ファンタジー

登録日:2011/10/15(土) 20:15:30
更新日:2020/06/29 Mon 14:00:12
所要時間:約 4 分で読めます



ファンタジーとは、非現実的な世界観を持つ作品、あるいはそれらを扱ったジャンルのこと。
例えば魔法と妖精、好例としてはディズニーが挙げられる。
他にも非現実的要素としては超能力・錬金術・念能力・死神・死後の世界等がある。

ファンタジーがSFの対局かと言われるとそうでもなく、例えばカードキャプターさくら魔法少女まどか☆マギカなんかは優れたSF作品に送られる星雲賞を受賞している。
むしろSFかどうかは表現形態の問題にすぎず、ファンタジーの中にSFがあると思っておいた方がいい(まあ、この辺はSF界隈のマーケティングの話もあるのであまり鵜呑みにもできないが)。

この定義を適用すると「じゃあドラゴンボールもファンタジー?」とか言われそうだが、
なぜか「ファンタジー=中世の西洋的な世界で、騎士とか魔法使いとかドラゴンが出てくるお話」という強い固定観念がある(あくまで傾向であり、もちろん例外はある)。

特に好まれるのは「西洋ファンタジー(剣と魔法の世界観。FFやDQ)」や「スチームパンク(産業革命期のヨーロッパ)」等。
前者だと指輪物語が有名かもしれない。あれはむしろ原始的だが。

西洋風ファンタジーに比べるとマイナーだが、
東洋(と言っても大抵は中国だが)や日本風の世界を舞台にしたファンタジーももちろんある(有名どころは十二国記や勾玉シリーズ、大神、桃太郎伝説等)。
とりあえず現実とは違うオリエンタルな世界で侍とか忍者とか変な中国人とか陰陽師とか坊さんとか巫女さんが活躍したり、
妖怪が出てくるお話と言えば大体雰囲気は伝わるだろう。


これらの作品は、世界設定にもよるが西洋風ファンタジーでお馴染みの用語(横文字)が使えなかったりと制作者泣かせだが、
独特の雰囲気を確立しておりコアなファンが多い。

さて、ファンタジー最大の魅力は、空想の産物でしかないものを自分のものとして自在に使える点だろうか。
いわば人類の夢の具現化である。

かと言って「魔法使い放題だからピンチになったらとりあえず魔法でいいじゃん」とか「ずっと無敵な主人公」とかやると面白くならない

漫画や小説の醍醐味は、限られた情報や資源、圧倒的不利な状況の中で、いかに智恵を働かせて状況を打開するか、という点が大きい。
それはジャンルとしてのファンタジー作品にも当てはまる。

よって多くのファンタジー作品は、非現実的ながらもある程度練り込まれた世界観を持っている。
魔法の発動制限や誓約、また魔法習得までの血の滲む努力等。
あるいは読者や他ジャンルとのなんらかのつながりのようなものも、ファンタジーで描くことがある。
かなり詳細な世界観を持つファンタジー作品は、有名どころで言うと『鋼の錬金術師』とかだろうか。

世界観もへったくれも無くいきなり魔法発動俺最強フォーなんてやるのは、もはやメアリー・スーである。

ファンタジーは大分して「ハイファンタジー」と「ローファンタジー」の2つがある。


■ハイファンタジー


魔法や妖精といった「非現実的要素が元々存在する世界」をベースにした作品。

(例)
  • ドラゴンクエストシリーズ 
  • ファイナルファンタジーシリーズ
  • ダンジョンズ&ドラゴンズ
  • ロードス島戦記
  • 魔術士オーフェン
  • スレイヤーズ
  • ゲド戦記
  • 英雄コナンシリーズ
  • 精霊の守り人

■ローファンタジー


現実世界をベースに、何らかの偶発的原因によって登場した非現実的要素をめぐる作品。

  • DEATH NOTE(死神界の存在以外は限りなく現実世界。ファンタジーに分類されるのか?)
  • ペルソナシリーズ(現実世界を基盤とした、ジュブナイルRPGというジャンルを開拓した名作。ただファンタジー感は薄い)
  • ナルニア国ものがたり
  • ハリー・ポッターシリーズ
  • 自由の牢獄


■エブリデイマジック


日常に非現実要素が混じる、ローファンタジーの一形態。日本では「ご町内もの」などとも呼ばれる。

  • 奥様は魔女
  • 魔法使いサリー(魔法少女というジャンルの草分け)

■ハイ・ロー両方が混じったファンタジー


ハイファンタジーとローファンタジーは「二分」できるわけではなく、交じり合っている作品も多々ある。

例えばハリー・ポッターシリーズは「現実によく似た異世界」と解釈するならハイ、「現実世界の裏に魔法世界がある」と解釈するならロー。
指輪物語も、物語中の描写は明らかにハイだが、現実と通じる世界という設定があるため、それを適用するならロー。
異世界モノの作品も、「現実世界の人間」が「非現実に行く」ので、どちらとも言い切れないパターンが多くなる。

作中の描写、読み手の解釈、裏設定なども絡み、ハイ・ローの分類は難しいのである。


■エロの一部のジャンル


触手モノ、時間停止モノ、ニプルファック、尿道姦、マトリョーシ姦、ふたなり、氏賀Y太作品など
現実の通常のエロではありえないものもファンタジーものと呼ばれることがある。


■恋愛モノの一部のジャンル


『おっさんずラブ』のように同性愛が比較的一般に受容されていたりする世界観は『BLファンタジー』などと呼ばれることがある。その意味では『咲-Saki-』の裏設定だとかオメガバースモノも上述のものと同様広義のファンタジーである。


■非ファンタジー作品の例


要は「現実世界をテーマにした作品」。
ピンチになっても力が覚醒したりしないので、全て自力で乗り越える必要がある。

  • スポーツ漫画、料理漫画、学園もの、推理もの等
(言うまでも無く世界観は現実世界がベース)

  • ハイテクな世界観
(科学が発達したファンタジーの正反対。要するにジャンルSF、スペースファンタジーやサイエンスファンタジー。BACK TO THE FUTURE、ターミネーター等)

  • ギャグ漫画
(定義上は限りなくファンタジーに近いはずだが、基本的に別物として扱われる)

■ファンタジー小説のレーベル

  • ハヤカワ文庫FT
「ウィッチャー」シリーズなど、海外のファンタジーの翻訳を専門に行なっている。

  • 富士見ファンタジア文庫
スレイヤーズ』などのライトノベルを出版している。ただし、SFなどジャンルファンタジー以外の小説も出している。

■ファンタジーの賞

  • 日本ファンタジーノベル大賞(日本)
  • 国際アンデルセン賞(スイス)
  • 国際幻想文学賞(イギリス)

追記・修正お願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2020年06月29日 14:00