--まずは、家康を登場させようと思った経緯を教えてください。最初は敵武将でしたよね。
山本:どちらかというと、本多忠勝から先に決まったんですよ。忠勝はあの容姿なので、某鉄人のノリにしたいなと思って……。
“巨大ロボットと、それを操る少年”という関係にあてはめる形で、家康も登場することになったんです。
--最初は忠勝メインだったのが、『英雄外伝(HEROES)』の元親ストーリーで、家康本人がクローズアップされたと思います。
山本:そうですね。
そのころから、家康本人を見直そうと思い始めまして。
元親と家康のストーリーでは、70年代くらいの、“昔の男の友情”を描こうと思ったんです。
番長同士が戦って、「お前もやるな」とお互い認め合うような(笑)。
--それが『3』で主人公になったと。家康のように、シリーズを通じて成長する武将はほかにあまりいないですよね。
山本:まあ、容姿まで変わってますしね(笑)。
『3』の家康に関しては、“絆”がキーワードになっています。
信長や秀吉は、天下を武力で治めるんだろうなと想像できるのですが、家康の天下の獲り方や治め方には僕自身疑問があって……。
史実だと、政略結婚や一族を諸国に配置するという“人と人との繋がり”で統治しているというイメージなので、それを“絆”と解釈しようと考えました。
あと、家康には「狸」のイメージもありますよね。
『3』の家康は、すごく辛い部分も笑い飛ばして天下を平和に導こうという、自分への嘘のつき方が「狸」という描き方にしました。
『3』の家康は、すごく辛い部分も笑い飛ばして天下を平和に導こうという、自分への嘘のつき方が「狸」という描き方にしました。
--なるほど! それはおもしろい解釈ですね。
山本:舞台「戦国BASARA3」の時に舞台用に家康エンドを作ったんですが、そのときはゲームのエンディングの少しだけ先まで描いたんです。
三成を倒した家康が「よし行こう、みんなが待ってる」というセリフを言うんですが、それもみんなが待ってるから行きたいわけではなくて、
彼がその後も自分に嘘をついて進んでいくということを匂わせたセリフです。
--『3』で、家康と三成の関係を掘り下げようとしたのはなぜなんですか?
山本:これまでは巨大な敵が相手だったんですけど、今回は同じ背丈の人間を描きたかったんです。
身近にいた人と敵対するという……実は元ネタは某特撮なんですけどね(笑)。
それで三成もシルバーの甲冑っぽくしたというか。
--『宴』では、ゲームで初めて2人の豊臣時代が描かれましたね。
山本:あの頃の2人は、なんだかんだ言って絆もあって……どう見ても友人ですね(笑)。
『宴』では、ほかにも「かごめかごめ」の話が松永のストーリーに出てくるのですが、あれは徳川埋蔵金の伝説からネタを取っています。
「かごめかごめ」の童話には、徳川埋蔵金のありかが隠されているという伝説ですね。
『宴』でこのネタが表現できたのは、個人的にうれしいですね。
「かごめかごめ 籠の中の鳥は 何時何時出会う 夜明けの晩に 鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ」
※ この歌詞自体はインタビュー内容には含まれない。
--今後、『戦国BASARA』のなかで、こういう家康を描きたいというところはありますか。
山本:彼の弱い部分も描きたいですね。
ずっとガマンしているのがちょっとかわいそうで……。
自分自身にも嘘をつきとおす人間なので、誰にも弱みを見せない。
その背負ってる重荷を少しでも取れればいいなと思っています。
『戦国BASARA』の徳川家康はこんな武将!
- 絆の力で天下を統べる!
- 昔はよく誘拐されていた
- 忠勝のことかーっ!
- シリーズをとおしてむきむき成長
第1回BSR48選抜総選挙、ついに結果発表!
1位 伊達政宗 6968票
2位 石田三成 4634票
3位 真田幸村 4148票
4位 片倉小十郎 3620票
5位 猿飛佐助 3408票
6位 毛利元就 3294票
7位 長曾我部元親 2554票
『宴』に同梱されていた投票券で投票ができた人気投票「第1回BSR48選抜総選挙」!
その開票イベントが1月28日に開催され、左のような順位となった。
1位はやはりというべきか、貫禄の奥州筆頭に!
*1 信長は信康のみに命令を出していた、信康の墓が質素なものである上に江戸幕府が成立した後も改葬されてない、資料によっては信長の命令が「自害を命じる」ではなく「家康に任せる」になっているなど
*2 築山殿は今川家の出身だが、徳川家康は1569年に今川家を滅ぼしている。
*3 松平忠輝の正室は、政宗の娘である五郎八姫である。
*4 豊臣秀頼の正室である千姫は、徳川家康の三男である秀忠と江姫との間の息女である。
*5 史実においても、徳川幕府は他の大名家を圧倒する石高の直轄地を保有し、統治の実行力としていたのは今更述べるまでも無かろう。
*6 また、少年から青年に成長している点等、続編である『仮面ライダーBLACK RX』の要素も含まれている。