アバター(山田悠介)

登録日:2012/09/09(日) 11:50:26
更新日:2021/03/09 Tue 18:22:51
所要時間:約 3 分で読めます




山田悠介の小説。


当時アバターが流行っていたモバゲータウン等をはじめとするSNSが題材。


架空のSNS「アバQ」は多くの学生達がハマっているサイトであり、アバQでレアなアバターを集めた者は現実世界でも多大な崇拝をされるレベル。

主人公の道子は高校2年生で念願の携帯を購入してもらったが、それを知ったクラスの女王の妙子からアバQの招待メール(事実上の脅迫メール)を送られる。
妙子に逆らえる筈もなく登録する道子。

最初は何気無しに見ていたが、ある日超レアアバターが当選し、その瞬間から道子の運命は変わっていく……。


一応映画化している。










◆登場人物

  • 阿武隈川道子
通称アブコ。
父親は既に他界しており、母子家庭。

顔が不細工でいじめられっ子だったが、ある日アバQでレアアバターを入手、
そしてアバQのアバターコンテストでトップの栄誉に輝いた事により、本気で世界を支配しようと企む。

アバターを買う金は序盤は親や知り合いのおじさんの携帯を借りて招待状を送るという涙ぐましい方法で集めていたが、
途中から援交詐欺や信者からのお布施、そして最終的にはアバターの為なら殺人すら行うように。

ガスマスクのアバターが気に入ったから現実の信者達にもガスマスクを装備させるという謎のセンスを持つ。


  • 阿波野妙子
クラスの女王で、教師が見ている所では優等生だが見ていない所ではいじめっ子等と計算高い性格。
当初アブコの事をいじめていたがアブコが力を付けてからは失脚、転校を余儀なくされた。


  • 西園寺真琴
クラスで不気味がられている存在。彼女もまた妙子からいじめられており、妙子に対抗しうる才能を秘めたアブコに接近し、参謀として暗躍する。



序盤はまだしも途中から段々と非現実的になり、放火や暴力といった犯罪行為も躊躇わなくなるアブコとその信者達。
主にアブコや真琴が次々に考える所謂スイーツ脳が溢れる作戦が見所。

ただ、伏線等はあまり無く、割と淡々と物語が進む点が気になる所。最後もアッサリ淡白に終わる。
むしろ、現実のアバター廃人達を皮肉ったという印象が強い作品である。

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最終更新:2021年03月09日 18:22