金山が見つかり、それが一部で、知られるようになって。
商人や鉱夫が来るようになった。
そこまではよかった。
この地域の酒場はすべて混雑して。
うちの店もそれはもう大繁盛で。
商人や鉱夫が来るようになった。
そこまではよかった。
この地域の酒場はすべて混雑して。
うちの店もそれはもう大繁盛で。
けど、それは長くは続かない。
他国の大手商人が、大きな酒場を開いた。
それに負けじと、他の酒場が踊り子を、曲芸師を、歌い手を、詩人を、とにかく娯楽人を早い段階で雇った。
うちはあっという間に飽きられて、さびれていった。
元気に接客して「フィフィちゃん」と呼ばれて。
それでも客は減り続けた。
それで、あたしは両親に許可をもらって、他の店を見に行くことにした。
他国の大手商人が、大きな酒場を開いた。
それに負けじと、他の酒場が踊り子を、曲芸師を、歌い手を、詩人を、とにかく娯楽人を早い段階で雇った。
うちはあっという間に飽きられて、さびれていった。
元気に接客して「フィフィちゃん」と呼ばれて。
それでも客は減り続けた。
それで、あたしは両親に許可をもらって、他の店を見に行くことにした。
他の店で見る見世物はそれはそれは鮮やかで。
踊りはみんなを楽しませて。笑顔にそして酒をおいしくする。
曲芸師は、この辺じゃ見れられないちんちくりんな服を着て何をやってるんだかもわからない。けどそれが楽しい。
何をやってるんだか理解したい!と思ってしまう。
歌い手は心を癒やし、詩人がそれに合わせて楽器を振るう。
そんな光景を見て、これは悔しいけど負けるなって思った。
踊りはみんなを楽しませて。笑顔にそして酒をおいしくする。
曲芸師は、この辺じゃ見れられないちんちくりんな服を着て何をやってるんだかもわからない。けどそれが楽しい。
何をやってるんだか理解したい!と思ってしまう。
歌い手は心を癒やし、詩人がそれに合わせて楽器を振るう。
そんな光景を見て、これは悔しいけど負けるなって思った。
そして、どうにかしないとって。あたしが店を持ち直さないと!
そう強い心から胸のうちから、願った。
それで、見たものの中で一番あたしが理解ができる、まだ真似できるかもしれない。そんな踊りに目をつけた。
そう強い心から胸のうちから、願った。
それで、見たものの中で一番あたしが理解ができる、まだ真似できるかもしれない。そんな踊りに目をつけた。
そして、昼は必ず広場に行くようになった。
最近ここは景気がいい町だとか、なんとかで、そういった人種の人が夢のため、何かを披露するようになった。
あたしはそれを目に焼き付けて、夕方には練習。
何度も何度も見様見真似で踊って。ステップも間違っていてもそれでも踊って。
夜は酒場で接客。
少し見れる物になったかもしれないタイミングでステージのスの字もない床で踊り。
観客、お客さんに笑われたって笑顔で踊った。
だって、やるしかなかったから。
ナイナイ尽くしの中で、客を呼べるとしたら私だけだから。
夕方の練習成果を夜に見せて。
最初は「ちんちくりん」だの、「不格好な踊り」だの言っていた客も何度か踊っていくうちに次第に「頑張れ」って変わっていく。
そしたら今度は巻き込んじゃえってなっていって。
部屋にしまい込んでたタンバリンを取り出したり、お客さんの手拍子に合わせて少しズレたステップを踏むようになっていった。
そうして、何度も、いくつもの夜を繰り返すうちに、次第にうちの酒場に、曲芸師や大手の商人の店に取られた客が少しづつ戻り始めたのだった。
最近ここは景気がいい町だとか、なんとかで、そういった人種の人が夢のため、何かを披露するようになった。
あたしはそれを目に焼き付けて、夕方には練習。
何度も何度も見様見真似で踊って。ステップも間違っていてもそれでも踊って。
夜は酒場で接客。
少し見れる物になったかもしれないタイミングでステージのスの字もない床で踊り。
観客、お客さんに笑われたって笑顔で踊った。
だって、やるしかなかったから。
ナイナイ尽くしの中で、客を呼べるとしたら私だけだから。
夕方の練習成果を夜に見せて。
最初は「ちんちくりん」だの、「不格好な踊り」だの言っていた客も何度か踊っていくうちに次第に「頑張れ」って変わっていく。
そしたら今度は巻き込んじゃえってなっていって。
部屋にしまい込んでたタンバリンを取り出したり、お客さんの手拍子に合わせて少しズレたステップを踏むようになっていった。
そうして、何度も、いくつもの夜を繰り返すうちに、次第にうちの酒場に、曲芸師や大手の商人の店に取られた客が少しづつ戻り始めたのだった。