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虚空に吊るされたもの(クトゥルフ神話)

登録日:2026/07/27 Mon 01:34:45
更新日:2026/08/09 Sun 02:38:56
所要時間:約 3 分で読めます




虚空に吊るされたもの(英名:Thing Hanging in the Void)は、クトゥルフ神話TRPGに登場するクリーチャーである。
別名:生きている悪夢

虚空に吊るされたものの初出は、1990年にケイオシアムから発売されたクトゥルフ神話TRPG(Call of Cthulhu RPG)のシナリオ集『Mansions of Madness』(邦題:マンション・オブ・マッドネス)に収録された3部作シナリオ「Mansion of Madness」(狂気の館)。
そのほか、クトゥルフ神話TRPGのサプリメント『ラヴクラフトの幻夢境』(原題:「H.P. Lovecraft's Dreamlands」)においても簡単な設定が語られている。

■概要

クトゥルフ神話の世界観における夢の世界「ドリームランド(Dreamlands)」に生息するクリーチャーで、地下世界の裂け目の上に網によって吊るされているという。
一応肉体は持っているのだが、この存在の本体は「精神」であるため、仮に肉体を破壊できたとしても、いずれ新たな身体を手に入れることができる。端的に言えば肉体を滅ぼすことはできるが、存在そのものを滅ぼすことはできない不滅の存在ということになる。この点をもって、神格に分類されるわけではないものの、サプリメント『Ye Booke of Monstres』では「神の如き力を持つ」と述べられている。

このクリーチャーの最も特徴的な点は「人間の魂を食らい、その魂で肉体を構成すること」(魂の吸引:Soul Drain)である。魂をこのクリーチャーに吸い込まれてしまった場合、もはやそれを取り返す術はなく、永久に行方不明となってしまうという。
このため、このクリーチャーをよく見ると多くの苦悶に満ちた顔が寄せ集められていることが分かるという。
一方、この姿は見た人の正気度の程度によっても変わるようで、低い人ほどより苦悶に満ちた顔や人間らしい姿としてとらえやすくなるらしい(詳細は後述)。

更に恐ろしい点は、この存在は人間に取り憑くことも可能であるということ。人間に取り憑いた場合、この人間を利用して他の人間を騙し、より多くの魂を食らおうとする。もちろん、最後には取り憑いた人間の魂も捕食する。
長期的な計画においては、最初は無害な存在を装ってその人物の夢に侵入し、徐々に自発的にこの存在を招きたくなるように誘導することがある。

性格は非常に強欲で、悪意が強いとされる。魂を吸引することに躍起になっているらしく、一度耐えても何度も魂を吸い込もうとしてくる執念を見せる。
また、長期的な計画を練ることも得意であるようで、後述のシナリオではこの存在の長年の計画を阻止することが目標となる。

■ 外見

細く、ミイラ化した人型の姿をしていることが特徴的だが、前述のとおり見る人によってその姿は異なる。
正気度が高ければ一見石や結晶で形作られているように見えるが、低くなっていくにつれミイラ→胎児→無数の人間の顔となっていくらしい。



■闇の石

この存在に関連するアーティファクトに「闇の石(Dark Stone)」という15センチほどの暗褐色の磨かれた結晶が存在しており、この結晶は虚空に吊るされたものを模した形となっている。
この石は虚空に吊るされたものをドリームランドから覚醒の世界へ近づけるための媒介物としての役割を持っている。その起源は非常に古いとされており、今まで犠牲になった人物の魂の力が累積しているとされている。
この石を持つことで強い精神力や魔力を得られるのだが、徐々にこの石を手放すことができなくなっていき、また虚空に吊るされたものからの精神的な影響を受けやすくなってしまう。前述の特定人物の夢への侵入対象もこの石の所有者である。

この石と儀式を合わせることによってドリームランドと覚醒の世界を接続し、多くの人々の夢に出現して、彼らを狂わせて殺人を実行させ、殺された人物の魂を大量捕食することがこの存在の長期的な目的である。

■余談

クトゥルフ神話のクリーチャーの中でもかなり危険な存在であること、魂の吸引は判定失敗で事実上即死であることなどから、シナリオ発売当時にはトラウマになった人もいるという。

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最終更新:2026年08月09日 02:38