はぐれ星爆破命令(ウルトラマン80)

登録日:2020/08/09 (日曜日) 1:19:00
更新日:2020/09/16 Wed 23:26:29
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「はぐれ星爆破命令」とは『ウルトラマン80』の第19話にして、同作屈指の問題作である。


ストーリー


遠い宇宙の彼方より灼熱の巨大な星が観測された。
その赤く輝く外見から巨大な星にはレッドローズと名付けられたが
宇宙研究所のコンピュータの計算によればなんとこのままでは太陽系に侵入し、を掠めて地球に衝突するというのだ。
勿論UGMにもこの情報は入っており、オオヤマキャップ不在の中その事で持ちきりだった。

どうやらレッドローズの回転軸が突然変化してしまい、その結果はぐれ星となってしまったのである。
このまま放っておけば当然地球に激突し、人類、いや地球滅亡は免れない。
そこでイトウの口から出たのは世界中にある爆破ロケットを全て打ち上げ、レッドローズに撃ち込む通称「ローズ・プロジェクト」というものであった。
オオヤマキャップが不在だったのもその作戦会議に出席するためにパリに向かった為だという。
その頃、UGMの外では報道記者が来ており、セラが対応に追われていた。
基地中に戻ったセラはイトウとすれ違い、長官から何か言われていないか聞くも当然極秘、
しかしレッドローズ接近の影響で地球の各地では気温が6度以上下がっていることが報告されていたという。
会議室ではようやく隊員達にローズ・プロジェクトの詳細が語られ、
ポイントUUV261にてレッドローズを爆破するという作戦内容であった。
当然この地点を突破されれば地球にも影響が出るため、失敗は許されない。
それにシルバーガル等では誘導することができないのでスペースマミーでポイントUUV248まで向かい、
爆破ロケットを誘導するというのだ。
同時にイトウの口からはパリでの会議の結果、矢的ら日本のUGM隊員が抜擢されたことも語られる。
矢的はレッドローズを爆破した際に影響はないのかを問うがレッドローズを爆破する予定の宙域には惑星が4つ存在し、
爆破ロケットの威力やレッドローズの崩壊の影響で犠牲になるというのだ。
矢的はウルトラマンである為、ガウス星には生命が存在していることを知っていたがそれを言えば地球人ではないことがバレてしまう恐れがある。
惑星の犠牲もやむを得ないローズ・プロジェクトに矢的は他に方法がないのかと聞くが
イトウからは他に方法がなく、地球を救う為のやむを得ない犠牲だと断言されてしまう。
レッドローズを迎撃するのはイトウ、ハラダ、タジマの3名であり、矢的とエミは待機を命じられる。


だがスペースマミーに乗り込もうとしたハラダは突然何者かによって殴打され、その場に倒れこむ。
倒れたハラダを見たセラは警報ボタンを押そうとするがそれを止めたのはなんと矢的であった。
どうしても矢的は計画に参加し宇宙に向かうべく、苦肉の策でハラダが貧血で体調を崩したということにしたのだ。
結果としてハラダの代理で矢的はスペースマミーに乗り込むこととなり、スペースマミーを発進させると
それを合図に世界各国からも爆破ロケットが打ち上げられる。
なんとかポイントUUV248まで到着すると同時にガウス星からは生命反応が出る。
矢的もイトウに対して何か言おうとするが言い出せず、葛藤の末に飛んできた爆破ロケットを操作・連結させるとレッドローズへ向けて発射した。

なんとかレッドローズ爆破に成功し、それによって発生した重力に巻き込まれながらも何とか脱出、
同時にガウス星からの生命反応は消失し、矢的とイトウは複雑な表情を浮かべるがセラとタジマは喜び、地球へ無事に帰還する。
地球へ帰還し基地に戻った矢的達はイトウの口から今回のプロジェクトは刺激を避ける為に表沙汰にはしないことを言われる。
他の隊員は安心する中、矢的だけは未だに複雑な表情のまま。
何故なら、地球が助かるためにほかの星の生物を全て犠牲にしたからだ。
そのことに悩んでいたのである。

地球滅亡の回避に成功しほっとしたのもつかの間、突然UGMに緊急事態を知らせる警報が鳴り響く。
なんとガウス星のあった座標から未確認飛行物体が地球へ高速で接近していたのである。

未確認飛行物体は地球へ侵入し、これを迎撃するべくUGMと地球防衛軍のジェット戦闘機部隊が向かう。
伊豆沖に出現した黒雲のような未確認飛行物体は光線で次々にジェット戦闘機部隊を撃墜し、遂に全滅させてしまう。
残ったUGMも攻撃するが全く通用しない。

黒雲状の未確認飛行物体が地上に降り立つとようやく怪獣ガウスという正体を表し、
頭部の横の管からガスを、目から光線を発射して暴れ、とうとう矢的も撃墜されてしまう。

シルバーガルを不時着させた矢的は炎上するシルバーガルから脱出するとそのまま80へと変身、ガウスと交戦する。
戦いを有利に進めていき、止めを刺そうとしたところでガウスは泣いているかのような悲痛な鳴き声を上げて戦意喪失、
80もそれを察してガウスを背負うとテレポーテーションでガウス星に環境の似た惑星へ連れて行った。
生命のある星を犠牲にした事にイトウは「しかしこんな形でローズプロジェクトの結果が出るとは思わなかった」と
あまりいい顔を浮かべていなかったがセラは「地球が助かったんだからいいじゃないですか!」と諭すように言った。
そして夕暮れを見て何かを思う矢的で締め括られるのであった。

危機はいつまた地球を襲ってくるかもしれない。
その時はその時こそは愛のある作戦を考え出すだろう。
「プロジェクト・ローズ」の名にふさわしい作戦計画を…。


登場怪獣&当エピソード固有用語


★レッドローズ
地球に接近してきた灼熱の星。本来は地球等のようにその宙域にとどまっている星だったが回転軸が変化したことによって遊星と化してしまった。
UGMの決死の作戦によって爆破されたが…

★ガウス星
レッドローズを迎撃した宙域に存在した4つの惑星の一つ*1
生命が存在する惑星でそれはウルトラマンである矢的も知っていた。
レッドローズの爆発の余波によって…?

★ガウス
肩書:惑星怪獣
身長:57m
重さ:3万t
能力:目からの破壊光線、頭部の横に生えた管からのガス

レッドローズ爆破計画であるローズ・プロジェクトによってレッドローズが爆破された際、
巻き添えを喰らった4つの惑星の一つであるガウス星の生物が変異した怪獣。
体を黒雲状に変化させて飛行することが可能であり、その状態のときにはあらゆる攻撃が効かない。
目からは破壊光線を発射し、頭部の横に生えた管からはガスを発射する。
地球へは復讐の為に飛来し、地球防衛軍のジェット戦闘機を全滅させるなど大暴れしたが
80には終始劣勢であり、止めを刺されそうになったところで悲しげな鳴き声をあげて戦意喪失、
それを察した80によってガウス星に酷似したどこか遠い惑星へ連れていかれ、そこを第2の故郷とすることになった。



余談

この回が放映されたのは1980年8月6日…そう、広島に原子爆弾が落とされた日である。
そのためか、レッドローズを爆破する際に用いられた「爆破ロケット」は「地球に存在する全ての核兵器」である旨が語られており、
ガウスが狂暴化したのも大量の放射能が原因である事等、核兵器や核抑止力に対する痛烈な風刺が組み込まれている。
ただし、2020年のYouTube配信時にはこれらの「核」に纏わる台詞のほとんどがカットされている。

劇中でローズ・プロジェクトの会議がされたフランスは『ウルトラマンタロウ』において
ムルロアの誕生及び地球襲撃の原因となったトロン爆弾の実験に反対した国でもある*2
その国がローズ・プロジェクトの会議の開催国になるとは何の因果か…。

脚本を書いたのは『セブン』の時にウルトラシリーズ屈指の問題作の一つである超兵器R1号の脚本も担当した若槻文三氏であり、
実際に同エピソードのリメイクだという。


荒らしはいつまた項目を襲ってくるかもしれない。
その時はその時こそは愛のある追記・修正を考え出すだろう。
「アニヲタwiki(仮)」の名にふさわしい追記・修正を…。

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最終更新:2020年09月16日 23:26