カオスファンタズマ Re:慟哭篇 隙間録ログ①

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(※第66層攻略後


― エントランス「円環の間」 ―


転移クリスタルからエントランスへと帰還したプレイヤーたち。
最初に第66層へ挑戦したプレイヤーは30人以上に及んでいたが、帰還者はその半分を満たさなかった。
普段であればオーディエンスがプレイヤーの凱旋を祝うものだが、今回は、違う。
物々しい沈黙に覆われ、誰もが閉口していたのだった―――――


メトロ「……!ネモちゃん…っ……!(親友の帰還を不安そうに祈っていたが、無事帰ってきたことに気づいて駆け寄ってくる)……大丈夫…?怪我…してない……? 」

ネモ「…う、うん……ボクなら、大丈夫…ボク"なら"……(大規模なVRMMORPGへの興奮によって熱狂の声が絶え間ないエントランス。それが、まるで嘘のように静まり返っている異様な光景に得も言えぬ表情を伺わせていた) 」

草加雅人「……一体何が起きている…?こんな事は『運営』から何も聞いていないのだが…? 」

セレディオムニバス)「――――――― プレイヤーの諸君 「ゲーム」は楽しんでくれたかな? (重苦しい空気に細やかな凱旋を送るかのように、縁トラスに広がる大きな映像クリスタルのモニターにあの若いゲームマスターが再び映し出された) まずは、第66層攻略ご苦労様。生還したプレイヤー諸君に私自ら賞賛を与えよう。 」




フレイミス「…………「楽しんでるか」だと…?(頭上に映る人物の快活な言葉に反し、重く静かな囁きを零す) 」

浮世英寿「……笑えない冗談だな。こんなのが楽しいと思えるほど俺たちの神経は腐っていない。今まで会ってきたゲームマスターの中でも、アンタは心底反吐が出る。これがお前たち『運営』の意向なのか? 」

エリノラ「…違う……そうじゃない……っ…!(両拳を握りしめ、頭上に映るセレディを睨み上げる) ゲームマスター…!私たちが聞きたいのはそんなことじゃない…!どうして……どうしてプレイヤーのみんなからアバター権限を奪取して、本物の肉体で攻略戦に挑ませようとしたの…!?そんなことすれば…みんなの命を保証するものなんか何もないって、わかるはずでしょ…!?たとえ傷つくようなことがあったとしても…"ゲームで人が死亡する"なんてことは、絶対あっちゃいけないはずなのにっ!!

森ノ宮「……(苛立ちを隠せない表情でセレディを見上げ)人死にが見られて大層ご満悦らしい、いい趣味してらぁ……胡桃、お前こっからは『攻略戦』とやら出るな。お前の連れの伐刀者の娘居たろ、その娘にも言っとけ……俺と、他の物好き連中で何とか進める 」

セレディ(オムニバス)「……君たちは何か勘違いをしているみたいだね。このVRMMORPGが…『 カオスファンタズマ 』がただのゲームでないことは、最初から気づいていたんじゃないかな? 」

村野さやか「……どういうことですか……? 」

セレディ(オムニバス)「この期に及んで未だにただの「ゲーム」だと思い込んでいる諸君に、現実を教えてあげよう。君たちが今いる『幻影の巨塔』とは、本来、ゲームを行うための娯楽施設なんかじゃない。ここには、『現人類が知る由もない程の強大な"力"』が眠る場所なんだ。その「力」はまさしく…『願いを叶えること』さえも容易いほどの、恐るべきものさ。 」

優木せつ菜「ちょ…ちょっと待ってください…!さっきから何を言っているんですか…っ……? 」

ニル「……"願い"を……叶えるための、「力」…… 」

ウェルド「……その「物好き」の枠には僕も入ってますよね?ま、そういうことですので、笠間さん、後は我々に任せてくれば。今回は流石に………   ……はあ、懸念が悪い方で的中しましたね。確かに、どう見てもこんなものは"ただのゲーム"でもなく、常軌を逸した何かが隠れている……火を見るより明らかでした。 」

セレディ(オムニバス)「この『幻影の巨塔』を最初に発見したのは言うまでもなく、『オムニバス』だ。『運営』は、"最初から立っていたこの巨塔"を軸にして、独自の空間を構築した。奇しくもそれは、外部から巨塔を包み込み、支配するかのように。VRMMOとしての仮想空間は、運営が造り上げた拡張空間の一端。君たちはその空間に順応できるように、本来の肉体からアバター体へと切り替えられ、これまでのゲームを進行していった。 」

セレディ(オムニバス)「しかしアバター体になるということは、プレイヤーの君たちは『オムニバス』の支配下に置かれるということだ。現実世界では腕に覚えのある強い戦士でも、この仮想空間に誘われてしまえば蟻一匹を潰すのにも苦戦する程に弱体化される。最高権力を持つゲームマスターが「ゲーム」という餌で釣った君たちを、『運営』にとって都合の良いテリトリーに引き寄せられたにすぎない。アバター体である君たちが、ゲームマスターに対抗できないのはその為だ。 」

セレディ(オムニバス)「だが今…!私自らの独断によって、アバター体でなくなった君たちは、『運営』の呪縛から解き放たれた。寧ろ感謝してほしいものだ。これで君たちは、『運営』の意向に従う必要はない。君たち本来の肉体を取り戻し、"幻想"から目を覚ます時が来たのだ…! 」

アスラン・ザラ「……可笑しなことを言うものだな、セレディ・クライスラー。(ずっとプレイヤーの中に紛れて耳を傾けていた謎の青年が、ここで一声を挙げる)お前が先から言っているその口ぶり……まるで、『 運営《 オムニバス 》 』の存在を否定しているように聞こえるが。お前は……その『運営』のトップ…ゲームマスターになったのではないのか…?(矛盾を突くかのような鋭い指摘を浴びせる) 」

肆々玖「これが普通のゲームじゃない……当然の話、だな。(壁に寄りかかり)願いが叶う、なんて触れ込みのゲームに……そこへ押し寄せる莫大な人数、現実に見紛うような精度の現実性……それらを保てる強度のゲームなぞ、普通に"あり得ない"。ましてそれがあらゆるイレギュラーすら包括してしまう柔軟性を持つ?馬鹿げているな。(淡々、粛々と重箱の隅をつつく)そして何より……願望を叶えるなんてものを、運営側が行使しないはずがない。"使えるなら"。 」

浮世英寿「なるほどな… "願いが叶う"…もしもそんなことが実現できるのなら、わざわざ運営などという回りくどい体勢を築く意味を問う。俺たちをここへ誘った真なる目的は、おそらく…―――――― 」

セレディ(オムニバス)「その通りだよ、アスラン・ザラ。まさか「君たち」までもが動いていたとは想定外だが、それはそれで楽しいことが起こりそうだ。(彼の指摘に対してもあどけない笑みで返す)…そう……私は新たにゲームマスターとなった。それは、「あらゆる次元を巻き込み「ゲーム」で楽しいひと時を創る」という運営が掲げる理念を実現させるためのものではない。「私」がこの座に就いたのは――――― この幻影の巨塔に眠る「 力 」を開放するためだ!

メノア「……!(それって、まさか……)(これまでの戦いの中で度々耳にした『 ロギア 』のワードが脳裏に過る――――) 」

セレディ(オムニバス)「オムニバスは、君たちの戦闘データを収集し、ある『壮大な計画』を企てている。その計画の一端として、かつてからこの幻影の巨塔に…… いや…… 巨塔が立つよりも遥か大昔から実在する脅威の力の根源『 ロギア 』を完全なものとして復活させようとしている。君たちはその為に利用されていたにすぎない。……これでわかっただろう?これがただの「ゲーム」じゃないことも、『運営』に従う意味などないことも。 」

スピードワゴン「ジョジョジョ…冗~~~~~~談じゃないぜェーーーーッ!こんなバカげた殺戮ゲームなんて俺ぁ御免だね!スピードワゴンはクールに去るぜ…あばよ!(そう言って自分のスマホ端末を使ってログアウトしようと試みる)……………あ゛……?ない………「ない」……ッ!!?なッ…バカな……!そんなはずは……!どうしてないのだァ……『ログアウト』がよォ~~~~~~~~!!! 」

夜神ムーン「……そこまでは予想通りだ。お前達は願いを叶えられる状態にはなく、それを使うためにプレイヤーを「利用」していた。そこまでは理解できる。だがそれでは解せないことがいくつかある…… 」

徒町小鈴「えっ…?そ、そんなはずは……――――(スピードワゴンの規制を聞いて自分もスマホを操作するが…)………!?な…な……?"ない"…っ……!「ログアウト」ボタンが…本来あるはずの機能が、消えていますよ……!? 」

笠間「いやいやいや何格好付けてんですか二人とも、ちょっと……私をナチュラルに戦力外扱しないでくださいよ!私を置いていく前提みたいな……!私よりフィジカル弱い成人男性二人の癖に……!あのいけ好かないオムニバスぶっ飛ばしましょうよ!ほら! 」

メトロ「ネモちゃん大変です…!オーディエンスもプレイヤーも関係なく…"この「幻影の巨塔」にいる全員から、ログアウト権限が剥奪されちゃってるよ"…!

ネモ「なんで……どういうことなの…!?"ログアウト不可"…ってこと……?じゃあ、どうやってこの巨塔から抜け出せるの……!? 」

肆々玖「……あのおっさん二人、お前より肉体面強くないのか?(笠間の発言に割と驚いている、普段表情変化が薄いのにだいぶ見て取れるレベルだ) 」

海馬瀬人「貴様ァ!!一体何をしたァ!!!よくも…よくもこの俺様を嵌めてくれたな……!?(ぐぎぎと歯ぎしりしながらスマホを粉砕せん勢いで握り込む) 」

肆々玖「"逃亡〈ログアウト〉不能"……当然の処理だな、こんなデスゲームと知って留まろうとするのは俺みたいな変人の類だけだ。そうでもなければ逃げて二度と触れず、悪評を触れ回るだろう。 」

夜神ムーン「ログアウト禁止、ここまでは理解できる範囲。で、そうなると不可解なのは……「なぜ」それが出来たか、「どうやって」そうしたか、ってことだ 」

ヒロ「………!?どういうことだ!?ログアウトができないということは……一切のドロップアウトは許されない…! 」

セレディ(オムニバス)「 ク ク ク … ♪ 先程も言ったように、君たちはもう『運営』に従う必要はない。ならばこれ以上こんなところにい続ける意味もないだろう。しかし!この『私』の言うことには従ってもらう!私がゲームマスターになった時点で幻影の巨塔に居座っていた幸運なプレイヤー諸君は、今後「ログアウト」することはできない!それが私が提唱する新たなるゲーム…『 デスバトルロワイヤル 』だ♪(両腕を高らかに広げる) 」


セレディ(オムニバス)「 君たちがこの幻影の巨塔から抜け出せる方法はただ一つ…――――― プレイヤーの誰かが「第100層」を踏破し、このゲームの終了を願う"ことだ  」


一同『『『『『  !  !  !  !  !  !  』』』』』

エリノラ「……そんなの……そんな勝手な事……! 」

森ノ宮「(スマホで"ログアウト不可"を確認し)…………チッ、クソが…………うるせえ!いいから大人しくしてろ、胡桃!!誰かが100層とやらまで行けばいい、別にお前である必要もねえんだ、こんな状況に慣れてないお前に行かせる訳ねえだろ…… 」

夜神ムーン「予想できたことだ。その上で質問したい。いいか?(ざわつく群衆の中、一人冷静に手を上げて) 」

肆々玖「……(で、最後にそのアガリを掻っ攫うのだろう。目に見えた結末だ。) 」

セレディ(オムニバス)「この『デスバトルロワイヤル』は、従来禁止されていたプレイヤー間での攻撃…味方同士での殺し合いを許可する。更には、高みの見物を決め込んで自分だけは安全圏にいると思い込んでいた「オーディエンス」の諸君も、ここからゲームへの参加資格を得られる。更には、この巨塔内にいるいないに関わらず…ゲームへの参加を希望する者に対しては、寛容に受け入れる姿勢を持つ。よって、一度始まった攻略戦への"緊急参戦"も認可しよう。ただし、一度参加したゲームは、途中から逃げ出すことは許されない。覚悟無き者は"死ぬ"だけだ。理解できたかい? 」

セレディ(オムニバス)「……なんだい、夜神月? 」

夜神ムーン「お前達の「動機」は理解できた。フーダニットとホワイダニットはこの時点で揃っている。ただ一つ分からないことがある。残った…… 」

夜神ムーン「ハウダニット。『どのようにして』、この幻影の巨塔をデスゲームに仕立て上げた?それが不可解だ。オムニバスは一応企業のはず。お前の独断でこのようなことが出来るはずがない。例えば…… 」

夜神ムーン「あの『月村サトシ』とかいう男。このような積極的なデスゲームを好む男とは思えない。他の運営陣も同様だ。お前が強権を揮うためには、あのプランダラとやらも手に入れられなかったヴィジョンドライバーとやら……運営権限の奪取が必須のはず。お前がどのようにして手に入れたのか。僕の憶測では…… 」

セレディ(オムニバス)「君が言っているその『権限』とやらは、もしかしてこれのことかな?(愉快気にほくそ笑むと何もない手元を片手でスライドする。すると、ホログラムデータから実体化された、『二基のヴィジョンドライバー』がセレディの左右両手、その頭上にそれぞれ浮かび出した) 」

エリノラ「……信じられない……っ… ずっと徹底して禁止していたプレイヤー同の殺し合いなんて……そんなの、可笑しいよ…!それに、他のゲームマスターがそんなことを許すわけ―――――!?(だが、ここで口を噤んだ。その「他のゲームマスター」が本来所持しているはずの最高権限であるヴィジョンドライバー、それも二台も、あの得体も知れないセレディの手元に渡ってしまったことに――――) 」

ヒロ「…………どうした、エリノラちゃん…!?(エリノラの様子を見て) 」

浮世英寿「………!(ギロリも、月村も…すべては『奴』に陥れられたのか―――――)(最高権限を手にしたセレディを静かに睨み上げる) 」

夜神ムーン「ああ。そして今ハッキリした。お前がヴィジョンドライバーを「2つ」も持っているということは…… 」

夜神ムーン「……「月村サトシ」は、既にお前の手の者が始末してるんだろ? 」

エリノラ「……ゲームマスターが持つことだけを許されたGM権限の証…『ヴィジョンドライバー』……!この幻影の巨塔のメインサーバーを守るために、ドライバーは"二基"に別れてその管理運営が行われるものなの。たとえ万が一、一台が機能しなくなった際に、もう一台で賄えるように… だけど、そのドライバーが二つ同時に、一人の人間に渡ってしまうということは…その一人だけで、"この幻影の巨塔の全システムを自在に書き換えることが可能"ってことなの……! 」

ヒロ「…………ゲームマスターの権限は,実質あいつに奪われた……ってことなのかよ!(セレディを見て) 」

セレディ(オムニバス)「所詮ゲームマスターなんて肩書はその程度のものさ。私の最たる目的は、ゲームの主導権を握ることではなく…ゲームマスターのみが持つことを許された最高権限を手にし、『 ロギア 』に到達するためなのだから。彼にはその為の尊い犠牲になってもらった。よって、今は私に並ぶ権限を持つ者は存在しない。すべては私の手中の中だ。 」

フレイミス「…ああ、賛同できるはずもねェ…なにより……エリノラが一人で懸命に守り抜いてきたその役目を、いとも容易く無碍にするその身勝手な方針が気に入らねェ。たとえルールが改定されようが、ここまでエリノラに支えられてきた俺たちプレイヤーが今更テメェの思い通りになると思うな。 」

セレディ(オムニバス)「フッ……―――――― それはどうかな?(フレイミスの眼光に鼻で笑う) 」


コツ、コツ、コツ、コツ、コツ…―――――――(騒然たる空気が流れる最中、エントランスに喧騒たる足音の群れが強調される。彼らが振り返ると、そこにいたのは―――――)




PoH「――――― おーおーおー…!こりゃあまた…随分懐かしいシャバに帰ってきたなァ……!?よォ…久しぶりだなァ……?(――――現れたのは、黒尽くめの集団。その先頭に立つリーダー格の男が素顔を覆うフードに手を掛けると…) 」

PoH → ヴァサゴ「―――――― エリノラさんよォ… クッヒャヒャヒャヒャッ…!! 」

エリノラ「 ぇ ―――――――― ッ゛ ! ! ? (突如としてやかましさを帯びた背後へ振り返り、そこにいた面々の姿に驚愕を隠しきれなかった。そこにいたのは、かつて自分の権限で幾度に渡り排除してきた…レッドプレイヤーたちだったのだから) 」

ジョニー・ブラック「なぁぁぁぁああんだよそんなに驚いたかぁぁぁぁあ~~~~~?あぁぁぁぁあんなに仲良くしたじゃないかよぉ~~~~~~~?もっと歓迎してくれたっていいんじゃないかぁ~~~~~? 」

赤眼のザザ「残念だったな、エリノラ。俺たちは、戻ってきたぞ…? 」

タイガー・ジェット・シン「久しぶりだなァオイ!!!(黒いマントを剥ぎ正装を着用した状態で) 」

ウェカピポの妹の夫「エリノラァァ~~~、よくもこの俺に、恥をかかせたままにしてくれたなあ。あぁわかってるわかってるよ。殴られたいんだろ?この俺に。殴られたくてやっちまったんだよなああ~~~オイ。 」

メノア「なッ……!?な、なんで…なんで『あんな奴ら』がここにいんのよ…ッ!?(じりじりと押し寄せるプランダラの面々に絶句する) 」

A・マルガレーテ「ズ ズ ズ ォ …(オーロラカーテンにも似た次元の歪みを生じさせ現れる)………臆病者は塔の隅っこで引っ込んでなさい。 」

ヒロ「…!(プランダラの面々を見て咄嗟に彼女を庇うように前に立つ) 」

クラーケン「おれは カオスファンタズマ に さんかすべく セレディさまに つかわされた クラーケン! しねい! 」

鳳桜・カグヤ・クォーツ「………実に品性のかけらもない連中だ。同じ空間にいるだけでもこのカグヤ様でも眩暈がする。(遠目にプランダラの連中を睨みつけている) 」

村野さやか「…どうして…レッドプレイヤー集団の『プランダラ』がこんなところに…!?こんなことは今まで会えりなかったはずですのに……! 」

ロイエ「…………(黒尽くめの集団に紛れるながらも悠然とした佇まいで歩を進める) 」

ポトリヴィット「ちぃ~~~っすぅ~~~~~(へらへらと片手を上げながら、PoH達の後ろをぞろぞろと歩く)ありがとうよぉ運営さん!多少こっちもやりやすくなったぜぇ~~~ 」

ネモ「なにがどうなって――――!(エントランスへ雪崩れ込む予想外の集団の中に、顔なじみであるロイエを発見する)マスター…!?なんでそんな奴らに紛れているの…!?そこにいたら危ないよ…!何されるか分かったもんじゃない…!(彼を連れ出そうと説得に身を乗り出しかける) 」

海東大樹「………………(侵入してくるプランダラの面々を見て、ゆっくりと睨みつけながら彼らに近づき) 」

ロイエ「……………(しかし、そんなネモの説得に断固として応じないかのように閉口する) 」

笠間「だからそういうのがッ……!!(森ノ宮に掴みかかったところで、『プランダラ』達に反応して振り返り)………っ……!変な事考えないでくださいよ、私達……一緒にやってきたじゃないすか、足引っ張ったかもしれないですけど…! 」

メトロ「……待って、ネモちゃん……!なんだか…いつものマスターと…雰囲気が違う…… 」

ウンネカーズ「んん~~~~……歓迎されてないですねやっぱり。足抜けしないで正解ですかね~~~~~………あっ、剣sy……じゃない、喧嘩するならどうぞ~~、我々フリーパスですよ~~~ 」

ガント「いやぁ~~~~ワハハハハハハハ!! 楽しくなっちゃったねええ。(大笑い&拍手で現れ)こんなの見せられたら……… 」

ガント「────もう、手加減なんてできないじゃないか。 」

ネモ「―――――――!(ロイエの無反応、メトロの注意からすべてを察したかのように静止する)………嘘でしょ……マスター……? 」

カンフーマン「―――――。(プランダラ、明確なプレイヤーの敵方を前に刻み突きの構えを取り―――――)―――――― ス (それを解く。無形にて構えず、彼等の前へ歩を進め) クル  (踵を返し、ロイエと並び立った)――――俺の拳が振るわれる範囲において、生殺与奪は俺の自由。契約はそのままでいいな、"ロイエ" 」

ポトリヴィット「(ロイエの姿に動揺する面々が視界に入り、微かに困惑した表情を浮かべるが………)………あ~!成程なァ!?お前ら気付かなかったって訳だ!ギャハハハハハ!しっかり"ゲーム"しろ"ゲーム"ゥ!!ば、マジで、気付いてなかったのかよ…ww 」

ロイエ「……ネモ様、メトロ様。申し訳ございません。しかし、なにも隠していたわけではございません。運営様がこの私をNPCに指名した時から…"そうなるように"私の方から細工を仕掛けていたのでございます。すべては、我らの偉大な『 閣下 』の崇高な野望を実現するために。(そう言い、全員の頭上に浮かぶモニター…そこに映る『セレディ』を見上げた) 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「ゼハハハハハハハ!!死に目に会えそうで良かったぜぇ!!エリノラァ!! 今からお前のグラグラの実は俺のもんだァ!!!!ゼハハハハハ!!!! 」

ロイエ「 ええ、依然として変わりありません―――――― 『 侶梟 』様 (隣に立つ『カンフーマン』に、静かに答える) 」

海東大樹「(クルッ)(プランダラたちの中心に立ったところで、踵を返しプレイヤーたちと向かい合う) 」

肆々玖「―――だろうな。たかだかゲームから弾かれた不正アクセス者が……これだけの狂った規模で作られたゲームに、内通者もなしに入り込める筈もない。相当深部まで潜り込んでいるだろうとは想定していたが……(想起するのは、己の古巣、その数々の手口。どうにも、数多のものが昔の状況と重なる) 」

優木せつ菜「え……ッ、海東……さん……?(逃走中にて維持知的に助けてくれたディエンドの正体を知る少女は、彼のその一連の行動に激しく動揺する) 」

カンフーマン「―――――承知した。B■……礼を言うぞ『5年の寿命』とは分不相応な対価では合ったが、この未熟な肉体で『60層』までの攻略……まこと愉快であった。名残惜しくもある、とはいえ―――――(顔を掌で覆い、徐々に下ろしてゆく。その過程で全身に黒いノイズが走り、"カンフーマンという架空・凡庸な格闘家"の"アバター"が崩壊してゆく。 そうして、手に出現したブーニーハットを下ろし……) 」

カンフーマン→侶梟「―――――俺は獣に合って畜生にあらず、鎖を以て理に準ずる者。所詮は遊戯。対価と契約、掟と比べるまでもあるまいよ。(黒く煙るかのようにオーラと同化したローブを揺らめかせる"輩の梟"が姿を表し、人の身でありながら山のような重量感、威圧感を以って立ち塞がった。) 」

ベロバ「ウフフ…♪いいわねぇ~、ゾクゾクしてきちゃったじゃない…♪(その頃、オーディエンスルームにてプランダラの登場を愉快気にほくそ笑んでいた) 」

ケケラ「ああ…!いよいよ「ゲーム」が面白くなってきそうじゃねえか…!お前もそう思うだろ?なあ、ジーン…!?(人相の悪い表情で、数席離れた箇所に居座る者へ下品笑みを零す) 」

ジーン「………んなわけないでしょ。誰が感動するんだい、こんなふざけた展開…(心底嫌悪感を剥きだす) 」

阿久津大夢「そう身構えんなよ。元はと言えば"当時のルール"で弾かれたって線引で向こうとこっちとで経だれただけ。俺達プレイヤーじゃねえか。これからデスゲームをご一緒するんだし仲良く楽しもうぜ、な? 」

イーリア「コツ コツ コツ コツ―――(曇天よりも重く、暗く、昏く、冥く。ただ、"剣呑"その一言たる空気を纏い、来る。その視線はただ、エリノラを射殺さんばかりに見据えていた)二度と。二度と、その下らない綺麗事しか吐けないツラなんざ見たく無かったよ……エリノラ。 」

海東大樹「『 ロギア 』……もし存在するとして、その正体によってはとんでもないお宝だ。それを手にするためなら君たちプレイヤーもプランダラも利用する。それが僕のやり方でね。(ディエンドライバーでガンプレイを見せつけながら、自らの目的を明かす) 」

ヒロ「まさか、お前…!!(海東を見て) 」

フレイミス「………テメェ……ッ゛……!?(数回に渡り共闘を果たしたはずのカンフーマン…その正体が、熾烈な激戦を繰り広げたあの侶梟であることが発覚することで、憤怒を露わにする)………何故テメェらがここにいる……まさか……! 」

生野 洋司「凄い……こんなに、こんなに好きに臨床試験していい相手がいるなんて!これで、これでやっとアドデック9を完成させられる……! 」

久米ェ「そうでえええええーーーす!!!!!私は正当な権利、あるべき正義に準じただけです!!こうして運営が正常化された今!!!!私が悪であるというエビデンスはありません!!!!まずは社会悪を粛清します!!!! おりゃーーーーーーー!!!!!!(出てくるなり阿久津へ手にした8bitの剣で斬りかかる) 」

阿久津大夢「危ねえなこのッ(若干冷や汗をかきながら8bitの斬撃を顎を引いて回避、力任せのブロウを久米の横っ面に叩き込む) 」

ルシオン「やれやれ…運営側であった私としてはこうも堂々と公の場を歩くのは抵抗があるんですがね…。 ……おや…?…… フ ッ ―――――――(そんな中で、プレイヤーの中にいた「ニル」の姿を捉えると静かに不気味な笑みを零した) 」

久米ェ「ああ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ""あ"ーーーーーーーーーー!!!!!!!!(殴り飛ばされ村野さやかのあしもとに墜落。後頭部を強打し)  ゴ   ッ   あ、あ、  あ……       ァ     (白目をむいて首がありえない角度に曲がる。遅れて血溜まりが広がり……  体温が限りなく低下、手遅れだ) 」

21号「コツ、コツ、コツ、コツ…―――――(ルシオンの背後へつくように、無機質な瞳をした機械少女が淡々とした足取りで付き従う) 」

村野さやか「ひッ…ひぃぃぃ…っ…!?(足元に転がる重症体の久米の素顔に絶叫し思わず引き下がる) 」

阿久津大夢「オーノー!!(両手を広げおどける)まあこういう事故もあるわなぁ!そういうゲームだからこれ!! ちなみにこれ、俺が避難される要素ある? ねえよなぁ!? 誰もお前を愛さない。(低音) ってやつだ、ギャハハハハハハ!! 」

A・マルガレーテ「…………それで、どうする? いっそこのエントランスで殺し合いでも始めちゃう?私はいいわよ。いつでもどこでも。 」

セレディ(オムニバス)「 諸君、静粛に。いくらゲームが改定されたとはいえ、エントランスでの暴力行為は引き続き控えてくれたえよ。……さて、驚いた方もいるようだから私から説明しよう。今回の『デスバトルロワイヤル』の開催に先駆けて、過去にレッドプレイヤーとして強制退場させられていた者たちを、正式なプレイヤーとしてこの私が再エントリーさせた!

セレディ(オムニバス)「 ひとえに彼らは「プランダラ」と呼ばれていたが、今この時を以て、彼らを正式な攻略パーティ『 エゼルダーム 』として、ゲームへのエントリーを許可した!これからはみんなで、"仲良く"、ゲームを楽しんでくれたまえ…♪  」

ガント「あれあれ? もしかして皆、もう始めたいって感じなのかな? 仕事熱心なのはいいけどね~~~。でもまだ早いよ。ゲームなら、ゲームらしくキチンとやらないと。────そうだよねプレイヤー諸君? 」

森ノ宮「(笠間の手を捻り上げ、その場へと引き倒し)………言いたくなかったが、本当に足引っ張られちまうだろ。ヒヨッコの出る幕は終わっちまってる……良いから、とにかく自分の身を守る事に集中してくれ。本当に、頼むから……(プランダラ達を見据え)……どっちみち、"自分の身を守る"だけでも、そう簡単じゃあなさそうだ 」

ヒロ「はぁ!?こいつらも…そういうことか,「味方陣営の攻撃も可能とする」ってのはよ……! 」

フレイミス「ふざけるな……ッ……!ここまで好き勝手にやりたい放題しやがって……!セレディ…ッ…テメェ…!!(碇任せにプランダラの連中へ身を乗り出そうとするが――――) 」

夜神ムーン「この手際の良さ、読めたぞセレディ…… 」

夜神ムーン「……そもそも、プランダラについて裏で手を引いていたのはお前だな?

メディ(NPC)「――――― ガ シ ッ ! (そんなフレイミスを背後から羽交い絞めにし、寸での所で彼らとの接触を引き剥がす)フレイミス様、落ち着いてください…っ…!今事を荒立ててはいけません…ッ!エントランスで死者が多発する可能性があります……! 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「ゼハハハハハハ!まあかいつまむとセンゴク(※セレディ)の言いてえことは簡単だ! エリワラァ……俺と海賊同盟を組め。 四皇を、100層から引きずり下ろす策がある!!(  ┣" ン !!  ) 」

肆々玖「……(笑みを零すルシオンの視界を塞ぐよう、ニルの前へ立ち、そしてその後ろへ立った21号へ視線をぶつける)"飼い犬"の飼い主……そういった所、か。 」

ヴァサゴ「ギャハハハッ!今頃気づいたってもう遅ェんだよ…!『セレディ』はなァ…最初から"こうなること"を分かっててすべて仕組んでたんだよォ…!!(夜神ムーンを高らかに嘲笑う最中、ふと、その隣にいたアスランに気づく)……ホーゥ…そしてお前が、あの「バケガニ」の中にいた野郎か…!いい腕前をしてやがる。お前、名前は何だ? 」

アスラン・ザラ「………お前らに名乗る名前などない。失せろ。(詰め寄るヴァサゴに静かなる敵意を剥きだすが―――) 」

キャロル「(名前は)潜水艦だ!! 」

ペニーワイズ「そいつはハゲラン・ヅラってんだ!無様な名前だろう? 」

ヴィヴィ「蒸した芋です!! 」

アスラン・ザラ「テメェクソピエロ!!何度言えやわかるんだ!!俺は『アスラン・ザラ』だ!この馬鹿野郎ッ!!(ペニーワイズを殴り飛ばすが…) 」

アスラン・ザラ「……………あ…………( そ し て こ の 顔 ) 」

オリヴィエ「やめなさいよあなたたち……ハゲックス・ディノっていう立派な名前が……え、違う??????   ??????????(宇宙猫の顔) 」

夜神ムーン「大丈夫かアスラン(素) 」

ヴァサゴ「ホゥ……覚えたぜェ…?『アスラン・ザラ』さんよォ…!次ァ本気で殺り合える時を楽しみにしてるぜェ…?ギャハハハ…!(そう言うと一同を先導し、そのままプレイヤーたちを押しのけて奥の通路へと歩きだす) 」

肆々玖「名前、ヅラじゃなかったのか…… 」

首領パッチ「デコハゲの人名乗っちゃった……… 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「…………!!(戦慄のアイコン顔)ゼハハハハハ!今は仕掛けるのはやめておこう……『四皇:ツル髪のハゲンクス』……!やりあうには、まだ時期じゃねえ……!! 」

ニル「……―――――― ! (ルシオンの視線に気づいたのか、遠目に彼と視線が合う。その時、記憶の奥底に閉じ込められた「何か」が弾けるような感覚が起きた。すぐにその異変は鎮まるが…)………??……?………???(まるで、心臓の鼓動が早まっていくような感覚に苛まれる) 」

ペニー「ククク………(女性プレイヤーを品定めするように見ながら去っていく) 」

ボム・ヴォヤージュ「Ça sent l'or ! Faites-le exploser rapidement !(デカいボストンバックを片手に歩きだす) 」

侶梟「――――――(去り際、足を止め踵を返し背腰に"エリノラ"を視界に捉える) 案内人よ、偽りの身分とはいえ世話になった。返礼はできぬが―――――BBからのひんとをを伝えておく。 」


『あなたは誰ですか』


エリノラ「――――― ! ?  」

ポトリヴィット「まあまあ、あったまるなよ皆々様よぉ~~~!?っと、そうだ、あっぶねぇ~~~忘れてたぜ、森ノ宮甲三、ウェルド・ウィンストン。後は……おっ、ヒロも居るな。後の連中は居ないが、まあ~~~見つけ次第でいいだろ。じゃあな、また会おうぜ"良識派ゲーマー"の皆様ぁww(ヴァサゴに続く様に、奥の通路へとフラフラ歩く) 」

ガント「────EYE have U♪(二本の指で自身の目を示す、見ているぞのサインをエリノラにしながら去っていく) 」

侶梟「 その問いを己へ繰り返すといい。曰く、答案なき問い掛けは思考となり、思考は自己認識を生む。 さすればおのずと答えは『生まれる』そうだ。   ではな (そう端的に伝えると、プランダラの面々へ続き歩みだす) 」

ルシオン「それではみなさま、失礼します―――――(偶然か、必然か…ニルと、彼女の傍にいた肆々玖の両者にだけアイコンタクトを送りながらその場を後にした) 」

笠間「痛ったたたたた!!!関節技は卑怯でしょうが!!!!(もう片方の手で森ノ宮の手を引きはがし)………くっそ………はいはい、分かりましたよ…!私も、稔梨ちゃんも、難波さんも待ってるんすから、何とかしてくださいよ…!(ポトリヴィットの気配を察し)……狙われてるみたいっすけど… 」

ヴァロナ「……………(21号と並ぶようにルシオンの背後についていたが、一瞬、ニルの方へ一瞥を与えて何かを告げるわけでもなく姿を消した) 」

A・マルガレーテ「せいぜい頑張りなさいなプレイヤーの皆様方。選別として────戦場で"地獄"を謳わせてあげる。(ヴァサゴのすぐ後ろ。髪をかき上げるような動作をしつつ彼についていく) 」

久米ェ「(遺体は放置される。プランダラのメンバーは愚か、プレイヤーとすら認識されていなかったのだろう) 」

イーリア「……アタシは、綺麗事しかクチにせず、必要な時に必要な手を下さず―――あの子を苦しませた、アンタを絶対に……絶対に許さない。アタシはあんたを、必ず―――殺す。(剥き出しの殺意、凶猛な敵意を、ただエリノラに最後浴びせかけ―――踵を返し立ち去った) 」

海東大樹「(死体放置されてておもろ。せっかくだから持ってこ、使い道思いつかなかったら捨てればいいし)(久米ェを回収。そのままインビジブルをドライバーにセットして消える) 」

生野 洋司「試薬を、今度はたくさんの試薬を持ってこなければ……使い切れないぐらいの試薬を持ってきて、完成まで臨床試験をするんだ……!(嬉々とした様子で立ち去る。その瞳には、頭には、たった一つの目的しか存在しない) 」

セレディ(オムニバス)「さて、プレイヤー・オーディエンス諸君。次のゲームまでしばらく時間をあげよう。覚悟のできた者は、次の戦闘に備えるといい。死ぬことを恐れ、戦わずにエントランスに残るも結構。しかし、「誰かがやってくれる」と淡い期待をした連中に先立たれてしまえば、結局は残された者たちは永遠にそのままだ。ここの野垂れ死ぬか、戦場で朽ち果てるか、好きな方を選びたまえよ。それじゃあ、次の「ゲーム」で会おう♪(ニコニコとした偽りの微笑みを浮かべると、モニターは消失した―――――) 」

阿久津大夢「悪かったなぁ~~生野先生~~~。腐るほどあるとはいえ久米くん資源にし損なっちゃってよぉ~~~wwwww 死体じゃ臨床試験できねえもんなぁ~~~wwwwwww(生野と肩を組んでフェードアウト) 」

エリノラ「…………(多くの憎悪の視線が、少女の胸に四方八方から突き刺さる。全て自分が招いた結果なのか?これが自分の役目だったのか?そもそも…『自分』とは、何者なのか…?そんな様々な苦悩に苛まれるかのように頭を押さえつけながら蹲る) 」

フレイミス「………エリノラ……(蹲る彼女の肩にそっと手を掛ける。黒尽くめの連中が姿を消したことで徐々に怒りのボルテージも下がったのか、今は落ち着いた様子で彼女に寄り添う) 」

肆々玖「案内人。あんたは今相当悩んで、苦しんでいるだろう。そんなあんたに一つアドバイスがある……"運命を呪わない事"だ。(表情一つ変わらない、ただ普段通りのまま言ってのける) 」

B■「 ジッ ――――― (何も無い空間にノイズが走り、あまりにも不鮮明だが幼い少女の姿を形どった映像が、エントランス橋で後ろ手を組み佇んでいた。 視線は項垂れるエリノラの背 表情には憎悪と疑念に満ちた影が落ち、瞳は、ほんの少しの憂いで揺れ、思わず手を伸ばし)―――――(伸ばし……かけるが腕を引く。フレイミスが寄り添う様子を見、目線を切って踵を返し、人知れず消滅した) 」

エリノラ「………ごめん……大丈夫…(フレイミスの優しさに辛うじて立ち上がる)……これから、どうしようか対策をしないと…… 」

アスラン・ザラ「………みんな、着いてきてくれるか。『会わせたい人物』がいる。(そういうと、プランダラの綿々とは異なる通路の方角へ、プレイヤーたちを促すように歩きだす。その先には、攻略エリアへと向かうための転移クリスタルがあるが、その表面に、取り出したカードキーを認証させる)………ついてこい。(転移クリスタルに触れ、全員をある場所へと誘う。そこは――――――) 」



― 幻影の巨塔・オムニバス施設・某研究室 ―




エリノラ「――――………!(アスランに促されるままに到着したのは……)……ここって……『運営』の研究施設……!?どうして、君が……!?(ここで再びアスランの方へと振り返る) 」

アスラン・ザラ「安心しろ。この研究室は『ある人物』が個人で利用するために設けた一室だ。他の運営スタッフが出入りすることはない。ここなら落ち着いて話を整理することができる。それに……(エリノラに応えながら奥の方へと視線を向ける)―――――― 連れてきました。 」

山野淳一郎「 コ ツ … ――――――― (アスランの呼び声に釣られて奥の暗闇から姿を現したのは、白衣を纏う科学者らしき男性であった)………ご苦労、「アスラン」君。手間を掛けさせて済まない。 」

アスラン・ザラ「いえ、気にしないでください…――――― 『 博士 』 (慣れ親しんだような空気感が、両者の間に流れる) 」

村野さやか「……!貴方は…確か、月村さんによるオムニバスのプレビューに映っていた……!(月村サトシによるオムニバスの紹介映像に映っていたのを思い出したように目を丸くした) 」

エリノラ「えっ…え……?どういう…こと……?山野博士と…まさかのお知合い……?(アスランと山野を交互に見比べ困惑する) 」

森ノ宮「……オーディエンスの立場が絶対安全って訳でも無さそうだ、どっちにしろ、そっちを気にする奴が一人は必要だからな……お前にはそっち頼むよ。……じゃあ、行ってくるわ(笠間から手を離し、アスランに付いて歩き)…………はあ、気安いようで……… 」

浮世英寿「……説明してくれるか、アスラン。どうしてお前が『運営』と繋がっていたのか…… いや、まて…まさか、お前…… 」

アスラン・ザラ「ああ、察したようだな。流石英寿、話が分かる。……そうだ…正確には、俺も山野博士も『運営』由来の人間ではない。(ここで、初めて顔を合わせる面々に振り返る) 」

アスラン・ザラ「自己紹介が遅れたな。俺は非政府組織「ターミナル」所属のコーディネーター、『アスラン・ザラ』だ。そしてこちらが… 」

山野淳一郎「同じく、ターミナル研究所長の『山野淳一郎』だ。「我々」は、最初から「オムニバス」に潜伏するために身分を偽り、今日まで密かに暗躍していたのだ。すべては…オムニバスの野望を阻止するために。

メノア「えっ…!?山野淳一郎って…あのLBX開発者で有名な、山野博士…!?うそ…っ♪本人!?やば…めっちゃいろいろ話を伺いたいんだけど…!(同じ科学に精通する人間として好奇心が先行してしまう) 」

ペニーワイズ「クソ、やけに現れねーと思ったらこんなお偉いさんと仲良くなりやがって…どうやらまたこのハゲにいいところを持っていかれそうですよ奥様(主婦の格好で) 」

キャロル「そうだね、チャーハン割増だね(奥様の格好) 」

村野さやか「潜伏って……それじゃあ、アスランさんたちは最初から運営の目論見に気づいて、私たちプレイヤーとは異なる立場から、この幻影の巨塔に干渉していた…ということなんですね……! 」

肆々玖「いよいよあの組織そのものが最初から内部分裂していた、という事になるな。……ガタガタじゃないか。 」

ウェルド「しかも運営と直接繋がりがあり、NGOと結託していたと………ったく、警察官ってのも損なものです。こういう情報が入らない 」

リム「大盛チャーハン半チャーハンセットで漬物代わりにチャーハン付けて。ドリンクはチャーハン。食後のデザートはチャーハンで。 」

アスラン・ザラ「ああ、そうだ。俺の場合は身分を隠して行動した方が何かと都合がつくからな。だから山野博士の協力を得て、先に運営側に回った博士に、独自のアクセス権限を獲得したことで…非正規ではあるがサーバー上では正規のアクセス権に扮して、ゲームエリアに干渉することができた。これにより、運営側に気づかれることなく思うように行動ができた。もっとも、博士のカモフラージュが無ければここまで大胆に動けはしなかったが… 」

ヴィヴィ「開発チームってことは……技術面のことを担ってることになりますよね。それなら初期メンバーのはず…… この"神秘由来"の塔が、"工学由来"の技術でテクスチャ―されているっていうことは、あなたは元々の巨塔を見たことがあるんですか、博士 」

首領パッチ→パチ美「どうやらそうみたいね。アタシが主人公になる日は遠いみたいね(ワイズと共に主婦の格好をしている) 」

山野淳一郎「アスラン君には、ある任務を遂行するように私も密かにサポートを行った。ひとつは、幻影の巨塔に隠された真相を探ってもらうこと。二つは、プランダラへの抑止力。そして三つは…我々ターミナルと長年の因縁を持つ『ワールドセイバー』との関係性を暴くことだ。 」

フレイミス「……『ワールドセイバー』……?待ってくれ、何処かで聞き覚えが…… 」

キャロル「極めつけはチャーハン後のチャーハン、うん、チャーハン(ボーノ) ただしパッチ!テメーは駄目だ 」

山野淳一郎「君は…ヴィヴィ君だね。数々の攻略戦での功績、私も見ていたよ。鋭い推察眼だ。しかし、残念ながら私は最初期の開発にはかかわっていない。それは他の研究スタッフも然り… 実はこの幻影の巨塔本来の建物に後付けされた運営の拡張施設は、我々がオムニバスに加わるよりも前から既に完成されていた。以降の管理維持、更なる拡張こそが、我々スタッフに充てられた業務内容だったのだ。 」

村野さやか「……ワールドセイバーと言えば…有名なテロリスト集団じゃないですか…!私も、何度かニュースや新聞で見たことがあります!かなりの大規模で紛争を起こしていると聞きますが… 」

肆々玖「……じゃあ運営ってのは、そもそもこの塔をどこまで把握しているんだ?数多の人間を内包してしまえるだけの膨大な規模というのははっきりしているが。 」

アスラン・ザラ「…『ワールドセイバー』は、2000年代初頭にサマリア共和国で発足したとされる国際テロ組織のことだ。当初は現地を中心に活動していた小規模なものだったが、次第に勢力を拡大。それに伴い行動範囲も広がっていった。世界各国で爆破テロや拉致事件等を頻繁に引き起こしている奴らの理念は、「世界中の戦争や紛争の根絶」というものだが…目的の為ならば武力行使も辞さない等手段を選ばず、非人道的行為も平然と行う極めて危険な組織だ。 」

ヴィヴィ「あはは……こ、事が深刻になってから追求するようじゃにぶちんですよ……へへ……(口元をへにゃらせながら目を逸らし)………。とすると、あのセレディとやらの発言からしてトンデモ神秘に類するのであろう塔を、博士や他スタッフ、ああいった超人スパコン技術者の力を借りるよりも前から、塔を拡張するほどの『何か』が既に鑑賞していた……? それが、ワールドセイバー……というのは早計すぎるような……? 」

メトロ「あっ、あの…!私も、聞いたことがあります…!一見すると平和希求を目的としているような印象ですが… その軍事力は世界政府にさえ迫ると言われているほどに、所有する武装兵器は恐ろしいものだとか……しかし、何故、ワールドセイバーの話が…?一体、今回の一件とどういう繋がりが…? 」

ヒロ「有名なテロリスト集団と因縁………それがこの塔に影響を及ぼすには相当な力が必要だが? 」

キャロル「大量のペニーワイズならワンちゃんあるかな……(大量のペニーワイズならワンちゃんあるかな……という顔をしながら) 」

いかりや長介「アンタたち足を引っ張るのはやめなさい!(主婦の格好で) 」

山野淳一郎「残念ながら、我々のようにオムニバスの招待を受けて入ったきたスタッフは、ゲームマスターも含めて誰一人してその全貌を完全に理解している人間はいない。既に構築されたシステムの管理維持を代行する…言うなればアウトソースのような役割でしかないのだ。 」

フレイミス「……!思い出したぞ…… 前にセレディ本人がと会った時に、奴が言っていた。「自分はワールドセイバーだ」って…… 」

山野淳一郎「……やはりか…(フレイミスの証言を聞いて強かに頷く)……あの『セレディ・クライスラー』こそ、ワールドセイバーの首魁である可能性が極めて高い。実は、我々ターミナルは、ワールドセイバーが幻影の巨塔を利用した新たな悪事に手を染めようとしている情報を聞きつけた。それを知ったのは…「カオスファンタズマ」が世間で公にされるよりももっと前…ちょうど、「オムニバス」がこの幻影の巨塔を主軸に誕生した時だ。 」

アスラン・ザラ「ワールドセイバー…その中心核であるセレディ・クライスラーは、オムニバスを瓦解させるための新たなテロリスト集団を結成させた。それがお前たちもよく知る『プランダラ』だ。今や『エゼルダーム』という正式なパーティとして認可されたが、その中にはワールドセイバーにいた連中がいることも、調べはついている。 」

ヒロ「………はぁ!?そのでっかいテロ組織の黒幕だったというのか!?あいつ… 」

森ノ宮「今度はテロリストとクソゲーム会社の抗争と来たか、ひでえもんだ 」

浮世英寿「……いよいよ規模が更にデカくなってきたな… 数多の次元に干渉したゲーム企業に、国際テロ組織……恐らくだが先程の公開映像によって、『世界政府』も動き出すことになるぞ。 」

ネモ「ええっ!?せ、「世界政府」って……正気…!?今、そんなデカい組織まで動き出したら…ここにいるボクたちどうなっちゃうの…!?助けてくれるのかな……?うーん…… 」

ヴィヴィ「『ロギア』……この塔に眠る強大な何かが目的ってセレディ本人が言ってたし、ワールドセイバーがオムニバスと敵対する理由もたぶんそこ。おそらくはオムニバス関係者も出し抜かれたってカタチになるんだろーね。山野博士とか一部を除いては。月村タウンのシトサの御冥福をお祈り……本当に、ゲームを愛してるだけだったろうに……(合唱、顔を伏せる。眼球は"天井"を見上げ) けれど『願いを叶える』っていうのはどこか真実味がある……。この塔で起こってることの全貌は組織間で行われている『ヒト由来』のことだけじゃないような……  (そうして、エリノラに目線を移す) 」

山野淳一郎「落ち着くんだ。まだ、世界政府が動き出すと決まったわけではない。少なくとも「今」はまだ…だが…(表情に陰りが出る)……話を戻そう。つまり、「プランダラ」を陰で操っていた元凶が「ワールドセイバー」であり、「オムニバス」もまた奴らに対抗するために強硬手段に乗り出そうとしている。しかし、両勢力をこのまま野放しにしていては危険だ。我々ターミナルは、両勢力の野望を阻止するために行動している…ということだ。君たちプレイヤーを巻き込んでしまったことは、本当に申し訳なく思っている。 」

キャロル「いんにゃ、このゲームに参加した面々の命は"自己責任"で処理すっべ(研究室のポテチをボリボリ食べながら) 最優先は"我々はテロに屈しない!"だと思うよ。 つまるとこ……この塔ごと!ワールドセイバーを!ぶっこわぁす!!(N党)……みたいな 」

エリノラ「…博士…… ううん、謝るべきなのは、私の方だよ。みんなを…この世界中のみんなを、こんな危険なゲームに誘い込んのは私なんだから…。……でも……わからないんだ… どうして、「自分」がこんなことをしているのかって…。どうしてみんなを『塔』へ呼び込み、導くのか… ただそれだけの使命だけが刷り込まれたかのように延々と繰り返されているような気がして……自分でも、如何したらいいのか…… 」

ヴィヴィ「むしろこうやって巻き取ってくれないと私達は事情を知らず、足並みも揃わず、解決の糸口も見えずだったじゃないですか。恩着せがましくされど、申し訳なくされる筋合いはないですよ博士(内心ビビり散らかしているのか足首がガクガクしながら) え、バスターコールの流れ? 」

リム「(いいからそのポテチよこせと無言でキャロルと取り合いに発展している) 」

肆々玖「俺は別にいいよ、"俺は"。元から巻き込まれに来ただけだし、目的意識も何も無い。渡りに船……という事にしておく。他が巻き込まれる事にどう思ってるかの保証はしないが。 」

オリヴィエ「あの……(かなり焦った様子で冷や汗を流しながら挙手をし) とりあえず誰をぶっこ[自主規制]しちゃいけないのかだけハッキリしませんか……? 前回の階層から記憶が曖昧で……な、なんならここの人達も競争相手で[自主規制]の対象かと想ってました……チャキチャキチャキチャキチャキ 」

アスラン・ザラ「……「バスターコール」…世界政府が有する特別攻撃命令による、大戦力をフルで投下した無差別砲撃… しかし昨今、政府はそのバスターコールに匹敵する「もう一つの新たな戦力」を確保したとも聞く。どちらにせよ、その矛先がこの幻影の巨塔に向かないことを祈る……すまない、話が飛躍した。博士の言う通り、俺はプランダラの襲撃から、お前たちの窮地を影ながら回避するように専念した。奴らの中には選りすぐりの猛者もたくさんいる…特に、セレディ不在時にリーダーを担うあの男…ヴァサゴ・カザルスはな。これからはあの連中との戦いは避けては通れないだろう。 」

ヴィヴィ「座れや人斬りサークルの暴力マシーン!! 」

ニル「ぴぃぃ…っ!?(オリヴィエの[自主規制]を耳にするたびにきょどる) 」

キャロル「もう一つの新たな戦力……    ハッ 『コンラード・ボルトーレ』……!!(ポテチを奪われたのでポテチを食べながら) 」

ウェルド「成程、政府に目を付けられ、攻撃されるかもしれない……お陰で命懸けで攻略しなければならないタイムリミットが発生した訳ですか……これで籠城して安全に糸口を探す、という消極的な手段が取れなくなったわけですね。もとより許してくれそうにありませんが 」

肆々玖「敵対的な異分子、との戦闘……命の賭けられた戦い……喜ぶべき事ではないが、俺はようやっと戦力になりそうだな。(確かめるように手を握る。その肉体には臨戦状態にあらずとも"フェーズ:1"の闘気が薄く纏わり付いていた)……本当に、我ながら嫌になる力だ。 」

マルコ「……敵と言えば…最近やたら見かけるようになったあの『青い奴』は何だ。まるで"幻影"そのものを具現化した様な奴だが…まさか、アレもプランダラの輩と関係が…? 」

山野淳一郎「恐らくだが、あれは私が開発したLBX素体を改造して生み出された兵器である可能性が高い。私のLBXは、既に世界各地にそのテクノロジーが拡散しているが…ワールドセイバーでも独自の機体を開発したのだろう。アレを操っているのは、セレディ・クライスラー本人だろう。

村野さやか「ですが…どんな攻撃もすり抜けてしまうなんて…あんなのにどう対抗すれば…… 」

アスラン・ザラ「……蜃気楼を知っているか?空気の温度差によって光が屈折することで、景色が通常とは異なって見える現象だ。あの"幻影"の能力の正体はそれだ。あの機体は、人為的に自らの周囲の空間…その光を歪ませることで、実際の位置を相手に誤認させているんだ。だから、まともに攻撃を当てようとすればすり抜けるように見えてしまうんだ。 」

キャロル「 ぶっちゃけ猛者って枠で言えばイーリアちゃんとか、狂剣とか……あこれ同一人物だ。 あの黒いくろんぼのおっさんとか……フードの静かな方と、フードのゲラ笑いの方。あっちのが怖いなぁ私…… 」

アスラン・ザラ「奴への対抗策はいくつかある。ひとつは、光を歪ませる別の手法でその蜃気楼を無力化することだ。例えば、強力な重力場を発生させるとか、な…(ここで、カンフーマンが"幻影"が迫る直前で重力場を発生させていたことがフラッシュバックする)二つ目は、俺がしたように、光の屈折点を見出し、実体の居場所を探り当てることだ。とはいえ、これは軒並み外れた洞察力と、敵の速さに適応できるほどの判断力が無ければ難しい。 」

ペニーワイズ「なんかしれっと「俺は天才だからできるが?」って聞こえるんだが 」

ヴィヴィ「蜃気楼……科学概念に基づいた視覚認識の阻害と分かればある程度対処はできそうですね。 攻略法さえわかればフレイミスの攻撃も通るし、タイマンでもいけるんじゃない?このこのー(フレイミスの脇腹を小突きながら) ――――キャロルチャンの言う通り、単純に強い、自立して動く人間の方が厄介だな……。私達はゲームの中だから、フルスペックじゃ戦えないし…… 」

アスラン・ザラ「そうだが????( そ し て こ の 顔 ) 」

ペニーワイズ「このハゲ生意気なァ!! 」

首領パッチ「おいこのハゲ今すぐやるぞ!おいムーン何してる!! 」

いかりや長介「やめなさい!!(ワイズの尻にタイキックで止める) 」

キャロル「  そこなんだけどさぁ―――――これ場合にいよってはいいニュースになるかもしんないんだけど……(ポテチの袋を両脇に抱え挙手。ポテチが落ちる) テロリストのボスが『魂が開放されウンヌンカンヌン』って言ってたじゃん? 用は私達アバターじゃないってことなんだけど……  『身体能力』はどうなってんの?そこは相変わらずゲーム準拠? 」

KBTIT「全然ゆるケツじゃんお前ら!さっきアバター体が解除されたからゲーム内での戦闘力制限は弱まってるぜ?ウッス!俺もさっきまでは斬魄刀も出せなかったけど今は出せまっス! 」

葛城蓮「おぉ〜、本当だ。俺も斬魄刀が出せるようになってるぞ〜(刀を鞘から出して) 」

リム「もう本来の力を取り戻したってことじゃん?これで思う存分能力を行使できるってことでしょパリムシャァァァァ(地面に仰向けに寝転がっておこぼれポテチが口に入ってくるのを待っている) 」

平野店長「私も台車を飛ばせるようになっt(久保帯人目掛けて台車が飛んでいく)あ,拓也ごめん 」

KBTIT「えっ蓮さん死神だったの……(ドン引き) 」

キャロル「んー……じゃあ死亡リスクこそあるものの、結果的にはこっちも戦力増強されてるかなぁ……。プランダラはチート使ってたから正規アバターの私達は苦戦したけど、 今はほぼ同条件で制約なし。楽はできないだろうけど、一人ひとりがフルスペックで戦えるっていうのは朗報にちがいないべ(リムの持つポテチに手を突っ込みながら) 」

アスラン・ザラ「そして三つ目は…光を超越した速度で攻撃することだ。流石の俺もこの実現は難しいが…ちょうどここに、それをやってのけた奴がいる。(そう言うと、フレイミスに視線を向ける) 」

フレイミス「……えっ?俺?(ヴィヴィに脇腹を小突かれながら、アスランの視線に呆然となる) 」

Dr.エレキテル「おまはんらに理解できるように説明するわ。幻影やなくなった今おまはんらの体は生身そのものやから傷ついたら血ぃくらい流れて痛み感じるやろ?急所やられたら死んでもてあっちに戻られん。これが基本や。 」

クラウス「すまない。いいかね?(ドアが開くとそこにはオーディエンスとしてゲームを見守っていた男が現れる)私はクラウスという。突然の申し出で困惑すると思うが、私にも君たちの手伝いをさせてほしい。(不器用に、だが切実にやや軽めに頭を垂れながら) 」

森ノ宮「一番現実的なのは二つ目だな、俺とあと何人かは………そうか、一応本来の動きが出来るって事か………血は流れるしくたばるかもしれないが、そこは徳と言えば得……か……? 」

ヒロ「なんだあんたは!?(クラウスを見て) 」

一般通過さむらい「成程、光速を越えた太刀筋ならば通るということでござるか(なんか笠を被った強者感のあるさむらいが目を光らせている) 」

山野淳一郎「…君が、フレイミス君だね。「逃走中」の時から、君の実力を一目置いていた。私の最高傑作であるあのオーレギオンと真っ向からやり合うなど、前代未聞の戦いだった。お陰で興味深いデータも取れた。しかし…君は恐らく気づいていないはずだ。自分の身に起きた"異変"のことを。 」

ヴィヴィ「――――――――――――(クラウスの姿を見た瞬間、ヴィヴィに宇宙の始まりが拘束再生されたかのような衝撃が流れ、その魂の性質を理解する!) 確保ォー!!!!(突然クラウスの背後に周りシステマ仕込みのグラップリング)協力するのはいいですけどこのおじさん自分の命なら平気で投げ捨てます!!要警戒!! 」

フレイミス「ああ… 何故だろうな… とんでもなく追い込まれてしまった時…胸の中でこみあげてくる感情が高ぶれば昂る程…自分が、自分でなくなっていくような感覚になることがある…。そしたら、目に映る世界のすべてがスローモーションに見えてきて…気づきたら敵を殴り飛ばしていた… 今でもわかんねえ……俺に…何が起きてんだ……? 」

肆々玖「蜃気楼……俺もよくやる目眩ましだな、タネが割れれば対処は易い。……"フェーズ:2"以降なら、といった所か。……"狂剣"の個人的恨みを多少買っている身としては、アレと戦いたくはないんだが。 」

山野淳一郎「 単刀直入に言おう フレイミス君、君は…―――――――『 オーバーロード 』に目覚めたんだ  」

フレイミス「……オーバー……労働……?なんか、頭痛がしそうな名前だな…(ぇ 」

キャロル「ほっほっほ……フレイミスよ、そりゃオーバーワークじゃ 」

マルス「カシム・・そんな・・・ オーバーロード・マルス に 栄光あれと・・・・ 」

肆々玖「オーバー道路?超えてどうするつもりなんだ。 」

クラウス「────ちょ(ヴィヴィに組みつかれ目に見えて困惑しながら)お、おい、やめてくれると助かるのだが……。待て待て、今の私に自殺願望はない。だから離してくれ。協力したいだけなんだ……。 」

ヴィヴィ「 ウー ワンワンッ!! グルルルルル……(一応クラウスを開放するも自己犠牲しようとしたら殴ると目で訴え杖を両手に構える) 」

山野淳一郎「 『オーバーロード』とは、脳が一時的に極限まで活性化した状態のことを言う。周囲の物体の動きが緩やかに見え、それは傍から見れば光の超速度で動いているように見えるのだ。私もこの力の研究に携わったことがあるが、オーバーロードは、理論上はどんな人間でも覚醒することがある。が、それは極めて稀…言わば君は、天賦の才によってその「力」に目覚めたのだろう。だがそれは諸刃の剣…使用後の疲労は激しく、強烈な眩暈で卒倒する危険性も孕んでいる。それを回避する為には普段から糖分の摂取が必要となる。今後は、なるだけ甘いものを摂取するといい。いつまたその力が行使されるかわからない以上はな。 」

リム「んっ(そういってフレイミスにポテチ(※食べ賭け)を差し出す) ん゛っ゛! (そしてキャロルのポテチを無理矢理ふんだくり、それは自分で食べる) 」

フレイミス「おわっ、と……わ、わかった……まだ使い方はよく知らねえが……肝に命じとく……(リムから受け取ったポテチをとりあえず一かじりする)…………(『オーバーロード』……か………) 」

キャロル「練習相手が必用ならいつでもつきあうべ。死ぬリスクが有る土壇場でジャムっちゃまずいし、模擬戦で慣らしておけるならそのほうがいい。(そういうなり冷蔵庫を開け冷凍ふなっしーを食べる) 」

アスラン・ザラ「俺も、『オーバーロード』の覚醒者を目にしたのはお前が初めてだ。その「力」が目覚めたことにはきっと大きな意味がある。冷静に使い分けろ、フレイミス。 ………さて…セレディが化けの皮をはがしたことで、事態は更に深刻化した。これよりプランダラ改めエゼルダームが本格的に行動に乗り出す。『運営』がこれにどう対抗するかわからないが、奴らの戦力も危険だ。 」

クラウス「────???(なぜ自分が疑われるのか、いや、なぜこんなにも心配されるのかがわからず、改めて困惑を隠すようにバイザーをなおす所作をし)……私はこの塔の中で生まれたスワンプマン。塔の出力なしに生きられない。本来は0と1、すなわち電子世界の塵だったが、ある男が私をよみがえらせた。その男は……彼女の動きを知ろうとしていた(エリノラのほうを見) 」

山野淳一郎「ああ… オムニバスには、数多の強者を模倣するアンドロイド素体『オムニロイド』と呼ばれるものや、あらゆる悪意を根絶する善意の人工知能『ゼイン』などを構築している。運営スタッフたちも、私のような一般人とは異なりそれなりに高い戦闘能力を有している者もいる。特に、粛清班《デバッガー》は要注意だ。あの精鋭部隊だけでプランダラに匹敵する実力者が揃っている。できれば彼らとの衝突は避けたいところだ。 」

肆々玖「超越的な加速力、それを用いることでの対抗の必要な相手……俺はこれからは"フェーズ:2"が基準の戦いになりそうか。全く、その先もまともに発現させられない、霊装も一つ謎のまま……自分の事ながら停滞っぷりに嫌気が差してくる。(それでも、頼らなければならない。その現実には向き合うしか無いが―――)……賢しらな小細工で食らいつけるのも、限界がある。参ったな。 」

エリノラ「……?(「私…?」とクラウスに傾げる) うん…前に一度、みんなでゲームマスターに戦いを挑んだ時にはヒヤッとしたけれど…権限の有無にかかわらず、『運営』の人間も実力者揃いだよ。私がみんなの傍にいる以上は『運営』と衝突することはないと思うけれど…万が一…何かの事態に巻き込まれてしまうことも考えられる… 」

ヴィヴィ「デバッカーを味方に付けるとかは難しいので?本当にただの印象でしか無いけど、元々のオムニバス関係者はエゼルタームとは友好的じゃなさそうだし……自分の縄張りを荒らされてるわで敵対してるって意味では、わざわざ私達プレイヤーと対立する理由がないような 」

ニル「そういえば…逃走中の合間に、その運営のテストプレイヤー…?という方と遭遇しました…。狙いはよくわからなかったんですけど…確かに、とても強かった記憶があります…… 」

メノア「ゲェ!?マジで!?ウチらも遭遇したよ、そういうのに!ゲームを進行させたいんだか邪魔したいんだか…よくわかんないったりゃありゃしない…!まったくきな臭い連中よね… 」

ヴィヴィ「―――――(もっと言えば、最初のゲームマスターの口ぶりからして『エリノラ』は重要視されている一方、彼女の存在を完全掌握できていないように見えた。もしロギアが、人知の及ばない何かだとしたら、彼女の存在はそこ由来の可能性もある。 場合によっては、彼女を盾に運営とうまいこと交渉を……) 」

ムスカ「この私の顔に泥を塗ったのだ!あの運営の小僧にはうんざりしている!! 」

ウェルド「(この方々も正直怪しくはあるんですが、信用せざるを得ない状況というのがまぁ……悲しくなってきますね……)まあ、フレイミスさんのその切り札はここぞの時に切ってもらう事にして……確かに、『プランダラ』も『運営』は精鋭揃いです。まともに相手するよりは、少しでも見方を増やすか戦闘を避けられれば有難い所ですね……当てがあれば 」

アスラン・ザラ「だが、少なくともお前たちはオムニバスに懐疑的なんだろう?俺たちもそうだが、いつかすべての「真相」に辿り着くにあたって、『運営』との衝突も可能性としてないわけではない。俺たちとしてはエゼルダームと共倒れになってくるにこしたことはないが… あまり現実的ではない。恐らくセレディも自らの権限を乱用しその衝突を回避するどころか、俺たちに差し向けてくる危険性もある。無益な衝突は避けたいが、そこは部外者である俺が囮になればいい。お前たちは気にせず「塔」を登れ。そうすれば…いつか必ず、すべてがわかる。 」

ペニーワイズ「よしわかった!俺の代わりに死んでくれハゲ! 」

アスラン・ザラ「死ぬのはテメェだクソピエロ!!!!! 」

クラウス「その男は、プランダラにいた。私はそれを知らず、いくつかの情報を与えてしまっていた。……運営やエゼルチームにどれだけのことができるかはわからないが、パソコン業務は本業でもある。こきつかってくれていい。必要な情報があれば渡す。 」

フレイミス「ああ、目的に変更が無いのはいいことだ。言われるまでもなく俺たちは登り続けるさ。たとえゲームとしての役目を終えようとも……『約束』はきちんと果たさねえとな。(エリノラに不敵な笑みを送る) 」

村野さやか「クラウスさん…ありがとうございます…!オーディエンスの皆さんも巻き込まれてしまい大変な事態になりましたが、一緒に協力して、この絶望的状況を乗り越えましょう…! 」

キャロル「そういやコンラードのおっさんとおいたんどこ行ったんだろ……(ハナホジー) 」

ヴィヴィ「私は攻略戦には参加しますけど……できればクラウスさんの持ってるデータとか、他のプレイヤーの証言とか照合して『幻影の巨塔そのもの』を調べたいですね…。どうあれ双方ともこの塔が目的のようですし、情報量で少しでも追いつければこちらも動きやすくなるはずですから 」

浮世英寿「礼を言うぜ、アスラン。お陰で有益な情報を得られた。もっとも、一番知りたかった『幻影の巨塔』に関する情報が、運営スタッフにもあまり共有されていなかったのはアレだが……セレディって奴は既に何かを掴んでいるはずだ。そんな奴を野放しにはできない。奴が月村サトシを出し抜いてしまった時点でかなりの脅威だ。ここからは…本気のハイライトを見せる必要があるな。 」

オリヴィエ「あのっ……もしかしてこれ[自主規制]してもいいリストもらったほうが早い感じですか……わかればバッタバッタ斬りますけど……む、無関係の方はちょっとこう…… 」

キャロル「座れや!! 」

クラウス「うむ、こき使ってくれ。私の取り柄はそれだけだ(村野に)……データといっても、妙なことばかり調べさせられていたからな。ルドゥラ・ヤマトの行方を追えだとか、よくわからないものだったが……すべてはエリノラのことを監視するためにあった 」

肆々玖「そこの人斬りは多分、前みたいに"敵っぽい奴"を斬ればいいと思うぞ。前より露骨に増えるだろうから、後は直感で。(とか言いつつも、自分もどちらかと言えばそっち寄りの存在であるのはシレっと失念している) 」

アスラン・ザラ「ああ、すまない……かくいう俺も『 ロギア 』とは何なのか…その明確な正体は未だ掴めていない。だが…一つだけ、それに関係する情報なら俺独自が仕入れているものがある。お前たちの中には気づいている者もいるかもしれないが…実は既に、世界政府直下のある『調査兵団』が、プレイヤーに扮して水面下で行動している。その名は『 レギュレイター 』……奴らは専ら、この幻影の巨塔に眠る『ロギア』を調査していると聞いた。俺よりも、彼らに聞く方が早いだろう。だが、安易に口を滑らすとも考えにくい。『ロギア』に関しては彼らに任せるのが聡明だろう。 」

ネモ「レギュレイター……!なんか、すっごくかっこいい響き…!ボクたち伐刀者でいうところの魔導騎士連盟みたいな組織なのかな…? 」

オリヴィエ「 殺ったー!!…・・・・・・?  ?????????(彼女の目からは全員敵に見えなくもない) 」

山野淳一郎「我々運営も、『ロギア』の全貌は明かされていない。それを知るのはゲームマスター以上の権限を持つ人間だけだ。(そう言うとカードキーらしきものを取り出し、それを浮世英寿に差し出す)……浮世英寿君。アスラン君から度々話を聞いている。君になら、このキーを託すことができる。彼が使っているものと同じ、運営施設に忍び込めるための解除キーだ。これを使って『監獄室』へ向かってほしい。そこに行けば、『君のよく知る人物』が幽閉されている。『』なら、『ロギア』がなんなのか知っているはずだ。それを確かめてきてほしい。 」

浮世英寿「……いいのか? 」

アスラン・ザラ「ああ。英寿のことは、山野博士にすべて伝えてある。お前ならやってくれると信じている。あの『口の堅い男』も、お前になら真実を明かしてくれるだろう。……頼んだぞ、英寿。 」

浮世英寿「……わかった。なら俺は一時的に攻略戦から離れる。『ロギア』の正体を突き止めてくる。 」

山野淳一郎「まだ話しておかなければならないことはあるが、そろそろ、セレディによって次のゲームが始まる頃だ。諸君、気を付けて挑んでくれ。アスラン君、彼らを頼んだ。 」

アスラン・ザラ「了解した、博士。こうなってしまった以上、俺もプレイヤーとして彼らとともに駆け抜けるさ。 」

エリノラ「フレイミス……うん、そうだよね……!(『約束』…まだ覚えててくれてたんだ……嬉しいな……) 私は…どんなことがあっても、みんなを「さいご」まで導くよ……!行こう、このままあんな奴らに好き勝手にさせちゃダメだ! 」

フレイミス「その意気だ。敵の全貌が分かっただけでもありがたい。おかけで躊躇いもなく奴らをぶっ飛ばせる。………(『オーバーロード』……これが、果たして俺が求めていた「力」なのか………)」



―――――混沌世界の夜明け。
どの世界でも地平線に横たわる陽光の瞬きは最も強く、
朝刊は家主よりも早く起床してポストに待ち………――――――最強の朝は早い。


コンラード「(ガタッ)(目覚ましが鳴る前にベッドから起き上がる。パジャマにナイトキャップという眠たげな背格好だが、三白眼はカッと見開かれ日光に忠実に意識を保つ。時刻、AM04:59。背をピンと伸ばしサイドテーブルから手癖であるかのようにあいぽんを手に取り時刻を確認、小さく頷き、ベッドから起き上がる) ピンッ (起き抜けに個室の出入り口横へ立てかけてある鏡の前に直立。ヒゲの両端をつまみ、引張り、毛艶を確認。) うむ。 (瞬きせず強かに頷くと、颯爽と部屋を跡にする。 最強の行動は一挙一動が早い。 ) 」

コンラード「 ワシャワシャ ワシャワシャ (AM06:30。この時点でシャワー、着替、スケジュールの確認、メールチェック、おびただしい数の取引先から寄せられる『打ち合わせ時刻変更の"お願い"』のメール全てに対し『了解、再調整承る』と返信、スケジュール再調整……これらを終え、ようやく朝食の支度に入る) ジュオッッッ ガタンッッッ   熱"ッッッッッ!!!!!!!! (ヤカンを手に取ると時も、フライパンを手に取る時も、努めて冷静に、しかして気合の叫びを発しコンディションを整える。 最強の身支度は早い ) 」


(その頃のカオスファンタズマ)「 誰か!誰か外部へ連絡を!」「だめだ……ここでみんな死ぬんだ……」「もう 無いじゃない!」「俺は死んだんだァー!!」「僕のピアノ!!」「落ち着け……!今の今まで、こんなゲームだけじゃない、世界を救ってきた最強の男がいたじゃないか!!」「そうだ、あの人なら……! 」「―――――コンラードなら!!」


コンラード「ふんふん、ペナソニックの株価は横ばい、ワンナップリン社は上場……さ、サスガダナー……。む、ペナソニックは7社も原因不明の倒産!?なにこれ……関連株売っておくか……(経済新聞を読み漁り、予想外過ぎる状況の変化に口を開けたままティーポットからテーブルへチャイをしたたらせた)………。うん、売ろう( 最強の周囲では時間の流れが早い ) えーっとぉ…………こう、いい感じに予算調整して……。あーもしもし、営業顧問? 繋がらない?(パンケーキの焼きめを確認しながら秘書へ連絡、しかし目を丸くし)………。今日定休日だった……( ――――――最強の出社は早すぎる ) 」

ザハール(遺影)「(私が倒産させました) 」

コンラード「(AM12:20 最強の切り替えは早く柔軟だ。 出社する気に満ちあふれていた勤勉さの表れであるオーダーメイドのスーツから着替え、ラフなスタイルの服装に着替え自宅敷地を優雅な足取りで……) ――――まったく、祝日をずらすならもっと早くに言ってほしいよ……だいいち祝日伏せ過ぎだって、もうシーズン休暇にした方がわかりやすくないかね……ブツブツ(ゆ、ゆゆゆ、優雅だ……(震え声))  ――――――ん? 」

マスメディア「あ!出てきました!!どうやら幸運にもコンラード氏は現在のファンタズマの外に居たようです!!」「コンラードさん!!本日のカオスファンタズマ中継はご覧になられましたよね!?今後どういった対応をなさるつもりですか!?」「サトウが増えすぎたことに憤慨したタナカ一族の犯行とネットでは話題になっていますが真実は!?」「ちくわしか食ってねえ!!」(大量の"ガヤ"が、スマホやら碌でもない機材で、気合だけは十分にコンラードを包囲しマイクをナイフで脅迫するかのように突きつけてくる) 」

コンラード「――――――――――――え、な、ちょ、なに(震え声) ど、どうしたのかね。いやあの……ていうか今日オフなんですけど、プライバシーの概念あるのかな君達…… 」

マスメディア「審議は定かではありませんが既に何名かのプレイヤーが音信不通に!!」「スプラッタな映像が全国放送され倫理問題が!!」「SNSでは様々な憶測が飛び交い混乱が混乱を呼び混乱ード状態に!!」「もし"デスゲーム"が事実であれば迅速な対応が政府軍に要求され!!」「既に世界に広く認知されるあなたがどう動くかが!!今後世論を動かすかと!!!! 」


「「「「 どうにかしてください!!コンラードさん!!!! 」」」」」


コンラード「 ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ (鼓動の音、痙攣が地面に共鳴することで生じる地響き)  >>  フッ  <<   (泣きたいのをこらえるようにして引きつった口元) 」

マスメディア「あ!!!!こ、この音はァー!!!!エンペラーエンジンだァー!!!!」「気合入ってますねぇ!!!!」「救助活動に向かわれるに当たって、市民の皆様へ何か一言!!意気込みを!!」「その笑みは勝利を確信してのものでしょうか!!」「サシャトコニーダ!! 」

コンラード「  ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ  急いでいるんだ、道を開けてくれたまえ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ ┣"ッ (消え入りそうな声でそう囁く。そのどすの入った声がマスメディアを畏怖させ二列に分かれ、彼が凱旋する道を作る。)  スタスタ……   もうやだ……こんなじんせい…… (最 "恐" の到来はいつも早い……そして、唐突だ――――――) 」

ツァオバラー「(その遥か後方で見ていた武闘ドレスの女性。彼女はコンラードの凱旋を見、ついに事は動いたかと腕を組む)────……血の流れるところに、コンラードあり。ついに、動くのね───(ふぁさぁっと前髪を撫で、なにかを悟ったように目を細める) 」



― オムニバス施設・大会議室 ―




セレディ「―――― さて、初めて顔合わせする方も多いだろうから、改めて名乗ろう。私は、ワールドセイバー所属の『 セレディ・クライスラー 』だ。君たち『プランダラ』の創立者にして、そして今はその名を改め『エゼルダーム』の総帥だ。よろしく。(あどけないにこやかな笑みを一同へ送る) 」

ヴァサゴ「まさかお前が直々にここへ来るたぁー思ってなかったぜ…このチームは完全に俺に回してくれたものだと思ってたが…どういう風の吹き回しだぁ…?(いつもの薄暗いアジトとは異なる、明るく拓けた大会議室のデスクへ乱暴に足をかけている) 」

セレディ「君たちが楽しそうにゲームを荒らし《プレイ》していたからね。思わず気になっちゃって。(にこにこと答える) 」

ロイエ「……ご無沙汰しております、『閣下』。(セレディの側近としてその場に佇む老紳士が深々と頭を垂れる) 」

セレディ「ロイエ、長らくの潜伏活動御苦労だった。NPC…それも、喫茶店のマスターに扮していれば、必然的に攻略組から様々な情報を仕入れることも容易だったろう。君がまとめてくれたプレイヤー情報のおかげで、ここにいるメンバーの誰もが事前情報を基に戦闘に乗り出せたのだから。情報無くして、戦いは生き残れないからね。 」

ルシオン「お久しぶりです、セレディ様。こうして共にあれるのは『機関』(ワールドセイバー)でご一緒された時以来ですね。貴方が開発してくださった「トロイ」のおかげで、オムニバスの監視下を逃れることも容易でした。それから、オムニバスに保管されていた最重要記録から、例の歴史改竄兵器の設計データを奪取することに成功しました。このデータを基に、「機関」で我々の『最終兵器』の製造も可能となります。ただいまその製造を行っている最中ですので、しばしお待ちを。 」

セレディ「流石ルシオン、相変わらず図仕事が早いね。わかった、その件については君に一任しよう。かつてこの世界を崩壊させたというオムニバスの禁断兵器…それももはや我々が牛耳ることになる。この巨塔を完全に制圧した暁には、次なる野望への視野を向けるために『最終兵器』は必要不可欠だからね。頼んだよ。 」

ガイ「……なるほど…そちらが噂に聞く「閣下」様の真の正体か…。想像していたよりもずっと若いが、どこか達観した佇まいと言えよう。しかしこれで、我々の総戦力が結集したというわけだ…! 」

ジョニー・ブラック「ぅわぁ~~~~~~お……!ここ、運営共のテリトリーだよなぁ~~~~…?こんなところでのんびりくつろげられんのもさぁ~~~……オムニバスと繋がっている閣下様のおかげなんだよなぁ~~~~~?これからはデカい面して巨塔内を歩けるってことだよなぁ~~~~~~? 」

赤眼のザザ「運営のスタッフも、ゲームマスターであるセレディ様には、逆らえない。運営の上下関係は、絶対、だからな。 」

黒衣の戦士「…………(席には座らず、ずっと会議室の最奥の壁に凭れ掛かったまま瞳を閉ざし項垂れている) 」

ボム・ヴォヤージュ「Hé patron ! S'il vous plaît, augmentez mon salaire ! 」

誘導者「こうしてわたくしたちも晴れて正式なプレイヤーの座に返り咲きましたね。とはいえ、今更あんな連中らと仲良くする気はありませんが。 」

タイガー・ジェット・シン「結果オーライって奴だけどな?あいつらと慣れ合うつもりなんざはなからねえって事だろ?! 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「止めときな……味方だの敵だの、そんなもん世界中のどこを探したって…… 答えは見つからねえだろうが!くだらねえ!!(ポニ夫へ理不尽なヘビボン) 」

ぽに夫「ひひん(ひひん)(巨体に潰されて伸びる) 」

イーリア「……俗物共が。(苛立ちを隠す素振りを見せず、ただ会議室の端、幾何学的なオブジェに足を叩きつけ一人、立つ。飽く迄も、彼女は害意を振りまくのが目的にない、利害一致による協力者に過ぎないのだから。) 」

B■「(会議室卓上に置かれたブラウン管テレビの中、四等身デフォルメサイズで腕を組み不満げに目線をあらぬ方へやる) 仲良く、そんな殊勝なゲームマスターをやると思いますか? 生死をかけ協力するならデスサバイバル、デスゲームと銘打ったのですから、階層を上がる際の"人数上限"とか設けて殺し合いでもさせるんじゃないです? こっわ~~~~ 」

ポトリヴィット「あー、はいはい……あンたが噂の『総帥』様って事ね……知ってるだろうが、俺がポトリヴィットだ。ああ、いや……別に自己紹介も必要ねえよなァ?まァ、これからの話しようぜ、これからの話………そこの連中が言う通り、俺もプレイヤー共と慣れ合うつもりはねェよォ、むしろその逆だよぉ~~逆ぅ、有力なプレイヤーを狩るべきだと思うぜ、『奇跡』を横取りされても困るし、今時のLLMよりずっと阿呆なAIが味方しやがるのも避けたいしなぁ、削れる所から削ろうぜ、削れそうなラインの…『有力なプレイヤー』からな 」

ウンネカーズ「え?要らないんじゃないですかぁ?って自己紹介って……んまぁ、難しい事よくわかんないんですけどねぇ~……でもぉ、人ぶん殴って潰してぶっ飛ばしていいなら私も嬉しいですよねぇ~~~ 」


ドンドンドンドン…(会議室のドアが、四回強く叩かれ)


アキレス・ディード「失礼。少し用事があって遅れた(入って来たのはアキレス・ディード……だが、その大きさは前と異なる。手のひらサイズのホビー・マシンから、幻影の巨塔内だからか、人間大に巨大化している) 」

11《 シビル 》「はぇ~~~~どいつもこいつも人間離れした見た目してる奴ばっかで見てて飽きないねぇ~~~~。トニーもそう思うでしょ? 」

12《 トルヴ 》「俺は俺を戒めてくれる報復者以外興味はない(断固) 」

11《 シビル 》「そうだったこいつも大概人間じゃなかったわ 」

セレディ「さて、これで全員終結したかな。みなさんお揃いのところでこれからのことについて話をしておきたい。だが、その前に…君たちに紹介しておきたい人物がいる。(そう言うと何もない右側へ振り返る。するとそこに、突如としてポータルが開かれる――――) 」


カツ カツ カツ……(靴の音と共にポータルから顔を出すのは、黒い狐耳。そして、オレンジ色のパーカー。被っていたフードを跳ね上げる。その顔は……)


雪常「……「雪常」……「拓海 雪常」と申します。以後お見知りおきを(何処かで見たような顔。悍ましい笑みを浮かべる、少年のような「何か」だった) 」

ルシオン「……これは驚きましたね…。確か貴方は、「月村氏」の側近にいたはずの…(同じ"元"運営側として顔馴染みであるが故の意外な表情を露わにする) 」

セレディ「そう…「拓海雪常」。彼の尽力があって、我々はようやく『二台のヴィジョンドライバー』を入手することに成功した。前任者たちからの正式な引き継ぎ業務も完了されているが故に、本人たちの指紋も不要。今やドライバーの所有権は完全に私のものだ。その証拠に新たなゲームマスターとして私はこのドライバーを使い、カオスファンタズマのゲームシステムを大幅に改竄したのだから。これで、あと手に入れるべきものはただ一つ…―――――― 」

雪常「ハイ。色々あってクロノス社に就職してましてね。月村センパイとはある程度いい関係を築いておりまして。オムニバスでも逃走中担当をしていました。……ま、今となっちゃそんなことはどうでもいいさ。セレディサマの言う通り、俺たちがこれから手にするべきはヤツ…… 」

ヴァサゴ「  『 エリノラ 』 ―――――― だよなァ?   」

セレディ「そう。正確には、エリノラの中に封印された『 カーディナルキー 』だ。「ヴィジョンドライバー二台」と「カーディナルキー」……これらがあれば、我々はようやく『 カーディナルゾーン 』へ踏み入れることができる。ゲームマスターでさえも滅多に踏み入れることのない禁断領域。この幻影の巨塔の"深層"。そこに、我々の『本当の目的』が眠っている。 」

ガイ「……ここまで長かったのだ…。しかし、我々の悲願達成はもうすぐ目の前まで来ているのだ…! 」

雪常「……忌々しい。アイツを始めとして「此処」の奴はオレの中に入ってないのがちらほらいるからね。捕らえた暁にはアイツもオレの中に吸い上げるがな(頭に手を当てて思案する。エリノラを捕らえた後の処遇を思案しているようだ。ぐつぐつと煮えるような音が、彼の内側から聞こえる) 」

B■「『封印』……物騒ですねぇ。明らかにオムニバス由来のカードキー、権限である双方でようやく開ける扉。彼等の所有物でありながら、臭いものに蓋とでも言わんばかり…… 厄ネタのフラグ乱立してません? 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「ゼハハハハハ!全てを無に還す“ヴィジョンドライバー” 全てを破壊する“アーディナルキー” 手に入れたぞ!これでもうおれに敵はねェ!!! …………おれこそが“最強”だ!!! 」

雪常「そんなもんですよォ嬢ちゃん。セキュリティの基本は「ゼロ・トラスト」、何も信用しないことだ。月村センパイみたいなゲーム部分にしか興味がないような奴らならともかく、『本来の目的』を知ってるような輩はみんな片手で握手しながらもう片手でポケットの中のナイフを握ってるってことさ 」

ルシオン「我々運営スタッフ、更にはゲームマスターですら完全に明かされることのなかった『真実』。そのすべてを紐解く鍵こそが、『彼女』なのです。  」

イーリア「旗が乱立していたとして、暴き出すしかないでしょ?誰が貧乏くじ引かされるかどうかじゃなく、早いか遅いかでしかない……眉唾だろうが何だろうがね。この手のモノはどうせ過程でぶつかるのよ、最終的には。 」

セレディ「既知のことだと思うが、改めて説明しておこう。この『幻影の巨塔』とは本来、運営『オムニバス』が建設したものではない。遥か大昔…"1000年以上という長い年月"の中、この巨塔はずっとこの地に根付いていたという。 「偏属性クリスタル」という未知なる物質で構成されたこの巨塔は外部からの侵入を許さず、その1000年間、誰一人の侵入を許すことなく存在し続けていた。 」

セレディ「だが今からおよそ5年前、この幻影の巨塔に出入り口が開かれた。そこから現れたのが、『エリノラ』だ。 彼女はある目的の為に世界中の人々を巨塔へと誘い、そうして集った名のある戦士たちを引き連れ、塔の上層部へと登ろうとしていたという。その当時はゲームではなく、幻影の巨塔の防衛本能が生みだした幻影体が彼らの行く手を阻み、熾烈な戦いを繰り広げたという。 」

セレディ「幻影の巨塔の頂上を目指す者たちの目的は様々だった。己の力の限界を試すため。未知なる宝を手に入れるため。二度と会えない誰かと再開するため。あるいは暇をつぶすため。またあるいは己が野望の為に巨塔を利用するため。挑戦者により、その思想は千差万別。しかし、そんな彼らを誘った張本人である「エリノラ」自身が願っていたものが何なのか、それは…当時の彼らしか知る由もない。 」

阿久津 大夢「へェーー……踏破できるなんざ思っちゃいねえし、正直今の運営みてぇなメガコーポの運営なんざ手が出ねえ、が……入口で入場料でも取れりゃそれなりに良い稼ぎになれそうな案件じゃねえか。5年前……まだギガンテスのチンピラだったな。  おぉい、もしかしてこん中に"当時の攻略メンバー"でも紛れ込んじゃいねえか?(にやつき周囲をぐるりと見渡す) 」

雪常「……ま、知っての通り。その攻略作戦はいつの間にか頓挫。あるいは誰かが「真実」に辿り着いたのか。まあそれはともかく、一度「役目」を終えた幻影の巨塔は多くの謎を残したまま眠りについたってことですよ。ネ? 」

セレディ「その通り。「"過去"の巨塔」と、「"現在"の巨塔」は似て非なるように見えるが実際は同一存在。果たしてこの巨塔にその当時から「願いを叶えることのできる何か」があったのか?それを確定付けるものはない…ただ、「この世界を揺るがす大いなる「力」」があることは確かだ。数多の世界、数多の時空、そこに存在し得る歴戦の猛者たちの幻影を形作る程の強大な「何か」が、この巨塔の存在意義を確固なものにしている。 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「俺がサッチと出会ったのは5年前!モビーディック号の上で出会った!!あいつは是が非でもヤミヤミの実を譲りたがらなかった……! 」

黒衣の戦士「……(そうだ……だからこそ俺もこの「巨塔」に惹かれたのだ。俺の知らない異次元の強者(つわもの)と拳を交える為に―――――) 」

B■「はいはい話の腰折らないでください阿久津さん、今これ大事なおさらいを…… 『歴戦の猛者』……。―――――そんな、ものじゃ……(俯き、口から言葉が突いて出そうになると)――――――(口元を抑え、"AI"が、拒否反応を起こしたように痙攣し項垂れる)ぅ"…………。 」

ポトリヴィット「ま、その『巨塔』がど〜〜であれよォ、超常的な、常軌を逸した『力』があるのは確かだわな。形はわかんねェが……だが、まぁ……エリノラの持つ 『奇跡』……ありゃホンモノだ、夢のある話じゃあねえかよ〜 」

雪常「おっ大丈夫か大丈夫か。……まあ、形は違えど今もある意味やってることは同じ。少しばかり障害は増えましたがね 」

セレディ「5年前にここへ踏み込んだ者たち…便宜上、彼らを『 開拓者 』と呼ぼう。「開拓者」と「エリノラ」はその後塔を最後まで登り詰めることができたのか?或いは夢半ばに散ってしまったのか?彼らの行方を知る者はいない。しかし、結末はどうであれこの「塔」は一度役目を終えた。終えた…はずだった――――― 」

セレディ「それから3年後、役目を終え、閉ざされたはずの幻影の巨塔に、『ある一人の人物』が現れた。『その者』は自らの知識を駆使することで固く閉ざされていたはずの幻影の巨塔に踏み入れ…そこで、『 クリスタルに封印されていたエリノラ 』を発見したという。『その者』は何を思ったのか、『彼女』を利用し…この幻影の巨塔を再建しようと企んだ。そして翌年、『その者』の声の導きによってあらゆる時空から名のある人材を招集し、今の『オムニバス』が結成された。そしてさらに一年後の今年…満を持して、生まれ変わった幻影の巨塔で、この「カオスファンタズマ」が誕生したんだ。 」

誘導者「……この巨塔にそんな歴史があったのですね…。そして、運営との関係性… 何故、彼らはゲームの舞台としてこの巨塔の再建を図ったのでしょうか… 」

セレディ「――――――― 私は、ここへ来る直前に『 その者 』に直接会ってきた。  」

ルシオン「よもや……我々ですらも全貌は愚か顔すらも拝めていない『エグゼクティブプロデューサー』と直接対談成されるとは… いったい何者なのです、『その御方』は…? 」

B■「では…… "あれ" は開拓者、当時のメンバーと行動を共にしていたエリノラと同一体であると……?(疑問符を浮かべ、答えこそ期待していないが反応を伺うようにしてセレディの"目"を見る) 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「え!?!?!?!?ジョイボーイに会ってきた!!!??!?! 」

セレディ「 "そうでもあり、違うとも言える" (B■の問いかけに落ち着いた声音で応える) この後の攻略戦…エリノラに課せられた"13度に渡る初期化"という名のプロテクトを一斉解除するために、私が"起爆剤"を投下する。そこで誰もが思い知ることになるだろう……今、ここにいる、あの、エリノラが、果たして『本当のエリノラ』なのかということを (これまで見せたことのない邪悪な笑みを浮かべる) 」

セレディ「……それ以上は語らないでおこう。なにせ…"『その者』が視ている"ところで、正体を明かしてしまっては規約違反となって私は除外されてしまうからね。(噓か真か解らない笑みを表現する) だが、これだけは言える。『その者』は、この「幻影の巨塔に1000年以上に続く"因縁"の歴史」に大きく関与している。『その者』と契約を交わし、私は…その歴史を紐解いてしまうことになろうとも許可は貰っている。故に、システムを改竄したことについては上からの御咎めは無い。これは謂わば双方の"合意"なんだよ。『その者』も私も、"真実"が明かされることを望んでいる。 」

ヴァサゴ「なるほどな。要は、俺たちがこうして運営のテリトリーで好き勝手出来るのも、最上に君臨するお偉いさんのお許しがあってこそということか。俺たちを排除したいのか、受け入れたいのかよく分からねえが…セレディと利害が一致しているのならばもはやどうでもいい。俺たちは俺たちで好きなようにやらせてもらうぜェ。 」

雪常「……いやホント、実際何してるんスかね『あの人』。俺みたいなのを組織に引き入れるとか普通に正気じゃねーと思うんスけど……ね 」

ポトリヴィット「はぁ~~、こんな所でも『その者』とやらのの監視下って訳かぁ?……まァ、見てた所でそれ以外に干渉しないって事は、そ~いう奴なんだろうなァ…… そこのヴァサゴが言う通り、『歴史』も『真実』も……ついでに『エリノラ』の正体だって、そいつが何であろうが俺達のやる事はかわんねぇよなァ、必要なら両手両足引き千切ってでも利用させて貰うだけだァ 」

アキレス・ディード「………………(先ほどから黙り込んで、カメラアイを点滅させている。……目ざとい者は、それに規則性があることに気付くだろう) 」

B■「……………。(猜疑心か、嫌悪か、或いは不確定要素への恐れか、穏やかではない面持ちでセレディを睨みつけていたが)――――うっわー、あなたがとっておきみたいなこと言うんだから趣味最悪なんでしょうねーっ(お手本とも言うべき笑みを浮かべ、画面内で頬杖を突いた) まあそうですね、皆さんの言う通り内情がどうあれ"好きにやる"……元々そういう集まりなんでしょうし、はみ出し連中なんですから 」

支配の悪魔「―――――だぁ~~~~っれだ。(アキレス・ディードのカメラアイを覆うように掌が"気配もなく"現れる。柔らか、無気力な女性の声。その主は   "一度目"以降姿を見せなかった協力者だった) はろはろ~~ あ、あらすじはダイジョーブだから。奥のお偉方と、アクツくんと……その他はハジメマシテかな? 協力者の支配の悪魔、『ネジマ 』ちゃんでぇ~~す……ピスピス~~…… 」

セレディ「エリノラからカーディナルキーを奪い取れば、その時点で我々「エゼルダーム」は攻略戦を中断。ただちにカーディナルゾーンへの侵攻を開始する。プレイヤーたちが邪魔してくるだろうが、ヴィジョンドライバーのない彼らではゲートをくぐることは不可能。あとはゆっくり深層へと辿り着くだけだ。 」

セレディ「……ゼレオロス帝国から派遣されたお二人に聞いておこう。『 ロギア 』を手にした暁には、我々「ワールドセイバー」と「ゼレオロス」は正式な同盟を結ぶこととなる…その解釈で間違っていないかな? 」

11《 シビル 》「うん、そうだねー。『皇帝』様はそう仰って、ボクたちをここへ遣わせたわけだし。レギュレイターの連中までもが介入してたのは厄介だけど、なんとしても『 ロギア 』は必ず手に入れてみせるよ。 」

11《 シビル 》「  だって『 アレ 』は元々――――――― "ゼレオロスの物だから"さ♪   」

阿久津大夢「うわ……出たよ……(文字通り"悪魔"を見るような引きつった顔で、座したまま距離を置こうとする) お前がココに来るって事は……あれか、いよいよ"俺等からも奴等からも死体の山が積み上がる"事態になるってことか…… 」

アキレス・ディード「……ン、お前か(特に驚いた様子もなく、まるで顔なじみのように支配の悪魔の手を退かし)……会議中だ。悪戯は止めろ。参加するならいい子にするといい 」

セレディ「よろしい。ならば計画完遂までよろしく頼むよ。 さて諸君、そろそろ時間だ。これから計画の最終段階へと移行。エリノラからキーを奪取し、カーディナルゾーンへと侵入。幻影の巨塔に眠る『 ロギア 』を、我々が手にするのだ。 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「聞いたな野郎共!!!!!手に入れろ!!!!!   『ひとつなぎの大秘宝』を!!!!!!!!!!!    」

タイガー・ジェット・シン「餓鬼が来たか。だが大人しく話しぐらいは聞いとけよ? 」

雪常「……そろそろ目くらましも効かなくなって来る頃かぁ。外からの介入はどうしようか…… 」

セレディ「次の攻略戦では今まで通り『エリノラ』を狙え。他のプレイヤーは好きに排除してもらっても構わない。ただし……『フレイミス・ティルク』だけはうっかりでも殺さないように。彼はこの世界を統治した神の実の息子にして、「オーバーロード」の覚醒者。我々ワールドセイバーが欲していた究極の人材だ。彼は個人的に是が非でもほしい。先日スカウトに行って断れてしまったが、守るべきものを失えば彼も我々に下りやすくなるだろう。 」

ヴァサゴ「ホーゥ…あの貧弱な小僧のことか。度々監視はしていたが、確かに最近は妙な力に目覚めたようだが…?ならばエリノラとそのフレイミスって小僧以外は皆殺しで良いんだな?いいだろう。 」

侶梟「――――――――(カーディナルゾーンへの突入。それを聞き、これまで物言わぬ武器だった彼が) ス  (席を立ち、周囲を見渡す。最後にセレディを目に捉え) ――――― 気を付けろ。在処は知らぬが……  "そこ"には"居る"ぞ。 (何がとは言及しない。しかし何かの存在を示唆すると、踵を返し会議室を跡にする) 」

雪常「そっスねェ。まあまあ。もしアッチから来てくれなかったら、オレが溶かして…… 」

イーリア「アタシは最初にアンタ達と結んだ協定が破られさえしないなら、それでいい……殺せと言われれば殺しもする、好きに指示して好きに使いな。 」

ポトリヴィット「おいおいおい、"目的に一途"っつってくれよなァ………へぇ、悪魔。悪魔ねェ~……ま、出自なんてバラバラだもんなァ、異世界から来た奴だって居らぁしよぉ……さて、『総帥』様の言う通り、プレイヤー狩りに勤しむとするか 」

ルシオン「かしこまりました。とはいえ、私は例の開発作業に勤しむ為、カーディナルゾーンへの合流は後程行います。ヴァロナ、21号、貴女がたは先に本体と共に向かうようにお願いします。 」

支配の悪魔「ん~~それはまぁ……『お互い様』だと思うなぁ~~~。 阿久津くん大丈夫?君ぐらいだとフレイミス・ティルク、コーゾー・モリノミヤ、ウェルド・ウィンストン、クルミ・カサマ、エドガー・アルクイン、シシク、ニル、ヒサメあたりは厳しいよ~~ つまみぐいはコンラード・ボルトーレ程度にしときなよ~~~ 」

ヴァロナ&21号『 コ ク リ ――――― (二人ともに静かに頷く)』

ウンネカーズ「はいはぁい、それじゃあ……その『フレイミス』って男の子だけは避けて……いや面倒くさいなぁ、その子の居ないところで見える物全部吹っ飛ばすつもりで遊んできますねぇ~~ 」

阿久津 大夢「あ?コンラード・ボルトーレつったら、あれだろ?最強の男だろ?まあさっき挙げた連中が体外化け物なのも理解してるが……真っ先にパスするのはコンラードの方だろ……?え? 」

黒羽咲夜「クスッ…♪さぁ…血塗られたロンドエンドへ向かうわよ! 」

黒羽咲良「先日の借りも返さなくてはなりません。ここで決着をつけます、必ず。 」

レプタイル「願ったり叶ったり、と言った所だな。ようやく身体を自由に使える状況になり………特定の一人以外は好きにしていいと許可が出た。我々も、我々の良い様にやらせて貰おう…… 」

アキレス・ディード「意外とピュアなんだな(阿久津の様子にそう吐き捨てて)……あー、私は……(マシン特有の360°可動域を利用し、セレディの方を向く)……どうすれば? 」

タイガー・ジェット・シン「そいつら以外血祭りにあげりゃいいだろ?! 」

ジェレミィ「全くだァ!下らねえ遊びなんぞに付き合ってるのもバカバカしかった所だぜ。雑魚共を薙ぎ払って、『戦争』ってモンを思い知らせて、"数"を減らしてやらねえとなぁッ! 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「ゼハハハハハ!!俺はひとつなぎの大秘宝を取りに行くからよぉ!!!!お前らはひとつなぎの大秘宝を俺に届けろ!!!!!ゼハハハハハ!!!!! 」

ジーザス・ゴーリキー(プランダラ)「ウィ~~~~ハッハッーーーーー!!!カントーチャンピオンの俺様に任せときなぁ!船長!! 」

ラビフィット(プランダラ)「ホホホホ……ヨクバリーチ"提督"です。これで83度目ですよ?言ったらわかるんですか。ブチ殺しますよ? 」

ヴァン・KC「戦いの運命は避けては通れぬ。しかしこれは我々にとってめぐりあわせなのでアーーーール 」

ドクP「ゲッホゴッhhhhhhh……よぉし……じゃあ元気よくいくかァァァァァ…生憎、俺たちは絶好調ゲュフブフェゴフォェェェェェェェ 」

ぽに夫「 ひひん (ひひん) 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「ゼハハハハ!!!ゼハハハハハハ!!!!ゼーーーーハッハッハッハッハッハ!!!・・・・・・・。 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ「(こいつら誰……?ポケモンのくせに喋ってるし……こわ……) 」

ロイエ「そのまま本隊と合流し、計画を遂行してください(セレディの代わりにアキレス・ディードへ応える) 」

アキレス・ディード「好し。(首が回転。ロイエの方に向き直り)それでは期待に応えるとしよう。 」

B■「私はサポーターの任を降ります(ブラウン管テレビの中、アバター体であるが故か腕を組んで堂々と言い放つ) ――――私は健康管理AIです。プランダラの皆々様にそうあれと献身してきましたし、これからも変わりはありません。が、殺傷行為は私の行動ロジックに反する。 その代わり、エリノラの『生け捕り』に関しては率先して動きます。 デジタルですからね、投げ出した問をそのままに進むことはできません 」

セレディ「――――――?(侶梟の眼光に眉を顰め、彼の体質を静かに見届けるがすぐになんて事の無いように目を伏せた) さあ、出撃だ。エゼルダーム諸君。最後のゲームを愉しもうじゃないか。 ク ク ク ッ … ♪   」



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最終更新:2025年07月24日 09:24