日本生類創研(SCP Foundation)

登録日:2019/09/01 Sun 01:38:27
更新日:2024/03/27 Wed 06:49:51
所要時間:約 10 分で読めます




どうして科学の発展を前に、資金を惜しむということができるのでしょうか。ヒツジのクローンを製作できるのに、ヒトのクローンが作れないふりをすることになんの価値があるでしょうか。未知と神秘を覆い隠すことで問題がないように見せることに意味はあるのでしょうか。
我々は、そのような欺瞞とは無縁です。試料や資金の不足はあらゆる手段をもって解決しますし、薄っぺらい倫理観など日本生類創研には存在しません。科学には犠牲がつきものなのですから。


『日本生類創研』はシェアード・ワールド『SCP Foundation』日本支部のjokeやExplainedを含め77のオブジェクト(2019/08/31時点)に登場する要注意団体(GoI)である。
なお『総』ではなく『創』であることに注意。
通称は頭文字をとってJOICLE*1、日生研、またはニッソ。




概要

「該当SCiPの製作者」の日本生類創研が「事故や想定外の挙動などで管理に失敗。財団が尻拭い(収容)する」のが典型例。
こいつらの辞書に反省という言葉は載ってないのか」と思っていそうな財団と必要であれば一時的な協力関係を築きつつ、日本生類創研は懲りずに今日もせっせとSCiPを作る。

日本生類創研はあくまで研究目的で生物を生み出したり改造したりしている研究集団で、バイオなイメージとは裏腹に前身と思われる「生類塾」が江戸時代に存在していたとされるほどその歴史は古い。
その最終目的は不明…………というよりもガバッガバなニッソのことだし、メタ的にも決めていないのだろう。*2まあ、普通に考えるなら

「高度な技術力と設備を有し、倫理的な規範に縛られずに生体実験を繰り返す研究集団で、その結果として起きるトラブルや不利益には頓着せず、失敗の処理も行わない」

といったところか。性質的には如月工務店よりは、自己の興味本位に動く『博士』に近いかもしれない。

とはいえ、外宇宙でも登録されているGoIから、一記事にしか登場しないマイナーGoIに至るまで、どいつもこいつもたちの悪いものづくり集団であるというのはアニヲタ支部職員には一定のコンセンサスを得ていると確信するが、『中でも一番たちが悪いのは?』と聞いた際に、並み居る強豪を抑えて1位に浮上しそうなのが、日本生類創研、通称ニッソである。

他の要注意団体との関係

比較的オープンな日本生類創研は他の要注意団体とも頻繁に関わりを持っている。蒐集院とも多少の繋がりがあったようだが、財団に吸収されてから関係は完全に切れてしまったとは言え、上述の通り必要であれば手を貸すこともある。

中でも東弊重工とは蜜月関係にあり、共同でKeterクラスのオブジェクトを開発した他、「生弊プロジェクト」と称してコラボ商品を販売している。

概要にて『博士』に似ていると説明したが、当の博士はニッソを騙って商品を売りつけていたことが判明している。

SPCの依頼で対サメ用生物兵器を作ったこともあったが、ニッソはサメも研究対象にしているのであまりいい感情を持っていない。

MCF相手にも寄贈しているが、MCFが未完成品を勝手に使ったりMCFの無知につけ込んで利用する気満々だったりで、あまり上手くは行っていない。

海外にも進出しており、韓国支部のGoI、エコテロリスト「エントロピーを超えて」の依頼を受けたこともある。
現地での物流はGpエクスプレス・ロジスティクス株式会社*3に委託しているが、おまけに異常生物の保護するウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ*4と敵対し、生物オブジェクトも常として逃げるので輸送がしばしば失敗する。



ニッソが関係するアノマリー


SCP-020-JP - 翼人

両腕が翼になっている10~12歳の少女。病院の検査着のような衣服を着用し、電波を出す足環をつけていた。
ただし精神年齢は4歳程度で、発見者の大学生への刷り込みが見られる。
日本生類創研と刻印されていたのでおそらくはニッソが改造したんだろうが、目的は不明。*5

SCP-030-JP - 石油喰らい

石油や石油製品を食い、クッソ無駄に増える、翅のないカイコガみたいな見た目の虫。単為生殖も両性生殖も可能で、一度の産卵で300個以上のタマゴを産み、わずか3日で成虫に成長する。
自然界に捕食できる生物がおらず、死骸や排泄物の分解も非常に遅いので、放っておくと地球がこいつで埋まる。
一応燃やして処分することはできるが、高温で処理しないとダイオキシンが出る。

もともとはエコロジー・キャンペーンのために作ったらしいが、杜撰すぎる管理のせいでこの有様である。
かえって地球破壊になってませんかこれ。

現状サンプルを増やすため繁殖能力を強化
絶対に逃すな!
↑ごめん^^;



SCP-183-JP - 繁栄の街灯

少子高齢化社会により日本は疲弊を続けています。
『我々もこの国に貢献したい』という気持ちで研究を続け、ついに成果を形にすることが出来ました。
一流の技術を持つ東弊重工社と日本生類創研が自信を持って皆様にお薦めします!
──Bエリア第3研究所 ヒト科生物研究主任 凍霧 陽

(※かなりエグいオブジェクトなので閲覧には注意されたし)

東弊重工との合作。光を浴びた人間を一年間欲情させる街灯。
通常通り生殖可能な男女を始め、生殖能力を失った人間でも機能が復活し繁殖を行える…だけでなく、小児や胎内の赤子でさえ対象になってしまう最悪のマトリョーシカのも充分恐ろしいが、さらに恐ろしいのは街灯のパンフレット。

詳細は解説記事に譲るが、犠牲になった家族の家系図がやばいことになった。
これでもかと開発者や購入者らのエグさが滲み出たものになっている。

SCP-240-JP - 0匹のイナゴ

死亡した場合、現実改変を引き起こして死亡したという事実を消去し、総個体数が減らないよう維持している0匹のイナゴ。最初に0匹いて、2匹が死んだが、依然として0匹のままをキープし続けている。

編集済み個体の両親を交配させ、特性を持ったイナゴが0匹誕生。
うち2匹を工具で破壊したところ、総数は変わらず0匹であった。
次に2匹を他の動物の餌として捕食させたところ、ケージ内のイナゴは0匹を維持していた。
また水没、焼却、分解など死因によらず、ケージ内の個体数は一定数を維持した。開発は成功。

……あれ?おかしいぞ?と思った人は項目参照。

SCP-444-JP - █████[アクセス不許可]


あかしけ やなげ 緋色の鳥よ くさはみ ねはみ けをのばせ

読むと緋色の鳥に捕食される幻覚を見る文章…だったナニカ。日本生類創研がもっと長い文章だったこいつを発見し、商品にしようと考え文章を短く改めた。
要注意団体で手に負えるような代物ではなく、本体と思われる「緋色の鳥」が成長し「認識するだけでアウトな存在」へと進化してしまった。研究所とそこにいる人員を全て犠牲にして封印したニッソ同様にサイトごと放棄する羽目になってしまったためクラスは付けられていない。



SCP-850-JP - 焼きそばノビール

普通に食べる分には何の害もなく、むしろ適切に作って食べればとても美味しいカップ焼きそば。
麺が伸びると1分につき1センチ湯を入れた人物の身長(ただし胴)が伸びるので、身長コンプレックスにとっては美味しく食べるかどうかの悩ましい二択を迫られる。大ヒット間違いなし。
欲張って10分以上待つと伸びるペースが異常に上がり、胴だけが蛇のように細く長く柔軟になる日本版SCP-2057
だばあーでやる気を失くした被害者はトイレに中身を流したところ、麺が汚水を吸収して身長が132mにまで伸びてしまった。こんなラミアは嫌だ。

SCP-1027-JP - 花

右腕部の欠損、軽度のメラニン色素欠乏が見られる10代後半の少女。
右腕部分からは皮膚を突き破る様にゲッカビジンに似た淡く発光する顕花植物が生えており、ツルは身体に巻き付く様に伸びている。
自分のことを人間ではなく「花」だと思っており知能は高くなく、自身と腕の花が美しいと思われることを何よりも好む。
あと、ファンアートの大半で巨乳に描かれる。

ニッソに作られた後資産家に育てられ、その人物によって警察を通じて財団に託された。
なお、ニッソの施設を捜索したところ、同じく花がついているが動物部分が奇形化した失敗作が大量に見つかっており、「少女」ではなく「花」が本体だった模様。



SCP-1787-JP - ただあなたの傍に咲く


もっと知ってあげたい……調べてあげたい!
どうかお願いです。私に娘を愛させてください!

ニッソの元職員の藤崎氏。彼女の死角にはバラに似た青い花が咲くが、彼女自身が花を見ると枯れてしまう。死角をなくすため鏡張りの部屋で収容されている。

花卉園芸に関してはプロフェッショナルだが、「人間よりも花のほうが好き」という価値観でEQが非常に低く、自分の娘を実験体として提供しようとしたり、それが無理だと知ると世話を簡単にするために大声を出せないように喉を改造したり、植物を植えて光合成で栄養を取らせようする非道極まりないマッドサイエンティスト。

いじめにより自殺した娘の霊が花を咲かせており、「花」になった娘をようやく愛しいと思えるようになったらしい。収容後、娘の研究をするために財団入りを申し出るが、とはいえ身勝手すぎるその申し出を財団が受け入れるはずもない。

生き物プロフィール: ルストライプ!

ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ(WWS)のGoIフォーマット。
当初電線をついばんで、感電していたアカゲラ。噛んで感電、なんちゃって。



…前任者が亡くなったので以後を引き継ぐ。

そのアカゲラは、WWSによって当初バードストライク事故として扱われ、保護されて、ルストライプと名付けられた。
しかしよく調べてみると、どうも電線や電化製品を餌とする消化器官を持っていることが判明。お気に入りは腕時計。
ルストライプはあるとき、たまたまハヤブサのいるエリアに入り込んでしまったのだが、このときハヤブサのハリエットを襲い、身体の一部を飲み込もうとした。すぐ引き離されたので大事には至らなかったが。なお、このハリエットの体内には機械組織があったらしい。

そんなこんなでWWSで保護されていたルストライプだったが、ある日何者かに奪取されてしまった。
それ以前にGpエクスプレスより、以下のようなメッセージがWWSに届いていた。
このため襲撃者はGpエクスプレス関係者と思われる。

親愛なるウィルソンズ様へ。可哀想なアカゲラを保護して頂き、誠にありがとうございます。私はGpエクスプレス社のTPP-552と申します。
現在そちらで収容・飼育されているアカゲラは、弊社が輸送中、思いがけず紛失してしまったものです。これは弊社と日本生類創研が管理する荷物であり、私共はこれを受領者の元へお届けする義務がございます。

つきましては、書簡に付記されている住所へ、可及的速やかに荷物をお送りするようお願い申し上げます。当アカゲラは私共が改めて配送いたします。賠償をお求めになる場合は弊社にご連絡ください。支社オペレーターが皆様の御電話を頂戴いたします。

©Gpエクスプレス・ロジスティクス株式会社 2014-2018 版権所有

日本生類創研はどこにこんなアカゲラを売りつけようとしていたのだろうか…?






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最終更新:2024年03月27日 06:49

*1 Japan Organism Improvement and Creation Laboratory

*2 ただしSCP-1407-JPなどではかつての目的や理想が示唆されている。

*3 中国支部のGoI。異常な輸送技術を有する物流企業。

*4 本部のGoI。アメリカ・オレゴン州に本拠地を置く生物系アノマリーの保護団体。

*5 もっともこの記事が書かれたのは2013年と最初期で、まだ日本生類創研の設定が固まっていない時期に生まれたものであることも関係している