うらが型掃海母艦


日本国海上自衛隊所属の掃海母艦。
※出典:海上自衛隊ホームページ (https://www.mod.go.jp/msdf/equipment/ships/mst/uraga/
艦種 掃海母艦(MST)
建造期間 1995年~1998年
就役期間 1997年~就役中
排水量 基準:5,650トン(2番艦+50t)
満載:6,850トン(2番艦+50t)
全長 141m
全幅 22.0m
深さ 14.0m
喫水 5.4m
機関 ディーゼル2基2軸
最高速力 22ノット
乗員 約160名
兵装 • 機雷敷設装置一式
76mm単装速射砲×1基(2番艦)

概要


「掃海母艦」の名の通り、複数の掃海艦艇を率いて掃海部隊を編成し、旗艦として掃海作戦(対機雷戦)の司令塔となるのが主な役目。同時に機雷を海上に敷設する機雷敷設艦の機能も有しており、艦尾に4基ある門扉にそれぞれ3条備えられた機雷敷設軌条から、合計約230発の機雷を海上に敷設することができる。

ただし、この艦自体に対機雷戦能力はない。本艦型の役目は、実際に対機雷戦を行う掃海艦艇に対し、遠洋にて食料などの物資補給や燃料補給を行うほか、掃海作戦の指揮を行う文字通りの「母艦」として支援をすることである。これは掃海艦艇が機雷に捕捉されないよう小型に設計されており、そのために燃料や物資の搭載量が少なく遠洋での活動が困難なため、それを本艦型で補うためである。船体の横幅が広いのも艦内に補給物資を搭載するためであり、また物資移送用として左右両舷に計4基のデッキクレーンが設けられている。
両舷に掃海艇を横付けさせて補給を行う様子
※出典:海上自衛隊掃海隊群 公式X / 旧Twitter(https://x.com/JMSDF_A_MF_HQ/status/1936644455597228083


MCH-101などの掃海ヘリによる航空掃海作戦への支援も想定し、艦後部には広大なヘリ甲板を有している。航空掃海作戦では、陸上から発進した掃海ヘリを一旦ここへ着艦させ、本艦に搭載された航空掃海具をヘリに受け渡し、海上における掃海ヘリの前方拠点となる。艦尾中央の大きな門扉も、掃海ヘリに受け渡す航空掃海具を出し入れするためのもの。ヘリ甲板には格納庫とエレベーターが併設されているが、どちらも航空掃海具用であり、ヘリは着艦できるが搭載は出来ない。……実を言うと航空掃海具も現在は載せてないそうな。かつてはMCH-101の前任であるMH-53E用の大型航空掃海具、Mk-105磁器掃海具などを載せて整備していた。だが西側諸国最大級の大型ヘリでもあるMH-53Eの退役後、Mk-105は大型過ぎて後任のMCH-101に搭載できず、持て余しているという。現在はほぼ倉庫化しているとのこと。
艦尾から。格納庫や艦尾の門扉などが確認できるが、どちらも航空掃海具用であり、ヘリは搭載できない。
※出典:海上自衛隊ホームページ (https://www.mod.go.jp/msdf/equipment/ships/mst/uraga/


しかし全く無用という訳ではなく、災害派遣ではここに多数の物資を搭載して救援物資を輸送したり、広大なヘリ甲板を用いて海上からの航空物資輸送に活用されている。実際に東日本大震災などの国内での救援活動や、海外への国際緊急援助に際しても、多数の援助物資を載せて派遣されることがままある。さらに母艦としての充実した医療能力も持ち合わせており、救護活動には大活躍する。

また、艦尾の航空掃海具用の門扉も、現在は処分艇(水中処分員のゴムボート)などを発進させる用途などに転用されている。
艦尾の門扉から処分艇を発進させる様子
※出典:海上自衛隊掃海隊群 公式X / 旧Twitter(https://x.com/JMSDF_A_MF_HQ/status/1936644455597228083


同型艦は2隻。
1番艦「うらが」と2番艦「ぶんご」。
なお、「ぶんご」には艦首に76mm単装速射砲が搭載されているので、簡単に見分けることができる(「うらが」は後日装備として搭載されなかったが、その後現在に至るまで搭載させてもらってない)。

作中での活躍


レイフォリア沖海戦(反撃の異世界軍4)に1番艦「うらが」が登場。
ムー大陸西方に派遣された海上自衛隊水上艦の1隻として派遣されたことが語られる。

恐らくはグラ・バルカス帝国の敷設した機雷対策と思われるが、本艦以外の掃海艦艇は含まれていない。
上記の通り、本艦そのものに対機雷戦能力はないので、本来なら掃海艦か掃海艇を1隻以上随伴させていないと何も出来ないのだが……
こじつけるとすれば、ムー大陸西方では掃海ヘリだけを用いた航空掃海作戦を行う予定で、随伴するいずも型護衛艦いずも」にMCH-101掃海ヘリを搭載し、本艦が航空掃海作戦の司令塔を担うつもり……という事なのかもしれない。もっともMCH-101も機雷捜索用の装備以外はMk-104音響掃海具しか搭載できないので、音響機雷以外の処理は難しかったりする……

ただし直前の「グラ・カバルの決断」では日本が掃海艇2隻を派遣する予定が語られているので、「うらが」と別に掃海艇2隻居たのかもしれない(その後に編成表が大きく変わっており、派遣された護衛艦の数も倍近く変更、掃海艇2隻も「うらが」1隻に変わっているので、結局のところ何が何隻派遣されたか不明)。

本艦型は機雷敷設艦の能力も併せ持つので、海上封鎖のための機雷敷設に派遣された可能性もあり、その場合は単艦でも違和感は少ない。が、アグラが本艦を「掃海艦」と表現しているので、やはり掃海のために派遣されたと思われるが……果たして。

関連項目
兵器日本自衛隊

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過去のコメント
  • 1番暇そうな艦だから物資輸送にでも使った可能性。おおすみ型はオーバーワーク気味なため。 - 名無しさん (2025-06-09 17:06:06)

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〔最終更新日:2025年08月02日〕

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最終更新:2025年08月02日 21:41