彼がやがてやってくる「侵略者」について警告し、それから身を守るための装備だという「ヘドロン共鳴体増幅器(HRAs)」なる怪しげなハーネスを無償で職員達に配布していた際、サルバドールは警告を信じてHRAsを受け取り、それを身に着けながら業務を行っていた。
2019年4月、パワーオブジェクト「ソングマスターのジュークボックス(OOP10-KE)」が職員により無断使用されて2名の死者が出る事件が発生。
これを受けてサルバドールはジュークボックスの収容場所をエグゼクティブ・セクターのセントラル・エグゼクティブに移した。
こちらリン・サルバドール、操作局のセキュリティリーダーだ。
4月に起きた事件のため、正式なセキュリティ命令を発する。
事件番号21-HQ-593。
ジュークボックス変貌アイテムの不正使用が、二人の死者に至った。
我々の調査では、二人のエージェントがジュークボックスを使用して採石場スレッショルドへ向かいそこで…職場において不適切な行動を取ったと見ている。
調査チームがフォーメーション拠点で、一週間後に腐敗していた二人を発見した。
少なくとも、この事件により、ジュークボックスの歌が終了した時、それは死体を元の位置には戻してくれないということがわかった。
これからこのジュークボックスは、エグゼクティブ・セクター内の安全な場所に設置されることになる。
そもそも、低階級のスタッフにはアクセスを許すべきではなかったのだ。
新しい保管場所のセキュリティと、人通りの多い場所に近いという点から、こういった不正使用は防げると考えているが、調査チームには引き続きアクセス権が与えられる。
更なる詳細は、私のところまで問い合わせるように。
因みにボイスログ内でジュークボックスは変貌アイテムと呼ばれているが、正確にはパワーオブジェクトである。
また、正確な時期は不明だが恐らく同じ2019年に収容セクターの[削除済み]部署に時計だらけの異世界に通じるスレッショルド「スレッショルド9-D」が出現した事件の対処も任されていた。
スレッショルド出現と同時に何故か変貌アイテム「
オセロットのアンカー(AI11-UE)」が生成する巨大な球体も出現し、職員の私物のアンティーク時計を取り込んで大量に複製し、多数の死傷者を出した。
スレッショルドの最深部にレンジャー部隊を派遣するも大量の時計に阻害されて失敗した。
最終的にスレッショルドのはシェルターで封じられ、スレッショルドが出現した部署はある程度の時計が撤去された後で封鎖された。
事件収束後、「スレッショルド9-D」に関する一連の出来事をトレンチ局長の依頼で事後報告書に纏め、提出した。
2019年10月29日、オールデスト・ハウスのノスタルジア・セクターにて、トレンチがパワーオブジェクト「
スライドプロジェクター(OOP15-UE)」に「焼けたスライド」をセットしたことで未知の異世界のスレッショルドが開き、そこから侵略的な共鳴体「
ヒス」が解き放たれる
変貌世界事象が発生した。
サルバドールは前述の通りHRAsを身に着けていたためヒス共鳴体から身を守ることができたが、多くの職員はヒスにより腐敗し、怪物と成り果てた。
サルバドール率いる警備隊もヒス生物による攻撃で壊滅的な被害を受けたため、収容セクターにて態勢を立て直そうと試みていたが、泣きっ面に蜂の如く彼らに様々な災難が襲い掛かった。
まず
ヒスとの共生を果たした非常に強力な超常的ユーティリタリアンである「
P6」がパノプティコンの独房から脱走し、ヒスの拡散を助長させた。
その結果、パノプティコンに厳重に収容されていた強力なパワーオブジェクト「ベニコフテレビ(OOP7-KE)」までもがヒスに汚染され
強力なポルターガイストへと変貌を遂げ、共鳴により収容ユニットを歪ませ、被害を拡げた。
サルバドールは部隊を率いてベニコフテレビを抑制しようとしたが、瞬く間に返り討ちにされて全滅し、HRAsが破損したことによりサルバドールと彼の部下達はヒスにより腐敗し怪物と成り果ててしまった。
因みにその際、サルバドールは所持していたレベル6カードキーをP6に奪われていた。
●ヒスにより腐敗したサルバドール●
ヒス共鳴体──現実を変貌させる侵略的な振動──に晒され、腐敗し怪物と成り果てたサルバドール。
体毛は全て抜け落ち、肌は死人のように白く、身体のあちこちが部分的に赤く発光している。
上半身は殆ど裸で、ボロボロになったシャツの残骸が左腕に残るのみ。
コンクリート片がくっついた異形鉄筋をボディーアーマー代わりに身体に巻き付けており、シルエットでは両肩から角が突き出た異形の怪物に見える(実際には身体に巻いた異形鉄筋が両肩辺りから飛び出ているだけでサルバドール自身が異形なわけではない)。
サルバドールは「ヒス・ワープ」と呼ばれるタイプのヒス生物に変異し、以下の能力を持つ。
他のヒス生物とは比較にならないほどの物理的頑強さを誇り、恐らく熊などの大型肉食獣をも凌ぐタフネスさを持つ。
常に地面から数十センチメートルほど浮遊した状態を保ちながら移動する。
特殊ヒスやヒスレンジャー(空中浮遊)が空中を自由に飛び回り敵に対して高所を取れるのに比べると、あまり利点は無さそうに見える。
本来はパワーオブジェクト「ベニコフテレビ(OOP7-KE)」と結合して得られる能力。
他のヒス生物が纏う「共鳴シールド」とは異なり、念動力で巻き上げた無数の瓦礫を自身を中心にして高速回転させることで形成した物理的なシールド。
シールドを展開している姿はまるで竜巻を纏っているかのように見える。
本来はパワーオブジェクト「家庭用金庫(OOP22-KE)」と結合して得られる能力。
シールドを形成するために巻き上げた無数の物体を念力で集め、散弾の如く前方に一気に放つ。
「シールド」能力の派生。
周囲にある物体を念力で引き寄せ、高速で射出する。
本来はパワーオブジェクト「フロッピーディスク(OOP5-KE)」と結合して得られる能力。
また上記以外に特筆すべき特徴として、即死攻撃と「洗脳」の無効化が挙げられる。
即死攻撃と「洗脳」とは超常的ユーティリタリアンが繰り出す特定の攻撃のことで、前者は「投擲」能力の派生で「体力が低下している敵を即死させて引き寄せ射出する」という能力、後者はパワーオブジェクト「レントゲンライトボックス(OOP15-PE)」と結合して得られる能力で、体力か低い敵を洗脳して操る能力である。
理屈は不明だが、通常のヒス・ワープとは異なりサルバドールを即死させたり洗脳することはできない。
●ヒスにより腐敗したサルバドールの顛末●
新FBC局長
ジェシー・フェイデンは、弟が囚われているというパノプティコンの探索を開始するが、パノプティコン管理者のフレデリック・ラングストンから「ベニコフテレビ(OOP7-KE)」の抑制を優先するよう頼まれ、これを引き受けた。
やがてジェシーはパノプティコンの強化ユニット716にてベニコフテレビを発見するが、ベニコフテレビは狭いはずの収容房を
巨大で歪な異空間に変貌させて奥へと逃走。
やがて開けた空間に辿り着くと、まるで
弟との再開を阻む門番であるかのように
ヒスにより腐敗したサルバドールと彼の部下達がジェシーの前に立ち塞がった。
このボス戦は「空中浮遊」能力が未開放の状態で臨むことになる。
また、サルバドール自身の強さに加えてボス戦中はヒス警備員、ヒスレンジャー、ヒス破壊エキスパートが際限なく湧き続けるため厳しい戦いとなる。
死闘の末に体力が尽きて倒れ、ガスのように消滅した。
余談
外見モデルのミッコ・ラウタラハティはサム・レイクと並んでレメディー・エンターテイメント作品の脚本に携わっており、『
Alan Wake』や『
Quantum Break』ではサムと共同で脚本を担当していた。
なおラウタラハティ氏本人はサルバドールと違い黒髪で髭を剃っており、ハゲてもいない。
また、サルバドールは作中でしっかりと台詞があるのだが声優はエンドクレジットでも不明。
サルバドールは通信部署リーダーの
アルベルト・トマッシに次ぐ、管理チームの二人目の犠牲者となった(トレンチ局長を含めれば3人目)。
最終更新:2025年08月01日 10:22