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Cグループ第一話『始動』
今回予告
―H271年8月。ハーテン・ノールに率いられたハーテン教の信徒たちが、突如としてヒワダの街を中心に反乱を起こした。
「破天創魔」を標榜に抱えた彼らはまたたくまに勢力を伸ばし、ヒロズ国全土を混乱に招くことになる。
ちょうどその最中である10月の終わりごろ、ホウエン南東の小村で出会った四人は、ハーテン教との戦いに巻き込まれていくのであった―
「破天創魔」を標榜に抱えた彼らはまたたくまに勢力を伸ばし、ヒロズ国全土を混乱に招くことになる。
ちょうどその最中である10月の終わりごろ、ホウエン南東の小村で出会った四人は、ハーテン教との戦いに巻き込まれていくのであった―
ハンドアウト
- PC①用ハンドアウト
君はホウエン地方南東部にある小村出身の若者だ。機械に興味があった君は、錬金術師の集まるニューキンセツで働いていた。
だが、ハーテン教の乱の広まりを受け、比較的安全な地元へと戻ることにした。
→ヨハン・ルーカス
だが、ハーテン教の乱の広まりを受け、比較的安全な地元へと戻ることにした。
→ヨハン・ルーカス
- PC②用ハンドアウト
君はアサギ太守であるブースト・スターの昔馴染みで、彼の勧めもあってアサギの守備兵たちに武術を教えている。
ハーテン教の乱が広まりを見せる中、君はブーストの要請を受けホウエンの地を見回ることにした。
→サラサ・シノノメ
ハーテン教の乱が広まりを見せる中、君はブーストの要請を受けホウエンの地を見回ることにした。
→サラサ・シノノメ
- PC③用ハンドアウト
君はかつてタマムシ大学でからくりについて学んだことがあり、現在もからくりと共に旅を続けている。
とある噂を確かめるため、君はホウエン南部への旅を決意。偶然知り合ったPC①に同行することにした。
→グレン・コーサー
とある噂を確かめるため、君はホウエン南部への旅を決意。偶然知り合ったPC①に同行することにした。
→グレン・コーサー
- PC④用ハンドアウト
カイナの富豪の家に生まれた君は、放蕩しながらこれまでの人生を過ごしてきた。
だが、決して無能ではない君は、ある話を聞くやたまたまカイナにいた知人のPC②を連れ、PC①の村へと向かうのであった。
→リアノ・スタッカート
だが、決して無能ではない君は、ある話を聞くやたまたまカイナにいた知人のPC②を連れ、PC①の村へと向かうのであった。
→リアノ・スタッカート
登場人物
PC
ヨハン周りの人物
- マリアンナ(エルダナーン、女性)
ヨハンの錬金術における師匠だが、優秀な錬金術師たちが集うニューキンセツの中では中間くらいの実力に留まっていた。
一方で優秀な魔術師であったらしく、ヨハンに魔術の使い方を教え込んだ。一年前に失踪する。
一方で優秀な魔術師であったらしく、ヨハンに魔術の使い方を教え込んだ。一年前に失踪する。
- ポニョ(ヒューリン、男性、26歳)
ヨハンが働いていた酒場の常連客で、錬金術師。お人好しさが災いしたのか職場では窓際に追いやられているらしく、
ヨハンからは「崖っぷちの」ポニョとからかわれている。
ヨハンからは「崖っぷちの」ポニョとからかわれている。
サラサ周りの人物
- スオウ・シノノメ(ヒューリン、男性)
サラサの父。剣術の達人でブーストやアークとは古い付き合いがある。
現在の動向は不明。
現在の動向は不明。
- ブースト・スター(ヒューリン、男性、30歳)
アサギ太守。若干30歳ではあるが、その賢明な統治ゆえにアサギ内での人望は高い。
ハーテン教の乱からアサギを守るにはどうしたらいいかを考えるべく、ハーテン教の実情を知ろうとする。
ハーテン教の乱からアサギを守るにはどうしたらいいかを考えるべく、ハーテン教の実情を知ろうとする。
- アーク・ポケェ(ドラゴネット(アンスロック)、男性、34歳)
ブーストの古くからの友人。その冷静さはブーストの友人たちの間でも頼りにされている。
ブーストの頼みを受けサラサは別方面からホウエンを見て回ることとなる。
ブーストの頼みを受けサラサは別方面からホウエンを見て回ることとなる。
グレン周りの人物
- レイク(ネヴァーフ、女性、35歳)
グレンの大学時代の仲間。現在はハツデンショの研究所に勤めている。
キンバリーに関する噂を知り、その真偽の確認をグレンに頼む
キンバリーに関する噂を知り、その真偽の確認をグレンに頼む
- キンバリー・キンブリー(ドラゴネット(アンスロック)、男性、37歳)
グレンが大学時代に何度かその噂を聞いた人物。総髪で釣り目。
キマイラに関する研究を行っており、その危険さゆえか大学から放校処分を受けている。
キマイラに関する研究を行っており、その危険さゆえか大学から放校処分を受けている。
サニー村の人物
- マイケル(ヴァーナ(アウリク)、男性、46歳)
サニー村の村長で村の周りに五年がけで城壁を作り上げる。たまに奇声を発するが、基本的には好人物。
村を襲うハーテン教の狂信者から村を守り、死亡。
村を襲うハーテン教の狂信者から村を守り、死亡。
- パリス(ヴァーナ(アウリク)、女性、18歳)
村長の娘。ヨハンとは昔から多少の付き合いがあった。
父と村の城壁を失い、途方に暮れる。
父と村の城壁を失い、途方に暮れる。
その他
- 仮面の女性(???、女性)
キンバリーの隠れ家でヨハンたちがであった人物。
その声はヨハンの師匠、マリアンナに似ており、ヨハンの叫びに対して一定の反応を見せた。
その声はヨハンの師匠、マリアンナに似ており、ヨハンの叫びに対して一定の反応を見せた。
セッション内容
H271年10月。ニューキンセツに住んでいたヨハンは一つのことを決める。きっかけは師匠マリアンナが失踪してから、ずっと働いていた酒場がハーテン教の反乱による混乱で潰れてしまったことだった。ここニューキンセツにいても、危ない。故郷にい思い出はないが、ここにいるよりは安全だろう。そう考えたヨハンは故郷、サニー村へ戻ることにしたのだ。いざ帰ろうとしたとき、友人のポニョからサニー村に行きたい男を案内してくれと頼まれる。あんな何もない村に何をしに行くのか疑問を覚えながら、ヨハンはその男のもとへと向かうことにした。
その数週間前、いつものように稽古を終えたサラサは、アサギ太守、ブーストの妹であるモエから兄に会ってくれと頼まれる。モエと共にブーストに会いに行くと、ブーストは残念な状態に陥ってしまったため、代わりに友人のアークからサラサはハーテン教徒の様子を見てくれとの説明を受ける。承諾したサラサはアークと共にハジツゲへと旅立った。
旅のからくり士であるグレンは相棒のゼンマイガーと共にイワヤマ山脈の麓にある街、ハツデンショで旧友のレイクと会っていた。再会を喜んだ後、グレンはレイクからかつて同時期にタマムシ大学に所属していた錬金術学部の男、キンバリーに関する話を聞く。学生時代よりたびたびキンバリーに関する危ない噂を聞いていたグレンは、レイクからキンバリーが受け取ったと思しき大量の錬金術の部品一覧を一目見ると、その資材の届け出先であったサニー村へ行くことを決意する。それは、ヨハンがサニー村に帰る二日ほど前のことだった。
リアノがハーテン教の「新兵器」に関する噂を聞いたのは、友人であるサラサがカイナに到着する二日前のことであった。最も、ハーテン教の反乱にも「新兵器」にもさほど興味がないリアノはそのことをすぐに忘れてしまう。サラサと再会してすぐ、うっかりそのことを口に出すまでは。
サラサはリアノから話を聞くや「新兵器」がなんであるか分からないにもかかわらず、そんな危険なものを放置しておけないとすぐにでも村に向かおうとする。リアノは必死に止めようとしたが、この頑固者の決意を翻すことはできず、お手上げ状態になったリアノは渋々サラサに従い、その「新兵器」があると言われるサニー村へと向かうのであった。
ポニョに教えられた場所にヨハンが向かうと、そこには三十代半ばくらいの男性と、その男性のものと思しき一体のからくりが待っていた。グレンと名乗る男性から一通りの話を聞いた後、ヨハンは同行を求められたが、他人と同行することを嫌がったヨハンはいきなりからくり、ゼンマイガーに赤き斜陽の剣で攻撃をしかける。だが、ヨハンが会心だと思ったはずの一撃はゼンマイガーの強固なボディに傷一つつけられることができなかった。その硬さに驚きを浮かべるヨハンに対しグレンは気を良くしたのか失礼を気にすることなく、自分の愛からくり、ゼンマイガーの素晴らしさを滔々と語り始める。同じく機械や錬金術が好きなヨハンはそんなグレンの生き生きとした表情に多少親近感を覚えたのか、非礼を詫びるとサニー村への案内を約束する。
サニー村へと先に到着したのはサラサとリアノのコンビであった。狐のお面をつけ、刀を差したサラサに村の入り口にいた女性は驚くも、狐のお面をつけたままであることを思い出したサラサがそれをとり、誤解をとくことに成功する。こうして村に入ることができた二人は、村長マイケルとその娘、パリスの話を聞きながら怪しい出来事について調べ始める。
ヨハンとグレンが到着したのはその翌日のことだった。村の入り口にいた女性にぶっきらぼうな対応をした後、ヨハンはかつて自分が住居としていた家へと道を進める。その途中、村長宅の傍を通りすぎたヨハンは見慣れぬ狐のお面をかぶった女性が刀を振っている光景を目撃する。と、狐面の女性がヨハンの方を向くなり「何者だ」と、刀を突き付けながら声をかけてきた。女性、サラサの言葉を借りるなら、村の住民でもなさそうな不審な若い男が村長宅を不機嫌な表情で見ていたとのことであった。だが、いきなり刀を突き付けたサラサに対し、当然のごとくヨハンは激怒。自らがついこの間ゼンマイガーにしたことを都合良く忘れ、その状況から魔術を放つ構えを見せる。結局、その状況はグレン、リアノ、そして村長のマイケルらの仲裁により事なきを得たが、ヨハンとサラサにとっては忘れがたい最低の出会いとなった。村長の家でヨハンとサラサがそっぽを向いている中、キンバリーの情報が知りたかったグレンはリアノに仲裁を任せ、村人からキンバリーに関する情報を集めるべく聞き込みを始める。結果として、キンバリーによく似た男性が村に近くの山中にある墨小屋のあたりで目撃されているとの情報が手に入った。一方で、グレンから仲裁を任せられたリアノではあったが、二人の表情からそれが不可能だと悟り、早々に村長宅を出るや、村人に話を聞くとの名目のもと、村をふらふらと歩きだすのであった。
キンバリーの目撃情報を得たはいいが、墨小屋の場所が分からず、かといって村人に同行させるのは危険だと判断したグレンは、魔術の心得があるヨハンに墨小屋までの案内を頼む。隣の部屋でいらいらしながらその話を聞いていたサラサも正義心をくすぐられたのか、グレンに同行を申し出のであった。ヨハンの不機嫌な顔を見ながらも同行者が多いことにこしたことはないと、グレンは同行を受諾。村をふらふら歩いていたリアノをとっ捕まえ、四人とゼンマイガーで墨小屋へと向かう。
だが、墨小屋に人がいるような形跡は形跡はなかった。ヨハンたちが戸惑う中、キンバリーの噂を聞いていたグレンは墨小屋の周りに注目。キンバリーの用意したイリュージョンの罠に気が付く。一行はこうして罠を突破すると、キンバリーの隠れ家へと潜入した。だが、ここでヨハンとサラサの間で誰が先頭で行くかの論争が始まる。一刻も早く進みたいグレンは、こんなところで論争をしてもしょうがないと自らが先頭に立つことを宣言、慌てる二人をよそに先へと進む。直後に門番代わりのガーゴイルから奇襲を受けてしまうも、慌てて追いついた残りの三人がこれを倒す。自分たちの争いでグレンに迷惑をかけてしまったことでヨハンとサラサが申し訳なく思ったこともあり、これ以降はサラサが先頭に立つことで一行は合意した。
研究所に入ると、下の方で何かが動き出す音と巨大な咆哮が響く。嫌な予感を感じたヨハンたちは先を急ぐ。螺旋階段を下りた先には、開け放たれた巨大な扉が存在していた。その扉の先にある壁は突き破られ、なにやら巨大なものがここから出て行ったことが容易に想像がつく。これが「新兵器」なのだろう。
ヨハンが村の壊滅を想像し、サラサが「新兵器」を止めに行こうと後ろを振り返った時、突如として仮面をつけた人物が現れた。仮面の人物はキンバリーは「新兵器」の実験に向かったと語る。仮面の人物の発言に一番過敏に反応したのはヨハンだった。村はどうでもいいと考えるヨハンであったが、その声が仮面の人物の声が彼の師匠、マリアンナのそれと瓜二つだったのである。師匠なのかと問い詰めるヨハンに対し、仮面の女性は多少反応を示したが、すぐに指を鳴らすと、左右から二頭の魔獣が現れる。早々にこいつらを倒さないと「新兵器」は村に至る。女性はそう言い残すと、ヨハンの方を見ながら姿を消した。
仮面の人物が呼び出した魔獣は強かった。サラサが倒れ、ヨハンもあと一歩のところまで追い詰められ、指輪の力を使わざるを得なかったのだ。
ヨハンがどうにか魔獣たちを倒すと、一行は遠くからでも容易に見える巨大な人造生物を目印に、お面も半ば割れてボロボロになりながらも村を救おうとするサラサとキンバリーを探そうとするグレンの二人が先頭となって村へと戻ろうとする。
幸いにも村へと戻る最中にグレンは目的となるキンバリーのような人物を遠目に見かけることができた。だが、キンバリーの方へとグレンは向かおうとすると、キンバリーの方もグレンたちに気がついたらしく、不気味な笑みを浮かべると姿を消したのであった。
巨大生物が村に向かい出す中、村では別の騒ぎが起きる。突如として、ハーテン教の信者たちが村中に現れたのだ。急な出来事に村人たちが逃げ出す中、村長のマイケルは槍を手に取り村人を助けようとする。一方、巨大生物に追いついたヨハンたちも村の騒ぎに気が付く。サラサはリアノとグレンの後押しを受け、一人先に村へと戻るのであった。一人村に戻ったサラサはハーテン教の信者たちを剣技で圧倒するも、村長のマイケルを助けることはできなかった。
一方、サラサが離脱しながらもヨハンたちは人造生物を止めるべく動いていた。ここで思わぬ活躍を見せたのがリアノである。リアノの使う不思議な鞭の技術は一瞬であれど巨大生物の動きを止めることができたのだ。これにより大幅にその速度を落とした人造生物は、城壁の一部を壊したものの、村の入り口付近でその動きを止める。なおも動こうとする巨大生物はヨハン、サラサ、リアノの攻撃によりついにその動きを止めたのであった。安堵の声を上げるヨハンたちに対し、どこかでその様子を見ていたキンバリーは舌打ちすると、何処かへと消えていった。
こうして村は守れたものの、村長は死に、城壁の一部は壊れてしまう。これに心を痛めたのはサラサであった。再びのハーテン教の襲撃におびえる村人たちを見たサラサは、自らの立場をヨハンとグレン、そして村長の娘パリスに明かしブーストに移民として受け入れてもらうべく頼みに行くことを告げる。二週間で戻ると誓う。サラサの決意に危ういものを感じながらも、一行は頷くのであった。
その数週間前、いつものように稽古を終えたサラサは、アサギ太守、ブーストの妹であるモエから兄に会ってくれと頼まれる。モエと共にブーストに会いに行くと、ブーストは残念な状態に陥ってしまったため、代わりに友人のアークからサラサはハーテン教徒の様子を見てくれとの説明を受ける。承諾したサラサはアークと共にハジツゲへと旅立った。
旅のからくり士であるグレンは相棒のゼンマイガーと共にイワヤマ山脈の麓にある街、ハツデンショで旧友のレイクと会っていた。再会を喜んだ後、グレンはレイクからかつて同時期にタマムシ大学に所属していた錬金術学部の男、キンバリーに関する話を聞く。学生時代よりたびたびキンバリーに関する危ない噂を聞いていたグレンは、レイクからキンバリーが受け取ったと思しき大量の錬金術の部品一覧を一目見ると、その資材の届け出先であったサニー村へ行くことを決意する。それは、ヨハンがサニー村に帰る二日ほど前のことだった。
リアノがハーテン教の「新兵器」に関する噂を聞いたのは、友人であるサラサがカイナに到着する二日前のことであった。最も、ハーテン教の反乱にも「新兵器」にもさほど興味がないリアノはそのことをすぐに忘れてしまう。サラサと再会してすぐ、うっかりそのことを口に出すまでは。
サラサはリアノから話を聞くや「新兵器」がなんであるか分からないにもかかわらず、そんな危険なものを放置しておけないとすぐにでも村に向かおうとする。リアノは必死に止めようとしたが、この頑固者の決意を翻すことはできず、お手上げ状態になったリアノは渋々サラサに従い、その「新兵器」があると言われるサニー村へと向かうのであった。
ポニョに教えられた場所にヨハンが向かうと、そこには三十代半ばくらいの男性と、その男性のものと思しき一体のからくりが待っていた。グレンと名乗る男性から一通りの話を聞いた後、ヨハンは同行を求められたが、他人と同行することを嫌がったヨハンはいきなりからくり、ゼンマイガーに赤き斜陽の剣で攻撃をしかける。だが、ヨハンが会心だと思ったはずの一撃はゼンマイガーの強固なボディに傷一つつけられることができなかった。その硬さに驚きを浮かべるヨハンに対しグレンは気を良くしたのか失礼を気にすることなく、自分の愛からくり、ゼンマイガーの素晴らしさを滔々と語り始める。同じく機械や錬金術が好きなヨハンはそんなグレンの生き生きとした表情に多少親近感を覚えたのか、非礼を詫びるとサニー村への案内を約束する。
サニー村へと先に到着したのはサラサとリアノのコンビであった。狐のお面をつけ、刀を差したサラサに村の入り口にいた女性は驚くも、狐のお面をつけたままであることを思い出したサラサがそれをとり、誤解をとくことに成功する。こうして村に入ることができた二人は、村長マイケルとその娘、パリスの話を聞きながら怪しい出来事について調べ始める。
ヨハンとグレンが到着したのはその翌日のことだった。村の入り口にいた女性にぶっきらぼうな対応をした後、ヨハンはかつて自分が住居としていた家へと道を進める。その途中、村長宅の傍を通りすぎたヨハンは見慣れぬ狐のお面をかぶった女性が刀を振っている光景を目撃する。と、狐面の女性がヨハンの方を向くなり「何者だ」と、刀を突き付けながら声をかけてきた。女性、サラサの言葉を借りるなら、村の住民でもなさそうな不審な若い男が村長宅を不機嫌な表情で見ていたとのことであった。だが、いきなり刀を突き付けたサラサに対し、当然のごとくヨハンは激怒。自らがついこの間ゼンマイガーにしたことを都合良く忘れ、その状況から魔術を放つ構えを見せる。結局、その状況はグレン、リアノ、そして村長のマイケルらの仲裁により事なきを得たが、ヨハンとサラサにとっては忘れがたい最低の出会いとなった。村長の家でヨハンとサラサがそっぽを向いている中、キンバリーの情報が知りたかったグレンはリアノに仲裁を任せ、村人からキンバリーに関する情報を集めるべく聞き込みを始める。結果として、キンバリーによく似た男性が村に近くの山中にある墨小屋のあたりで目撃されているとの情報が手に入った。一方で、グレンから仲裁を任せられたリアノではあったが、二人の表情からそれが不可能だと悟り、早々に村長宅を出るや、村人に話を聞くとの名目のもと、村をふらふらと歩きだすのであった。
キンバリーの目撃情報を得たはいいが、墨小屋の場所が分からず、かといって村人に同行させるのは危険だと判断したグレンは、魔術の心得があるヨハンに墨小屋までの案内を頼む。隣の部屋でいらいらしながらその話を聞いていたサラサも正義心をくすぐられたのか、グレンに同行を申し出のであった。ヨハンの不機嫌な顔を見ながらも同行者が多いことにこしたことはないと、グレンは同行を受諾。村をふらふら歩いていたリアノをとっ捕まえ、四人とゼンマイガーで墨小屋へと向かう。
だが、墨小屋に人がいるような形跡は形跡はなかった。ヨハンたちが戸惑う中、キンバリーの噂を聞いていたグレンは墨小屋の周りに注目。キンバリーの用意したイリュージョンの罠に気が付く。一行はこうして罠を突破すると、キンバリーの隠れ家へと潜入した。だが、ここでヨハンとサラサの間で誰が先頭で行くかの論争が始まる。一刻も早く進みたいグレンは、こんなところで論争をしてもしょうがないと自らが先頭に立つことを宣言、慌てる二人をよそに先へと進む。直後に門番代わりのガーゴイルから奇襲を受けてしまうも、慌てて追いついた残りの三人がこれを倒す。自分たちの争いでグレンに迷惑をかけてしまったことでヨハンとサラサが申し訳なく思ったこともあり、これ以降はサラサが先頭に立つことで一行は合意した。
研究所に入ると、下の方で何かが動き出す音と巨大な咆哮が響く。嫌な予感を感じたヨハンたちは先を急ぐ。螺旋階段を下りた先には、開け放たれた巨大な扉が存在していた。その扉の先にある壁は突き破られ、なにやら巨大なものがここから出て行ったことが容易に想像がつく。これが「新兵器」なのだろう。
ヨハンが村の壊滅を想像し、サラサが「新兵器」を止めに行こうと後ろを振り返った時、突如として仮面をつけた人物が現れた。仮面の人物はキンバリーは「新兵器」の実験に向かったと語る。仮面の人物の発言に一番過敏に反応したのはヨハンだった。村はどうでもいいと考えるヨハンであったが、その声が仮面の人物の声が彼の師匠、マリアンナのそれと瓜二つだったのである。師匠なのかと問い詰めるヨハンに対し、仮面の女性は多少反応を示したが、すぐに指を鳴らすと、左右から二頭の魔獣が現れる。早々にこいつらを倒さないと「新兵器」は村に至る。女性はそう言い残すと、ヨハンの方を見ながら姿を消した。
仮面の人物が呼び出した魔獣は強かった。サラサが倒れ、ヨハンもあと一歩のところまで追い詰められ、指輪の力を使わざるを得なかったのだ。
ヨハンがどうにか魔獣たちを倒すと、一行は遠くからでも容易に見える巨大な人造生物を目印に、お面も半ば割れてボロボロになりながらも村を救おうとするサラサとキンバリーを探そうとするグレンの二人が先頭となって村へと戻ろうとする。
幸いにも村へと戻る最中にグレンは目的となるキンバリーのような人物を遠目に見かけることができた。だが、キンバリーの方へとグレンは向かおうとすると、キンバリーの方もグレンたちに気がついたらしく、不気味な笑みを浮かべると姿を消したのであった。
巨大生物が村に向かい出す中、村では別の騒ぎが起きる。突如として、ハーテン教の信者たちが村中に現れたのだ。急な出来事に村人たちが逃げ出す中、村長のマイケルは槍を手に取り村人を助けようとする。一方、巨大生物に追いついたヨハンたちも村の騒ぎに気が付く。サラサはリアノとグレンの後押しを受け、一人先に村へと戻るのであった。一人村に戻ったサラサはハーテン教の信者たちを剣技で圧倒するも、村長のマイケルを助けることはできなかった。
一方、サラサが離脱しながらもヨハンたちは人造生物を止めるべく動いていた。ここで思わぬ活躍を見せたのがリアノである。リアノの使う不思議な鞭の技術は一瞬であれど巨大生物の動きを止めることができたのだ。これにより大幅にその速度を落とした人造生物は、城壁の一部を壊したものの、村の入り口付近でその動きを止める。なおも動こうとする巨大生物はヨハン、サラサ、リアノの攻撃によりついにその動きを止めたのであった。安堵の声を上げるヨハンたちに対し、どこかでその様子を見ていたキンバリーは舌打ちすると、何処かへと消えていった。
こうして村は守れたものの、村長は死に、城壁の一部は壊れてしまう。これに心を痛めたのはサラサであった。再びのハーテン教の襲撃におびえる村人たちを見たサラサは、自らの立場をヨハンとグレン、そして村長の娘パリスに明かしブーストに移民として受け入れてもらうべく頼みに行くことを告げる。二週間で戻ると誓う。サラサの決意に危ういものを感じながらも、一行は頷くのであった。