伊達政宗と並び、『戦国BASARA』を代表する武将として人気を集める真田幸村。
今回は、史実ともリンクする彼の魅力と、最新作『3』にて大きく成長した彼の今後を語ってもらった!
以上がタイトル及び導入部。
--史実でも『戦国BASARA』でも非常に人気の高い真田幸村ですが、
史実の幸村像のどの部分に魅力を感じますか?
D:最後の突撃で名を残した人ですが、僕はその大阪の陣まで身を潜めていたところがすごく好きですね……。
溜めに溜めて、最後で男気を貫くっていう。
それと、真田の一族、父親の昌幸、兄の信之との関係性なんかもすごく魅力に思っています。
真田幸村(信繁)の魅力に関する談話。
これ自体は特筆すべき内容ではないのだが、問題はそれに続く以下の箇所にあるだろう。
--『戦国BASARA』だと、昌幸と信之が出ていないのが残念です!
D:昌幸はドラマCD版で名前だけは出ているんですよ。
ただ、『戦国BASARA』は基本的に肉親は出さないようにしているんです。
肉親を出すと話が広がり過ぎて、彼ら個々が持っている内面の魅力やその葛藤が描ききれなくなってしまって……。
肉親関係は、その人物について最も身近な人間関係であると言える。
また、人間の個性と言うものが、周囲の人間との関係の中でしか育まれ得ないことを考えると、
肉親関係の描写の放棄は、ある意味ではその人物を描写すること自体を放棄することになろう。
ましてや、戦国時代と言う、「御家」の意味が決定的な重さを持つ時代であれば尚更である。
120=128氏のコメントには、「肉親を出すとキャラの魅力が描ききれないんじゃなく、
自分達がただ上手く纏められないだけなんじゃ…(笑)。」とあったが、引用者も同意見である。
なお、「名前だけ」とあるが、実際にはB作中では昌幸は死去しているため、直接登場はしない。
観光資源の真田三代を看板として上田市は町興しをしたいようであるが、
このようないい加減な扱いをする作品を採りあげるのであれば、当局の正気や誠意が疑われよう。
なお、教科書=パクリ元の方である戦国無双では、NPCとして昌幸も信之も登場しており、
幸村と稲姫(小松殿)の周辺関係を確りと描いているのだから、その言い訳色は更に濃い。
--『3』では、彼の苦難や成長といった部分が描かれました。
D:これまで父親代わりともいえる信玄―お館様にずっと依存してきましたから。
そのお館様が倒れたときに、彼が悩みに悩んで、落ちるところまで落ちてそこから復活する物語ですね。
史実の幸村も九度山で蟄居している間は鬱々(うつうつ)と暮らしながらも、最後は大阪で華々しい活躍を見せました。
どちらも、幸村の復活の物語ではないかと思っています。
内容自体にはそこまで異議らしい異議はない。
九度山での蟄居から大坂の陣への流れを幸村の復活の物語と考えるのも一つの理解であろう。
しかし、「幸村が悩みに悩んで、落ちるところまで落ちてそこから復活する物語」に既視感を覚えた方も多かろう。
無論、戦国無双2の幸村シナリオの事である。
丸パクリと断ずることは出来ないが、どうも影響を受けたのではないかと言う疑問は拭えない。
--島津義弘に「日ノ本一の兵」と讃えられるシーンもありましたね。
D:あのセリフは、島津義弘本人に言わせたかったんです(笑)。
史実の幸村は、薩摩に逃れた伝説もありますし。
アニメ版の『戦国BASARA』でも、島津と縁深い人物になってますね。
史実において、真田幸村を「日ノ本一の兵」と評したのは、島津家当主の島津忠恒(家久)である。
その意味では、代理として忠恒の父である島津義弘を選んだことは基本的には正解と言っていい。
伝説・俗説にある、秀頼・幸村加護島(鹿児島)=薩摩逃亡説は有名であり、
ここも、概ね理解の出来る発言と言えるだろう。
小林氏のあまりにもいい加減な発言の後であるためか、随分まともに聞こえてくるのだが…
--『3』で見事に成長した幸村ですが、彼はシリーズで今後どんな活躍を見せてくれますか?
D:確かに“成長”はしましたが、まだ“経験”はしてないと思っています。
彼が今後どんな経験をしていくか……でも、お館様が最後に復活しちゃいましたからね(笑)。
案外、またいつものお館様頼みに戻ってしまうかもしれません(笑)。
“成長”と“経験”という、かなり微妙な表現が用いられているが、どうも山本氏自身が、
内容を掴みかねているかのように明晰さを欠く表現である。
実際、一切経験を介さずに成長することが可能なのだろうか? 引用者にはそうは思えない。
まして、お館様(武田信玄)が簡単に復活してしまった以上、作中での展開は台無しである。
結局、B3本編内でそもそも成長できたかどうかが疑わしいと言えよう。
結局、最後で馬脚を現してしまったといったところか。
ちなみに、幸村の紹介文は以下の通り。
『戦国BASARA3』の真田幸村はこんな武将!
●熱血でござる
●伊達政宗とはライバル関係
●お館様(信玄)とは師弟関係
●おお?お、おおおおお、おや、おやおや、おやおや、お館様―ッ?!
評価は、前回と同じ。
なお、120=128氏によると、最後に山本Dは、『戦国武将では、黒田官兵衛と石田三成がイチオシ』
と述べていたようである。
120=128氏は「イチオシなのにあの扱いかよ…。それともあの扱いがイチオシなのか?」と嘆いていたが、
氏の気持ちは想像するに余りある。
最終更新:2013年01月29日 20:50