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Aグループ第九話『奪還』


今回予告

―H276年、10月。ホワイトの反乱により奪われたシンオウの主要都市、ヨスガ。
このままヒート軍の増援が来てしまえば、その事実はますます確固たるものとなってしまう。
ヒート軍の支配が及ぶ前にホワイトの手からヨスガを奪い返さねばならない。
ユウキたちはチアキの策の下、トウの作った脱出路からヨスガへと侵入するのであった―

登場人物

PC


ユウキの協力者


  • チアキ・スモールマウス(ヒューリン、23歳、女性)
ヨスガの武将。ヨスガ陥落後は僅かな手勢を率いてホワイト軍に反抗していた。暗殺の危機をユウキに助けられ、共にヨスガへの侵入を図る。
意志の強そうな美人。

  • ワガ・ハイ(ヒューリン(ハーフヴァーナ、アウリク)、28歳、男性)
元マルティム配下の武将。ヒートの反乱が起きた際に逃げ延びたが、トウに疑われ獄に繋がれていた。
サスガの助けを借りて脱出した後、ユウキの配下に加わる。

  • サスガ・ナ・タナカ(ドラゴネット(アンスロック)、男性、33歳)
ヨスガの武将。金色の髪と銀の目を持ち、冷静で常に涼やかな表情をした美青年。ヨスガ陥落後はワガや兵士の多くを連れ、ノモセへと脱出。
現在は兵と共にユウキに協力している。

  • スパイアー(ヒューリン(ハーフドゥアン、セラトス)、男性)
ユウキ専属の密偵。密偵とは思えない容姿と性格だが、オウルアイの実態をユウキに報告するなど、極めて有能である。

  • アリス(ブラウニー、女性)
カトレアのファミリア。ちょっとあわてん坊だが、普段はしっかりした性格。
ヒートの裏切りとマルティムの死をユウキたちに伝える。

ヒート軍

マルティムの部下であったが、マルティムを裏切り反乱をおこす。

  • ホワイト・ピーエスピー(ドゥアン(セラトス)、女性、24歳)
元ヒートの配下で、その美貌をトウに見込まれトウの部下となっていた。ヒートの反乱に呼応し、ヨスガで反乱を起こす。
人の倍はある二本巨大な長剣を操る他、机や柱をゴーレムのように動かすことができる。

  • ブラック・ディーエス(エルダナーン)
ヒートの部下。かつてはハーテン教の軍に所属していた。ホワイトとこまめに連絡を取っており、ヨスガの反乱を主導させる。

その他

オウルアイの現リーダー。通称、『皇帝の手』。「お父様」を復活させるべく暗躍している。

  • 商人(フィルボル、女性)
ダンジョンの中に店を構える謎の女性。可憐な声だが、か細く聞き取りにくい。
意外にも商売は繁盛しているようだ。

  • カルロス(ラクダ)
商人の下にいたラクダ。コブは一つのようだ。

セッション内容

暗殺されかかったチアキを救ったユウキたちは、彼女のヨスガを奪還するとの案に乗り、サスガの到来を待ってからヨスガに潜入する予定であった。
サスガにユウキとチアキ配下の兵士たちを預けるためである。遅れて到着したサスガは、思わぬ人物たちを伴っていた。
ノーバの妹、シャイア・セレジェイラとサスガの親族であるデルタ・ナ・タナカである。
思わぬ再会を喜んだあと、彼ら二人とブルータスに軍を任せることにし、トウが作った大量の脱出路のうちどれを使って潜入すべきか協議を始める。
だが、その場にいなかったマークから呼び出しを受けたユウキはその場をヴィータに任せ、マークの下へと向かった。
そこにはマークのほかにもう一人の人物がいた。スパイアーである。彼はオウルアイ、特に以前ゴンを撃ち殺した首領格の女性の目的を探り当てていた。
彼女、アンナ・ターレスの目的は「お父様」の復活である。スパイアーの報告によれば「お父様」の正体は上位魔族の中でも特に力のあるとされるマンモンであり、マークの父ブレイドや当時の大将軍であったバレーらの努力によって一度は倒されたものの真の死は迎えておらず、現在マンモンは娘であるアンナと連絡を取りながら再びその身を復活させる準備をしている、とのことであった。
マークは自分の前にアンナが現れたのは偶然だと知るが、自分の正体が彼らに知られていることに変わりはなく、また彼らの一部が自分を殺そうとしていることから、自分の存在がユウキの迷惑になっているだけではないのかとユウキに告げ、ヨスガを奪還した後皆と別れた方がいいのではないかと尋ねる。
思いつめた顔つきのマークに対し、ユウキは大丈夫だと答える。マークは自分が守ると。だから、自分と一緒にこの国を助ける協力をしてくれないかと。
マークが勢いよくうなずく。いつの間にかスパイアーは去っており、代わりにやってきたチアキにいらぬ誤解をされかけてしまうのであった。
ま、まあ男の人とならいいんじゃないかなあと謎の鷹揚さを示すチアキからどうにか誤解を解くことに成功したユウキは、彼女からどの脱出路を使うかを教えられる。どうやら、多少離れた林の中から潜入するようであった。
馬は流石に入れないとのことから、馬もブルータスたちに預けた後、ユウキたちはその脱出路へと向かう。
一方、その頃ヨスガ城内では、トウに代わりこの城の城主となったホワイトが、隠していた赤い玉を取り出していた。
そこに、アンナが現れる。ホワイトは協力のお礼としてアンナにその赤い玉を譲る。
アンナはお父様も喜ぶとしてその赤い玉を受け取ると、ホワイトに礼を述べ去って行った。
チアキに案内された脱出路は長い通路になっていた。しばらく歩いた一行の前に竜の紋章が描かれた扉が現れる。それを見たチアキはこの中が侵入者対策として入るたびに違う構造になっていることを思い出し、中に何があるか分からないと申し訳なさそうに皆に告げた。
しかし、ヒート軍が近付いている今、戻っている時間はない。ユウキたちは進むことに決める。
最初の部屋は特に何もなく、一行は安堵する。だが、その先は思いのほか面倒が続いていた。隣の部屋へと向かおうとヒースが扉に手をかけた途端、その姿が消える。同時に、もう一つの部屋から轟音が鳴り響いた。何事かと慌ててランタンを持ったノーバが向かうが、入り口に仕掛けられていた罠により、ランタンを割られてしまう。他にランタンを持っていたヴィータとユウキも向かうと、明りの先にはトロウルとセイレーンが待ち受けており、その真ん中には暗闇をものともせず攻撃を避け続けていたヒースの姿があった。
セイレーンの攻撃をまともに受けたチアキが瀕死の重傷を負ったりしたものの、どうにかこれを撃退した一行は、その後も四体ゴーレムや今にも壊れそうな橋、一見すると床が全くない部屋、そして怪しげな商人といった様々な障害を突破し、ヨスガ城内へとたどり着いた。
事前に城内に潜入していたミッシェルの案内を受け、一行はホワイトのいる会議室へと向かう。会議室では、ホワイトが部下の神官たちと話し合いをしていた。
ユウキたちの姿を確認したホワイトは、もうこの城には用はないとしながらも、ユウキたちを倒せれば好都合と、指を鳴らす。
途端に会議室に会った巨大なテーブルが起き出し、更に柱が四本ほど、意思を持ったかのように動き始めた。ユウキたちはこの光景に驚きながらも、轟音をたてて崩れ落ちる天井をどうにか避けきる。その間にホワイトは、虚空から人の倍はあろうかという長剣を二本取り出し、戦いは始まった。
ホワイトの作りだしたゴーレムの特徴を見抜いたヴィータが的確な指示を飛ばし、マークの召喚したリヴァイアサンが柱を吹き飛ばす。雷を呼び寄せようとしたホワイトをヒースの銃がけん制し、ならばと突っ込んできたホワイトとテーブルゴーレムの強烈な攻撃をユウキが全て受け止める。
ノーバの歌とチアキの踊りによる補佐をうけたマークが三度リヴァイアサンをテーブルゴーレムにぶつけると、テーブルゴーレムは崩れ落ちた。
ユウキたちの予想外の強さに不利を悟ったホワイトはそれでも多少の反撃を試みるが、ヴィータやユウキの支援を受けたヒースとマークの猛攻を前に撤退を余儀なくされ、ユウキたちはヨスガの城を奪還することに成功。ヒート軍はヨスガが奪回されたのを見ると、引き返して行った。
同時刻、クロガネ山脈を挟んだ反対側でもアキ率いる軍がヒート軍に勝利。ヒート軍はハクタイまでの撤退を余儀なくされる。
翌日、ユウキたちが半壊した会議室で今後の方針について協議を行っていると、アキの部下であるアオバから、ユウキがヨスガの守備隊長の座につくことをアキがヒロズ国にしており、しばしここに逗留して欲しいとの連絡を受ける。ヨスガ太守、トウの反対もあってユウキがヨスガの守備隊長になることは叶わなかったが、ユウキはカンナギの太守に任命される。トウにとっては厄介払いのつもりであろうこの知らせは、ユウキやアキたちにとっては、望むべくもない知らせであった。
何しろ、ユウキがカンナギの太守になるということは、ヒート軍との戦いにおいて、西側からはアキが、東側からはユウキたちが攻められるということである。
ヒート軍が足場を固めてしまえば、容易には反乱を平定できなくなる。早期に決着をつけたいユウキたちにとって、この知らせは幸運なものであった。
ユウキたちがいよいよカンナギ攻めを開始するにあたり、ユウキの下を一人の女性が訪れた。チアキだ。
チアキは、かつて自分が貰ったという剣をユウキに渡した。誓いの剣といい、最初にこの剣に誓いを込めた人物だけが抜くことのできる剣だ。
ユウキは平和を誓い、この剣を抜く。ノームコプをよりよい世界にするために。
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