糸狐(いとぎつね)
いかにして、呪詛犯の男はチェックを潜り抜けたのか。道具も確認された、服も確認された、カードも確認された。もう調べるべき場所はないはずだ。
「コン」。
呪詛犯の男の脳内に、狐らしき鳴き声が木霊する。声を出して返事をすることはできないため、男は頭の中でそっと褒めの言葉をかける。"主"に褒められた鳴き声の存在は、満足そうにクルクルと喉を鳴らし始めた。──#81 激闘!九頭龍城跡地下迷宮〈1:疾〉
基本情報
仮想全高 | 全長10~50cm |
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仮想質量 | 計測不能 ※軽量のため |
存在規模 | 一号級 |
穢装等級 | 等級Ⅰ |
ステータス
存在強度 | C / 細い霊体に対し、ワイヤーのように丈夫。 |
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疑似知覚 | B+ / 管狐と同等の五感と、高い霊力感知能力を持つ。 |
穢装出力 | F / 基本的には無害。 |
空間機動力 | C / 速さは通常の管狐程度。 |
知能 | 管狐と同様に知能は高い。いたずらが好き。また、叱責を理解できる情緒はある。 |
概要
管狐を類縁とするキツネ型の境界異常。
一応キツネ型となってはいるものの、肉体が非常に細く縫合糸程度であるため、界異用顕微鏡で見なければ顔や尾を確認することはできない。
隠密性に特化した界異であり、前述した細い身体に加え、身を隠すために半透明に近い体色をしており、非常に視認することが難しい。
一応キツネ型となってはいるものの、肉体が非常に細く縫合糸程度であるため、界異用顕微鏡で見なければ顔や尾を確認することはできない。
隠密性に特化した界異であり、前述した細い身体に加え、身を隠すために半透明に近い体色をしており、非常に視認することが難しい。
あくまで管狐の類縁であるため、能力・悪意の強い界異ではないが、その一方で知能が高くいたずら好き。視認性が低いのをいいことに、人間の家屋や施設にあがりこんでは、ちょっとした食べ物の袋を破ってダメにしてみたり、服の糸を解いてみたり、小さないたずらを行う。
それだけならまだかわいいものだが、人間のような倫理観があるわけでもないため、祭具に細工を行って使用時に破壊したり、重要な機械の回線を触って停止させたりするなど、洒落にならない事例もいくらか報告されている。
それだけならまだかわいいものだが、人間のような倫理観があるわけでもないため、祭具に細工を行って使用時に破壊したり、重要な機械の回線を触って停止させたりするなど、洒落にならない事例もいくらか報告されている。
友好関係を築き、躾を行えば、他の管狐のように縁起・式神として使役することもできる。戦闘能力は低いものの、裏方に優れた存在となるだろう。
呪詛犯罪者の中には自身の体内に糸狐を飼い、使役している者もいる。しかし、その方法では使役者の霊体・肉体に糸が出入りしているような違和感を起こすため、余程気合いの入った人間でなければ難しいと思われる。
呪詛犯罪者の中には自身の体内に糸狐を飼い、使役している者もいる。しかし、その方法では使役者の霊体・肉体に糸が出入りしているような違和感を起こすため、余程気合いの入った人間でなければ難しいと思われる。
推奨対処法
視認が難しいため、大まかな位置を定め、結界で動きを制限し面攻撃を行うと確実に祓える。とても体が細いため、通常の攻撃に対する回避力も高く(というより命中率が著しく下がり)、範囲攻撃以外はあまり推奨されない。
発生場所
自然界において、明確にどのようにして発生するのかは不明。管狐に類似した発生方法を取るという説もある。
まがいなりにも哺乳類型の界異ではあるため、飼育下であれば交配で増えることもある。
まがいなりにも哺乳類型の界異ではあるため、飼育下であれば交配で増えることもある。
関連ページ
随時追加予定...
権利情報
権利者 | 霧島明 |
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コンタクト先 | Twitter:https://twitter.com/museum1127 |
他作品での使用範囲 | 自由にご使用ください。縁起としての使用も可。 |
登場作品 | 『激闘!九頭龍城跡地下迷宮〈1:疾〉(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23917184)』 |