登録日:2026/09/26 Sat 20:44:01
更新日:2026/09/26 Sat 21:05:11NEW!
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概要
オーソドックスな東京ラーメンを売りにしている「東京らーめん花輪亭」の店主。
眼鏡をかけた人当たりの良さそうな風貌をしており、バイトで後に片山の妻となる冴木瞳と二人で店を切り盛りしている。
元々は市役所に勤めていて安定した生活をしていたが「自分のやりたいことをやりたい」「自分のラーメンを食べて喜ぶお客さんの顔が見たい」という思いから脱サラでラーメン屋を開いた過去がある。
『発見伝』3巻の23話・「祐介の初恋」で初登場。
当初は瞳サン目当てで店に通い詰めていた祐介以外誰も客がいない閑古鳥状態であり、瞳サンに惚けていた祐介を見かねた主人公・藤本浩平が「店が潰れて瞳サンに会えなくならないように」協力を持ち掛ける。
調理の工程を一通り見たところ
- スープが濁らないようにと豚骨を割らずに茹でた結果、旨味が十分に出ていない
- 生臭さが出ないようにと鶏ガラを下茹でし過ぎた結果、旨味が抜けてしまっている
- 雑味を無くす目的で煮干しの頭と腸を取ってしまった結果、逆に風味も旨味も消えてしまっている
と案の定スープの作り方に問題が生じていた。
藤本のアドバイスを聞いて早速スープを改良してみようと意気込むも、やらかしているミスが全て食材の欠点を潰す方向性だけに向いている事に触れ、『仮に改良したとしても欠点こそないが特徴的でもないラーメンしか作れないのではないか?』と指摘されてしまう。
それに片山は失敗を恐れてチャレンジすることのできない気弱な人間だと落ち込んでしまうも、瞳サンの激励によって気を取り直して再出発をすることとなる。
その後、藤本のアドバイスをしっかりとトレースして旨味をしっかりと引き出したスープにした他、祐介のアドバイスも取り入れて醤油ダレの中に鰹節の粉末をそのまま加えるという大胆な手法を用いて鰹節の旨味を前面に押し出した美味しいラーメンを作ることに成功。
アルバイトの瞳サンとの仲も進行し、まさに万事解決となった。祐介の初恋は潰えたけど
…と、ここまで初登場の話だけ聞くと『脱サラして最初こそ上手くいかなかったものの、主人公のアドバイスによって美味しいラーメンを作れるようになった幸せな男』のように思えるかもしれない
しかし準レギュラーとして登場するようになった片山晋二という男を一言で言うと…
上述の通り、お役所勤めで遊んだことのない人間であったことや、本人が自覚するように気弱な性格が災いした結果、あまりに他人や有名人の意見・発言に影響されて流されやすくなっているのである。
そして有名人にかぶれてしまった結果、奇行や問題行動を連発して自分の店を閑古鳥にさせ、藤本や瞳サン達を振り回すという問題児として定着している。
「人の意見に流されやすい」という意味では、お客の意見に左右された結果有栖の大魔神顔を喰らった小池にも同じことが言えるのだが、小池はその後「もう迷わない」と決心して自分のラーメンに妥協することなく自らを貫き通しているのに対し、片山は人の意見に流された結果痛い目を見ているのに関わらず、何度も同じことを繰り返しているのだから非常にタチが悪い。
更に、シリーズ初期には流されていた自分の行いが間違っていたと自覚して反省することもあったのだが、話が進むにつれてプライドが高く自己中心的な性格が浮き彫りとなりトラブルメーカーっぷりは寧ろ悪化。藤本の指摘を間違った方向で解釈してしまったり、道義的に問題のある行動や列記とした犯罪行為を行っていたりとハッキリ言ってクズと言って差し支えないキャラクターとなってしまった。
かつて藤本は
芹沢から「優秀なラーメンマニア」と茶化され、店を持つには程遠いと評されてきたが
片山はそれとは全く別の意味で店を持ってはいけない人物だったと言えよう。
以下、本編における片山の問題行動
- テレビ業界にかぶれてしまった結果、制作プロの人達との夜遊びにハマってしまい自分の店をほったらかしにする。
確かに営業活動で名前を売るために業界の人と付き合うことは必要かもしれないが、本業を疎かにしては元も子もないだろう…
片山がいなくなったために夜は瞳サン一人で切り盛りしていたのだが、これまでラーメンなど作ったことのない彼女が上手くできる筈もなく、案の定お店は閑古鳥に。
しかも秋には結婚も控えている状態でこの有り様であり祐介の「旦那があんな調子で不安にならないの?」という問いかけに対して「不安じゃないわけない…」と涙ながらに応えるほどに瞳サンは追い詰められてしまっていた。
その後、番組にて真打に昇進した落語家の願いを聞くという企画に出演することとなり、そのラーメンを作るために片山は藤本に相談するも、有栖からテレビ業界の真実を聞いた藤本の計らいにより鯛のラーメンを所望していた筈の落語家にいつものラーメンを食べさせたところ、鯛の旨味タップリだ!と喜ぶ落語家とそれを撮って満足する制作プロの様子を見て自分が付き合ってきた制作プロは『上っ面だけ取り繕う仕事しかしない真面目に取り合うだけ無駄な連中』であることに気づかされ、自分がバカだったと改心した。
ハズだったのだが…
- オカルトにかぶれてしまった結果、マズいラーメンを提供するようになってしまい、再び店を閑古鳥にする。
まるで成長していない…
今度は『一目でお客の体調や好みを見抜いて、お客にあったラーメンを提供する』という超能力じみたことをやってみたのだが、ラーメンを弄りすぎて元々の長所を潰してしまっていた。
尚、影響を受けた下である『円堂らーめん』の店主も、
客にマズいラーメンを食わせセクハラ発言まで行った挙句、マズいと感じるのは「客が自分自身を分かったいないからだ」と決めつけるインチキ宗教じみた男であった。
最終的にリスペクトしていた店主が女装した祐介を本物の美女だと勘違いする醜態を晒したために目が覚めたものの、
女装した祐介に色目を使ってしまったりとアブナイ趣味に目覚めかけてしまった。
- 湯切りのパフォーマンスに傾倒し過ぎた結果、却ってラーメンの味を落としてしまう。
派手なパフォーマンスを行う近年の風潮に便乗し自身もアクションじみた湯切りを取り入れてみるも、イケメンでもない片山がやったところで恥ずかしいだけであった…
最も湯切り自体はちゃんとできていたため藤本は何も言わなかったものの、湯切りのパフォーマンスばかり追求した結果、湯切りのやり過ぎで肝心の麺の味を落としてしまうという本末転倒な状況に。
そこで藤本は「昔は麺上げの名人芸から定評があったものの、歳の問題から味を落とさないように機械を使うようになったラーメン屋」を紹介して「パフォーマンスではなくお客さんに美味しいものを作ることが大事である」ことを伝えようとしたのだが、何をトチ狂ったのか「味とパフォーマンスを両立しろ」と受け取ってしまいますます変な湯切りに傾倒するようになってしまった。
- 二号店を開店する際に、有名人の開店祝いの偽花輪を並べる。
…この人、元公務員だよな?道義的に問題があるとは思わないだろうか?
一昔前は分からないが、少なくとも勝手に人の名前を使ってそのようなことをすれば現代じゃ炎上モノであろう。
当の片山は「一週間並べるだけだから本人が知るわけがない」「仮に本人からクレームが来ても同姓同名と言えば誤魔化せる」と高をくくっていたのだが、アンドロメダひょっとこの助というどう考えても言い逃れできないお笑い芸人の花輪を飾っていたことが仇となり、本人に見つかってしまった。
そしてその尻拭いを藤本がやるハメに…本当に藤本からしたらいい迷惑である。
- 経営者にかぶれた結果、リサーチと称して店をほったらかしにして遊び歩き、新規開店した3号店の店長に商品のレシピの作り方まで全てを一任した結果、レシピを盾に店を乗っ取られる。
いくら経営者として現場に居合わせることはできないからと、自分の店の商品のレシピを把握していないのは流石に危機感が無さ過ぎだろう…
しかも今までと同じでは発展性が無いからとつけ麺に手を出した結果、店長に改良を任せるまでは味がイマイチであったらしく結局経営者として失敗している。
とまあ原因としては正しく片山の「身から出た錆」であるものの、件の店長である奥田という人物は自分が考案したレシピを利用して無茶な要求をしており普通に悪質であると考えた藤本は、毎度いつもの如く片山に協力。
最終的に奥田が考案したつけ麺を完璧に再現することに成功し、片山は奥田にクビを宣告するが…
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以下ネタバレ |
結論から言うと店長の奥田は完全に被害者であり、片山に全面的に非があった。
奥田はオープン当初から客入りが良くないのは片山が考案したつけ麺にあると考えており、片山に対して改善を求めてきたのだが、当の片山の対応は酷いものであり
- 店の客入りが悪いのは奥田の作り方が悪いからだと責任転嫁
- 自分のつけ麺に非があると認めたら「だったら自分で作ってみろ!」と丸投げ
- 一度美味しいつけ麺を考案したものの「原価かかりすぎ!」と勝手に方針転換して作り直しに
- 何とか苦労してつけ麺を制作して店を繁盛させるも「自分が作った」と手柄を横取り
- 記者との飲み代に勝手に店のレジから金を持ち出して横領
…と、まさにクズの数え役満と言える所業を行っていた。
これには他の従業員も店長の奥田を庇い立て、藤本達も「いい加減にしろ!!!」とブチギレることに。
その後、店は丸ごと格安で奥田に譲るという大胆な方法で解決させ、当の片山は初心を取り戻す為に皿洗いをさせられることとなった…
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- バイトと清潔さを張り合った結果、最終的に店をクリーンルームに改装してしまう
ここまでくると最早ギャグに近い…
アルバイトの本田という男が休み明けに店に来訪したところ、髪を伸ばし髭を生やしている姿を見て自分だって同じような格好をしていたことを棚に上げて「不潔」呼ばわり。
藤本が「髪の長い短いは清潔度に影響しない」事を教えるが、当の本田がスキンヘッドにして髭も剃ると言って片山もそれに納得したことで一件落着となった
…かに思えたが、本田の「自分の方が片山よりよっぽど清潔だ」という言葉にムキになってしまった結果、自分も清潔さを張り合うようになってしまい遂には二人して研究者みたいな格好になってしまう。
そして「清潔どうこう言うなら外のお客なんて雑菌まみれだろ」という藤本のツッコミをまともに受け止め、店にエアシャワー殺菌室を設置して客にも清潔さを強いるようになってしまった。
その後はどうなったか定かではないが、藤本の店の開店祝いでは普通に髪を生やしているため少なくとも清潔さを追求するのは止めた模様。
以降の『才遊記』『再遊記』シリーズでは登場しておらず、片山夫婦がどうなったかは謎のままである…
一応評価点
…とまあこのように問題だらけの片山という男だが、
どっかの五番町飯店の誰かさんとは違って
タチの悪いことに評価点がないわけでもない。
まず、ラーメンを作る腕に関しては普通にあり、藤本や祐介のアドバイスを柔軟に取り入れてテレビでも取り上げられるほどの旨いラーメンを作ることができる。それでいて客に美味しいラーメンを食べさせたいという熱意自体は一応本物であり、テレビ業界の裏側を知らなかったとはいえ鯛のラーメンを食べたいというゲストに対して何とかして作ろうと愚直に取り組んだり、手作り志向のラーメン屋にかぶれていたとはいえ自家製麺を作ろうと藤本に教えを請うたりしており、
最終的には辛口な採点で定評のある祐介から90点と評されるほどのラーメンを作ったりとしている。
加えて作中では、評論家やラオタ共の評判で一気に店が閑古鳥になったり、悪質なネガキャンによって本当に店が潰れてしまったりとシビアな現実が語られる中、あれだけバカをやって何度も店を閑古鳥にさせているにも関わらず支店を出したりクリーンルームに改装をしたりするほど儲かっているのは奇跡としか言いようがない。
これが片山の手柄によるものかは議論の余地があるが、発見伝シリーズの顔である芹沢達也が『脱サラで妻子から見限られ、当初は銀行から不渡りが出るほど経営難であった』ことを考えると『脱サラで独学でラーメン屋を始め、周囲の人の助けもあって支店を出すほどの繁盛店となり、美人の妻もいる』という片山の境遇は恵まれていると言っても過言ではない。
店長でなくラーメン職人として経営から切り離された立ち位置に居れば全て丸く収まる…のかもしれない。
関連人物
片山の妻。そして祐介の初恋の相手。
初登場の回こそ自らの事を卑下する片山の事を励ましたりと献身的な姿勢を見せていたものの、回を経るにつれて片山のトラブルに振り回される苦労人となり、片山の所業で恥をかいたり泣かされたりするハメに…
シリーズ後半からはそんな片山に振り回されたことで愛想を尽かしてしまったのか、当初は「晋二サン」と呼んでいたのが「片山」呼ばわりとなったり、祐介と片山がラーメンの味で喧嘩をした際には祐介の肩を全面的に持ち夫である片山の事を「あの人にまともにモノを見る目があるわけない」と評したり、本気で離婚を考えだしたりしてしまっている。
それでも離婚をしない理由はなんなのだろうか?
「東京らーめん花輪亭」の常連の小学生。
アルバイトの瞳サンに一目ぼれし、それからというもの瞳サン目当てでラーメンがマズいにも関わらず花輪亭に通い詰めていた。
そして藤本を連れてきてラーメンの味の改良に一役買うも、その健気な努力が裏目となり瞳サンと片山の距離が近くなることとなってしまい、敢え無く撃沈。
後日、改良したラーメンをいつも通りしたり顔で食べるも丼の下では涙を流しており、小学生のほろ苦い初恋となった。
その後も瞳サンに未練タラタラなのか花輪亭に足繁く通っており、片山が奇行に走った時には藤本にそれを伝えるメッセンジャー的な立ち回りとなる。
本作の地味に影の薄い主人公。
奇行に走った片山を豊富なラーメンの知識で止める役割を担うが、回によっては片山が自分一人だけではどうすることもできないミスを犯してしまい、それに対する尻拭いをさせられたりと不憫な役回りをさせられることも…
藤本及び佐倉はそんな片山には勘弁してほしいと思いつつも「具材を変えたい」などといった至って普通の相談には快く応じているためそんなに悪い関係ではない模様。
追記・修正は人の意見に流されずに自分を貫き通してからお願いします。
最終更新:2026年09月26日 21:05