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SCP-433-JP

登録日：2017/02/01 (水曜日) 09:58:00
更新日：2025/04/20 Sun 13:39:14
所要時間：約 6 分で読めます

SCP-433-JPとは、怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」の日本支部によって生み出されたオブジェクトの一つである。
項目名は『ノアの体育倉庫』。オブジェクトクラスは「safe」に指定されている。

SCP-433-JPは、都内某所にある都立高校の体育倉庫だ。
このオブジェクトの異常性は、体育倉庫の中に生物のつがいを生きたまま投入し、扉を施錠した際に発現する。

鍵をかけた途端に、内部に閉じ込められたつがいが性的にハッスルし始め…えっと、早い話が交尾を始めてしまうのである。
影響を受ける対象は、哺乳類・鳥類・あるいは爬虫類・両生類と非常に幅ひろい。

因みに、財団がこれまで把握している対象は、イヌ・ネコ・ネズミ・カエル・トカゲ・ヤモリなどである。

そして、この体育倉庫内で交尾を行ったつがいに新たな命が誕生した時、第二の異常性が発現する。
誕生した新たな命のうち、何故か一体だけが日本語を喋れるようになるのである。

この個体を調査してみたところ、脳の構造に微妙な変化が見られることが確認されているのものの、声帯などの発声器官がないにも関わらず何故喋れるのかは現在も謎のままとなっている。

因みに、財団はこの日本語ペラペラな個体を《SCP-433-JP-1》と指定した。

なお、《SCP-433-JP-1》同士を交配させても発話能力は次の世代には引き継がれない事が確認されている。

財団は、この体育倉庫で誕生した日本語ペラペラな生物達をすでに数十体確保しており、その何体かに対してはインタビューが行われている。
以下は、そのインタビューの抜粋だ。

■インタビューログ433-1　※インタビュー対象・柴犬（オス）

エージェント・███「ここでの生活には慣れましたか？」
わんこ「まあね」
エージェント・███「さっそく質問ですが、あなたはなぜそのように高い知能を持つのですか？」
わんこ「知らない。あんた自分がどうして知能を持ってるのか知ってんのか？」
エージェント・███「私にもわかりません。でも、あなたは人間とは違う形で知能と言語を得たのではないのですか」
わんこ「さあ、知ったことではないね。イヌはイヌなんだ」
エージェント・███「あなたは本当にイヌなのですか？」
わんこ「あんたには俺が何に見える？」
エージェント・████「柴犬です」
わんこ「そういうことじゃないのか」

インタビュー対象である柴犬は、財団の管理下にある中でも古参の《SCP-433-JP-1》である。
彼は、人間とほぼ同様に流暢に言語を操れる上、エージェントがグゥの音も出せなくなってしまうほどのウィットも持ち合わせているのだった。



要注意団体 『如月工務店』

体育倉庫の中を調査したことにより、このオブジェクトを製作したのは財団日本支部がマークしている要注意団体の一つである『如月工務店』である事が判明した。

この企業は、土木建築に呪術的な手法を取り入れており、時には人間を何らかの手法で建材に加工して利用するなど非人道的な行為も行なっている。

なお、未確認情報によると、この工務店に勤務している従業員達は古来より『鬼』と呼ばれていた人型SCPの子孫であるらしい。



【 未収容事案報告書 】

学校関係者への聞き取りにより、■年前にSCP-433-JPの中で同校の生徒が性行為に及んでいた事が明らかとなりました。

しかも、性行為に及んでいた女子生徒は妊娠していた上、入院していた産院から少女の出産した二人の新生児が行方不明となっていた事が判明しています。

現在、財団は人間の《SCP-433-JP-1》が少なくとも2名は存在していると考え、全力で行方を追っています。


追記・修正は《SCP-433-JP-1》の行方をご存知の方にお願いします。








(･_･;「未収容事案か…もう解決したのかな。あ、エージェント・カナヘビ、お疲れ様です」

(｀_´)ゞ「はい、このオブジェクトの担当になってまだ間がないので色々と不慣れではありますが、世のため人のために全身全霊で取り組んで行く所存です！」

(=ﾟωﾟ)ﾉ「あ、一つ質問をしてもよろしいでしょうか。有難うございます、この未収容事案なのですが…あ、すでに解決しているのですか、さすがは財団ですね！」

(・・?)「え、エージェント・カナヘビにも聞きたい事があるのですか？」

(*_*)「さっき撮影した、貴方の写真を私がいったい何に使ったか…ですか。えっと、あれは、ですね…」

Σ（ﾟдﾟlll）「あ、そのレポートは…！？」


■インタビューログ 433-5　※インタビュー対象・二ホントカゲ（メス）

研究員「今日は見てもらいたいものがあるんです」
【 エージェント・カナヘビの写真を提示する 】
トカゲ「あら、カナヘビ？　今度のご飯の話？」
研究員「いえ、そういうわけでは…。このカナヘビを見たことは？」
トカゲ「ないね、一度も。それにな、あの倉庫の中にはカナヘビはいないんだわ」
研究員「そうですか、ありがとうございました」

終了報告書: エージェント・カナヘビの起源がSCP-433-JPという仮説は誤りであったようです。


(;'∀')「こ、これは科学者としての好奇心…いや、財団職員としての使命感故と申し上げますか…」

(T_T)「あ、これかな〜未収用事案の続報は、わはは〜」



【　要セキュリティクリアランスレベル3-開示します　】




(；´Д`A「いやーまだまだ問題は山積みなわけなんですねー、頑張らないとなー」





つ、追記・修正は、不純異性交友とは縁遠い方にお願いします。
――ええ加減にしたまえ　byエージェント・カナヘビ
CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-433-JP – ノアの体育倉庫
by seafield13
http://ja.scp-wiki.net/scp-433-jp

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