登録日:2026/09/21 Mon 01:15:00
更新日:2026/09/21 Mon 01:19:18NEW!
所要時間:約 24分で読めます
あたしは蘆屋ゆうり 割とフツーな中学二年
少しフツーじゃないのは家が古くから代々続く骨董屋さんだってことぐらい
…のはずだったんだけど…………………………今は
『なんだかコワレ丸』は月刊少年ジャンプで連載されていた漫画作品である。
作者は矢也晶久。全6巻。
【概要】
月刊少年ジャンプ平成13年8月号から平成16年7月号まで連載されていた作品。同期は『
CLAYMORE』。
現代日本を舞台にした陰陽道コメディもの。
平安時代から蘇ったスケベな陰陽師の人形である壊レ丸と、彼を蘇らせてしまったツッコミ担当ヒロインのゆうりの2人が主人公。
壊レ丸たちが怪異に絡んだイザコザに巻き込まれ、軽いノリで話が進んでいき、クライマックスは少しいい感じの話になり、結局壊レ丸が台無しにするという単話完結方式。
作風は非常に緩いことに定評があり、特にモノローグのナレーションは妙に自我が強い。一応物語中盤の『十二天将編』は比較的シリアスな雰囲気になり物語も続き物になったが度々コメディタッチな内容に戻る。
月刊少年ジャンプのお色気枠でもあり定期的に女の子のお胸やお尻が強調される。というか、男性ネームドキャラが片手で数えられるほどしかいない。
【あらすじ】
女子中学生の蘆屋ゆうりは家業として営んでいる骨董品販売に精を出していた。
そんなある日彼女は蔵の中の骨董品の中に隠れていたカラクリ人形の壊レ丸を蘇らせてしまう。
壊レ丸は平安時代に魔人と忌み嫌われ恐れられた陰陽師……が許嫁の呪いにより人形にされ封印された姿だった。
スケベで女の子が大好きな壊レ丸はウハウハ生活の第一歩として現世制覇を掲げ、なんだかんだ言ってゆうりの家に転がり込んでしまう。
壊レ丸と触れ合ううちに彼が悪い人間ではないと知っていくゆうり。そんな中ゆうりは、自身が壊レ丸の許嫁である蘆屋藍璃の生まれ変わりであると知る。
【登場人物】
蘆屋家
蘆屋三姉妹+壊レ丸。姉妹は上から長女のしおり、次女のゆうり、三女のこより。
古くから代々続く一族であり家に骨董品が多く残っておるため販売・レンタル業をして暮らしている。
父母が出張買取中のため現在は三姉妹と居候の壊レ丸で3人と1体で生活中。しおりがバイトで忙しくゆうりが小学生のため骨董品業はゆうりが行っていることが多い。
ゆうりたちは知らないが先祖に高名な陰陽師である蘆屋藍璃を持つ。
●壊レ丸/壊乱丸
「我こそは陰陽師! 魔人壊乱丸なり!」
本作の主人公である人形。元々の姿は魔人と恐れられた平安時代最強の陰陽師「壊乱丸」。
三頭身の人形に白い袴と黒い烏帽子を付けた格好をしている。平安時代はジャンプ主人公らしい美少年であった。
非常に女好きであったが女にモテず、自棄になって現世制覇しようとしたところを、許嫁であった蘆屋藍璃に人形化の呪いをかけられる。その後封印されていたが、現代になり藍璃の生まれ変わりであるゆうりの血によって復活した。
正しい名前は「壊乱丸」であるが、ゆうりに「あんたみたいな奴都合のいい舌を引っこ抜いた方がいい」→「『乱』から『舌』を抜いて「壊レ丸」」という理屈で「壊レ丸」と呼ばれる。
女好きでスケベな性格。「かんらかんら」と下品な笑い声をあげるのが特徴。
とにかく若くてかわいい女の子が大好きなお調子者であり、エッチなことをするためなら手段を択ばない。その無駄に高く妙にマメな行動力は作中でも(良くも悪くも)評価されている。今は蘆屋家長女であるしおりのお風呂の背中流しが何よりの楽しみ。
そして作中ではスケベなことを狙いその度にゆうりに蹴り飛ばされるのがお約束となっている。それでも日々めげずに「全ての女人は我のもの」を合言葉に日夜地道に現世制覇を企んでいる。
ただ根は意外と真面目であり「我は我であること」という強い信念を持つ。
「たとえ人形になろうとも我は我」と考えており、自身が何者になろうとも自分自身の想いさえブレなければよいというスタンス。逆に心を偽ることを何よりも嫌っており、心無いことを言うよう強要された際は「いっそ死を望め」とまで言い放った。
またなんだかんだで彼なりに物事を深く考えており、時折深い含蓄の含んだ言葉を口にする。そういったシーンでは背後に人間の姿の壊乱丸が現れる演出が使われる。
そんな性格から街では老若男女問わず意外と親しまれている。まあ、飽くまで「街の面白からくり人形」という扱いであるが。
武器は五行扇。陰陽五行の理の力が使えるという扇である。平安時代最強の陰陽師である壊乱丸にとってはまさに最強の武器であった。
壊レ丸となり人形化し弱体化した現在でも十分高い呪力による戦闘力を持つ。作中でも豊富な陰陽道の知識と五行扇の力により、呪力的には格上の相手でも勝つことは珍しくない。
……ただお調子者で学習能力がないと作中で言われていることもあり、その部分を対策されるとあっさりと負ける。
|
+
|
茶番につきあうのももはやあきた―― |
ひとたび魔神の”呪“力が覚醒めれば手加減などかなわぬ
甘美なる破壊衝動のまま…現世制覇はおろか
現世崩壊が我が野望となりうるわ
魔神 壊乱丸
十二天将編終盤で登場した壊乱丸のもうひとつの姿。壊レ丸が全ての呪力を失うと同時に入れ替わるように現れた。名前が「魔人」から「魔神」に変わっている。
外見こそ壊乱丸であるが、袴が漆黒に染まり右目を中心に身体がひび割れているという異様な風体となる。
天空曰く「魔を母に人を父に」したことにより生じた魔神の血によるもの。普段は魔神の呪力は人の呪力によって抑えているらしい。
性格も変わっており、なんだかんだお調子者だった壊レ丸とは異なり、邪悪で粗暴なものとなる。
また、藍璃もその存在を知っており許嫁の契りを交わした際に、その力はもう使わないと約束したらしい。
この姿を見たことを契機にゆうりは「そういえば私は陰陽寮に来る前の壊乱丸について何も知らない」と気が付くのだった。
|
●蘆屋ゆうり
「何すんのよこのエロバカ魔人!」
もうひとりの主人公であり本作のヒロイン。私立の女子校に通う中学二年生であり蘆屋家三姉妹の次女。
そして壊乱丸の許嫁であった蘆屋藍璃の子孫であり生まれ変わり。外ハネしたヘアスタイルが特徴的な快活そうな女の子。
作中一の常識人でありツッコミ役。
本作は壊レ丸やまなみをはじめとしてマイペースなボケ気質が多いためひとりでツッコミを入れている。常識外の事態に流されることについては最初こそ驚いていたが徐々に諦めつつ受け入れており、ナレーションには「独身OL的発想」と言われた。
特に女好きの壊レ丸に対してはツッコミが多く「エロバカ魔人」と呼んでよく蹴りを入れている。蹴り技はゆうりのツッコミの象徴であり、蹴られて吹き飛ぶ壊レ丸はもはや本作の恒例行事。
壊レ丸に対しては
ツンデレ気味な複雑な心境を抱いている。ちなみに壊レ丸からは「チンクシャ」と呼ばれている。
上述の通り壊レ丸に対してはいつも激しいツッコミを入れている。その反面時折彼が見せる真面目な素顔にはときめいてしまっており、そういった場面に出くわすとしおらしい表情を見せる。もっとも、その直後に結局壊レ丸がいい雰囲気を台無しにすることを言って、ゆうりの蹴りが決まることも多いが。
なお意外と面食いらしく人間だった頃の壊乱丸の顔は結構気に入っている。
蘆屋藍璃の生まれ変わりではあるものの記憶や技術は受け継いでいない。その代わりに彼女の強大な呪力を抱えている。
そのため「自分に放たれた呪いをすべて跳ね返せる」という体質を持つ。壊レ丸は学習能力がないため定期的にゆうりに呪いを放っては跳ね返されている。ただし陰陽師とは別系統の呪いであると跳ね返すことが出来なくなる。
●蘆屋藍璃
「私は認めておるぞ壊乱丸 お主のその陰陽師としての比類なき呪力を──」
平安時代の陰陽師であり陰陽寮の一員。壊乱丸の許嫁でありゆうりの前世(ご先祖様)。なお本作では藍璃とゆうりは「魂が同じ別人」と扱われている。
外見はゆうりと瓜二つの美少女。ただしおしとやかなロングヘアなので印象はゆうりと大きく異なる。
現代では故人であるためコマの枠外で「ご先祖様のなんだか陰陽講座」を開いて専門用語を解説してくれる。
堅物で生真面目な性格。
元々は親を陰陽師に持つ普通の女の子であり憧れから自身も同じ道を選んだ。だが当時女人は陰陽師になることが出来ず、名を捨てた非公認の陰陽寮の一員になるのが限度であり、さらに名誉を捨て腐敗する陰陽寮に諦観していた。
そんな時、第一印象は最悪であったが壊乱丸と出会い素直に藍璃の実力を認める彼の姿に恋をして許嫁の契りを結ぶ。
「壊乱丸といると楽しいではないか」と言うなどそれなりに仲の良い夫婦生活を送っていた模様。女の子にモテず自棄になる夫に対し「私では他の女衆の代わりにはならんか」と言葉をかけていた。……だがその言葉を「それはそれこれはこれ」と切り捨てられたことでついにブチ切れ、人形化の呪いをかけた。
なおゆうりのご先祖なので当たり前ではあるが、壊乱丸との間に子供をもうけている。
●蘆屋しおり
「あたしはこーゆーのになれてるしね」
蘆屋家三姉妹の長女である女子高生。薄い空色の髪の巨乳お姉ちゃん。ゆうりからは「しィ姉」と呼ばれる。
何を考えているか分かりにくいさばさばした性格。
基本的に細かいことは気にしない性格であり壊レ丸が居候するということになった際もあまり気にしなかった。むしろ面白がっており、彼を男として全く見ていないこともあって、お風呂で背中流しをさせている。ちなみに万が一の際は壊レ丸を珍しいカラクリ人形として売り払うつもりでいるらしい。
ミステリアスな部分も多い。何らかのバイトで偶に家に金を入れているのだが、ゆうりがそのことについて触れると、「ああ、バイトって設定でお金入れたわね」みたいなことを言い出す。何のバイトをやっているのかはゆうりも把握しておらず、その割に毎回妙な大金を入れている。
その上かなりの秘密主義であり探りを入れようとすると高確率ではぐらかされる。
そんなしィ姉のもう一つの姿が陰陽師の「ドッグイヤー」。
ネット経由でオカルト関係の便利屋をやっており、臨時収入の多さもそこが由来。自分の仕事のことは周囲に隠しているものの、さりげなく家族を利用しており、壊レ丸を体よく使って事態を解決したことも。
なお「ドッグイヤー」とは本の端を折って栞代わりにするスラングのこと。要するに「しおり」と「栞」である。
●蘆屋こより
「……………………」
蘆屋家三女である小学5年生。黒髪ツインテールのあどけない少女。
姉たちとは対照的におとなしく無垢。
どれくらい大人しいかというと、漫画のフキダシを使ってしゃべることが殆どないというほど。話の大半では表情と集中線と周りの通訳によって感情を表現する。壊レ丸たちがこよりの心情を代弁しているのを見るに、喋らないのは漫画的な演出であり、実際は声を出すことが出来るのだと思われる。
三姉妹の中では最も家庭的な性格。料理はじめとする家事全般はこよりが行っており彼女がいなければ蘆屋家は成り立たないというレベル。こよりが作ったカレーは壊レ丸もお気に入り。
そんなこともあり家の中では最年少としてかわいがられている。というか自分中心主義の壊レ丸すらこよりには甘く、彼女に泣かれると何も出来なくなる。
あどけない少女であるためか、主役回ではハムスターを飼ったり自転車の付喪神と交流したりハートフルな話が多い。
最終巻にてついに喋った。
◆陰陽道同好会
ゆうりの親友であるまなみが作った同好会。活動内容と言えるものは「陰陽道に関すること」以外特になくぐだぐだしていることが多い。
メンバーはまなみ、ゆうり、弓削さん(瑠璃姫)、ヤスナ、壊レ丸(名誉顧問)で4人と1体。
陰陽道好きを集めているためか、まともに「一般人」と呼べる存在が部長のまなみしかいない。
●菅原まなみ
「…別にいーけどォ(口グセ)」
ゆうりの親友であり陰陽道同好会の会長。
口癖は「…別にいーけどォ(口グセ)」。毎回吹き出しの語尾に(口癖)と付けられるのが特徴。
初登場回では知り合いの高校生のお兄さんに片思いしており、それが縁で壊レ丸と出会った。最終的にフラれてしまうも壊レ丸の助言もあり吹っ切れることが出来た。……が、趣味に没頭しようと考え陰陽道同好会を開いた。
不思議ちゃんな中学生。いつも瞳孔が開きかけた瞳に半開きな口と何を考えているか分からない表情をしている。
「…別にいーけどォ(口グセ)」という口癖通り何事に対しても無関心であり大抵のことは受け流す。そのためか作中でもよくわからないことをしていることが多いトラブルメーカーで、陰陽道同好会が中心になる回では大抵この人がやらかす。怪異を追って行方不明になったり公衆〇場で強制バイトをさせられたり非常にフリーダム。
回が進むごとに、初登場回で恋に悩んでいた時が最も感情豊かであったということが明かされる少女。
ただフラれたのはトラウマになっているのか、その件について触れられるといつもの無表情さと打って変わって血涙を流す。
またゆうりとの友情は本物らしく、「ゆうりが壊レ丸に告白しようとしている」と噂が流れた時には珍しく怖い顔で壊レ丸に圧をかけていた。
●剣条寺瑠璃姫
「一千二百年前お主のおかげで人生メチャクチャにされた女や!」
平安時代の姫。とある理由で壊乱丸に恨みがあり、封印された彼を追うため「転生の外法」で現代に現れた。
陰陽師とは別系統の異能である宿曜師の力を持つ。
元々は平安時代の良家の娘であり金と権力に囲まれていた。
ある日壊乱丸と出会うが、壊乱丸のタイプではなかったために一切ナンパはされなかった。それが原因で「あの女好きの壊乱丸ですら手を出さなかった価値のない女」というレッテルを張られ見事に没落してしまう。そのことから逆恨みして宿曜師になった。
気の強い関西弁の女性。
自分の心のままに動くことを信念としており、ゆうりからは「壊レ丸に似すぎている」と評された。現在は壊レ丸に「好きだ」と言わせたうえでこっぴどく振ってやるのが目標。
その反面、金と権力だけの人生を打ち砕いた壊レ丸に無意識ながら恋していることが示唆されている。
ちなみに壊乱丸がナンパしなかった理由は本当に好みではなかっただけでかなりの美女。むしろ壊乱丸と内面的に似すぎているために好みから外れているのではないかとゆうりは考えていた。
主な能力は式神の紫微。二頭身の可愛らしい女の子の姿をしている。それ以外にも宿曜師の武具全般を使いこなせる。
紫微の正体は「”觜”の宿名を持つ月の神」であり宿曜道における切り札の一つとされる。
●弓削はるな
「…私って地味でトロくて影が薄いから」
いかにも気弱そうなメガネの転校生。瑠璃姫に憑依されている。
瑠璃姫の施した転生の外法は本来憑依した相手を消滅させ現世に蘇る術だった。そうして弓削に憑依したはずだったが、瑠璃姫が術を施した陰陽師への手間賃をケチったため、ひとつの身体に魂が入っているというアンバランスな状態になってしまう。
その事態を解決するために陰陽道同好会に入った。身体の主導権は瑠璃姫に握られており、最近は入浴時などに勝手に身体を使われるのが悩み。
あまり気は強くないが、やはり体を乗っ取られた恨みなのか、瑠璃姫に対しては結構口が悪い。
外見通り(?)なのか、かなりのオタク気質。陰陽師のコスプレに興奮したり同人誌を描いたりしていた。また後述のゆうりとヤスナの仲について激しい妄想を繰り広げている。
●ヤスナ・加茂・ベルフラワー
「先輩は運命って信じますか?」
3巻から登場するクォーターの後輩女子。美少女で天才で財閥の娘と完璧超人。
そして何故か
ゆうりのことが大好きな百合っ娘である。そんな彼女のもう一つの姿は、ゆうりと同じく平安時代の陰陽師の生まれ変わり。
いつもカエル印のパンツを履いており壊レ丸から「かえるぱんつ」と呼ばれる。
非常にハイテンションでゆうりのことが大好き。
入部したその日から初対面のゆうりに好意を示しており積極的にアタックしている。ゆうりのことが恋愛的な意味で好きと明言されており、「女の子の一番大切なもの(※髪の毛)」を捧げようとしたり「私の身体は先輩だけの──」と言い出したり言動はかなり暴走気味。好きな理由については「運命の出会い」と語っていた。
ゆうりからは嫌われていないがかなり苦手がられ、陰陽道同好会は「バカップル」とからかっている。
対照的に壊レ丸のことは大嫌い。「下品下劣おまけに下種」で略して「下々々」と呼ぶ。
ゆうりと同じく陰陽師の生まれ変わりであり高い呪力を持つ。
能力は「破師器の皿」。ヤスナの高い呪力により式神や妖物を強制的に調伏させ従わせる。
ヤスナは壊レ丸のことを知っているにもかかわらず、逆に壊レ丸はヤスナの前世に覚えがないなど謎が多いが……。
|
+
|
「はじめまして 何もない君」 |
前世は陰陽寮に所属する保人という少年。
壊レ丸が正体を掴めなかったのは生まれ変わって性別が変わっていたからである。
元々身寄りがないところを拾われ陰陽師となった。その経緯から自身が陰陽師であることに対して神経質な高いプライドを抱く。
そんなこともあり高潔な陰陽師である藍璃に片思いしていた。その反面人間性に難がある癖に藍璃と結ばれた壊乱丸のことを嫌っていた。
そんな2人への感情から心に闇を抱いていき、最後は壊乱丸を殺し藍璃を手に入れようとしたほどだった。
しかし壊乱丸の呪法により諭されたことで改心。藍璃への恋心も吹っ切れ「もし生まれ変わったのなら藍璃と同姓になり親友として支えたい」と口にしていた。
だがこの数日後、保人は強大な怪異と戦い命を落とすこととなる……。
結局女の子に生まれ変わってもゆうり(藍璃)が大好きであり、最終回ではゆうりを同性婚出来る国に連れ込もうとしていた。
なおヤスナはゆうりと出会う前まではとても暗い性格だった。
幼くして両親を亡くし引き取り人である祖父には冷たく接され何より前世から来る違和感に押しつぶされそうになっていた。
そんな時十二天将の天空と出会い、前世を教えられ、運命の繋がりを持つゆうりに恋をするようになった。
|
十二天将
3巻から5巻までで展開された十二天将編に登場する十二体の式神。作風が作風なので十二体のうち十体が女の子の姿をしている。全員エルフのような耳をしているという共通点がある。
元々は平安時代に壊乱丸がモテるために契約を交わした最強の式神たち。壊乱丸と共に封印されていたが、壊レ丸とゆうりのうっかりミスにより現代に解放された。そのため十二天将編では各回で十二天将にばったり会い、再び契約するためにゆるく戦うという流れになる。
終盤では十二天将の中でも特に凶悪な五帝神との戦いとなった。
なお作者のミスにより何体かは名前が間違えられている。読者からのお便りが来るまで気が付かなかったらしい。
●白虎
作中で初めて登場した十二天将で”金”の属性を持つ。黒髪ショートの男勝りな少女の姿をしている。
即断即殺を信条とした戦いが大好きな十二天将。作中で十二天将が全て解放された際も、壊レ丸と戦うためにわざわざ彼の元に戻って戦いを挑んできた。自分を倒した壊乱丸が呪力を半ば失った人形の姿になっているのが許せないらしい。
粗暴な性格だが趣味は意外にも野花の鑑賞。とある回では微笑みながら一日中庭の花をながめていた。
顔だちは少年っぽいが案外スタイルがよく水着を着用した際は周囲の視線を集めている。
能力は「虎金爪」。”金”の属性により生み出す薄く伸縮自在の爪で相手を切り裂く。
●太陰
同じく”金”の属性を持つ十二天将。幼女の姿をしている。
「ナリ」が語尾の悪戯が大好きな女の子。自分の能力を悪用して周囲を混乱させ楽しむのを好む。大変な悪食でもあり登場するシーンでは大抵何か食べている。
作中では能力を使った間違え探し勝負で壊レ丸に挑む。最後はゆうりに化けるが記憶まで読み取れることが仇となり、ゆうりが壊レ丸に絶対ばれたくない想いをばらそうとしたため、ゆうりに蹴り飛ばされた。
能力は「写奪鏡」。鏡に写せさえすればあらゆるものが能力や記憶含めコピー可能というチート能力を持つ。そのため壊レ丸からは「ある意味最も恐るべき式神」と評され、平安時代は壊乱丸の姿を写し戦っていた。
●天后
“水”の十二天将。金髪で派手なメイクのお嬢様スタイル。
現代に来て性格が変わってしまった式神。平安時代はソバカス・糸目・ゲジ眉の地味な田舎娘風の外見をしていた。優しく健気だったらしく壊乱丸の掲げる現世制覇の野望にも好意的で献身的にお世話をしていた。
だが現代に来てメイク術を知り美貌で周囲の注目を集めることにハマってしまう。その結果外見もド派手になり性格も「ですわ」口調の高慢なものになった。現在はミスコン荒らしとして各地を転々としている。
作中ではプールで偶然壊レ丸たちと出会い、ゆうりにミスコン勝負を挑む。
能力は「武双翼」。自身の放った水滴を浴びた者の気力を操作する。本来は戦場で士気を高めるのに利用されるが、本編ではミスコンの観客を操り点数を上げるために使った。
●朱雀
“火”の十二天将。初登場時はヤスナの「破師器の皿」の力で彼女の式神になっていた。
ぼーっとした表情のマイペースな性格。非常に気まぐれであり周囲のことは特に考えず思い付きで行動することが多い。実はヤスナの元から逃げようと思えば逃げられたのだが、彼女と一緒にいるのも一興かと思い、壊レ丸を裏切っていた(その性格を知っていたのか壊レ丸もあまり気にしていなかった)。
壊レ丸との再契約後は新しい趣味であるネットオークションをのんびり楽しんでいる。ある回ではゆうりの学校に潜入するため体操着をパクって着ていた。つけていないのか、胸に何かが浮き出ていると捉えられるコマがある。
能力は「火彗意羽」。名前通り炎の鳥を操ることが出来る。ただし意思を持つ火であるゆえに朱雀の狙いが分かれば躱しやすく、壊レ丸にそこをつかれ敗北した。
●騰蛇
“火”の十二天将。頭に笠を付けた小さな女の子の姿をしている。
慎重だが気の弱い性格。現代では見かけない科学製品が多いためビビっている。
現代復活後は朱雀と共に活動していた。しかしマイペースな朱雀がひとりで勝手にどこかにいってしまったため、仕方がなく公園を根城としている。現世にビビッて公園に引きこもっていたところを自身の能力で公園を歪んだ空間にしてしまい巷で噂の怪談となっていた。
能力は「羅招黒焔」。負の感情を穢れに変換し空間を侵食する。邪気は臨界値を超えると”穢れの門”へと姿を変え魑魅魍魎を呼び寄せる。
●勾陳
“地”の十二天将。髪を結って片メガネをかけたいかにもな委員長ルック。「~ゆえに」が口癖。
堅物でそれゆえに融通が利かず暴走気質。元々”地”の式神なだけあり自然を愛していたが、現代に蘇り、環境破壊された地球を見て病んでしまう。そして生真面目ゆえに「私が何とかしなければならない」と固執し自身の力で自然豊かな土地から人間を追い出そうとしていた。
「真面目な人ほどキレると手が付けられない」を体現している。最終的には壊レ丸に「呪術で因果を歪め環境を正すのは環境破壊と変わらない」と説かれ彼の元に戻る。その後はボランティアをしたりNGOに入ろうとしたりしていた。
能力は「龍勢桂鉾」。地脈を操り相手を石化させる呪法を放つ。ただでさえ石化という一撃必殺能力を持った物騒な技である上に勾陳はキレると見境なく放ってくるため非常に危険。
●六合
“木”の十二天将。魂魄のみで実態を持たない。
悪戯好きな式神で同じく人騒がせな太陰と比べると悪意が強い。魂魄だけの存在であるため肉体を求めている。
能力は「桔梗印」。憑依した相手の額に印をつけ、その相手の陽と陰の気を逆転させる。つまり憑りつかれた人間は無意識に周囲を傷つけるような言動をとってしまう。
作中では本来ヤスナを狙っていたが偶然が重なりこよりに憑依する。そうしてこよりは悪意なく壊レ丸たちに暴力を振るうように。壊レ丸がこよりには弱く手を出せないことから苦戦し、ゆうりからは「対壊レ丸限定ならある意味最強」と言われた。
最後はヤスナの身体を奪おうとこよりから出たところを壊レ丸に捕まった。そして魂魄を無理矢理カラクリ人形に押し込められるというお仕置きを受けた。
●天一
“土”の十二天将であり五帝神のひとり。白い学ランを着用した少年。
プライドが高く傲慢な性格であり自身の力に高い自信を抱いている。そのプライドの高さから、既に壊レ丸に破れ再契約した十二天将を「回収組」と言って見下している。
能力は不明。というか作中では噛ませ犬ポジ。「我が究極の奥義呪法」で壊レ丸と正面から戦おうとしたが、壊レ丸にペースを乱されまともに戦わせてもらえなかった。そうして調子を崩されているうちに、白虎・朱雀・勾陳・六合の武闘派十二天将に袋叩きにされた。
その後は壊レ丸に強制的に再契約させられ情報を吐かされるという情けない目に遭っていた。
●太裳
“土”の十二天将であり五帝神のひとり。金髪ロングヘアで口元から下を黒いマントで隠した不気味な姿をしている。
十二天将の中でもクールでストイックな性格。強さを純粋に求め常に高みを目指す求道者。単純戦闘力は青龍に並んで高く、壊レ丸が天一の時と同じく十二天将による袋叩き戦術を用いたところ返り討ちに遭った。
格闘技オタクであり趣味はボンパイエ。
能力は「無装脚」。呪力を込めた脚から衝撃波を放つというだけの技だが磨きあげられた太裳の技術により4対1でも圧勝する強さを持つ。
作中では武力対決では勝てないと判断され「蹴りといえばゆうり」ということでゆうりが戦うことになる。話し合いの末「壊レ丸を毬とした蹴鞠勝負」が行われ、ゆうりのしなやかな蹴り姿に「きゅん」を来て敗北を認めた。
外見のせいで分かりにくいが実は女性。マントの下はさらしを巻いたおっぱいの大きなお姉さんである。
●玄武
“
水”の十二天将であり五帝神のひとり。袴をまとった大人の女性。
物静かな五帝神の参謀役。天一が壊レ丸にハメられあっさり敗北した際は原因を冷静に分析していた。
……が、その正体は美少年大好きの
腐女子。壊乱丸のような美少年が窮地に陥る場面を見るのが大好きであり、それだけのために五帝神に参加した。キャラクター紹介曰く
「思慮深く戦略に長けるが煩悩が全てに勝る」とのこと。
ゆうりを誘拐した五帝神を追う壊レ丸の足止めを担当したのだが、最後は壊レ丸の苦悶の表情を堪能したので満足して再契約された。ただ足止めと時間稼ぎには十分成功していた。
能力は「幻術結界」。霧の囲みにより相手を幻術に誘い込み、その中に閉じ込める。
●青龍
“木”の十二天将であり五帝神のリーダー格(表向きは)。
逆立った髪の毛に半袖短パンというガキ大将のような容姿。子どもの姿をしているのは壊レ丸に力を奪われたことが原因であるらしい。
喧嘩好きであり「壊レ丸を壊乱丸に戻したうえで叩きのめす」ということを目的に五帝神をまとめている。そのため戻すことが出来る蘆屋藍璃の復活をもくろんでおり触媒としてゆうりを誘拐した。
外見通り子供っぽく暴力的な性格。粗野であり他人を傷つけることを何とも思っていない……というか、自身の行動を「子供の戯れ」と評している。
ただし相当なアホの子であり、特に何も考えず行き当たりばったりで動いている。ゆうりにそのことを突っ込まれた際には「明日のことは明日考える」と開き直っていた。
能力は不明。一応キャラ紹介では「呪力を龍の形に変える」と言われていた。しかし最終決戦で真の黒幕である天空に裏切られたためまともな戦闘シーンが無かった。
太裳と同じく実は女性。奪われた力を取り戻すと大人の姿に戻り、十二天将いちの爆乳になる。ただし容姿は子供の姿を縦に伸ばしただけである。
●天空
“土”の十二天将であり五帝神のひとり。帽子をかぶった優男風の少年の姿をしている。そして十二天将編のラスボス。
一見穏やかで優しげだがその実何においても他人事でどこかつかみどころのない男。さらに目的のためにヤスナのトラウマを突くなどえげつないところもある。
初登場時はとある目的のため普通の少年を装ってゆうりの前に登場。その屈託のない姿に普段壊レ丸のせいで心穏やかでなかったこともありゆうりもときめいていた。
2回目は五帝神として登場し青龍の参謀として仕えていた。彼が五帝神であったことにゆうりは結構驚いていたが天空は笑ってすましていた。
能力は因果律の操作(正式名称不明)。物事の因果を歪めてあり得ないことを引き起こすというある意味最強の能力。因果を歪めるためには対象と天空の間にある程度の因果が必要になる。
因果律の操作により天空は全ての呪術を無かったことにすることが出来る。
五帝神の参謀役であったが、十二天将編終盤にてリーダーである青龍を裏切り野望を明かす。
その目的はゆうりの因果を操作することにより彼女の前世である藍璃を蘇らせること。そしてそれにより「藍璃はゆうりの前世」という因果をなかったことにすることで、その因果があるからこそ生まれた存在……つまり現代に蘇った壊レ丸を消滅させようとする。
それすら本心を掴ませないためのフェイクであり、真の目的は「魔神壊乱丸」の復活。
上述の通り壊乱丸の中には魔の力を宿した「魔神」の力が眠っているがそれを蘇らせようとした。
その他登場人物
●奇門風后
6巻に登場した元・壊乱丸のライバルである不老不死の少年。白銀髪のロングヘアをしている。
元々は壊乱丸と同じ時代の陰陽師。壊乱丸と妙に張り合い絡んでいたが男に興味がない壊乱丸には相手にされていなかった。
ある時壊乱丸に勝つため自らに不老不死の禁呪を埋め込み、それから現代まで暮らしていた。なお本人は後先考えずに不老不死になったことをかなり後悔している。
現代では喫茶店を営んでいたがそこで壊レ丸たちにばったり再会する。メイド型の隠幽と執事型の至尊の2体の式神を使役する。
流されやすく振り回されやすい性格。
壊乱丸のライバルを自称しているものの本人には相手にされずその度になんとか絡もうとしている。現代で再会した際にはカッコよく登場したにもかかわらず壊レ丸に存在を忘れられていた。
また微妙に空気が読めずウザいところがありしかも本人は無自覚。なので壊レ丸には「絡むと碌なことがない」と言われていた。
その反面不老不死ということで心に闇を抱えているところがある。
長い時間を生き過ぎたことや何度も親しい人間との別れを繰り返したことで本人も無自覚的だが心をすり減らしているところがある。作中ではゆうりに恋をして彼女も不老不死に引き込もうとしていた。
その境遇からか、本作では唯一となる壊レ丸が気遣いを見せた男性キャラクターである。
夢を見たわ 過去か未来か
自分か他の誰かの夢かさえ区別がつかなかったけど……
その夢はなんだかとても楽しかったから────
ねばーえんでぃんぐ!
追記・修正をお願いします。
最終更新:2026年09月21日 01:19