銀河統一計画(スパロボ)

登録日:2019/04/13 Sat 14:06:00
更新日:2020/03/18 Wed 23:43:21
所要時間:約 30 分で読めます







銀河統一計画とは、『スーパーロボット大戦T』にて唐突に発表された本作最終話を飾るイベントである。



【はじめに】

黄昏の時代を乗り越えんと数多の敵と戦い続けた主人公部隊「Tread on the Tiger's Tail(虎の尾を踏む)」、略して「T3」。
火星の後継者、乱立したネオ・ジオン、木星帝国残党軍、デボネア、ワイズマン、カギ爪の男の一派、デビルガンダム、Dr.ヘル、インベーダー、宇宙怪獣、ゾンダー、そしてUND
数多の地球・異世界・外宇宙とあらゆる方面の驚異を退け続け、遂に戦いは終結を迎える…

かに思われたが、その戦いの最中とあるUNDの1人が地球に降下にする。
その人物を追い、崩壊した宇宙開発公団跡地に降り立ったT3が目の当たりにしたのは……
















この先は『スーパーロボット大戦T』の重大なネタバレを含みます。ご注意ください。







今こそ正義を執行する!




【銀河統一計画の中心者たち】

地球に降り立ったT3が目の当たりにしたのは、
原種の攻撃で崩壊した宇宙開発公団跡地から浮上する「機動要塞VTX」なる素っ頓狂な巨大移動要塞と「ダイガイアン」なる超巨大人型ロボット
そしてド派手で豪奢なコスチュームに身を包んだ、物語終盤特攻して死んだと思われていたVTXユニオン社長「ダイマ・ゴードウィン」の姿だった。

今ここに、スパロボの歴史の中でも特にトチ狂ったといっても過言ではない最終決戦がT3を待ち受けるのだった。




ダイマ・ゴードウィン


だが、これからは俺の事を前社長ではなく司令と呼ぶがいい。

これより地球人類に新たな計画を発表する。その名も『銀河統一計画』!このダイマ・ゴードウィンが全ての指揮を執る!

この機動要塞VTXを中心とした大艦隊を形成し、銀河を統一するための戦いに人類は旅立つ!

ジェット「大丈夫か、あの社長さんは…」
フェイ「一度、撃墜されて頭をどこかにぶつけたんじゃない?」


CV:江原正士

本作のラスボスにして株式会社VTXユニオン前社長*148歳。無職。
火星生まれのジャンパーでもあり、38歳という若さで世界的企業VTXユニオンの社長に就任し、そこから10年間世界の経済界をリードしてきた敏腕社長。
特攻しながら生きていたカラクリはボソンジャンプによるもの。
入社前はスーパーロボット「ガイアーン」を駆り人類の敵と戦い続け、『無敵のダイマ』の異名で知られる英雄的軍人。
彼の挙げた戦果は伝記として人々に広く知られ、かつてはガンダム・ザ・ガンダムの一人と戦って勝利したという戦歴もあるらしい。
それ故かタカヤ・ノリコや若かりし頃の兜甲児は彼の功績を心の支えにしていたり、エルドラチーム東方不敗とも旧知の関係にある。

パワハラ紛いのVTX社訓の数々に代表されるワンマン経営で内外に敵は多いものの、その器の大きさに心酔し命を投げ出す覚悟で付き従う人間も多い、いわゆる高いカリスマを持つ。
一度決めたことは曲げない強い意志を持つ豪快な熱血漢だが、経営に対しては柔軟な思考で物事を考える。
事実、T3も支援してくれたし、地球の未来を憂う姿もプレイヤー視点で見られた。


……と、此処まではまともな人物だったのだが、本性は子供のメンタルのまま歳を取り過ぎた傍迷惑極まりないエゴイスト、もしくはトンでもない大馬鹿者。
実はアマサキ課長の元部下であり、当時の泥沼の戦場の中でアマサキ課長に聞かされた「世界を救うヒーローになれ」というアドバイスを指針とし活躍。
なまじ英雄と讃えられるほどの戦果を挙げ、パイロットを辞した後「力以外の戦いがあるのを知ってほしい」*2と願っていたアマサキ課長と共にVTXに入社するも、
ここでも失敗や挫折も知らずに勝利を重ねて社長となり今まで生き続けてしまった結果、アマサキ課長の真意は理解できず、逆に「自分のやる事為す事は全て正しい」と歪んだ正義感とエゴに凝り固まってしまうようになった。


思考も人格者のようでパワハラ気質全開であり、「自分以外の者は自分に黙って従え」を地で行き、他人の言葉に耳を貸すことすらしない。それどころか自分の計画を否定する者を等しく「悪」と断言し、自身への批判的な言葉を浴びせられると沸騰したヤカンのようにキレて敵対心を剥き出しにする。
タチが悪いことに自分のエゴと欲望を「人類全員の総意」と勘違いしており、自分が過ちを犯していると微塵も考えていない暴走ぶりも発揮している。


部下や他人の扱いに関しても実はかなり適当な上に他人の心情にも疎い超無神経な性格で、そもそも社員の名前は愚かT3のパイロットの名前すらまともに憶えていない。*3
おまけに自分の死を(自身の計画にヒーロー的要素を加えるための)「パフォーマンスだ」と笑って言い切り、そこで生まれた哀しみを全く理解していない。
T3の仲間の死という悲痛な場面についても無神経さがいかんなく発揮されており、
本来喪に服すべき所で損得勘定を働かせ、「自分も悲しんでおけば信頼を勝ち取れる」という極めて打算的で利己的な考えで涙を流し、悲しむフリをしていた最低の偽善者
この事実は巴武蔵を実際に戦いで弔ったゲッターチームを激昂させる要因の1つにもなった。


総じて、人格面は豪胆ながらも高潔だったUNDのラグナヤルに遥かに劣る人物で、地球人・異星人視点から見てもどこに出しても恥ずかしい地球の恥そのもの。
そして何故か生きていたこと以上にあまりの素っ頓狂な言動と見た目からT3の面々全員から一様に「頭でも狂ったのか」と困惑されるダイマだが、
そんなことは我関せずとばかりに打ち出したのがこの項目で紹介する「銀河統一計画」である。

なお少しでもフォローを入れるなら、私心の類は彼の中にはないため本編での行いは全て彼の心からの善意によるもので、そのこと自体はアムロやシャアもはっきりと認めている。
その分余計に酷いというツッコミは禁句。


名前の由来は、苗字は「ウィンキーソフト」と「バンダイナムコホールディングス」のアナグラム、名前は「ダイレクトーケティング」の略ではないかという説がある。


銀河統一計画



ダイマ・ゴードウィンが率いる、地球人類の新しい夜明けを告げる一大プロジェクト(という名の地球人による外宇宙侵略計画)。


ダイマ・ゴードウィンは本気でこれが世のため人のためと考えていたようだが、狂気以外の何者でもない。
そもそもダイマは外宇宙への進出という「新たな黄金の時代」を自分の手で開く事を目的としており、そのためにVTXユニオンの資金を私的流用しながら長い年月をかけて練り上げていた。
そうしてT3の手で地球を襲う外敵が全滅したという漁夫の利をさらうようなカッコ悪いタイミングを契機として一気に行動を開始。
「機動要塞VTX」と絶対決戦兵器「ダイガイアン」を起動させ、「地球人の手で外宇宙全てを統一する」という悪の組織の世界征服以外の何物でもないトンデモ計画を始動させたのであった。
本人によると「銀河は群雄割拠の乱世の時代であり、人類は宇宙怪獣やUNDに代表される宇宙の驚異を打ち倒した=人類は銀河の覇権を握れるだけの力と資格を得たという滅茶苦茶な理屈によるもの。

銀河征服と掲げているが、ダイマにとっては異世界であるセフィーロやバイストン・ウェルも侵略の対象内であるため異世界組からも批判された。
おまけにこの計画はT3を含めた地球人類約80億人全員「UNDの10億人というケチくさいことは言わん!」と全員徴兵する目論見だった模様。
最早UNDより遥かにタチが悪い。むしろゲッター艦隊に近い思想と言える。

余りに荒唐無稽すぎて最早正気を疑う計画であり、そもそもメタ的に見ても
  • 戦火から逃れた所を保護したラミィの前で公言できるようなことじゃない
  • 行き当たりばったりすぎて順風満帆に行くとは思えない
  • この計画のせいでGアイランドシティの復興が遅々として進んでない
  • いきなりこんな要塞と機動兵器を見せられて人類が素直に従うのか
  • 宇宙怪獣や原種、インベーダーが地球を滅ぼそうとしている間こんなのをひっそり作って人類の危機を放置して温めてたのか
  • UNDの勧誘を悉く拒絶したT3のメンバーがこんな計画に同意すると思うのか
  • そもそも数話前に「世界征服なんて面倒なだけ」とDr.ヘルとの決戦の最中、Dr.ヘルや兜甲児がマジレスしている
などあまりにツッコミどころが多い。
だが、失敗を知らずに突き進んでしまったダイマにはそんな子供でも分かりそうな理屈を微塵も理解せず、人類は無条件で自分の計画に賛同してくれると本気で考えている。
正しく大人の皮を被った子供そのものである。

ダイマはこの計画が「地球人類にとって大いなる夢となり、尽きる事ない活力を生み出す!」「地球人の戦闘力ならば必ず銀河の覇権を握れるはずだ!」と断言し、その遂行こそが自らの使命にして正義であると考えていたが、当然T3からは総スカンを喰らった。


【最終面、その展開】

通常ルート

UNDとの決戦を終えたT3は、そのさなか地球に降り立った機界新種との戦いにもつれ込み、何機かパワーダウンした機体を出しながらもこれを打開。
そして、UNDとの決戦中に死に場所を選ぶといって戦場を去ったエイムが突如出現し、浄解後の命を危険因子として処分しようと襲い掛かろう…としたところをダイマが突如現れ処断、
さらに要塞VTXを浮上させて『銀河統一計画』を宣言。それを食い止めんとするT3との最後の戦いを始める。

このルートでのダイガイアンは「Gストーンのように自らの精神力を力にするメカニズム」を搭載しており、なんと気力300で襲ってくる。
しかも機界新種との戦いが最終面内で繰り広げられるので、その際にダイガイアンに有効打を通せる主力を強制撤退させすぎていると泣きを見る羽目に。
だが、厳しいのは前半部にのみ集約されているので、頑張ってHPを削ってやろう。

ダイマの気迫、機動要塞VTXの援護射撃、機動兵器・ティランドの大量生産による物量攻撃によりT3は追い詰められていくが、
その過程でダイマ自身の雄姿をアピールすべく太陽系全土に生中継していたのが運の尽き。
人類の心を掴んだと思い込んで市民の声をアンケートしてT3に人々の関心が失われたことを示そうとするが、
余りに身勝手すぎる考え方から逆に集まってきた市民からの反感を喰らいVTX社員全員や市民からの大地を震わすブーイングを喰らう羽目になる。


この俺は…ヒーローでもなければ、VTXの一員でもない…だと…。

馬鹿な…!人々は、この俺を糾弾するためにここに来たのか!?

何故だ!?それだけのためにわざわざ戦場に来るなどあり得ない!?


ゴードウィンの計画のそもそもの失敗は、「人々は自力で立ち上がり困難に挑むことなど出来ない」「地球人が皆自身の指揮下で豊かな暮らしを享受し、地球を離れて宇宙で戦いたがっている」と思い込んだことであり、
市民は戦いの中の繁栄よりも戦いの無い平穏を求めていたこと、度々放映されていたT3の戦いの様子を見た市民は1人1人の力で立ち上がり戦えるようになっていたことを理解できていなかったことだった。
つまりは彼もエイム同様『黄昏の時代』の悪しき価値観に縛られていた老人の1人にすぎなかったのである。

おまけに上述の通り司令と名乗ったことでVTXユニオンとの繋がりを自らの意思で完全に断ち切ってしまい、
秘書からただの無職のおっさん扱いされることでVTXユニオンからも見放され、「昔のように自分1人の力で全てを背負うことは出来ない」と突きつけられ、
ダメ押しにルリに「1人で空回りしてる痛い無職の中年と呼ばれたことがトドメとなり矜持が完全に崩壊して気力が50まで低下。
逆にT3はSPや気力が著しく上昇する逆転が引き起こされた。*4
更にT3の面々に
とボロクソに言われる始末。


ネロ「若いもんにはわからんだろうが、敗北から立ち上がれんという事は年を取ったという事だ」

東方不敗「ダイマよ。敗北を糧に出来ず、落ち込むだけのお前ではもう世界は背負えん」


黙れエルドラ!黙れ東方不敗!まだだ…!まだ俺の闘志は折れてはいない!


と、それでもダイマは旧シリーズで気力が落ちきったようなボロボロの状態で立ち向かう…。


激闘ルート

このルートではデビルアクシズ戦前編・vsカギ爪の男の一派(ターン制限有)→デビルアクシズ戦後編・vs本体+Dr.ヘル&INFINITY→宇宙怪獣やゾンダーとの死闘+アルカディアでの機界新種戦という決戦のジェットコースターな3ステージを経て、
最終話でUNDとの決戦を繰り広げる。地球の危機が連続したり、ターン制限面が複数あるあたり、まさに激闘。
そしてラグナヤルら第零番艦隊を打倒した後、戦いの最中何かを受け取って地球に降り立ったエイムを追撃するためにT3は地球に降下。
万全の態勢で通常ルート同様にダイマ・ゴードウィンの大暴走を受け止め、戦いに臨む。

ダイガイアンは意志を力にして気力300になる、ということはなく普通の気力でスタートするが戦闘の最中謎の全回復を遂げる。
これはDG細胞由来の自己修復機能であり、外部からエネルギーを受けていれば稼働させ続けられるありがたくない代物。
供給先はまさかの黒いダイガイアンであり、その中にはイーファスΩから脱出していた死んだはずのエイムの姿があった。


エイムは「一度死んだことで罪を清算し生き返った」という詭弁でダイマの計画に親友として当然ながら賛同。
ラグナヤル氏には見せられないような茶番劇、おっさん二人の清々しくもむさく、ノリコ曰く「二つの炎が一つになって、銀河を巻き込む戦火になろうとしている」友情パワーな光景を見せられた後、
イベント中に得られた分析結果から、T3はエネルギー供給源であるダイガイアン2号を1号の攻撃をかいくぐりつつ撃破することとなる。

俺はダイマの影…! だから、ダイマがいる限り、俺は絶対に負けん!

俺は太陽となり、エイムと世界の未来を照らす! 来い、T3! 俺たち二人の力を見せてやる!!

……一度死んで気持ちを切り替えた結果がこれだよ!

激戦の中、ダイガイアン2号と共にエイムは今度こそ爆死。ダイガイアン1号の再生力は停止し、無敵モードも終わりを告げる。
エイムからの遺言で「たとえそれが間違った道でも、ここまで来たら突っ走れ」という全肯定な台詞を聞いたことで、ダイマは本人的には本気だが周囲からすれば白々しい感傷の姿を見せる。
そして特務三課を中心に、無自覚に人類全体に哀しみを背負わせようとする「T3の敵にして世界の敵と認定を貰ったことでついにダイマに戸惑いが発生。

…!
人々に喜びより悲しみを与える者…。俺は…間違っていたのか…。
俺はヒーローではなかったのか!?

ネロ「ダイマよ…。やり直すには、お前もエイムも年を取り過ぎたようだな」

東方不敗「罪に震え、己のしでかした事に怯えるお前ではもう世界は背負えん」

黙れ…!黙れぇぇぇっ!!
ここで俺が折れたら、エイムが無駄死にになる!
俺は走り続ける!俺は死す時まで、ダイマ・ゴードウィンだ!!


エルドラチームや東方不敗の正論を聞いてもエイムを失ったことで後には引けず、やけっぱちとなり激昂するようになる。
このルートでは市民からのブーイングイベントはないため、ラスボスとしての格を保てたダイマとの決戦はいよいよクライマックスを迎える。

シナリオ上ではこのような流れだが、前半を乗り切れば楽な通常ルートと違って激闘ルートでは長期戦が出来ない。
後半戦開始から2ターン目に30機の増援を迎えたらゲームオーバーという変わった敗北条件が課せられ、その条件に違わずどんどんティランドが無限湧きしてくる。
最初の出現数は5機だがターンごとに+3機ずつ出現数が増えていくため、こいつのような道場として使うことは困難。生産数上限打ち止めはあるようだが、反撃無双できる機体は限られる。
ダイガイアン1・2号も耐久性が非常に高い上、特性上ダイガイアン2号を潰さないと勝てないため長丁場になりがち。
無限湧きするティランドも意外と硬いので機体やパイロットの育成は充分にやっておきたい。
最終話開始前にスペシャルオーダー「最終決算」で一気に資金関係を稼げるのが救いか。

いずれのルートでもイベント後は大逆転をあきらめていないだけに、数々の勧誘という名の地雷踏みな戦闘前会話も続々発生する。
名前を間違えて致命的なボロを出したり勧誘前からぶった切られたり「デリカシーがない」などと言われたり少女相手にもやっぱりボロを出したり…。
戦闘中会話も隠しキャラ含めてほぼ全キャラに用意されているので正義・勇気・根気のある人は色々見るのも面白いかもしれない。


【保有する機動兵器】

なお機動要塞VTXとダイガイアンの開発はごく一握りの社員しか知らない極秘中の極秘プロジェクトであり、VTXユニオンの資金が無断で流用されている。
つまりはVTXユニオンもまごうことなき被害者。
ティランドやダイガイアンの動力源として採用されたクォーク・ドライブも、本来の持ち主であるラミィに無断で、しかも侵略目的で大量生産・軍事利用しており、この事も特務三課の面々から怒りを買う一因になった。

何故バレなかったのかは不明だが、ダイマの場合本人の強運と能力の高さのせいでここまでどうにかなってしまった可能性が一番ありえそうなのが何ともいえない…。

機動要塞VTX


何を言っている?これからが地球人類にとって本当の戦いだ。
では、初公開といこう!

原種の攻撃により崩壊していたGアイランドシティの地下深くに眠っていた、ダイマ・ゴードウィンの進める銀河統一計画の中核となる超巨大要塞。
人工島や空母のような外観で、最終面のステージも兼ねている。
ダイガイアンとティランドのみならずT3の全機体・全戦艦を乗せてもまだまだ余裕のあるトンデモサイズであり、VTXユニオン社の本社ビルそっくりの艦橋が特徴。
内部にはティランドを短時間で大量生産可能な製造設備を搭載。甲板上には砲台を複数搭載し、ダイガイアンの援護射撃が可能である。
簡潔にまとめるなら化学要塞研究所の同類。

尚出現時には、崩壊していたGアイランドシティを更に粉砕して出現する。



ティランド


VTX社訓その四十八『黄金の時代を取り戻せ!』

全長:17.8m
重量:49.6t

プロジェクトTNDによって完成したティラネードの制式量産機。
見た目はグレー、ラインがオレンジのティラネード。
各機にクォーク・ドライブが搭載され、単体のスペック自体はティラネードのそれを上回る。
しかしキャリアクスの量産が間に合わなかったため、自前のビーム・ベイオネットと機動要塞VTXから射出されるマグナ・ビーム・ランチャー以外の武器はオミットされている。*5
ティラネードの操縦の困難さという問題を解決するためにダイマの人格をベースとした専用のAIが搭載され、直線軌道においてはティラネードを超える最高速を誇る。
ただし戦闘時には事あるごとにVTX社訓を発する。その為台詞は48通りもあり無駄に豪華。
ティラネードはそのデザインから『社畜ロボ』と言われる事もままあったが、真の社畜ロボはコイツだった。
AIに問題がありすぎることもあり黎明戦争後、本機の開発プロジェクトは凍結された。こんな量産機が星間戦争に出ていたら太陽系は社会的に終了していたので止む無しである。


■武装

  • ビーム・ベイオネット
ティランド側に2丁配備されている短銃身のビームガン。
唯一の携行兵装であり、その名の通りビーム銃剣を発生させて突撃戦に使うこともできる。

  • マグナ・ビーム・ランチャー
機動要塞VTXから送られる形で使用する中射程用のビームランチャー。


ダイガイアンダイガイアン1号


讃えよ、ダイマ・ゴードウィンを!叫べ、ダイガイアンの名を!そして、共に銀河へ旅立とう!

全長:300m
重量:7500t
デザイナー:moi7
BGM:暴虐の守護神/Tread on the Tiger's Tail(イベント後)

ダイマ・ゴードウィンの進める銀河統一計画の中核となる絶対決戦兵器。
カラーリングは白と青、金がメイン。
1号と発覚するのは激闘ルートで2号が現れた時限定で、通常ルートは普通に「ダイガイアン」という名前だけである。
機動要塞VTXのコントロールユニットも兼ねており、ダイガイアンのコックピットから全ての機能の制御が可能。
開発には
  • スポンサー権限で手に入れたT3の機体データ
  • 黄金の時代の遺産を含む地球文明、太陽系先史文明、ラミィとUNDのもたらした異星人文明が融合した科学技術
  • VTXユニオンの豊富な資金
が惜しげもなくつぎ込まれていた。
ダイマが「地球の新たな守護神」と豪語し、20基のクォーク・ドライブを搭載したその戦闘力はダイマの操縦技術と合わせ、単騎でUNDの第零番艦隊に匹敵する。
この機体を操縦して宇宙に戦うその日を夢見て、ダイマは社長職を務めながら日々トレーニングに励んでいた。

機体コンセプトは新宇宙暦180年代にダイマが搭乗し活躍したスーパーロボット「ガイアーン」を継承したいわば後継機。
ビジュアルは鎧武者や昭和のスーパーロボットを彷彿とさせ、各所には「V」「T」「X」をモチーフにした符号がちりばめられたデザインをしており自己主張度は非常に高い。
完成時にはオミットされたが設計段階では単独での宇宙戦艦への変形機構まで盛り込まれており、各所にその名残が見て取れる*6まさに男の浪漫の結晶。
いかにもなネーミングの理由は「全ての人間に覚えてもらうためにも単純明快さが必要となる」と案外真っ当なもの。

ちなみに300mもある巨体ながら重量は何と7500t*7
一体何で出来ているのか小一時間問い正したいところである。

パイロットスーツはダイマの趣味をモロに反映したためか、背に真っ赤なマントを背負い、両肩に獅子の頭を模した黄金の肩当を付けた、金と白と赤を基調とした詰襟の制服みたいな悪趣味な服装。
BGMも含めて非常にヒロイックなデザインだが、それが宇宙に混乱を齎しかねない悪の破壊神になるのは皮肉が効いている。
ちなみに上記の通りBGMの名前は「暴虐の守護神」。納得。
ティランドと合わせて活躍していたら恥ずかしいどころではない『俺の作った最強のスーパーロボット』である。

いずれのルートでも対決するがHPは最低でも200000から始まり、エキスパート+難易度Hard(7段階改造)だと通常ルートなら408000、激闘ルート(hard)なら288000に達する。
HPの多さやダイマのスキルもあって相応に硬いが、ダイガイアン自体の特殊能力はEN回復(小)とオールキャンセラーしかないのでそこまでとんでもない耐久力があるわけではない。
ただ通常ルートだと前記の通り気力300であり、ダイマが気力130以上でダメージ1.2倍、最終命中率+10%・最終回避率+10%と言うえげつないエースボーナスまで引っ提げている為火力がとんでもない事になっている。
加えてサイズ差補正やプレッシャーL4も一緒に付いてくるし、3回行動で次々とユニットが狙われる。
MAP兵器の方は然程でもないが、通常攻撃は戦艦や装甲や防御に定評のあるスーパー系すら平気で一撃圏内に持って行くので対策はしっかりと。
とにかくイベントを発生させて、早く総攻撃にうつれるようにしておきたい。

難易度がハードだと、どちらのルートでも「指揮系統中枢」が追加される。ティランドの初期配置数が多いため、精神をケチった際の被弾は覚悟しよう。
エキスパートモードでは「HP50%以下になると全ての武器の攻撃力+200され、照準値・運動性+50される」という底力の亜種のようなカスタムボーナスがつき、攻撃をかわしたい場合はほぼ精神前提になる。

■武装・特殊能力

  • 必殺星雲断光砲
MAP兵器。
胸部のレンズから大出力のエネルギービームを放つ。他にもVTXキャノンと呼称されたりもする。


  • 必殺銀河断獄剣
勝利と明日が交差する!

今こそ正義を執行する!

銀河断獄!

見ろ、正義の力を!!

VTX社訓その六

『やる気のない者は去れ!』


ダイガイアンの必殺技にして通常武器。
両肩のブレードを射出・連結させて巨大な大剣「VTXソード」*8を構築。
光のマントを翻しながら突撃してVTXソードで敵を両断し、最後は胸部からの必殺星雲断光砲を叩き込み、社訓を宣言してフィニッシュ。
格闘武器でありながら射程は1~8にも及び、当然の如く移動後に使用可能。しかし、本作ではその気になればこれを上回る長射程からの攻撃も可能。


  • 精神エネルギー変換技術(仮称)
通常ルートでのみ披露。
ネロ曰く「Gストーンのように自らの精神力を力にする技術」をつぎ込んだ産物。
これにより気力300というザ・パワー状態を発揮できるが、ダイマの心が折れ気力が萎えると制御を失い、気力が周囲に流出するという致命的な弱点がある。


  • DG細胞由来の自己修復機能
激闘ルートでのみ披露。
これをダイガイアン2号からのエネルギー供給で稼働させることで、無敵に近い状態となる。



ダイガイアン2号


来るがいい!このエイム・プレズバンドを止めると言うなら!

全長:300m
重量:7500t
デザイナー:moi7
BGM:暴虐の守護神

激闘ルートでのみ登場する絶対決戦兵器ダイガイアンの2号機。
カラーリングは黒と赤、金がメイン。
基本的なスペックは1号機と同じであるが、1号機のDG細胞由来の自己修復機能を稼働させるためのエネルギー供給機としての役割を担う。
その性質上、2号を倒さない限り無限に1号が再生し続けるため1号は事実上の無敵と化す。
開発当初からエイムがパイロットであることを想定しており、カラーリングや各部の調整はエイムの趣味に合わされている。

パイロットスーツはダイマのものに酷似したデザインで、肩当が大人しく、マントが白く、黒基調のカラーバリエーションになっている。ダイマ似なのは最終話でようやくわかるカラクリ。
パイロットがエイムである点を除けば1号と変わらない機体性能で、難易度やモードによる強化内容も同様になっている。*9
お互い古い地球人だからか合体機構、援護攻撃、援護防御、恋愛友情補正の類は持ち込んでこないのが救い。
その代わり1号側が3回行動、2号側が2~3回行動(エースボーナスが気力130以上で『覚醒』)し、各々1回ずつMAP兵器に充ててきたりするので注意。


■武装・特殊能力(2号機)

  • 必殺星雲断光砲
  • 必殺銀河断獄剣
俺もやるぞ、ダイマ!

全ての罪は俺が背負う!

一刀両断!

これが俺達の力だ!

星雲断光砲の色が赤ではなく緑(白っぽい)になっていたり、VTX社訓その六が無い点以外は共通。つまり武器性能は1号と同じ。


【結末】

終わりだ…。俺の夢も……俺の正義も……俺の生命も……。*10

エイム…。もうすぐ俺も、そこに行く…。

二人で地球の未来に思いを馳せよう。

かくしてダイマ・ゴードウィンは人生初の敗北を味わいながらも気力を振り絞って立ち向かったが、
「英雄から悪に堕ちた」と突きつけられたことが決定打となり自身の信念を維持できず敗北。
最後はダイガイアンの中で死を選びエイムの元に逝こうとするも、
サイゾウ/サギリに「VTX社訓その七『逃げる事を潔いとは言わない』」を突きつけられて生きて罪を償うことを説かれ、
ああいった社訓でも自分がここまで頑張る励みになってくれたんだという事実を述べられ、そして自身を未だ慕ってくれていたラミィの説得を受けたことで改心すると、ダイガイアンから脱出して素直に自首することで戦いは終結した。
加えてエイムの創設した「暁の会」も、エイムの掲げた志は本物だったこともあって、戦後はエイムと決別して人類の発展のために尽力したことが明かされている。

この「ダイガイアン事件」の解決をもって後に「黎明戦争」と呼ばれる戦いは終結し、人類と我らがスーパーロボットは新しい黄金の時代を求めてある者は旅立ち、あるものは太陽系の日常に戻ってゆくのであった。


【余談・考察・雑談】

  • 「自分の夢はみんなの夢である」という道を間違ってても突っ走る姿勢は本人は認めたくないだろうが、あのカギ爪の男に通ずるものがある。というかレイ兄さんにご指摘されている。

  • 登場するのが最終回故、イベント後にはスパロボ恒例のOPのフルが流れるが、折角のOPがダイガイアンのテーマにしか聞こえないと一部では評判。またPS4版では、気力減少イベントでトロフィー「戦意喪失」を必ず獲得できる。

  • DC総帥溺愛する女科学者に次ぐ地球人のラスボスだが、それらとは一線を画する「善意あるプレイヤー部隊の協力者なのに(無自覚な)侵略者気質であり守るべき地球から飛び立とうとしていた」点と最終話でようやく明かされた全貌と内訳により、過去に前例がないと思わせるほどのインパクトを残した。

  • ダイマのアレさが大概な一方で、エイムの方も通常ルートの方では現実的なことに徹する姿勢がわからなくもなくまだマトモに見えるのだが、激闘ルートでは、「T3を社会的に抹殺しつつ、無関係の人類の生活の場を潰して地球人兵士化プロジェクトをやりやすくするため、避難勧告を出しつつもアクシズ落下作戦をT3の仕業として決行(しかも予想外の第三者たちの介入のせいで案の上思惑が外れ、寒冷化とか10億人兵士化どころではない地獄絵図になるところだった)」した挙句、友情を交わしたラグナヤルを親友の生存確認してからUND単位でディスっており、最早シャアの負の鏡像と化している。

  • 極めてトチ狂ったタイプの最終決戦であるが、
    「夢はみんなで叶え続けたT3」に対する「自分たち以外の夢を軽視するたった一人(二人)の大馬鹿者」
    「大人たろうとするまだ若きサラリーマン」に対する「子供じみた痛い無職の中年」
    「後継者や配偶者に恵まれ、それを認めるT3の高齢陣」に対する「全編通しで弟子や子孫や配偶者の話もない、ダイマとエイム」
    サギリ編限定で「麗しい白百合の咲き乱れる特務三課」に対する「むさ苦しい赤薔薇が咲き乱れるダイマ×エイム」
    色々と迷惑だったり邪悪だったりするオッさん&ジイさんが乱舞する本作の最後を飾るはた迷惑なオッさん
    …など、鏡像・象徴的なものとして捉えると、こう見えて『スーパーロボット大戦T』を総括し、体現したラスボスと言えなくもない。

  • 唐突と項目の最初で書いたが、シナリオをよく見ると「社の一大プロジェクトの主任の名前を社長が憶えてない」「復興の兆しが全く描かれないGアイランドシティ」「VTX社訓がお世辞にも良い社訓と言えない」「特攻イベントが妙にあっさりしている」と不信感を抱ける要素・伏線はちりばめられていたりする。それでもこんな展開を予測できるとは思えないが。

  • 「正義の味方の成れの果て」であるラスボスという点ではどこぞの大統領と共通しているが、ダイマが「肥大化してしまった正義」であるのに対し、あちらは「枯れ果てた正義」である。
    相方のエイムはテキストを読み進めてしまうとカイメラ隊の二番隊隊長に通ずる雰囲気があるが、あちらと違いこちらは相思相愛もとい本気で友達であり、ダイガイアン2号のパイロットを通じてダイマのようなヒーローになりきれた勝ち組である。

  • 2017年7月、寺田Pは奈須きのこ氏の対談において「超銀河帝国と戦った後に、そこらへんのオッサンと戦えますか、ってことですよ(笑)」と発言していたが、ダイマは見事にこの発言に沿ったラスボスとなっている。




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