メタモルポットの罠!炎の剣士危うし(遊戯王)

登録日:2020/08/13 (木曜日) 12:45:02
更新日:2020/08/14 Fri 23:51:42
所要時間:約 10 分で読めます





「メタモルポットの罠!炎の剣士危うし」とはアニメ「遊戯王デュエルモンスターズ」第13話のエピソード。
原作のデュエルモンスターズとは関係ない話をカットしたせいで描かれなかった獏良了との出会いを補完するためのアニメオリジナルストーリーである。



【あらすじ】


デュエリストキングダムでの夜、遊戯達の前にクラスメイトの獏良了が現れる。
各々がお気に入りのカードを語り合った後、獏良は遊戯にデュエルを申し込む。
彼の要望で皆のカードをデッキに入れ挑む遊戯だったが、それは獏良の心を乗っ取った千年リングに宿る邪悪な魂―バクラの罠であった。
遊戯たちの魂は千年リングの力により、自らが選んだお気に入りのカードに封印されてしまったのだ。

だが、1人だけバクラの罠を免れた者が居た。
1つの肉体に2つの魂を持つ遊戯は、表遊戯の魂のみが封印され、闇遊戯の魂は封印されなかったのである。
友の魂と千年パズルを賭けた、闇遊戯とバクラの闇のゲームが始まる!


【登場人物】




ご存じ主人公。闇バクラの罠から唯一逃れ、彼に挑む。
だが皆の魂の入ったカードが勝手に攻撃するため困惑していた。



ご存じもう1人の主人公。ブラック・マジシャンのカードに魂を入れられた。
ここで初めて、もう1人の自分の事を皆に話した。
だが友人達から「普通の遊戯」と言われムッとする一面も。



ご存じ数話後に負け犬と呼ばれる男。炎の剣士となった。
友人の為なら自らの命も差し出すであの有名なネタバレ予告回のはるか前に「死す」を味わうことに…



ご存じ背景。コマンダーになった。
ステータスが低いため、特に役に立たなかった。(それでもコスプレした社長よりは強いが)



ご存じヒロイン。聖なる魔術師となった。
彼女は知る由もなかっただろうが、禁止経験もある強力カードをチョイスするあたり彼女のセンスの良さが垣間見える。



本格的に登場した転校生。杏子や本田同様密航して王国にやってきた。
闇バクラは遊戯の千年パズルを狙い、闇のゲームを仕掛けた。
ちなみにこの時の闇バクラの戦術は、


  • メタモルポット複数積みによるハンデス
  • 人喰い虫による確実なモンスターの除去
  • ライフ2000では強力な自業自得によるバーン

という当時のパワーカードをこれでもかと使った現実のデュエリストがやりそうなガチ戦法だった。
だが4人揃った所で自業自得を使わなかったり、伏せた人食い虫をわざわざ宣言するなど詰めの甘い所もあった。
ちなみに獏良のお気に入りカードは心変わり。これも後に禁止化する強力カードである。



声のみ登場。
この話はダイナソー竜崎戦後いったん合流していた舞が皆から離れた時に起こった。


【デュエルの流れ】


先攻は闇遊戯、様子見でコマンダーを守備表示で出す。
だが、フィールドに出現したのはカードに描かれた筋肉モリモリマッチョマンではなく、コマンダーの服装をした本田くんであった。
後攻の闇バクラは白い泥棒(ホワイト・シーフ)を召喚、守備力たった700のコマンダー(本田くん)はあっさりと撃破されていまう。

破壊されたカードが墓地に置かれるのはデュエルモンスターズの鉄則。
目を覚ましたコマンダー本田が目にしたのは、無限に墓石が立ち並ぶ墓地の中に居る自分。
そして彼をめがけ襲ってくる「カードを狩る死神」の姿であった。
このデュエルでは、墓地に送られたモンスターに封印されていた魂は文字通り墓地に送られる。
そして墓地に存在し続けると死神に魂を刈られ、二度と魂が肉体に戻ることはできないのだ。

勝負を急ぐ闇遊戯は炎の剣士を召喚するも、その姿は城之内となっていた。
城之内は本田のカタキの白い泥棒を倒し、闇バクラに800ポイントのダメージを与えた。

闇バクラは次にモンスターを裏守備で出す。
慎重にデュエルを進めようとする闇遊戯だが、なんと炎の剣士城之内が勝手に守備モンスターを攻撃してしまう。
守備モンスターの正体は「メタモルポット」。

《メタモルポット》 リバース効果モンスター
星2/地属性/岩石族/攻 700/守 600
「メタモルポット」の表示が表になった時、
相手と自分の手札を全て捨て、お互いデッキの上から5枚カードを引く。

仲間の魂が封印されたカードが墓地に送られれば彼らは死んでしまう。
そこで魂のカードを手札に温存するのは必然の心理だ。
だが、バクラはそれを逆手に取り、メタモルポットで手札の魂のカードを直接墓地へ送り込む策を立てていたのだ。
幸いこの時手札に魂の入ったカードは存在しなかったが、闇遊戯は仲間のカードを手札に温存する事すらできなくなってしまった。
返しのバクラのターン、彼はモンスターと罠カードを伏せる。

手札を入れ替えた結果、ブラック・マジシャンを引く闇遊戯。
すぐに場に出し、更に死者蘇生でコマンダー本田を墓地から復活させる。
しかし、ブラック・マジシャンは表遊戯の魂の入ったカード。
デュエルをする遊戯、デュエルフィールドにも遊戯。遊戯が2人存在することが、城之内と本田にもバレてしまった。
2人にもうひとりの僕(闇遊戯)の存在を打ち明ける遊戯。

遊戯「ごめんね、今まで黙ってて」

城之内「気にすんな!遊戯は遊戯、今まで通り友達だろ?」

友情を再確認した遊戯は守備モンスターを攻撃するが、またしても守備モンスターはメタモルポットだった。
手札交換の結果、今度は杏子の魂の入った聖なる魔術師(セイント・マジシャン)を引いた。
ここで闇バクラは罠カード「自業自得」を発動。

《自業自得》罠カード
相手のフィールドモンスター1体につき、相手に500ポイントのダメージを与える。
発動後このカードを破壊する。

闇遊戯のモンスターは遊戯・本田・城之内の3体。
一気にライフの4分の3にあたる1500ポイントを削られてしまう。
メタモルポットを警戒した遊戯は聖なる魔術師(杏子)を裏守備で出す。

出てきた杏子は状況を説明され、カッコいい遊戯と普通の遊戯がいることを聞かされる。
その扱いに不満を覚えた遊戯は攻撃するが、でんきトカゲだったので次のターン攻撃できなくなる。

盤面こそ劣勢だが、人質効果により心理的には圧倒的有利に立つバクラ。
さらなる守備モンスターとして、「人喰い虫」をわざわざカード名を宣言しながらセットする。

《人喰い虫》リバース効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 450/守 600
人喰い虫の表示が表になった時、フィールド上のモンスター1体を破壊する。

人喰い虫がリバースすれば、誰かが墓地送りになってしまう。
唯一、闇遊戯が伏せた「昇天の角笛」を使えば人喰い虫のリバースを無効にできるが、これは発動に生け贄が必要なカード。いずれにせよ誰か1人が犠牲にならなければならない。
闇遊戯は非情の選択を迫られる…!

《昇天の角笛》罠カード
自分のフィールド上モンスターを1体生け贄に捧げる。
モンスターの召喚を無効にし、それを破壊する。発動後、このカードを破壊する。

だが、そこで飛び出したのは男城之内であった。
これ以上闇遊戯を苦しめないため、彼は自ら人喰い虫に攻撃を仕掛け、人喰い虫をリバースさせたのだ。
闇遊戯はやむを得ず昇天の角笛を使用、城之内は笑顔で自ら墓地へ送られていった。
だが、墓地には死神が待ち構えている! 危うし城之内! 城之内死すにはまだ115話早いぞ城之内!


「城之内…」


城之内の死に涙を流す杏子。
その時、彼女の涙が「聖なる魔術師」の特殊能力を呼び起こした。
「聖なる魔術師」がリバースした時、墓地の魔法カード1枚を手札に戻すことができるのだ。
闇遊戯は死者蘇生を回収、城之内を復活させた。

闇遊戯「4人の友情が奇跡を呼ぶ!必ずな!」

闇バクラ「仲良しごっこはいつまでも続かないことを教えてやる!」


激昂した闇バクラは「ハイ・プリーステス」を召喚し、更に魔法カード「心変わり」を発動。
ブラック・マジシャン(遊戯)を操り仲間を倒させようとする。


闇バクラ「お前たちの友情はおしまいだ!絶望の中で死んでいくのだ!」


だが、心変わりには獏良の魂が入っており、彼の反抗により獏良がハイ・プリーステスと一体化、
更に千年パズルの力で獏良と闇バクラが入れ替えられ、闇バクラがハイ・プリーステスになってしまった。
ハイ・プリーステスは「心変わり」の効果が切れたブラック・マジシャンに戦闘破壊され、闇バクラの魂は墓場送りに。
同時に獏良のライフポイントも0となり、遊戯たちは闇のゲームからの生還に成功したのであった。

元に戻った皆は獏良から父から貰った千年リングについて聞いていると、森の方から舞の悲鳴が聞こえ、そこへ駆けつけるのだった。
そして、原作でもいろいろな意味で話題となった「闇のプレイヤーキラー」戦へと舞台は移っていく…




【余談】


  • 「昇天の角笛」はモンスターの反転召喚(モンスターをプレイヤーが自分の意志でリバースさせること)を無効にできるが、相手モンスターの攻撃でリバースする事は無効にできない。
    この話では明らかに炎の剣士の攻撃によるリバースを「昇天の角笛」で無効にしており、長い「遊戯王」アニメの歴史の中でも有数の豪快なルール間違いである。
    なにしろこの話は遊戯王デュエルモンスターズの放送が始まってたった1クールの第13話であり、スタッフもルールをあまり理解していなかったのであろう。

  • 闇遊戯が誰を「昇天の角笛」の生け贄にするか悩んでいる時、手札には魂が封印されていない普通のモンスターカードが存在していた。
    これらを適当に召喚して「昇天の角笛」を使っておけば城之内が犠牲になる必要はなかったのではないか?とよくツッコまれる話である。

  • 初期ライフ2000の「王国編」ルールにおいて、モンスターの数×500のダメージを与える「自業自得」はチート級の強さである。
    バクラも中途半端な所で使わず、杏子が召喚されてから発動すれば一撃で勝利できたのだが。

  • 獏良の魂が入った「ハイ・プリーステス」は女性モンスター(ドリアード(遊戯王OCG)の色違い)であり、獏良は図らずも女装してしまった事になる。
    優しい目の獏良が入っていた時は結構似合っていたが、目力の強い闇バクラの女装は同一人物なのに恐ろしく似合っていなかった

  • バクラの声が「闇サトシ」こと松本梨香になったのはバトルシティ編以降。
    この話はCV:井上瑶のバクラがデュエルする唯一の回である。

  • 原作でバクラと初対決したのは、TRPGを題材とした「モンスター・ワールド編」であったが、これは時間軸的にアニメ第1話の前にあたるため(それからコナミの商品であるカードゲームが登場しないため)、アニメではカットされてしまった。
    その代わりに挿入されたのがこの話であり、原作の
    • 遊戯・杏子・本田・城之内が闇のゲームに封印される
    • 遊戯の魂が封印されたことで闇遊戯が出現しバクラと戦う
    • ゲーム内に遊戯・プレイヤーとして闇遊戯が存在する事を杏子・本田・城之内が目撃し、二重人格を理解する
    • 獏良の心と杏子の魔法が決め手となり、バクラを倒す
    • バクラの魂は死んでしまう(しかし魂の一部を千年リングに残していたので、バトルシティ編以降もバクラは登場する)
 …といったコミックス1巻分の要素をたった1話に猛スピードで詰め込んでいる。

  • また、四人の魂が入ったモンスターカードも原作の「モンスター・ワールド編」で題材となったTRPGをプレイした際の四人が演じた役割に沿っているとされている。以下がその比較と共通点である。

モンスター・ワールド編でのキャラ お気に入りのカード 共通点など
遊戯 ビーストテイマー(魔獣使い)・ユウギ ブラック・マジシャン 両者単体では共通点は薄いが、超融合!時空を越えた絆では、ビーストテイマーの能力を彷彿とさせる奇跡のマジックゲートの魔法カードを使用している
城之内 戦士・ジョー 炎の剣士 どちらも剣による攻撃を行う
杏子 魔術師・アンズ 聖なる魔術師 どちらも魔術師であり、回復効果あり。但しTRPGでの魔術師としてのアンズには蘇生魔法は持っていない。
因みに杏子自身は乃亜編などのオリジナル展開ではブラック・マジシャン・ガールをエースに沿えてデュエルを行っている
本田 魔銃士(マジック・ガンマン)・ヒロト コマンダー どちらも銃を使う
獏良 白魔導士・バクラ ハイ・プリーステス TRPG編の白魔導士バクラは獏良了が生み出したNPCであるが、獏良了の心が白魔導士バクラ自身の心が入っている。また、白魔導士バクラ自体は男性である

  • アニメ1作目では最終エピソードとして原作の「モンスター・ワールド編」が放送されており、上記の四人に加えてアニメオリジナルのレギュラーである野坂ミホも「妖精商人・ミホ」としてバクラのTRPGに参加している。

  • 原作に置ける獏良の転校時のシーンは回想シーンとして描かれている。
    この為なのか、DM第一話には既に獏良が童実野高校に在籍しており、海馬瀬人と同じ時間に一緒のクラスにいるという珍しい場面を見る事ができる。*1*2

追記、修正はお気に入りのモンスターになってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2020年08月14日 23:51