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俺は何度でもお前を追放する

登録日:2026/10/08 Thu 07:18:22
更新日:2026/10/08 Thu 07:21:51NEW!
所要時間:約 ? 分で読めます







これでいい……

ノノア

俺を恨むなら恨んでくれ

憎むなら憎んでくれ

お前をここから追放することで


あの魔王を死に導けるのなら!!




「俺は何度でもお前を追放する」は、『小説家になろう』及び『カクヨム』に投稿されているネット小説である。作者は長谷川凸蔵。



あらすじ


魔王の侵略が進む黒雲に覆われた世界のとある宿屋。
パーティー「竜牙の嚙み合わせ」の【会計】であるノノアはリーダーである【剣豪】エリウスにより、役立たずだからと追放を命じられた。
メンバーである【聖女】レナと【豪槍】ファランもまたレナの追放には賛成だった。
わずかな餞別として低級の傷薬を渡されたノノアは渋々とパーティーを離れていった。

その後、自室にてエリウスは一人苦悩する。
だが、それは魔王を撃ち滅ぼすためにどうしても必要な事でもあった。
何故ならば、エリウスの持つスキル『導』の本に記載された「因果」だからだ。


概要

出だしこそ、典型的な追放モノの作品ではあるが、
その実態は 追放モノのテンプレにループモノの定番テンプレ要素を組み込んだ作品であり、追放「した」側が主人公を務めている 一風変わった作品となっている。
スキルの概念を持つ剣と魔法の世界など、なろう系らしい要素を持ちつつ、
果てしないトライアンドエラーを繰り返して、有効なフラグを構築し、失敗したら次のループへ知識を持ち越していくなどループ作品の王道とも呼べる展開が描かれていく。
物語序盤はループモノの要素が強く、中盤から追放モノの要素が表立って出てくるようになり、終盤からは追放「された」側の視点も描かれていく。
長谷川氏曰く『魔王討伐RTAだと思ったら、勇者育成SLGだっただと!?』との事。*1

原作小説は全30話程の中編作品であり、短く纏まった良作として知られている。
白泉社の漫画アプリ『マンガpark』にてコミカライズも連載された。こちらも全4巻程と短め。

なお、カクヨム版はなろう版から追加エピソードの追加など再編集が行われており、一部のキャラの名前もコミカライズに準拠している。
このため、コミカライズ版から入った人はカクヨム版から入る事が作者直々に推奨されている。

ちなみに、原作である小説版のカクヨムでのタイトルは「俺は何度でもお前を追放する ~ハズレスキルがこのあと覚醒して、最強になるんだよね? 一方で俺は没落してひどい最期を迎えるんだよね? 知ってるよ、でもパーティーを出て行ってくれないか~」と、なろう系の例に漏れずかなり長い。
一方でなろうでのタイトルは「俺は何度でもお前を追放する~導きの本、希望の栞~」となっている。
コミカライズ版でのタイトルはメインである「俺は何度でもお前を追放する」のみとなる。


登場人物


  • エリウス
主人公。Sクラスパーティー『竜牙の嚙み合わせ』のリーダーで【剣豪】スキルを持つ。
魔王が世界に出現した年に生まれ、父親と剣の師匠を魔王討伐の戦いで失っている。
魔王を打ち倒すため剣の修行に励み、15歳の時にスキルを授かるが、その夜にクロを名乗る男と出会う。
「実質5年で魔王を倒せられる」というクロの誘いを受けるが、直後シロと呼ぶ男が現れ、
「10年はかかるが生き地獄を体験せずに済む」との制止を受けるも、結局クロの取引を受け『導』の力を得た。
しかし、それは魔王を倒すための果てしないトライアンドエラーを繰り返すという地獄のループの始まりでもあった。
そのループの中で『導』のルールを徐々に知っていき、やがてノノアの存在こそが魔王を打ち倒す鍵である事も知り、
以後は魔王討伐のために敢えて彼女を追放し続けるという修羅の道を歩むこととなる。

  • ノノア(なろう版:エレイン)
ヒロイン。【会計】スキルを持つ剣士の少女。『竜牙の嚙み合わせ』の立ち上げから1年後に、噂を聞きつけ加入を願ってきた。
戦闘力は低くスキルも後方支援向きであるなど、後に役立たずだからとパーティーを追放されるが、その矢先にスキルの真の能力に目覚め名を馳せていくようになる。
その一方で、『竜牙の嚙み合わせ』は有能な人材を自ら手放した愚かなパーティとして瞬く間に凋落していく事に…
と、追放モノの王道を行く身の上となっている。

エリウスは『導』により、彼女の存在こそが魔王討伐に必須と確信しており、何としても生き残らせ、そして何度もパーティから追放させていく。

  • レナ
教会で働くシスター。【聖女】のスキルを持つ。
八歳の頃に両親を魔王軍に殺された事で心を閉ざし、親族からも教会へ捨てられたが、神父や孤児たちとの出会いにより少しづつ元気を取り戻していった。
当初は【聖女】のスキルにより戦いに巻き込まれる事を恐れていたが、エリウスが手傷を負った事がきっかけで治癒魔法を使用。
それを見たエリウスの願いにより、『竜牙の嚙み合わせ』へと加入する。

しかし、ノノアが加入してからは彼女に嫉妬心を見せるようになり、やがてノノアの追放を進言するようになる。
そしてノノア追放後は次第に心を擦り減らしていき…

  • ファラン
【豪槍】のスキルを持つ槍使い。エリウスの最初の仲間。
エリウスの十回目のやり直しにおいて、『導』にて青い文字で表記された事から重要なパーティメンバーである事が発覚する。
エリウスの相棒的存在ではあったが、後に戦いの激しさが増していく事からとノノアの身を案じて、レナによる追放案に敢えて賛成する。
その後、ノノアが覚醒してからは一人パーティから脱退した。

  • クロ
エリウスが成人となった日の夜、夢の中に現れた謎の人物。名乗った名前の通り黒い服を着ている。
魔王が死ぬことを望み、エリウスに確実に魔王を倒せるという取引を持ち掛ける。
直後のシロの警告もあり、エリウスは半信半疑だったが多くの人間たちの犠牲を抑える事が出来るならと結局取引に応じた。

  • シロ
エリウスの夢に現れたもう一人の男。こちらは白い服を着ている。
クロを自分に都合の良いことしか言っていないと危険視し、エリウスを止めようとした。
魔王を倒すという目的自体は同じだが、クロ曰く「シロのやり方だと10年かかるが、ボクのやり方だと実質5年だ」との事。
前述の通り、エリウスは犠牲を抑えるためにシロの警告を無視しクロの取引に応じてしまう。


用語


  • 『導』
クロから与えられた謎の本。
その能力の正体は「エリウスが15歳から20歳までの五年間の人生を何度でもやり直す」というもの。
エリウスは20歳には理由は様々だが必ず死んでしまう事態を迎え、その次に15歳の成人の儀を終えた日の後をやり直していく。
本にはエリウスがその周回で経験した出来事が自動で記載される。

+ 『導』のルール
  • 赤い文字
魔王討伐のための必須事項。要するに攻略に必須なフラグ。
「自らパーティを立ち上げる」「聖女レナと邂逅」「(レナと邂逅した後に)手傷を負う」
などが該当する。

  • 青い文字
必須ではないが重要な事項。
ファランの加入の他、【飛竜眼】ニックに【剣士】ブランドンの加入も該当する。
ただし、青字の三人のうち二人以上を加入させると黒い文字が出てしまうなど、成功率は少々不安定。
ファランを常に選ぶようになったのは彼が一番安定しているからである。

ノノア加入後には次々と青文字が記されるようになる。

  • 黒い文字
選択の失敗を示す色。これが出ると、後には何も記載されなくなる。
主な失敗は「王国軍に入隊」「他のパーティメンバーに加入する」「『導』の能力を他人に打ち明ける」「仲間を作らず自らをとことん鍛え上げる」「旅に出ない」「仲間にハズレメンバー*2を加入させる」など。


  • 【剣豪】
エリウスが授かったスキル。成長すると【剣聖】になるらしい。
エリウスの父も【剣豪】スキルの持ち主だったが、成長して【剣聖】となった。

  • 【聖女】
レナが授かったスキル。治癒魔法を行使する。
教会への寄進や人助けなど「善行」を積む事で成長する。

  • 【会計】
ノノアが授かったスキル。店でのやり繰りなど、金銭面で大きな潤いを得る。
このスキルの力により教会へ多大な寄進が出来るようになった。
直接的な戦闘には向かないハズレスキル…と思われていたが?

+ ネタバレ注意
  • 【数字の支配者】
【会計】スキルの真の能力。
動物の体重や大気の成分、気温や速度など、ありとあらゆるものの数字が見られるようになる。
覚醒したノノアは魔王討伐の中核を担う重要な人材へと成長した。


  • 魔王
作中世界の巨悪。出現してからは黒雲で国が覆われており、エリウスなど若者たちは青空を知らずに育った。
魔物を使役し、王国軍が討伐へと向かう…など、テンプレ的な役回りの悪役。

  • 希望の大樹
ノノアが生まれ育った村に生え育った大きな樹。
魔王軍が刈り取りに襲撃した際はエリウスの父が命を懸けて戦い、大樹は刈り取られたものの村人たちは助かった。
ノノアが『竜牙の噛み合わせ』に入りたいと願ったのも、恩人の息子であるエリウスに恩返しがしたかったからである。




俺は何度でもこの記事を追記・修正する―

何回死んでも、やり遂げてみせる!!



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最終更新:2026年10月08日 07:21

*1 漫画版2巻あとがきより

*2 作中では斧使い、僧侶、盗賊などが該当。