ダブルクロスのキャラメイク講座
このページではダブルクロスのキャラメイクについて解説します。
なお、上級ルールブックまでを導入した環境を基準としています。
アタッカー編
ダブルクロスにおけるアタッカーの役割は、「エネミーを迅速に全滅させる事」です。
戦闘が長引けば長引くほど侵蝕率が上昇し、引いてはジャーム化のリスクが高まる為、確実に攻撃を当てる事と、エネミーにより大きい被害を与える事が求められます。
その為には、単に高いダメージを出せるようにするだけではなく、エネミーの防御を無視する方法や、複数のエネミーに攻撃する方法などを備えておくことが求められます。
アタッカーはこのゲームにおいて最も初歩的なロール(役割)であり、最も重要なロールでもあります。
なぜアタッカーが重要なのか
ダブルクロスというゲームは全てのPCが《リザレクト》及びタイタス昇華という、戦闘不能状態からの蘇生手段を持っています。
したがって、必ずしも盾役や回復役を必要としないバランスになっています。
加えて、先述したように戦闘が長引いて侵蝕率が上がり過ぎてしまった場合、エネミーを撃破できてもバックトラックの成功が困難になる、という側面もあります。
そのため戦闘は短期決戦が望ましく、故にアタッカーの需要が大きい、という戦闘デザインになっています。
その分、どんなシンドロームでもアタッカーという役割は務めやすくなっています。
「PC全員がアタッカー」という状況も、このゲームにおいては決して珍しくはありません。
したがって、このページでもアタッカーについての解説を重点的に行っています。
自分がゲームに不慣れだと感じる場合は、アタッカーを選択する事が無難でしょう。
戦闘スタイル
ここでは、典型的なアタッカーの戦闘スタイル三種について記載します。
◆<白兵>型 重要能力値:【肉体】
これは刀剣類や鈍器、エフェクトで変化させた素手などの、白兵武器で攻撃するタイプです。
ほとんどの場合、<白兵>技能が命中に関わりますが、稀に<運転>で攻撃を行うタイプも存在します。
他のタイプと比較して、攻撃力を高くしやすい傾向にあります。また、【肉体】が高いので【HP】や回避能力が高くなります。
また、【HP】の高さとガード値の高い武器を装備しやすいことから、盾役兼任にも向きます。
一方、【行動値】が低くなりがちなため、行動順が遅く、また移動可能な距離も低くなります。
ほとんどの白兵武器は攻撃射程も至近に限られるため、攻撃可能なレンジの短さについては注意が必要です。
◆<射撃>型 重要能力値:【感覚】
これは銃や弓、投擲武器などの射撃武器で攻撃するタイプです。基本的に、<射撃>技能で命中判定を行います。
遠距離に攻撃できる事がメリットで、短めの武器でも10~20m程度、長い武器では100m以上の射程も持てます。
また、【感覚】が高いので【行動値】が高くなり、敵の先手を取りやすい事が最大の特徴です。
【行動値】の高さによって副次的に移動力も上昇するため、射程の長さと相まって自在に戦闘距離を選ぶことが出来ます。
一方、【HP】は低くなりがちで、回避能力に関しても【感覚】をドッジに使用できるエンジェルハイロゥを除いた場合低くなることがほとんどです。
また、射撃武器は射程が長い代わりに総じて白兵武器よりやや威力が小さく、ガード値も存在しない場合がほとんどであるため数値上は見劣りします。
他にも、一部の射撃武器に「同一エンゲージの対象に攻撃できない」という制約が課されている事には注意が必要です。
◆<RC>型 重要能力値:【精神】
「RC」とはレネゲイドコントロールの略で、<RC>技能はレネゲイドを操作する技術です。
例えば、エンジェルハィロゥなら光線を撃つ、バロールなら重力で押しつぶす、サラマンダーなら敵を燃やしたり凍らせる、といったように、
「超能力を直接ぶつけて攻撃する」というタイプになります。
攻撃には武器を用いず、エフェクトの効果に従って基礎的な攻撃力が算出されます。
範囲攻撃やデバフを得意とし、【精神】が高いため【HP】と【行動値】の両方が中程度確保できます。
衝動判定に成功しやすく、ある程度の【HP】もあることから盾役兼任にも向きます。
ガード値が高い代わりに命中に大きなマイナスがかかる武器を装備しても、デメリットが無いという点も盾役向きです。
行動値は中程度の場合が多いですが、殆どのRC攻撃エフェクトは射程が「視界(≒シーンのどこでも)」なので先手も取りやすいです。
一方、武器によって攻撃力を加算できない分基礎的な攻撃力を稼ぎにくく、ダイス数もやや伸びにくいという欠点があります。
また、装甲無視の攻撃を行えるエフェクトはシンドロームが限られることに注意が必要です。
シンドロームの選択
以上の3種類から役割を選んだら、ブリードに従ってシンドロームを選択します。
このとき、シンドロームから選ばれるコンストラクションでのフリーポイント3点とワークスの1点を足したうえで、
<白兵>型なら【肉体】が7以上、<射撃>型なら【感覚】が7以上、
<RC>型なら【精神】が6以上(もしくはエンジェルハィロゥを入れて【感覚】7以上)になるように選びましょう。
注意点として、ノイマンは【精神】が3ポイントと最高の数値ですが、自力ではRC攻撃ができません。
その為、ノイマンクラスを含めてRC攻撃を行いたい場合は、必ず他にRC攻撃エフェクトをもつシンドロームを含めるようにしましょう。
以下に、シンドロームごとの大まかな特性と所感を記します。
エンジェルハイロゥ
光を操る【感覚】特化アタッカー。
【感覚】でドッジと<RC>を行えるようになるエフェクトを持つため、無理なく回避アタッカーを組める。
【肉体】は低いが、他シンドロームで補えれば白兵攻撃役としても活躍できる。
攻撃力を伸ばす事は大得意だが、命中判定のダイスを増やす事は苦手。
バロール
重力を操る、妨害重視の万能シンドローム。
白兵、射撃、RCいずれもそれなり以上にこなせるが、強いて言えばややRC寄り。自衛能力も高い。
範囲攻撃の阻害や、判定の絶対失敗誘発など致命的な攻撃からパーティを守る事も可能。
何でもできる反面、爆発的な攻撃力を出そうとすると工夫が必要。
ブラックドッグ
雷と機械を操る、基本能力重視の万能シンドローム。
バロール同様なんでもそつなくこなすが、基本侵蝕率の上昇と引き換えに恒常的なステータスを上げられるのが特徴。
クラス専用の武器・防具が存在するため、装備アイテムの質を高く出来るのが強み。盾役も得意。
攻撃面はやや数値を伸ばしづらいが、ガード・カバーリング・装甲をまとめて対策できる強エフェクトがある。
ブラム=ストーカー
血を操るアタッカー。
エフェクトの代償として、侵蝕値に加えてHPを失うものが多いが、その代わり効果量はやや高め。
射撃やRC用のエフェクトもあるが、専用武器を作成できる白兵の適性が高い。
HPが減りすぎると機能不全に陥るが、自前での回復手段は多くない事に注意。
「従者」という味方NPCを召喚する極めて特殊なエフェクトを持つが、従者型の構築難易度は猛烈に高い。
キュマイラ
獣や虫に己の身体を変じさせて戦う【肉体】特化アタッカー。
【肉体】の判定ダイスをべらぼうに高く出来るうえ、攻撃力を伸ばす方法も豊富にあるため、命中と火力の両方が高水準。
自衛能力も最高クラスでカバーリング用のエフェクトも持つ為、無理なく盾役も兼任できる。
一方、白兵攻撃と盾役以外の適正は皆無と言ってよい。侵蝕率の上昇が激しいのも悩みの種。
エグザイル
肉体の形状を変化させて戦う、白兵攻撃寄りの万能シンドローム。
RCは苦手だが、武器攻撃用のエフェクトが充実しており、盾役としても優秀。情報系のエフェクトもある。
範囲攻撃や複数攻撃、軽めの妨害、妨害の打ち消し、遠隔カバーリングなど、痒い所に手が届くエフェクトが揃っている。
目立った欠点は無いが、白兵攻撃役以外だと中途半端になりやすい。
ハヌマーン
超スピードと振動を操る万能シンドローム。
盾役以外ならなんでも出来ると言って過言では無いほどの、高い汎用性を持つ。
アタッカーとして高水準のエフェクトが揃い、装甲無視が特に容易なのが特徴。
支援役としても十分な働きが出来る上、ドッジも得意。RC型は回数制限のない最強クラスのシーン攻撃を振り回せる。
能力値が平坦なので、特化するなら役割に応じた他のシンドロームを差しておくと作りやすい。
モルフェウス
創造の力を操る万能シンドローム。
白兵武器、射撃武器、盾、防具といったあらゆる装備を作り出せることが特徴。
エフェクトレベルを上げれば購入品より強力な武器・防具になるため、装備品による補正の高さはトップクラス。
武器攻撃アタッカーに向くが、自衛能力の高いRCアタッカーも作りやすく手広い。情報収集も得意で、盾役も出来る。
欠点はダイスの増やしづらさと、装備を作る前に先手を取られると脆弱な事。
ノイマン
優れた思考能力を持つ、【精神】特化の万能シンドローム。
【精神】が最大値ながらRCは全くの不得手だが、<白兵><射撃>を【精神】で代用できるエフェクトを持つ。
支援系のエフェクトが強力で、スタンダードな補助はもちろん、他人を移動させる、回避判定を代行するといった他にないものも揃う。
欠点はエフェクトの汎用性が高い代わりに侵蝕率増加が割高な事。高い【精神】をRCに活かすのも、シンドロームの組み合わせに工夫が必要。
オルクス
“領域”と呼ばれる空間を操る、サポート寄りの万能シンドローム。
強力な支援と妨害を兼ね備えており、パーティのサポート役ならば入れて損は無い。
サポートエフェクトのタイミングが他の行動に干渉しづらく、他の役割と兼任しやすいのも利点。
攻撃用のエフェクトもあるが、ほとんどが妨害系で自ら攻撃力を出すのは不得意。
サラマンダー
超高熱と極低温を操るアタッカー。
攻撃力を上げる手段が豊富で、特にRCアタッカーとして最高峰の火力を持つ。
次いで白兵アタッカーにも適性があり、また優秀なダメージ軽減スキルを複数持つことから盾役適正も極めて高い。
一方で支援能力は皆無に近く、情報収集なども苦手。
ソラリス
薬物を操る、【社会】特化のサポーター。
オルクスとは違った角度で高水準の支援と妨害が充実しており、サポーターとして申し分ない。
唯一<交渉>を攻撃に活かせるシンドロームでもあり、【社会】と財産点の高さで情報収集でも活躍できる
自衛能力もイメージに反してそれなりに高く、ドッジを狙っていく事も可能。
欠点は射程が至近のエフェクトが妙に多い事と、自身で火力を出すことが全く出来ない事。
役割ごとのおすすめシンドローム
以下ではアタッカー三種それぞれの戦闘スタイルでおすすめのシンドロームと、攻撃面の強みと補いたい点を記載しています。
攻撃とは直接関係ない支援及び防御エフェクトは度外視しているのでご注意ください。
また、「補いたい点」についても必ずしも自分のデータだけで完全に補完しなければいけないものではありません。
基本的には数名でパーティを組む前提のゲームなので、他の同卓PCと相談しながら互いの欠点を補い合うとよいでしょう。
白兵型
シンドローム |
強み |
補いたい点 |
ブラックドッグ |
《ハードワイヤード》でコストに比して強力な武器を取得可能 《バリアクラッカー》で装甲とガードを無視できる 《MAXボルテージ》・Dロイス雷帝の《ミカヅチ》で攻撃力を大きく増加できる 《加速装置》で行動値を上昇させることができる |
範囲攻撃 |
ブラム=ストーカー |
素手なら《渇きの主》で装甲無視とHP回復を両立できる 範囲攻撃の《血の宴》が存在する 《ブラッドバーン》で攻撃力を、《始祖の血統》でダイスを大幅に増やせる |
HPコストが払えず攻撃できない事態を避ける ガード不可、素手でなければ装甲無視も |
キュマイラ |
《完全獣化》《獣の魂》でダイスを大きく増やせる 攻撃力の高い素手変化エフェクト《破壊の爪》が存在する 《フルパワーアタック》で攻撃力を大幅に増加できる リアクション不可の《獣の王》が存在する ピュアブリードならシーンLV回の範囲攻撃《増腕》を取得できる |
行動値(移動距離にも影響する) 装甲無視 ピュアブリードでなければ範囲攻撃も |
エグザイル |
《エンタングル》《ブレインハック》などデバフを与えるエフェクトが豊富 《伸縮腕》で射程を視界にできる 《ジャイアントグロウス》で攻撃力大幅増加と範囲攻撃ができる 《異形の祭典》で攻撃対象を増やせる 《貫きの腕》でガードを無視できる |
攻撃力、装甲無視 |
ハヌマーン |
《吠え猛る爪》装甲を、《浸透撃》でガードを無視できる 範囲攻撃の《獅子奮迅》が存在する 《先手必勝》で行動値を上昇させることができる シナリオ1回攻撃力極大増加の《マシラのごとく》が存在する |
攻撃力 |
モルフェウス |
《ペネトレイト》で装甲無視ができる 《クリスタライズ》で装甲無視と攻撃力増加ができる 《ギガンティックモード》で範囲攻撃ができる 《サポートデバイス》でダイスを大きく増やせる 変異種なら《ドッペルゲンガー》でガード不可攻撃ができる |
ガード不可 《ギガンティックモード》を使う場合は武器をいくつか (モルフェウスの《インフィニティウェポン》でも可) |
サラマンダー |
《クロスバースト》で攻撃力を大幅に増加できる ピュアブリードならダイス増加と装甲無視の《結合粉砕》を取得できる |
行動値(移動距離にも影響する) ガード不可、範囲攻撃 ピュアブリードでなければ装甲無視も |
射撃型
シンドローム |
強み |
補いたい点 |
エンジェルハィロゥ |
《マスヴィジョン》で攻撃力を大幅に増加できる 《ピンポイントレーザー》装甲を、《光速の剣》でガードを無視できる 《戦いの予感》でシナリオ1回行動値を大幅に上昇させることができる |
範囲攻撃 |
ブラックドッグ |
《ハードワイヤード》でコストに比して強力な武器を取得可能 《バリアクラッカー》で装甲とガードを無視できる 《MAXボルテージ》・Dロイス雷帝の《ミカヅチ》で攻撃力を大きく増加できる 《加速装置》で行動値を上昇させることができる 《スタンボルト》で放心を、《雷の残滓》で邪毒を与えられる |
範囲攻撃 |
ブラム=ストーカー |
範囲攻撃の《血の宴》が存在する 《ブラッドバーン》で攻撃力を、《始祖の血統》でダイスを大幅に増やせる |
HPコストが払えず攻撃できない事態を避ける 装甲無視・ガード不可 |
モルフェウス |
《ペネトレイト》で装甲無視ができる 《クリスタライズ》で装甲無視と攻撃力増加ができる 《ギガンティックモード》で範囲攻撃ができる 《サポートデバイス》でダイスを大きく増やせる 変異種なら《ドッペルゲンガー》でガード不可攻撃ができる |
ガード不可 《ギガンティックモード》を使う場合は武器をいくつか (モルフェウスの《ハンドレッドガンズ》でも可) |
RC型
シンドローム |
強み |
補いたい点 |
エンジェルハィロゥ |
《光の手》で【感覚】による攻撃ができる(実質的に行動値を高くできる) 《マスヴィジョン》で攻撃力を大幅に増加できる 《ピンポイントレーザー》で装甲を無視できる 《破壊の光》で範囲攻撃ができる シナリオ1回《スターダストレイン》でシーン攻撃ができる 《戦いの予感》でシナリオ1回行動値を大幅に上昇させることができる 《眩惑の光》《絶対の孤独》でデバフができる |
【感覚】 |
バロール |
《死神の瞳》+《停滞空間》や《悪魔の影》でダメージを出しつつ強力なデバフができる 《因果歪曲》で範囲攻撃ができる |
装甲無視 |
ブラックドッグ |
《雷神の鎚》で範囲攻撃ができる 《MAXボルテージ》・Dロイス雷帝の《ミカヅチ》で攻撃力を大きく増加できる 《ポルターガイスト》で実質的に武器の攻撃力を加えて攻撃できる 変異種なら攻撃力の高い《降魔の雷》が存在する |
デバフ、装甲無視 |
ハヌマーン |
《振動球》で装甲無視の攻撃ができる 《サイレンの魔女》で装甲無視のシーン攻撃ができる 《ブレインシェイク》で放心を、《バランスブレイク》で重圧を与えられる 《アースシェイカー》で敵のダイスを減らすことができる |
攻撃力 |
サラマンダー |
攻撃力の高い《プラズマカノン》が存在する 《氷の塔》《ブリザードブレス》で範囲攻撃ができる 変異種なら《コキュートス》でシーン攻撃ができる ピュアブリードならダイス増加と装甲無視の《結合粉砕》を取得できる 《憎悪の炎》で憎悪を与えられる |
ピュアブリードでなければ装甲無視 |
アタッカー以外編
この項はアタッカー以外の役割になります。
支援型
支援型は、基本的に自分では攻撃せず、自分の手番では味方の強化を行う戦闘スタイルです。
道中の情報収集や、戦闘時の命中率の安定に貢献できます。
基本的な作り方は以下になります。
「オルクス、ブラックドッグ、ハヌマーン、ノイマン、ソラリス」のうち、どれかひとつ以上のシンドロームを持っていることが望ましいです。
手っ取り早く基本的な形を作りたい場合、「オルクス」とその他ひとつ以上のシンドロームを組み合わせると簡単に作成できます。
「オルクス」からは《導きの華》《要の陣形》、もう一つのシンドロームからはクリティカル値を減少させるもの(《解放の雷》、《エンジェルヴォイス》、《アドヴァイス》、《狂戦士》)を取得しましょう。
それを押さえたら、他の支援エフェクトを取得して味付けをしましょう。
「タイミング:メジャーアクション」かつ「難易度:自動成功」かつ「対象:自身」でないエフェクト、
「タイミング:オートアクション」もしくは「タイミング:セットアッププロセス」かつ「対象:自身」でないエフェクトを支援系エフェクトとみなしてよいでしょう。
それ以外にも、間接的に支援に有益なものも存在します。
その条件を満たすものを何か見繕ってきましょう。おすすめを一応書いておきます。
オルクス:《妖精の手》、《領域の盾》、《力の法則》
ブラックドッグ:《加速装置》
ハヌマーン:《先手必勝》、《波紋の方陣》
ノイマン:《ファンアウト》、《戦術》、《勝利の女神》
ソラリス:《アクセル》、《癒しの水》、《奇跡の雫》
なお、支援特化型の場合、《コンセントレイト》を全く使わないような構築になる場合もあります。
コンストラクションでキャラクターを作成する場合は《コンセントレイト》の取得が必須になってしまうため、
GMに相談するかフルスクラッチ(ルールブック2、P17~18)でキャラクターを作成するとよいでしょう。
妨害型
支援型とは少し異なる、相手に攻撃を命中させることで妨害効果を与える戦闘スタイルです。基本的には、アタッカー型の延長線上に位置します。
ほぼすべてのクラスに妨害用の攻撃エフェクトが存在しており、それらを組み合わせて攻撃します。
多くの妨害エフェクトは相手に攻撃が命中すれば効果を発揮する(つまり必ずしもダメージを与える必要が無い)ため、
通常のアタッカーの構築に比べて命中判定の高さがより重要になります。
また、バロールの《死神の瞳》は、ダメージを与える事を全く放棄する代わりに、次に相手が受けるダメージを激増させる事が可能な特殊なエフェクトです。
ガード型
ガード型は、味方を守ること、ひいてはロイスを守ることを是とする戦闘スタイルです。
基本的な作り方は以下になります。
「バロール、ブラックドッグ、キュマイラ、エグザイル、サラマンダー」からひとつ以上のシンドロームを選びましょう。
該当シンドロームから「あなたはカバーリングを行う」と効果欄に書かれたエフェクトを取得すれば、自身の行動権を放棄することなく何度でもカバーリングが行えるようになります。
あとは、自分が受けるダメージを軽減する方法を確保すれば盾役の完成です。
最も基本的な方法は、「あなたがガードを行う時に宣言する。このガードの間、あなたのガード値を+○○する」と効果欄に書かれたエフェクトを取得する事です。
この際、使用回数に制限の無いエフェクトを優先して選択するとよいでしょう。
それ以外には、「装甲値の高い防具を取得・作成する」「ガード値の高い武器を取得・作成する」「ダメージを直接軽減する」といったエフェクトが候補に入ります。
高い常備化ポイントを確保し、高級な武器・防具を用意する事も手段の一つです。攻撃を集めやすくなるため、バッドステータスへの対策もある事が望ましいです。
しかし、使用回数の制限や、守るべき味方PCと足並みを揃えることなどをよく考えて取捨選択する必要があります。
また、以下に盾役が取得していると扱いやすさが増すエフェクトをいくつか記載しておきます。
バロール:《孤独の魔眼》、《時の棺》
ブラックドッグ:《ハードワイヤード》
キュマイラ:《獣の誇り》
エグザイル:《命のカーテン》、《デビルストリング》、《異形の刻印》
サラマンダー:《氷雪の守護》
ガード型も支援や攻撃をするべき?
盾役を兼任しつつ、自分の手番でも攻撃や支援を行う事は可能です。
しかし、味方へのダメージを庇うという事はその分、自分の侵蝕率が上昇しやすく、ロイスの数も減りやすくなります。
その上で攻撃や支援を行う場合、通常のアタッカーよりも侵蝕率が嵩み、結果的にバックトラックが困難になってしまう可能性があります。
その為、自身の行動を放棄し、防御用のエフェクトのみで固める事で侵蝕率上昇を抑える、という構築も十分に有用です。
ただし、その場合他のパーティメンバーには相応の火力が求められます。セッション開始前に、PL同士でよく相談しておくとよいでしょう。
「防御を十分固めたいけど、自分の手番で何もしないのは退屈……」という方には、《コンセントレイト》の枠をメジャーアクションの軽支援エフェクトに差し替えるという作り方がおススメです。
便利エフェクト集
この節では、戦闘スタイルに関わらず、取っておくと役に立つエフェクトを記載します。
エンジェルハィロゥ |
《ミスディレクション》 |
範囲攻撃の対象を単体に変更できます |
《フラッシュゲイズ》 |
ラウンド1回、敵が行う判定のダイスを大きく削ることができます |
バロール |
《孤独の魔眼》 |
自分を対象に含む範囲攻撃の対象を自分一人に変更できます |
《時の棺》 |
シナリオ1回、敵が行う判定を強制的に自動失敗にできます |
《赤方偏移世界》 |
味方の行動値を上げることができます |
《灰色の庭》 |
敵の行動値を下げることができます |
エグザイル |
《デビルストリング》 |
オートアクションのエフェクトを打ち消すことができます |
《異世界の因子》 |
シナリオ1回、そのシーンで使われたエフェクトをコピーできます |
ハヌマーン |
《波紋の方陣》 |
味方が受けた攻撃のダメージを大きく減らすことができます |
モルフェウス |
《砂の加護》 |
ラウンド1回、味方が行う判定のダイスを増やすことができます |
ノイマン |
《援護射撃》 |
ラウンド1回、味方が行う判定のダイスを増やすことができます |
《戦術》 |
味方全員が行う判定のダイスを増やすことができます |
《戦局判断》 |
味方の行動値を上げることができます |
《ファンアウト》 |
同エンゲージの味方を移動させることができます |
《勝利の女神》 |
ラウンド1回、判定の達成値を増やすことができます |
オルクス |
《妖精の手》 |
味方が行う判定の出目を1つ「10」にすることができます |
《支配の領域》 |
敵が行う判定の出目を1つ「1」にすることができます |
《領域の盾》 |
同エンゲージの味方にカバーリングを行わせることができます |
《領域の守護者》 |
シーン1回、《領域の盾》の射程を視界へと延ばすことができます |
《力の法則》 |
ラウンド1回、味方が行う攻撃のダメージを増やすことができます |
ソラリス |
《アクセル》 |
味方の行動値を上げることができます |
《盲目の羊》 |
ラウンド1回、敵が行う判定のダイスを大きく削ることができます |
《奇跡の雫》 |
味方の戦闘不能を回復できます |
最終更新:2021年11月27日 15:39