配 備 |
2006年 |
価 格 |
約73億円 |
全 長 |
22.8m |
全 幅 |
18.6m |
全 高 |
6.6m |
全備重量 |
14,600kg |
最高速度 |
約277.8km/h(150kt) |
航続距離 |
約900km |
エンジン |
ロールスロイスRTM322ターボシャフトエンジン |
出 力 |
2,150馬力×3 |
操縦乗員数 |
4名(輸送仕様)、6名(掃海仕様) |
最大乗員数 |
36名 |
開 発 |
アグスタ・ウエスト社(英・伊) |
製 造 |
川崎重工(ライセンス生産) |
製造数 |
13機(2015年時点で10機調達) |
概要
イタリアとイギリスに本社を置くアグスタ・ウエスト社製のEH-101を元に、日本で艦載運用や掃海ヘリとしての運用を想定して装備を行った掃海・輸送ヘリ。運用部隊は岩国基地の第111航空隊のみ。必要に応じて
いずも型護衛艦や
ひゅうが型護衛艦などに運用人員ごと派遣される。
前任のMH-53Eシードラゴンは西側諸国最大級の大型ヘリであり、掃海具の曳航能力も非常に高かったが、大型過ぎて整備に時間がかかるという問題があった。しかも製造が終了したことで部品枯渇などの問題もあり、後継に選定されたのが本機である。MH-53Eよりも小型ながら、輸送ヘリとして十分な貨物搭載量と最大36名もの人員収容力を誇り、その上で大きすぎないため、
あさぎり型護衛艦などの小型艦も含めた
ヘリ甲板を有する全ての海自艦艇に着艦可能という使い勝手の高さを誇る。このため災害派遣においては救援物資の輸送に大活躍しており、遠方の護衛艦への貨物・人員輸送にも重宝されている。海自特殊部隊の特別警備隊の輸送にも使われるんだとか。
その一方で掃海ヘリとしての能力は……実をいうと微妙。
前任のMH-53Eはその巨体を活かし、Mk-103係維掃海具、Mk-104音響掃海具、Mk-105磁器掃海具という3種類の航空掃海具を使用し、空中から様々な機雷を処分できたのだが、比較的小型となったMCH-101では小型のMk-104音響掃海具しか使用できなくなったのである。一応ダイバーを機雷上空まで運んで掃海することはできるが、直接掃海の手段は減っている。
しかしMH-53Eと違ってAN/AQS-24A曳航式ソナー捜索システム、AN/AES-1レーザー捜索システムなどを搭載し、上空から機雷を探知するというMH-53Eには無かった機能が追加されている。機雷を捜し出してから処分する「機雷掃討」にはむしろ向いており、一長一短といったところ。また信頼性や整備面ではMH-53Eよりも圧倒的に優れているため、どちらが上か下か一概には判断しがたい。
近年では掃海ヘリとしてではなく、輸送ヘリとしての運用を前提にした「輸送仕様」のMCH-101の調達も行われている。さらに南極観測隊への輸送任務用として極地仕様「
CH-101」が数機導入されており、砕氷艦「しらせ」などに人員ごと「しらせ飛行科」として搭載されている。こちらは運用こそ海自だが、文部科学省予算で調達されている。これ以外にも警視庁航空隊が民間型EH101を1999年から導入し、「おおぞら」の愛称で運用されていたが、2018年に運用を終了している。
CH-101 ※出典:防衛省・自衛隊公式X / 旧Twitter (https://x.com/ModJapan_jp/status/1116680481615908870)
作中での活躍
何気に書籍版・漫画版では一番最初に登場した
自衛隊ヘリだが、それ以降は一切登場していない不遇装備である。
ちなみに転移した2015年時点では前任のMH-53Eも数機が現役である(2017年除籍)。
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〔最終更新日:2025年07月15日〕
最終更新:2025年07月15日 14:31