海中に生息する魔物。分類的には業魔の魔族。体色は緑色で甲羅と水かき、頭の皿を持ち、主に群れで海中に生息している。本体性能はあまり高くは無いが海中を自由に泳ぎ回る魔族というだけでも陸棲種族にとっては危険であり、更に道具なども利用するためなかなか厄介である。また、短時間なら地上でも活動できるため陸ならば安全というわけでもない。ただ知能がそんなに高いわけでは無いため稀にいる突然変異でなければ特筆するほど危険というわけでは無い。多産多死であるため世代交代が早く、結構地域差がある。実はゴブリンやオーガの近縁種。
地域差の例
- 深淵純血型
深淵から落ちてきてから歴史が浅く、世代交代や交雑をまだ経ていないタイプ。上記の基本的な姿そのままの容姿。クココッチとはこのタイプが使う独自言語(皿を叩いて発音するため水中でも使用可能)による自称である。
- 秋津列島型
秋津列島に適応したタイプ。他より小柄で力が弱いが悪知恵がはたらく。ほかは純血型に似る。現地語で河童と呼ばれる。余談だが、名前に反して河に住むことはほとんどない。
- 南螭型
南螭地方沿岸部に適応したタイプ。甲羅と皿が増えて鱗状に全身をカバー、鋭い鉤爪を持ち戦闘能力は高い。ただし知能は低め。現地語で水虎と呼ばれる。
- トロールラント型
トロールラント諸島に適応したタイプ。防寒に有利な皮下脂肪で肥え太り他の亜種より大型。知的種族には組みついて押し潰すように攻撃するしてくる。寒い海を避けて内陸の河に登ってくる姿が時たま見られるため、現地語でリバーインプと呼ばれる。
- クンペル海型
クンペル海に適応したタイプ。古代にはルドルフ1世のような突然変異の魔王に率いられメシェレウ海を股にかけて活躍、ウェモン地方の古代文明を衰退に追い込むなど猛威を振るったが、アヴェントゥラによりその魔王が討たれたために勢力が衰退し今では見る影も無い。皿は大きくて無数のヒダを持ち、海水を蓄えられるので陸上活動時間が長い。クンペル海は多くの文明圏に面しているので呼称はまちまち。