世界の神話 ～アルカナ神話編～ - アルカナアリアwiki

『世界』の出立

　むかーしむかし、遠い昔。大魔王によって世界は支配されていました。その大魔王はゾンビのような能力を持っており、そのちからを使って古の大帝国を乗っ取ってしまったのです。彼の大魔王によって人々は虐げられ、苦しみ続けていました。
　話は変わりまして、大魔王の支配する土地の辺境にとある少女が住んでいました。彼女は生まれながらに勘が鋭く、その日の天気や人の嘘を良く言い当てました。村人たちもそんな彼女の勘をよく頼っていました。しかし、そんな彼女にも悩みがありました。自分の勘が如何に鋭くても、村人たち最大の悩みの種である大魔王の問題はとても解決できなかったからです。そうして過ごしていたある日、彼女は不思議な夢を見ました。夢の中で少女は、天高くから地上の人々を見下ろしていました。人々は皆仲良く暮らしていましたが、ある日、大魔王が現れて、その幸福を奪い去ってしまいました。悲しんだ彼女は自らの分身を送り、人々を助けることにしたのです。そうです、彼女は大魔王を打ち倒すために地上に降りてきた神の分け身だったのです。目が覚めた彼女は自らに大魔王を打ち倒すちからが備わっていることに気づきました。目を瞑ることで、知りたい未来がわかるようになったのです。自らの使命に気づいた彼女は、早速旅に出ることにしました。これ以上人々が大魔王に虐げられるのは我慢ならなかったからです。こうして、予知をつかさどるアルカナの主神、『世界』は旅立ちました。

『太陽』の蜂起

　大魔王の支配するとある土地にて、人々による大きな反乱がおきました。どうやらとある男が支配者たる魔族を打ち倒し、それに同調した人々によって数多くの魔族が滅ぼされてしまったのです。この時、最初に魔族を殺した男こそが『太陽』でした。
　『太陽』は常日頃から自らが魔族によって支配されていることに非常に苛立っていました。しかし、無計画に反乱しても何もできず殺されるだけだと考えていたので、普段は言葉によって盾突くだけに収めていたのです。不満を感じながらも過ごしていたある日、転機が訪れます。なんと、とある魔族が子供への罰の加減を誤り、殺してしまったのです。『太陽』は子供が死んでしまったことに激しく怒りました。そして、その怒りのまま件の魔族を縊り殺したのです。怒りが落ち着いた時、『太陽』は最早後戻りはできぬことを悟りました。そこで、ともに暮らしていた人々に声をかけ、魔族への反乱を決行することにしたのです。その反乱は思いの外うまくいき、遂に『太陽』によるレジスタンスが成立するに至りました。

最後の執念

　見事、反乱軍は大魔王を打ち倒しました。しかし、大魔王の執念は尽きませんでした。奴は最後の力を振り絞り、『正義』とその配下を乗っ取ったのです。乗っ取られた『正義』は反乱軍に攻撃を仕掛け、勝ったと思って油断していた反乱軍は大混乱に陥りました。不意を打たれたことと仲間に刃を向けることの抵抗感により反乱軍は苦戦しましたが、最終的には数の差によって乗っ取られた『正義』をどうにか打ち倒しました。しかし、この勝利によって喜んだ者は誰一人としておりませんでした。こうして、長きにわたる大魔王との戦いは、終わりを告げたのです。