地縛神 Ccarayhua

登録日:2025/11/04 Tue 06:57:52
更新日:2025/11/04 Tue 23:00:32NEW!
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我が命蘇らせし神よ。さぁ、この魂を捧げる!

永き呪縛から解き放たれよ!《地縛神 Ccarayhua(コカライア)》!


《地縛神 Ccarayhua(コカライア)》とは、『遊戯王OCG』に登場するカードの1つである。
初出は第6期第6弾「STARDUST OVERDRIVE」で、地縛神モンスターの中では後発組の収録となった。


カードテキスト

《地縛神 Ccarayhua》
効果モンスター
星10/闇属性/爬虫類族/攻2800/守1800
(1):「地縛神」モンスターはフィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードは直接攻撃できる。
(3):相手モンスターはこのカードを攻撃対象に選択できない。
(4):フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合にこのカードは破壊される。
(5):このカードが他のカードの効果で破壊された場合に発動する。フィールドのカードを全て破壊する。
※マスターデュエル版のテキストを引用

概要

ナスカの地上絵「トカゲ」を由来にする地縛神。

(1)~(4)効果は地縛神共通の効果。
攻撃力2800の直接攻撃なのでライフカット能力は高め。
星10でありながら自己特殊召喚効果は持たないものの、爬虫類族のサポート(特に【溟界】カード)により召喚そのものは難しくは無い。
自身が攻撃対象にならない(3)効果もあるが、後述する運用法を踏まえると《地縛神 Ccarayhua》には大きな意味にはならないだろう。

(5)効果はこのカード固有の効果で、自身の(4)以外の効果で破壊された場合に発動する全体除去。
お互いのフィールドのカードを全て破壊する、いわゆる「リセット」効果となる。
フィールド外で発動する(=フィールド上での無効効果を受けない)ことに加え、《マクロコスモス》等で破壊後に墓地に行かなかった場合も発動でき捲り性能は高め。

大きな欠点として、強制効果なので自分の場のカードも問答無用で破壊されてしまう点。
もしも相手が展開前に破壊すれば、相手は被害を受けることなく自分のカードだけを危険にさらしてしまう。
地縛神としてはフィールド魔法も破壊する点が痛く、破壊した《地縛神 Ccarayhua》を蘇生させようにも別途フィールド魔法を確保しないと自壊してしまう

ちなみに登場当時の地縛神は(4)効果の自壊を防ぐ方法として、相手に除去されうるフィールド魔法ではなく《ハードアームドラゴン》の(2)効果を用いる事例もあったが、
《地縛神 Ccarayhua》でそれを行えば固有効果が実質発動不能になるなど、他の地縛神と性質がうまく揃わないこともあった。

よく比較されるのは、同じ地縛神モンスターの《地縛神 Aslla piscu》。
あちらの破壊効果は「相手」モンスターの全破壊なので自軍を巻き添えにせず、更に豪華特典として倍率高めの効果ダメージも付いてくる。
加えて条件が「フィールドを離れる」なので破壊以外の除去、ひいてはコストのリリースや素材も可と幅が広い。
こちらの優位点としては魔法・罠カードも破壊できること、そしてフィールド以外で破壊されても(5)効果を発動できる点にある(後述)。
《地縛神 Aslla piscu》との優位点を活かすには、ここを活かす必要が出てくる。

採用デッキ候補

《地縛神 Ccarayhua》を活用する手立てとして、まず破壊手段の確保が課題となる。
テキストをよく読めば、このカードはフィールド以外の場所で破壊されても(5)効果を発動できる
手間をかけて下手にフィールドに出すとリセット効果が暴発する恐れもあるため、フィールド外の破壊に徹するのも一つの手と言える。
例を挙げると以下のデッキが該当する。
  • 炎王】《炎王の孤島》
  • 真竜】《ドラゴニックD》
  • ネフティス】下級のネフティスモンスター
  • 超時空戦闘機】《ボスオンパレード》&《ビック・バイパー Type-L》
前者二枚は《地縛神 Ccarayhua》を維持できるフィールド魔法なので、いざとなれば直接攻撃の大ダメージに役儀を切り替えるのも一つの手。
半面、自分の場のカードも破壊してしまうため、除去の後に動き出せるだけの手立ても必要で、必然的に手札の要求値も高くなる。
一応後者二枚は《地縛神 Ccarayhua》の破壊もトリガーにできることから多少はマシだが。

元々他の地縛神も(4)効果で自壊するために「自爆神」と揶揄されることが多かったが、被破壊を条件とした《地縛神 Ccarayhua》が一番「自爆」している。

【爬虫類族】系統のデッキに採用するかは悩みどころ。
種利点としては族・属性のサポート《キングレムリン》のサーチや《レプティレス・リコイル》の蘇生が挙げられる。
また【溟界】は種族・属性が一致し、各種墓地肥やしと蘇生効果でフィールドに特殊召喚はしやすい。
更に最上級の爬虫類族モンスターは「元々の」攻撃力に難のあることが少なくなく、ライフカット能力の高いこのカードの意義はそれなりにある。
悩みの種は、これらのデッキは「破壊される」ことのギミックを有していないこと。
上述したデッキと異なり、手札やデッキから《地縛神 Ccarayhua》を破壊する手立てが無いため、(5)効果が事故と暴発を抱えた不安定なものになる。
加えて【レプティレス】はまだしも、他の【爬虫類族】系デッキではフィールド魔法を積極的に使用しない点も懸念の理由。

アニメでの活躍

アニメ遊戯王5D'sにて、ダークシグナーの一人ミスティ・ローラが所持する地縛神。

初使用は「ミスティ・ローラ vs 十六夜アキ(1戦目)」。
《レプティレス・スポーン》により生成されたレプティレストークン2体をリリースしてA召喚
しかし同時刻に召喚された別の地縛神の効果によって建物が崩壊したためデュエルは中断となった。

その次の出番は「ミスティ・ローラ vs 十六夜アキ(2戦目)」。
《アドバンス・フォース》の効果で《バッド・エンド・クイーン・ドラゴン》1体をリリースしてA召喚。
そのまま直接攻撃を仕掛けるも《グランド・キャプチャー》の効果で戦闘ダメージを半分に抑えられた上にドローを許し、次のターンでは《ブラック・ローズ・ドラゴン》の破壊効果が発動。
ここで固有の(5)効果を発動…とはならず、効果破壊に反応するバーンカード《デス・ゲイザー》をミスティが発動し、それをアキが《リフレクト・ネイチャー》で跳ね返して決着となったため、(5)効果を発動せずに終了した。

デュエルの描写だけで言えば少々不遇だが、一番の見せ場はデュエル外にある。
そもそもミスティがアキにデュエルを挑んだのは、ミスティの弟トビーを「アキに殺された」ことの復讐
しかし真相はトビーを殺したのはディヴァインで、実験に耐えられなかったことから「私の役に立たない人間など必要ないのだよ!」という理由で廃棄された。
上述した「vs 十六夜アキ(2戦目)」と同時進行で、不動遊星とディヴァインの会話によってこれが発覚。
真実を知られたことでディヴァインは遊星を殺そうとするが、実は遊星は予めデュエルディスクの音声通信を起動させ一連の会話をミスティにも聞かせていた*1
当然ミスティの怒りはアキからディヴァインに代わり、なんと微塵も悪びれないディヴァインを《地縛神 Ccarayhua》に捕食させた
なお設定上は本当の捕食ではなく、地縛神召喚時と同様に魂を吸収されただけとのこと。


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最終更新:2025年11月04日 23:00

*1 音声通信機能の本来の用途は、効果説明の発言を相手に届ける為だろうか?