HITOMI 天空のエスカフローネ

登録日:2022/01/22 Sat 23:17:17
更新日:2022/03/30 Wed 09:36:19
所要時間:約 16 分で読めます




HITOMI(ひとみ) 天空のエスカフローネ』とは、矢代ゆずるによる漫画作品。
タイトルから一目瞭然の通り、1996年に放送されたファンタジーロボットアニメの名作『天空のエスカフローネ』のコミカライズとして発表された作品で、
著者としては矢代氏の他にも、原案として矢立肇、河森正治(スタジオぬえ)がクレジットされている。
角川書店の『ASUKA FANTASY DX』誌にて1996年5月号から1997年2月号まで全10話分が連載された。
ちなみに連載当時のタイトルは『メサイア・ナイト 天空のエスカフローネ』だったが、単行本刊行に際して現在のタイトルに改題されている。
単行本はASUKA COMIC DXのレーベルより全2巻。


概要

『天空のエスカフローネ』のコミカライズ作品としては、克・亜樹氏による『少年エース』連載版と並ぶ作品ではあるのだが、
TVアニメ化以前の没となった原案をベースにしたため映像作品とは乖離した克版とは、また別ベクトルでアニメと大きく異なる内容に仕上がっている。
具体的には……
  • キャラクターが一部主要な面々を除いて大幅削減。ディランドゥやメルル、天野先輩すら一切出てこない。
  • ストーリーもキャラの動向も別物(2巻収録分が顕著)。アニメのシナリオで中核を成していた「運命」「恋愛」云々の要素はほぼ総カット。特にフォルケン、誰お前。
  • メレフ・ガイメレフ等と言った人型機動兵器の類はエスカフローネを除いて未登場。そのエスカフローネもアニメとは設定・描写共に全然別物。
等々。

作者が単行本後書きで語ったところによれば、アニメ版を「原案」としている事だけあって映像作品と全く別物に仕上がってるのは重々承知しており、
アニメの製作スタッフ陣にもネームを見せてOKを貰ったうえで連載していたとのこと。
作者自身も、アニメ版の人気があったキャラを出さなかったことについては、今更ながらも後悔していた旨を後書きで語っている。

何にせよ、話も設定もアニメ版とは全然異なってはいるが、2巻完結の作品としてはそれなりにまとまっている漫画であるため、古本屋で見かけたら手に取っても悪くないかもしれない。


あらすじ

占いが得意な女子高生・ひとみは、ある日、タロット占いの最中に「崩壊の塔」のイメージと共に、とある国の滅亡と、その王子の姿を幻視し、気を失う。
胸騒ぎを抱えて帰宅した彼女は、家の前で倒れている大怪我を負った一人の少年と出会う。
その少年、異世界ガイアから祖国を救う鍵を求めて地球に訪れたファーネリア王国の王子・バァンは、ひとみの持つペンダントこそが探し求めていた鍵と確信していた。
やがて、バァンを追って地球に現れたアストリア王国の騎士・アレンの口から、ひとみは異世界ガイアに起きている事件のあらましを知り、
ザイバッハ帝国の浮遊要塞が地球に襲来せんとする中、ペンダントの力の発現により、ひとみはバァン、アレンらと共にガイアへと転移する―――


登場人物

地球

  • ひとみ
本作の主人公。アニメ版では「神崎」という姓だが、漫画では名字を呼ばれる場面はない。ちなみに通っているのは女子高。
アニメ版に比べて髪がやや伸ばしておりボブカット気味かつ、後ろで縛った髪型を取ることも多いため、結構見た目の印象が違う。
性格面ではアニメ版とあまり変わりはない快活な性格だが、運命・恋愛諸々と言った描写がほぼ無くなっているため、
こちらでも総じてみると大分印象が異なる面もあるかもしれない。
特技はタロット占い

当初こそ不本意な形で転移する事となったガイアで、ペンダントばかりに執着するバァンに対して厳しい態度を取ることもあったが、
彼が自身と異なり「帰るべき場所を失った」境遇である事を知ったことで、徐々に彼に対する理解者となってゆき、
またザイバッハ皇帝ドルンカークと祖母・ゆりの因縁を知った事で、ガイアのために自分ができる事を精一杯しようと決意する。
こうした経緯から作中での色恋沙汰も全くなく、バァンに対する感情も異性というよりは「仲間」としての親愛に留まっている。

  • ひとみの母
ひとみの母親。病院を経営している医者。父親に関しての描写は無い。
母親の代から続く異世界ガイアと結びつけられた因縁は昔から聞かされていたようで、信じてこそいなかったが周知しており、
ひとみがバァン達の意向で一旦地球に戻らされかけた際には一度はガイアから帰るよう説得するも、結局は彼女の強い意志を理解し、その背を押す役割を担った。
内心では過去に母が話していた異世界ガイアの存在を信じていなかった事を悔いていたため、ひとみに自分の分まで祖母の事を信じるよう想いを託しており、
最終的にはひとみにとっての「帰るべき場所」としての位置づけとなった。

  • ゆり
ひとみの祖母。物語開始時点で故人で、幼少期のひとみに占いのスキルを教えた人物。彼女の使うタロットカードは祖母から受け継いだ形見である。
実は少女だった頃に彼女もまたガイアへと渡ったことがあり、そこで若き日のドルンカークと邂逅し、絆を育んだ過去を持つ。
ひとみに受け継がれたペンダントも元を辿れば彼女がドルンカークから直接託されたものである。
死後もその想いはペンダントに託され、エスカフローネを止めるようひとみ達に呼びかけていた。

  • まもる
ひとみの弟。明らかに異邦人感丸出しだったバァンの事は不審がっていた。

  • ゆかり
ひとみの友人。アニメ版ではもちっと出番はあったが、漫画では本当に僅かな出番のチョイ役。

  • 真樹
ひとみの友人。漫画冒頭で彼氏との相性をひとみに占ってもらっていた。


バァンとその協力者

  • バァン・ファーネル
ファーネリア王国の王子。エスカフローネ周りの設定が後述する通りの為、エスカフローネはおろか兵器の類には一切乗らない。竜神人の設定も無い。
右手の甲に王族の紋章があり、その柄はひとみが所有するタロットカードのものと全く同じものである。
無口で不器用な点が目立った映像作品と比べると、直情的ながらも口数が多く純粋な面が目立ったりと、ひとみとは別ベクトルで「年相応の少年」的なキャラ付けとなっている。
当初は祖国を奪われた仇討のためにエスカフローネの封印を解くべく躍起になってる側面もあり、
それ故当初はペンダントを所有するひとみに対して無神経な面も見せたが、彼女がバァンの境遇を理解した事で心を許すようになり、
また兄フォルケンが祖国を裏切ったという事実に直面して戸惑いながらも、協力者たちと共にザイバッハ帝国に挑み、兄の野心を止める決意を固めてゆく。

  • アレン・シェザール
アストリア王国の騎士。彼も特に兵器の類には乗らない
国の命の元、エスカフローネの封印の鍵を帝国の魔の手から守るためにバァンに続いて地球へと来訪し、
その際に封印状態のエスカフローネがザイバッハ帝国に奪われた事を彼に伝える。
当初こそひとみに対して色目を使った事もあれど、基本的には原作と異なり色恋沙汰には関わることは無く、ストイックな騎士として描かれているが、
それでもアーザスの村に滞在した際に現地の住民であるセレナの協力を仰いだりと、色男ぶりも見せる。
エスカフローネの存在を「目覚めてはいけないもの」と認識しており、復讐に躍起になるバァンを諫める冷静な性格。
物語序盤でガデスと交代する形でバァン達とは別れ、終盤に同盟軍の結成に際して彼らと再び合流する。

  • ガデス
アニメ版ではアレンの副官だった男。
漫画ではザイバッハ帝国に雇われていたが、その内情とやり方に嫌気がさして脱走、アレンに雇われる形で彼の協力者となる。
バァンが一人で突っ走ろうとした際にはそれを諫めつつも、冷静さを取り戻させたうえでそれに付き合うナイスガイ。

  • ノイエ
鷹のスヴァルを相棒とする少年。興味本位でザイバッハ帝国のベールに隠されていた技術力を目にするため、帝国の活動域を嗅ぎまわっていた所をバァン達と合流する。
自ら調合した睡眠薬で兵士たちを一気に鎮圧したり、帝国の浮遊要塞の操縦法を独学で看破したりと、控え目に言って子供とは思えない行動力の持ち主。


ザイバッハ帝国

  • フォルケン
バァンの兄。髪型も顔付きもアニメ版と全然異なり、義手設定も無くなっている。バァンと同じく右手の甲に紋章を持つ。
物語冒頭の帝国襲撃の際に国王ともども死んだと思われていたが、実際はザイバッハ側に寝返り、将軍の地位を手に入れていた。
エスカフローネの力を利用して世界(ガイア)全てを我が物にして唯一無二の王になるものを目論む野心家で、
父親が自身ではなくバァンを王にする意を持っていた事を知り、自らの手で殺害している。
ドルンカークの言からしても、そもそもザイバッハ帝国がエスカフローネの奪取に動いたのはフォルケンの差し金が全ての発端だったことが伺える。

その根底には自らの統治でガイアの完全な平和を実現したという想いもあったが、その犠牲となってファーネリアが滅んだことは「やむを得ない」と切り捨てている。
ドルンカークからは「ファーネリアを含め、自分を認めない世界(ガイア)と、自分が認めない世界(ガイア)両方を憎んでいる」と評されている。
バァン曰く元々は戦乱の絶えないガイアを憂いる優しい性格の人物だったとのことだが、物語終盤でその想いから生じた「ファーネリアがガイアを統治せねば」という願いが
エスカフローネからの干渉で歪められてしまい、現在の外道に豹変してしまった事が判明している。

ひとみのペンダントが封印の鍵である事を知るや否や、ドルンカークを粛正してザイバッハ帝国の全権を握り、エスカフローネを我が物にしてガイア全土の粛正を目論むが、
最終的にはバァンの想いが反映される形でエスカフローネが消滅したため、その力を失う。
最期はバァンの想いを否定しつつも、その本心にはただガイアへの純粋な想いがあったことを明かしつつ、炎と瓦礫に巻き込まれて命を散らした。

  • フォルケンの部下
その名の通りフォルケンの部下である女幹部で、名前は一切不明。後書き漫画によると作者側からは「おねえさま」と通称されていた模様。
作者曰く、アニメ版のディランドゥに相当するキャラという訳ではないとのこと。
性格は冷酷非道で、自分達に利をもたらした協力者であっても楽しみと称して殺戮する極悪人。鞭を獲物とする。
終盤間際、ひとみを強襲してペンダントを奪い、事実上ザイバッハの支配者となったフォルケンに色香で取り入ろうと目論むが、あっさり粛清され死亡。

  • ファルコ
同じくフォルケンの部下で、こちらは背の高い男性。
髪型がアニメ版のフォルケンに似ており、更に左腕が義手になっている事が示唆されているため、むしろこっちをフォルケンだと思った読者も多かったのでは。
かつてファーネリアの敢行した殺戮で家族と片腕を失ったところをドルンカークに助けられた過去を持ち、それ故忠義の対象はあくまで彼個人に向けられており、
フォルケンが帝国を我がものとした際には離反してドルンカークの元に付き従い、フォルケンを止めるためにひとみ達をザイバッハ本国へと迎え入れた。
最期はドルンカークから最後の命令として、ザイバッハの未来を委ねられることとなった。

  • ドルンカーク
ザイバッハ帝国の皇帝。
老人然とした見た目だったアニメ版と異なり若者、せいぜい30代程度にしか見えない風貌。一応、生命維持装置に繋がれているためと理由付けはされているが。
ひとみが持つ者と同じタロットカードを持ち、占いを得意としている。

実はファーネリア王国の妾腹出身であり、事実上国に謀反するも同然の形でエスカフローネを封印した張本人
また同時期にひとみの祖母・ゆりと会っており、その際にエスカフローネの封印を解く鍵であるペンダントを彼女に託す形で地球に隠している。
当時のファーネリア国王であったドルンカークの兄はエスカフローネを扱う器ではない愚帝であったが故の判断であり、その罪で粛清されてしまうも、
それでもなお、かつて再会を約束したゆりへの想いだけで生き延び、一代でザイバッハ帝国を築き、今日まで生き延びたという経緯を持っていた。
フォルケンの手引きでファーネリア王国に殲滅戦争を仕掛けたのも、エスカフローネを完全に封印するにはファーネリアの血族を断たねばならないという理由からであった。

物語中盤、反旗を翻したフォルケンの手で生命維持装置を外され、余命僅かな身になってしまうも、
それでもなお自らが原因の一端を担ってしまった戦乱と、フォルケンの野心を食い止めるため、ボロボロの身体を押して単身出立。
封印の鍵を手にしエスカフローネを解放せんと目論むフォルケンを単身止めようとするも、復活したエスカフローネの攻撃からひとみを庇って致命傷を負う。
全てが終わった後、ザイバッハの未来をファルコに委ね、ひとみから渡されたゆりの遺品であるペンダントを胸に、その生涯を終えた。

単行本第2巻の後書き漫画によると趣味はアンパンマンのカードのコレクション。


その他

  • セレナ
アーザスの村に住む女性で、アレンとは知古の中。アニメ版におけるアレンの妹とは名前が同じだが多分別人。
アレンの頼みでガイアに戻ったばかりのバァン達を匿ったが、実際は彼らをザイバッハに報酬目当てで売り渡そうと目論んでおり、
彼らが去った後にその行き先をザイバッハに漏らしたが、その報酬として浮遊要塞の砲撃でアーザスの村諸共消し飛ばされる最期を迎えた。


用語

  • 異世界ガイア
二つの月を持ち、竜と人とが住むと言われる別世界。地球の事は「まぼろしの月」と称され、そこにも人がいるという事実は住民にはあまり信じられていない様子。
永らくファーネリア王国が統治していたが、野心を見せたザイバッハ帝国がファーネリアを討ち滅ぼした事で、時勢が一気に悪化する。

  • ファーネリア王国
バァンの生国。
かつてガイアを統治した際、エスカフローネを人間の手には余る強大な力として封印、その鍵を地球へと隠し、エスカフローネ本体も封じられていた。
王国が健在だった頃は多少の勢力争いや侵略があれど、その度にファーネリアが介入してエスカフローネの存在を盾に解決を図っていたが、
その力を欲したザイバッハ帝国の襲撃を受け、国土・人民ともに完全に蹂躙され、滅亡。
生き延びたバァンは守護神たるエスカフローネの封印を解くべく、地球に渡った場面から物語がスタートする。
地球へと渡る術はどこの勢力も普通に用いているが、元はファーネリアの産み出した技術であったようである。

作中序盤ではザイバッハ帝国に蹂躙されたりと被害者的な一面も目立ったが、終盤になるにつれてその暗部も徐々に明らかになってゆき、
かつての際にはガイアを我が物と看做す傲慢な考えを抱き、それこそ今のザイバッハと変わらない殺戮を敢行するファーネリアの蛮行を
ドルンカークが目の当たりにする場面も回想で挿入されている。

  • アストリア王国
アレンの生国。バァン曰く「商人上がりの新興国」。
ザイバッハ帝国のファーネリア侵攻を受け、他国と共に同盟を組んで帝国に対抗する姿勢を見せている。

  • ザイバッハ帝国
本作のヴィランとも言うべき勢力。
アレン曰く、ファーネリア侵攻以前から他国との交流すらなく、皇帝の姿すら誰も見た事が無かったため、その戦力のほども把握できていなかったという。
国王ドルンカークの野心のもとガイア全土の支配を目論み、ファーネリア王国を奇襲で滅ぼした後、封印状態にあったエスカフローネを奪取する。
構成員は幹部格から一般兵士に至るまでチンピラと言うのも生温い外道の集団であり、
ファーネリア侵攻の際には街を蹂躙するのみならず、無抵抗の女子供も容赦なく殺戮の対象とし、バァンからも「人間じゃない」と評されているほどで、
その実態も傭兵とは名ばかりのならず者共ばかりを寄せ集めたかのような、殺人自体を楽しむ狂気の集団である事が作中で明示されていた。

ただ、その本質はドルンカークがファーネリアを滅ぼしてエスカフローネを完全に封印するためだけに、勢力を必要として建てた国であった事が終盤判明。
最期はドルンカークの遺言でファルコが国家としてのザイバッハの未来を託される形となった。

ひとみが占いの際に用いるタロットカードで、祖母・ゆりの形見。
これ自体はペンダントと異なり特殊な由縁がある訳ではないが、カードの裏地はバァンに刻まれたファーネリアの紋章と同じであった。
実は元々ドルンカークからゆりに託された物で、彼もまた同じタロットカードを一式所持している。

  • ペンダント
アニメ版でもキーアイテムであったひとみのペンダント。こちらも祖母・ゆりの形見。
漫画では封印されたエスカフローネの封印を解くための鍵であり、ドルンカークの手によってゆりに託されていた。

  • エナジスト
アニメ版におけるガイメレフ周りの設定がないため、本作では「加工すれば閃光弾として使える物質」程度の描写に留まっている。

惑星ガイアに棲息する生物。ザイバッハ帝国の策略によって地球に送り込まれ、その際に使用された「道」をアレンが利用して地球へと渡航している。
ガイアの石を食べる習性を持ち、ひとみのペンダントを狙って襲撃、怪我が治りきらないバァンを苦戦させるが、駆け付けたアレンに斬り伏せられた。
漫画ではエナジストの類を体内に持っている設定は特になく、「序盤の強敵」程度のポジションに留まっている。

  • 浮遊要塞
ザイバッハ帝国始め、本作におけるガイアの各勢力が所有する要塞。ガイメレフの設定がオミットされているため、これが漫画における主要兵器となっている。
帝国のものは幾度も登場しており、「道」を通って地球側に襲来したり、内通者を口封じで村ごと焼き払うために持ち出されたりと要所要所で出番がある。

  • クルセード
アニメ版でも登場したアレンの所有する快速艇(アニメではクルード)。名前のみ言及される。

  • エスカフローネ
力を与えよう お前の望みを叶える力を
力が欲しくはないか――――?

アニメ版の主役機……だが、漫画では事実上のラスボスかつ諸悪の根源とでも言うべき存在に。
デザイン自体はアニメ版とあまり変わらないが、変形は一切しない。そもそも微動だにしない。
ファーネリア王国の守護神として祀られている人型を象った像とも言うべき外観で、アレン曰く「神の力を形にしたもの」。
ドルンカークは「扱う人間の心によって神にも悪魔にも変化する人に与えられるべき力では無い存在」とその存在を唾棄すると同時に恐れている。

封印状態ですらファーネリア王国に紛争解決の盾にされる程の存在をガイア中に轟かせており、
ドルンカークの手によって永らく封印を施され、鍵は地球へと託される形で隠されていたが、ガイアの覇権を狙ったフォルケンの手引きで王国が滅ぼされた後、帝国に奪われる。
実際はドルンカーク自身はファーネリアの血族を断つことでエスカフローネの完全封印を目的としていたのだが、
フォルケンはその力を手にしてガイアそのものを手中に収める事を画策しており、物語終盤でその封印を解いてしまう。

その力の程は……途轍もなく強大
劇中では手足どころか指一つ動かさず、仁王立ちのままその力を発揮し、一瞬で同盟軍の艦隊をエネルギーの噴流で消滅させており、
更にはフォルケンの意志の元、ザイバッハすら含むガイア全ての人間を殲滅せんと動き出そうとしていた。

その実態は意志を持たない、行使する人間の意志を鏡写しに反映する純粋な「力」そのものと言える存在で、
元は優しい人間だったフォルケンがガイアの平和を望むあまり想った「ファーネリアがガイアを治めなければ」という願いが
エスカフローネから鏡写しのような形で影響された結果、フォルケンの心を歪め、暴走させてしまったことが明らかになった。
ドルンカークがエスカフローネを封印するために凶行に走らざるを得なかった事も含め、皆エスカフローネという名の「力」に囚われてしまっていたのだろう。
最終的にはエスカフローネからの「力」の誘惑すらも跳ねのけたバァンが世界のために想った「力なんて要らない」という願いを反映する形で、ガイアから完全に消滅した。

ぶっちゃけ作中での「動かなさ」で言えばかの不動明王を遥かに凌ぐ。立ち位置的にもむしろこっちっぽい。
作者さんもかなり苦労して漫画描いてたようだから仕方ないね。


追記・修正は、本漫画バージョンのエスカフローネのスパロボ参戦を熱望している方がお願いします。

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最終更新:2022年03月30日 09:36