SW2.0の戦闘


はじめに

戦闘はソード・ワールド2.0(以下SW2.0)の醍醐味とも言える存在です。
名のある強敵の討伐も、遺跡の門番の突破も、怪人から依頼人を守るも、その全てが戦闘に繋がります。
この項目では、一見複雑なSW2.0の戦闘をなるべく分かりやすく簡潔に解説していきます。
なお、ルルブには《通常戦闘》と《簡易戦闘》のレギュレーションがありますが、ここではスレセで一般的な《簡易戦闘》レギュレーションを前提とします。

予備知識

戦闘の流れを見る前に、まずは前提として必要な知識を解説します。
以下の項目は必要最低限の物ですが、どれも頭に入れておくと、戦闘の解説が理解しやすくなる物です。
どれも簡易的な説明なので、詳細が気になる方はルルブを参照して下さい。

戦闘エリア

《簡易戦闘》の戦場は、シンプルに2D戦闘になっており、同じエリアに存在するキャラクターは、基本的に同じ位置にいる物として扱います。
戦場のエリアは3つに分かれており、中央の《前線エリア》を挟んで、《味方後方エリア》と《敵後方エリア》が存在します。
《前線エリア》で戦う前衛を、各陣営の後方エリアにいる後衛が支援する形が、SW2.0の基本的な戦闘のスタイルと言えるでしょう。
また、各エリア間は10mとされているため、射撃攻撃や《形状:射撃》の魔法などは、20mの射程があれば戦場全体に届くと考えて構いません。
※魔法の形状
文字通り、その魔法の効果がどの様な形で発生するかを示す要素で、魔法ごとに個別に設定されています。
ここで登場した《形状:射撃》の場合は、術者から対象へと魔法が飛んでいく様子をイメージしてください。
他にもその地点・人物を直接指定し効果を与える《形状:起点指定》や、光線の様に術者から指定した地点までの射線全てに効果を与え続ける《形状:貫通》などがあります。

エリアの位置関係







←10m(自陣)→



←10m(敵陣)→





乱戦エリア

両陣営のキャラクターが同時に存在するエリアを、《乱戦エリア》と呼びます。
《乱戦エリア》からは原則エリアの《移動》はできず、《主動作》を消費して《乱戦エリアからの離脱》を宣言する事で、次の手番で自陣側に1つエリアを《移動》する事ができます。
また、《乱戦エリア》の外から《乱戦エリア》にいる対象に向かって射撃攻撃や《形状:射撃》の魔法を行使した場合、《誤射》扱いとなり、対象は《乱戦エリア》の中にいるキャラクターからランダムで選ばれます。(一部の《戦闘技能》を取得する事で《誤射》は起きません。)
また、《形状:起点指定》の魔法等では《誤射》は発生せず、《乱戦エリア》内から同じ《乱戦エリア》内への射撃攻撃や《形状:射撃》の魔法も《誤射》しません。

行為判定

SW2.0においてあらゆる判定はそのほとんどが『2d6』を使用して行われます。
判定ごとに指定される《技能》や《能力値》は変わるものの、基本的には以下の式により達成値を算出します。
※《行為判定》の基本式
2d6+《技能》レベル+《能力値》ボーナス+その他の補正
なお、基本的に指定された《技能》レベルが0の場合は、《技能》レベルだけではなく、《能力値》ボーナスによる加算も適用されません。

ですので指定の《技能》が無い場合は以下の式で達成値を算出します。
※指定の《技能》が無い場合の《行為判定》の基本式
2d6+その他の補正

また、技能レベルの代わりに《冒険者レベル》等を使用する場合や、GMが独自に設定したオリジナルの判定等を要求される場合もあるので、その場合はGMの指示に従ってください。

受け有利の原則

《命中力判定》に対する《回避力判定》、《行使判定》に対する《精神抵抗力判定》のように、達成値を比較する場合には《受け有利の原則》が働きます。
これは読んで字の通り、達成値を比べる《行為判定》において双方の達成値が全く同じ場合は、受け側(対象にされたキャラクター)に有利な結果になります。
例えば《命中力判定》と《回避力判定》の達成値が同じく『10』の場合、《受け有利の原則》が適用され回避成功となります。

自動成功

2d6の結果が6ゾロの場合は、目標値に関わらず《行為判定》は成功扱いになります。
ただし、《命中力判定》と《回避力判定》等の達成値を比べる判定で双方が6ゾロを出した場合、同値扱いで《受け有利の原則》が適用されます。

自動失敗

《自動成功》とは逆に2d6の結果が1ゾロの場合は、目標値に関わらず《行為判定》は失敗扱いになります。
なお、SW2.0では他システムのファンブルに該当する《自動失敗》でも、該当する《行為判定》の失敗の他にペナルティはありません。
また、シナリオ終了時には、シナリオ中の《自動失敗》の数x50点の《経験点》が個人の報酬に加算されますので、場面によってはメリットしかない場合もあります。
ただし、卓や判定によっては個別にGMがペナルティを設ける事も珍しくないため、不安な場合ルールの確認はしておきましょう。

威力表

SW2.0において、固定値ダメージ以外のダメージを算出する時には、ダメージの計算に《威力表》を用います。
武器や魔法やアイテムには《威力》が個別に設定されており、《威力》と2D6の結果を反映して、ダメージ(回復)の基準値を算出します。
また、《クリティカル値》(以下《C値》)以上の出目が出た場合クリティカル扱いとなり、再度2D6を振り《威力表》を参照すると言った形になりむす。
細かい計算式は割愛しますが、以下に威力50までの《威力表》を載せておくので、セッション中に必要になれば、参照して下さい。

威力50までの威力表一覧

+←クリックで展開
威力/出目
0 - 0 0 0 1 2 2 3 3 4 4
1 - 0 0 0 1 2 3 3 3 4 4
2 - 0 0 0 1 2 3 4 4 4 4
3 - 0 0 1 1 2 3 4 4 4 5
4 - 0 0 1 2 2 3 4 4 5 5
5 - 0 1 1 2 2 3 4 5 5 5
6 - 0 1 1 2 3 3 4 5 5 5
7 - 0 1 1 2 3 4 4 5 5 6
8 - 0 1 2 2 3 4 4 5 6 6
9 - 0 1 2 3 3 4 4 5 6 7
10 - 1 1 2 3 3 4 5 5 6 7
威力/出目
11 - 1 2 2 3 3 4 5 6 6 7
12 - 1 2 2 3 4 4 5 6 6 7
13 - 1 2 3 3 4 4 5 6 7 7
14 - 1 2 3 4 4 4 5 6 7 8
15 - 1 2 3 4 4 5 5 6 7 8
16 - 1 2 3 4 4 5 6 7 7 8
17 - 1 2 3 4 5 5 6 7 7 8
18 - 1 2 3 4 5 6 6 7 7 8
19 - 1 2 3 4 5 6 7 7 8 9
20 - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
威力/出目
21 - 1 2 3 4 6 6 7 8 9 10
22 - 1 2 3 5 6 6 7 8 9 10
23 - 2 2 3 5 6 7 7 8 9 10
24 - 2 3 4 5 6 7 7 8 9 10
25 - 2 3 4 5 6 7 8 8 9 10
26 - 2 3 4 5 6 8 8 9 9 10
27 - 2 3 4 6 6 8 8 9 9 10
28 - 2 3 4 6 6 8 9 9 10 10
29 - 2 3 4 6 7 8 9 9 10 10
30 - 2 4 4 6 7 8 9 10 10 10
威力/出目
31 - 2 4 5 6 7 8 9 10 10 11
32 - 3 4 5 6 7 8 10 10 10 11
33 - 3 4 5 6 8 8 10 10 10 11
34 - 3 4 5 6 8 9 10 10 11 11
35 - 3 4 5 7 8 9 10 10 11 12
36 - 3 5 5 7 8 9 10 11 11 12
37 - 3 5 6 7 8 9 10 11 12 12
38 - 3 5 6 7 8 10 10 11 12 13
39 - 4 5 6 7 8 10 11 11 12 13
40 - 4 5 6 7 9 10 11 11 12 13
威力/出目
41 - 4 6 6 7 9 10 11 12 12 13
42 - 4 6 7 7 9 10 11 12 13 13
43 - 4 6 7 8 9 10 11 12 13 14
44 - 4 6 7 8 10 10 11 12 13 14
45 - 4 6 7 9 10 10 11 12 13 14
46 - 4 6 7 9 10 10 12 13 13 14
47 - 4 6 7 9 10 11 12 13 13 15
48 - 4 6 7 9 10 12 12 13 13 15
49 - 4 6 7 10 10 12 12 13 14 15
50 - 4 6 8 10 10 12 12 13 15 15
威力/出目

気絶と死亡

何らかのダメージを受けて《HP》が0以下になったPCは、《生死判定》を行います。
《生死判定》に成功したPCは、マイナスの場合でもそのままの《HP》で《気絶》状態になります。
《気絶》状態は文字通り、目を覚ますまでは何も行動ができず、《気絶》時間が10分毎に、目標値を1上昇した上で再度《生死判定》を行います。(1時間成功し続ければ《HP》1で目を覚まします。)
そして、《生死判定》に失敗したPCは、そのまま《死亡》します。
《死亡》してもキャラロスト直行と言う訳ではなく、《蘇生》する事もできますが、大量のガメルと《穢れ》の増加等の小さくない代償を払わなければなりません。

生死判定

《生死判定》は失敗即《死亡》と言う重要な判定です。
《生死判定》のダイス目には《冒険者レベル》+《生命力》ボーナスの《生命抵抗力》が固定値として加算されるため、大部分の《行為判定》とは違い、特定の技能による有利不利が無いのが特徴です。
目標値は0から現在の《HP》を引いた値になり、《自動成功》なら《HP》1で即復活、《自動失敗》なら即《死亡》です。

移動と主動作と補助動作

キャラクターの手番の動きは、大きく《移動》と《主動作》と《補助動作》に大別されます。
原則として《移動》の後に《主動作》を行う事がPCの手番の流れで、《補助動作》に関しては個別の制限がない限りは《移動》の前から《主動作》の後まで任意のタイミングで実行できます。
また、個別に特記されていない限りは、他人の手番に割り込むことはできません。

騎獣

《騎獣》を購入かレンタルすると、《騎獣》に乗ることができ、その状態を《騎乗》と呼びます。
《ライダー》技能があれば、《騎乗》しながら《騎獣》と共に戦う事もでき、その場合《移動》は《騎獣》と同じくして行い、《主動作》や《補助動作》は《騎手》と《騎獣》それぞれが独立して行います。
また、《騎芸》の取得により、《騎獣》が出来ることを増やす事もできます。

戦闘開始処理

それらの前提知識を踏まえて、戦闘の流れを見ていきましょう。
SW2.0では《不意打ち》を除き、最初のキャラクターが行動するまでにいくつかの処理を行います。
《戦闘開始処理》は、その全ての判定や情報が戦闘に大きく影響を与える物ですので、しっかりと把握しておきましょう。

戦闘前の準備

セッション中《聞き耳判定》や《危険感知判定》に成功した際、扉の向こうや少し離れた場所に敵の存在を察知する事があります。
そんな時には、《操霊魔法》や《神聖魔法》による《バフ》や、《隠密判定》による待ち伏せをGMに提案する事ができます。
もしGMの許可が下りるのであれば、各種準備を整えた上で、万全の状態で戦闘に臨みましょう。

不意打ち

SW2.0では戦闘前の行動や探索結果などにより、どちらかの陣営からの《不意打ち》が発生することもあります。
《不意打ち》の内容は場面やGMの裁定により様々ですが、戦況に大きく影響を与えるため、常に頭に入れておきましょう。

イベント処理による不意打ち

PC達が不用意に敵の待ち伏せしている場所に踏み込んだ時や、《危機感知判定》に失敗した場合、状況にもよりますが敵の《不意打ち》扱いになります。
逆に味方が潜んでいる場所に敵を誘い込んだり、敵に気付かれずに接近した場合は味方の《不意打ち》になる事もあります。

なお、イベント絡みの《不意打ち》関係はGMの裁量による部分が大きい上に、《危機感知判定》もダイス依存のため、完全に《不意打ち》を防ぐ事は難しいです。
ですので、しっかりと警戒を行った上で不利な状況になった場合は、そう言う事もあると考え、気持ちを切り替えて戦闘に臨みましょう。

敵の能力による不意打ち

一部のエネミーは《擬態》等の能力を持ち、《危機感知判定》や《センス・マジック》等の特定の手段以外ではPCに気付かれる事が無くなります。
※《センス・マジック》
対象となる物体1つに魔力があるかどうかを判別する《真語魔法》。
もちろん感知する手段を持っていない場合や、判定に失敗した場合は敵の《不意打ち》になる事でしょう。

初期位置、陣営の確認

《不意打ち》の処理が済めば、その場に敵が出揃っている状況になるはずです。
ここで敵味方の数や配置を確認しましょう。
特に確認しておきたい事は敵までの距離と、味方の攻撃手段等の射程の関係です。
いざ攻撃となった時に、《武器》や《魔法》の射程が届かないとなれば大変ですからね。

また、特殊なレギュレーションでない限りは、全てのキャラクターが味方・中立・敵のどの陣営に属するかは公開情報となります。
NPCが複数出てくるシナリオなどでは、念のため全てのNPCの陣営を確認しておくと、状況の把握漏れから痛い思いをせずに済みます。
もちろん戦闘中に陣営が変わることも無いとは言えませんが…。

なお、特に《不意打ち》も陣形の指定もない戦闘の場合、ここで味方の陣形を組む事も可能です。
もちろん理想は味方の攻撃が届き、敵の攻撃が届かない局面ですが、そうでなくても距離関係はしっかりと把握しておき、適切な陣形で戦闘に臨みましょう。

戦闘終了条件の確認

特に言及がない場合、どちらかの陣営の全員が戦闘を継続不可能になった時に戦闘は終了しますが、場合によってはGMから特殊な戦闘終了条件が提示される事もあります。

具体的な場面としては、エネミー全員ではなく『特定のエネミーを戦闘続行不可能にすれば勝利』や、『同行NPCが《死亡》すればその時点で敗北』や、『3ラウンド経過で戦闘強制終了』等が挙げられます。

いずれの場合もルルブに明記されている訳ではないため、条件や裁定に関して気になる事があればその都度GMに確認を取りましょう。

魔物知識判定

さて、敵味方が出揃っても、敵のデータをはっきりと把握するには《魔物知識判定》に成功する必要があります。
《魔物知識判定》は《セージ》等の技能で判定する事ができ、達成値が対象のエネミーの《知名度》以上になれば、成功となります。

また、《知名度》よりも少し高い値で《弱点値》も設定されており、《魔物知識判定》の達成値がこの《弱点値》を超えると、そのエネミーの《弱点》が判明しより有利に戦闘を進める事が出来るでしょう。
(中には種族が《人間》のNPCなど弱点がないエネミーもいます。)

《魔物知識判定》は種族ごとに判定することができ、例えば《ゴブリン》3体と《レッドキャップ》2体と戦闘する場合、《ゴブリン》まとめて1回、《レッドキャップ》もまとめて1回と合計2回《魔物知識判定》をする事になります。
※《ゴブリン》
色んなファンタジー作品でおなじみの雑魚敵です。
SW2.0では《蛮族》に分類され、数多くのシナリオで初心者の前に立ちはだかる事でしょう。

※《レッドキャップ》
トレードマークの真っ赤な頭髪が帽子のように見えるため、この名が付けられた《蛮族》です。
非常に攻撃的で、その髪色も返り血を浴び続けた結果、紅く染まったとも言われています。

なお、《魔物知識判定》に失敗すると、敵の手の内はおろか最大《HP》すら開示されないため、情報面で圧倒的不利になります。
その場合、適切な戦闘プランを立てる事は困難を極め、互角程度の敵にすら大苦戦が予想されます。
ボス戦などの重要な戦闘で、《セージ》役の種族が《人間》の場合、《魔物知識判定》で《剣の加護/運命変転》の行使が視野に入る程、《魔物知識判定》の成否は戦闘全体に大きな影響を及ぼします。
※《剣の加護/運命変転》
平たく言えば、ダイスの出目をひっくり返せる《人間》のみに許された強力な《種族特徴》です。
使用制限はあるものの、妖怪イチタリナイはもちろん、1ゾロの《自動失敗》ですら打倒できる唯一の手段です。
平凡な《能力値》の《人間》が強種族と言われる最大の理由が、《剣の加護/運命変転》だと言われることも少なくありません。

また、戦闘中にエネミーの《特殊能力》や《増援》等により、戦場にエネミーが追加される場合もあります。
その場合の《魔物知識判定》の処理は、ルルブでは明言されていませんが、その都度手番や動作の消費無しで《魔物知識判定》を行う裁定が一般的です。

先制判定

《魔物知識判定》と並び、戦闘全体に多大な影響を与えるもう一つの判定が《先制判定》です。
《先制判定》は《スカウト》等の技能で判定する事ができ、達成値がエネミーの中で最大の《先制値》以上になれば、成功となります。}

読んで字のごとく、どちらの陣営が先に行動するかと言う判定ですが、SW2.0では先制を取った陣営全員の行動後、初めて先制を取れなかった陣営が行動可能になるため、《先制判定》の可否は、文字通り天と地ほどの差があると言えます。
先制した陣営は、無傷の状態で《バフ》もかけ放題ですし、敵1体へ集中砲火して何もさせずに《戦闘不能》にすることさえ難しくありません。
逆に先制された側は、何も準備が出来ていないところに敵陣営に好き放題させてしまうため、行動が回ってきてもまずは建て直しから、と言う場面になる事もよく見られます。

《魔物知識判定》も《先制判定》も特にボス戦では最も成功させたい判定と言っても過言ではないため、少なくともパーティに1人ずつはそれぞれの判定のスペシャリストを用意しておくと、戦闘での安定性が段違いになります。

行動順について

先述の通りSW2.0の戦闘では、行動順は陣営ごとにまとめて処理されます。
つまり、先攻陣営の全員が行動→後攻陣営の全員が行動→《ラウンドの終了》→先攻陣営の全員が行動…と攻守交代がはっきりしているシステムなのです。
更に陣営内の行動順は完全に任意で行う事ができるため、パーティメンバーと戦術の相談や確認をすることで、より効率のいい行動が可能となる訳です。

行動順のセオリー

戦況によって行動の優先度は変化するため、絶対的な優先順位と言う物は存在しません。
ですので、ここではよくある状況を想定した上で、比較的行動順に傾向がある物だけをいくつか挙げてみます。

バフ

SW2.0の《バフ》は主に《魔法》で行われることが多く、効果時間も比較的長いものが多いです。
そのため、1つでも早い行動の前に《バフ》を入れると、効率良く《バフ》の効果を活かせる場合が多いと言う訳です。
全員が同じエリアにいる場合の《フィールド・プロテクション》や、物理アタッカーが攻撃する前の《エンチャント・ウェポン》がこれに該当します。
※《フィールド・プロテクション》
効果範囲は狭いですが、その空間にいる全員にダメージ軽減の《バフ》を与える優れモノの《神聖魔法》です。
SW2.0ではほんの僅かのダメージ差が生死に直結することもあるので、序盤から使えるこの《魔法》に助けられる機会は多いでしょう。

※《エンチャント・ウェポン》
こちらは単体の《物理攻撃》へ《バフ》を与える《操霊魔法》です。
序盤のわずかな数字の差は、防御面だけではなく攻撃面でも同じく重要です。
特に《バフ》により敵の《HP》をちょうど0にできた時はその恩恵を強く感じられる事でしょう。

回復

SW2.0の回復ですが、回復量がダイス目に依存するため、それなりの振れ幅を見せます。
ですので、一度の回復で目安となる《HP》が確保できなかった場合、他の回復手段を検討する必要があります。
その場合、先に回復専門のPCが動き、その回復量を見てから回復も可能なPCが動くと効率的です。
特に《先制判定》で失敗した場合は、回復による建て直しをしなければならないため、効率的な回復は必須となります。

効果範囲が特徴的な行動

味方が先に行動することで、各種行動に制約がかかるPCがいる場合も行動順を調整する必要があります。
《精密射撃》や《魔法誘導》を持っていない遠距離アタッカーや《スパーク》などの範囲攻撃を使用する味方がいるなどの場合がそれに該当します。
※《精密射撃》
《ボウ》や《ガン》などにより《誤射》する事がなくなる《戦闘特技》です。
これが無いと乱戦への射撃攻撃全てに《誤射》のリスクが伴いますので、遠距離アタッカーの必須《戦闘特技》と言われています。

※《魔法誘導》
《形状:射撃》の魔法を《誤射》する事がなくなる《戦闘特技》です。
《精密射撃》の魔法アタッカー版としての運用になり、これも《形状:射撃》の魔法をメインに据えるPCには必須の《戦闘特技》と言われています。

※《スパーク》
序盤では貴重な範囲攻撃を可能とする《操霊魔法》です。
味方がいなくて敵が多いエリアに撃ち込むと戦況を大きく有利にすることができますが、味方を巻き込むリスクがある場合は良く考えて撃つ判断をすべき魔法です。

攻撃側陣営の行動

では具体的に戦闘中にどう言う行動が出来るのかを1つ1つ確認していきましょう。

先述の通り、キャラクターの行動は《移動》と《補助動作》と《主動作》に大別されます。
PCが自分の手番に出来る行動は数多くありますが、ここではルールブックに則って一つ一つ簡単に解説していきます。

移動

戦闘中の《移動》の目的としては、大きく分けて『自身の射程に対象を入れる』場合と、『対象の射程から自身を逃がす』場合があります。
ここでは3種類の《移動》方法をそれぞれの目的と絡めながら簡単に解説していきます。
なお、《主動作》後には各種《移動》は出来ないため注意しましょう。

移動方法 移動距離 主動作 補助動作
制限移動 3m
通常移動 《移動力》m
全力移動 《移動力》x3m ×
※は魔法の行使とボウやガンなどの遠距離攻撃以外は○

制限移動

《制限移動》は現在位置から3mの範囲で《移動》し、原則的にその手番の《主動作》と《補助動作》に一切の制限がかからない《移動》方法です。
《簡易戦闘》ではほとんど出番がない《移動》方法ですが、GMの裁定次第では《魔法》の効果範囲の微妙な調整が可能になるかもしれません。

通常移動

《通常移動》は文字通り、《移動力》m分の距離を無理のない力で《移動》する手段です。
同じ手番に《魔法》の行使や、《ボウ》や《ガン》による遠距離攻撃を行う事は出来ませんが、それ以外の制約は原則ありません。
《近接物理攻撃》をするために、離れたエリアから目標のいるエリアに近づいたり、前衛にいる魔法職が後退する場面で《通常移動》が使われる事が多いです。
少し高レベル帯の話ですが、《マルチアクション》や《魔力撃》を取得したばかりの時期は、《通常移動》する手番で各種《魔法》が使えない事は忘れがちですので注意しましょう。
※《マルチアクション》
1回の《主動作》中に《近接物理攻撃》と《魔法》の両方が行使できるようになる宣言型の《戦闘特技》です。
回復しながら攻撃したり、《近接物理攻撃》に加えて《魔法》による攻撃を加えたりと、1回の手番でできる事を大幅に広げられます。

※《魔力撃》
《近接物理攻撃》のダメージに《魔力》の数値を加算できる宣言型の《戦闘特技》です。
次の自身の手番まで《回避力》等にペナルティを受けますが、文字通り必殺の威力を誇る強力な《戦闘特技》と言えます。

全力移動

《全力移動》は文字通り、その手番の全力を持って《通常移動》の3倍の距離を駆ける《移動》方法です。
その手番の《主動作》を放棄する上に、宣言した手番中に《魔法》や《練技》を使用する事もできず、更に次の自身の手番まで《回避力》にペナルティを受けるため、《簡易戦闘》においては使用する場面が限られる事でしょう。
しかしながら、特定の条件下では《通常移動》には出来ない動きも可能になります。

例えば、NPCがエネミーに囲まれているようなシチュエーションで《かばう》持ちのPCが戦場外から急行するなどの場面です。
※《かばう》
キャラクター1人を指定し、文字通りそのキャラクターへの《物理攻撃》を1ラウンド1回だけ《かばう》事のできる宣言型の《戦闘特技》です。
回数に制限はあるものの、《回避力》や《防護点》が低い高火力近接アタッカーや、保護対象のNPCなどが戦場にいる場合、これを持つPCがいるといないとでは安心感が段違いです。
総じて使用頻度こそ低いものの、《全力移動》と言う手段を頭の隅に置いておくと、いざと言う時に役に立つ…かもしれません。

騎乗中のキャラクターの移動について

《騎獣》に騎乗中のキャラクターの《移動》方法と《移動力》は、《騎獣》の数値を適用します。
また、《騎獣》が《通常移動》した場合は乗り手も《通常移動》、《騎獣》が《全力移動》した場合は乗り手も《全力移動》した扱いとなり、例えば《騎獣》が《全力移動》した場合は乗り手の《主動作》も放棄されるなど、各種行動にも《移動》の制約がかかります。


補助動作

《補助動作》は簡潔にまとめると時間をほとんど使わずに、判定を伴わない行動の総称です。
タイミングとしては、基本的に各種《移動》の前から《主動作》の直後までいつでも何回でも行えます。
ただし、自分の手番以外には行使できず、《主動作》の途中に割り込んで行使する事もできません。

《補助動作》はその名の通り総じて、《主動作》や戦況全体を補助する行動がほとんどです。
そのため高レベル帯では、回数に制限が無い事も手伝い、1度の手番に10回以上の《補助動作》を宣言する場合も珍しくありません。
そんな《補助動作》を基本ルールブックの内容を中心に一つ一つ確認していきましょう。

宣言型戦闘特技の宣言

宣言型の《戦闘特技》は、原則的に手番に一つだけ宣言することが可能です。
《戦闘特技》自体が、奇数レベル毎に一つしか取得できない貴重な物であり、宣言型の《戦闘特技》にも《全力攻撃》や《魔法拡大/数》など強力な物が揃っています。
※《全力攻撃》
《近接物理攻撃》のダメージを大幅に強化する宣言型の《戦闘特技》です。
次の自身の手番まで《回避力》にペナルティを受けるものの、序盤の物理アタッカーにはかなり強力な火力強化手段になります。

※《魔法拡大/数》
名前の通り、魔法の対象を拡大する宣言型の《戦闘特技》です。
拡大した分だけ《MP》の消費は激しくなりますが、回復効率が段違いになるため、回復《魔法》主体のヒーラーには必須とも言える《戦闘特技》と言われています。
なお、例外的に《魔法拡大/○○》系の《戦闘特技》は、《魔法拡大/○○》同士の場合のみ一つの手番で複数宣言することが可能です。
全体的な傾向として、物理アタッカーの場合は攻撃そのものに《バフ》が乗る物が多く、魔法職の場合は《魔法》の効果範囲に関する物が多いと言えます。
また、《戦闘特技》にはデメリットを伴う物もあるため、ただ何も考えずに宣言するのではなく、戦況を見極めつつ必要に応じて運用する必要があります。

補助動作で使用可能な魔法の行使

《魔法》の中には《補助動作》でも行使可能な物があります。
ルルブの《魔法》の欄で、名前の横に『☆』が付いている魔法が《補助動作》で行使可能であり、その場合《MP》は《主動作》で行使する場合と同じく消費しますが、《行使判定》を行う事はできず、《行使判定》の達成値は『0』扱いとなります。
なお、《補助動作》で使用可能な《魔法》は、手番中に何種類でも何度でも行使することが可能です。

具体的に《補助動作》で使用可能な《魔法》としては、《ソリッド・バレット》や《ターゲットサイト》に代表されるガンマン向けの《魔動機術》が代表的な物として挙げられます。
※《ソリッド・バレット》
魔力を込めて、《魔法ダメージ》を与える事が可能な《弾丸》を造り出す《魔動機術》です。
なお、《弾丸》を発射してダメージを与えるには《主動作》で《ガン》を撃つ必要があります。
また、この魔法以外にも《魔動機術》には様々な効果の《弾丸》を造り出す《魔法》が揃っています。

※《ターゲットサイト》
動体視力を向上させ、自身の《命中力》を強化する《魔動機術》です。
低レベルから取得可能で、何よりも弾丸を命中させる事が重要なガンアタッカーの心強い味方です。
《補助動作》で使用可能な《魔法》は他にもいくつかありますが、低レベル帯では使用者が限られる《特殊神聖魔法》くらいと限定的です。
また、特に序盤のガンマンが陥りがちですが、調子に乗って《補助動作》で《魔法》を使い過ぎると、大事な場面で《MP》がガス欠してしまうためリソース管理には注意しましょう。

練技の使用

《エンハンサー》技能で取得できる《練技》は、その全てが《補助動作》に限り使用可能で、手番の中で複数の《練技》を使用する事も出来ます。
《練技》の使用には《MP》を消費するものの《魔法》扱いではないため、《魔法拡大/○○》等の恩恵を受ける事は出来ませんが、使用に発声や動作等を使用しないと言う優位性もあります。
また、先述の通り《全力移動》を宣言する手番では使用不可能となります。

魔法・練技の解除

行使したタイミングが《主動作》《補助動作》に関わらず、効果が残っている《魔法》や《練技》は判定無しの《補助動作》で解除する事ができます。
解除を宣言する場面としては、範囲を指定した《バフ》にエネミーを巻き込んでしまう等が考えられますが、頻度はかなり少ないはずです。

起き上がり

《転倒》状態のキャラクターは、《補助動作》で起き上がる事が可能です。
起き上がった後は通常通りの行動が可能ですが、《転倒》のペナルティは手番が終わるまで継続するので、《命中力判定》等を伴う行動を行う場合は特に忘れないようにしましょう。

装備品関係の補助動作

《補助動作》で行える《装備品》に関する行動は、《主動作》を行う前に完了させなくてはいけません。
具体的に《補助動作》で可能な《装備品》関係の行動としては、装備、装備状態の変更、収納、放棄、受け取りが挙げられます。

補助動作で可能な装備品の装備

まず装備ですが、基本的には《武器》や《盾》のみが《補助動作》で装備可能で、その際には装備する手等に他の《武器》や《防具》が装備されていない状態である事が条件です。
なお、例外として《能力増強の指輪》等の《装備部位:手》の《装飾品》は装備していても、この行動の障害にはなりません。
※《能力増強の指輪》
《筋力》や《知力》等の《能力値》のうち1つを強化する《装備部位:手》の《装飾品》です。
《能力値》の底上げとしての役割はもちろんですが、《行為判定》の結果に対して、このアイテムを割って使用不可能にする代わりに、判定結果にボーナスを乗せる事が可能になります。
また、更に上級の《装飾品》として、より《能力値》を強化する《能力増強の腕輪》と言う物もあります。

補助動作で可能な装備状態の変更

次に装備状態の変更ですが、一部の《スピア》や《アックス》の様に片手持ちと両手持ちで威力等が変わる《武器》などを持ち替える事が可能です。
なお、両手持ちに持ち替える場合は、もう片方の手が空いている必要があります。
もちろん先述の通り《装備部位:手》の《装飾品》は、持ち替える手に装備していても構いません。

補助動作で可能な武器の収納

続いて武器の収納ですが、原則的には《主動作》を消費します。
しかし、鞘のある《ソード》と《用法:1H》の《ガン》は《補助動作》で収納する事が可能となっています。

装備品の放棄

《装備品》の放棄は、文字通り捨てるだけですので、基本的に全ての《装備品》が《補助動作》で放棄可能です。
ですが、放棄された《装備品》を拾うためには《主動作》の消費が必要となります。
また、放棄した《装備品》はそのエリアにいるキャラクターであれば誰でも《主動作》を消費し拾う事が可能です。
なお、《アイテム》を放棄する場合は《装備品》と同じく《補助動作》で行う事が可能です。

装備品の受け取り

最後に《装備品》の受け取りですが、もちろん差し出すキャラクターがいないとこの動作は行えません。
なお、《装備品》の差し出しには《主動作》を消費します。
《アイテム》の受け取りに関しても、《装備品》と同じく《補助動作》で行えます。

騎獣関係の補助動作

《ライダー》技能を所持するキャラクターに限り、《補助動作》で《騎獣》への乗降と、一部アイテムによる《騎獣の彫像化》とその解除が可能になります。

ライダーによる騎獣への乗降

《ライダー》による《騎獣》への乗降に関しては、手番中であればタイミングは自由ですが、一つの手番中に『乗る』と『降りる』のどちらか片方しか行えません。
また、《ライダー》技能を持たないキャラクターが《騎獣》への乗降を行う場合は《主動作》を消費します。

特定のアイテムによる騎獣の彫像化

そして《騎獣の彫像化》ですが、所有権を持つ《騎獣》に限り特定の《アイテム》を直接《騎獣》に貼り付ける事で、その姿を掌に収まるサイズの彫像に変えたり、逆にその《アイテム》を剥がす事で《騎獣の彫像化》を解除する事が可能になります。
《補助動作》でこれを行えるアイテムとしては、《騎獣収縮の札Ⅰ》等があります。
※《騎獣収縮の札Ⅰ》
低レベルの《動物》や《幻獣》に分類される《騎獣》を《補助動作》で彫像化できる消費《アイテム》です。
《騎獣収縮の札Ⅱ》や《騎獣収縮の札Ⅲ》と《アイテム》のランクが上がる度に、彫像化できる《騎獣》のレベルと購入価格も上昇します。
また、《騎獣契約証》等のアイテムでも《騎獣の彫像化》は可能ですが、その場合彫像化に《主動作》を消費する事になります。
※《騎獣契約証》
《動物》や《幻獣》に分類される《騎獣》をレンタルし、所有権が自身にある事を証明するための《アイテム》です。
彫像化に関しては《主動作》を消費しますが、消費《アイテム》ではないため、何度も使えるというメリットがあります。

騎獣の補助動作

騎乗中に限り、乗り手の《補助動作》や《主動作》とは別に、《騎獣》にも《練技》や《近接物理攻撃》等の《補助動作》や《主動作》を行わせる事が可能です。
なお、《騎獣》特有の《特殊能力》に関しては、特に注意書きが無い限り《通常移動》や《制限移動》を使用した手番にも使用は可能ですが、複数の部位を持つ《騎獣》の場合、一つの手番では一つの部位でしか《補助動作》《主動作》を行えません。
ただし乗り手が《ライダー》技能を保有していない場合は、乗り手は両手が《騎獣》の操作のために使用できない上に、《騎獣》は《主動作》を行う事はできません。
また、《ライダー》技能の有無に関わらず、騎乗中でない《騎獣》は原則的に《主動作》と《補助動作》を行う事は出来ません。

その他の補助動作

『話し掛ける』や『座り込む』等のPLからの提案や、『スイッチを押す』や『扉の開閉』などそのシナリオ特有のギミックなど、手間がかからず短時間で完了できる行動であれば、《補助動作》として扱う事が出来ます。
なお、ルールで定められている行動や、GMから《補助動作》で可能だと提示された行動以外を《補助動作》で行う場合は、宣言前にGMに必ず確認しましょう。

また、一部の《種族特徴》には《補助動作》で行使できる物もあります。

その他には、各種サプリメント導入環境では《アルケミスト》技能で使用可能になる《賦術》や、《ウォイーリーダー》技能で使用可能になる《鼓咆》等も《補助動作》としての行動になります。

主動作

《主動作》はその名の通り、そのキャラクターの主な役割である攻撃や回復等の行為を指します。
《主動作》は原則的に自分の手番で一度だけ行う事が可能であり、その手番中に《通常移動》等の各種《移動》があれば、必ず《移動》が完了した後に行わなければいけません。

また《主動作》に分類される行動としては、《魔法》の行使や《武器》による攻撃など判定を伴う行動や、《補助動作》の様に短時間で容易には出来ない行動があります。
では戦闘の華である《主動作》を一つ一つ確認していきましょう。
なお、項目毎に使用頻度が高い役割を併記しているので、そちらも参考になればと思います。

魔法の行使

使用する機会が多い役割:《ソーサラー》等の魔法アタッカー、《コンジャラー》等のバッファー、《プリースト》等のヒーラー等。

《主動作》での《魔法》の行使は、ほとんどの場合《行使判定》を伴い、原則として《通常移動》、《全力移動》をした手番には行使する事はできません。
《行使判定》は、行使する《魔法》に対応する技能と《知力》ボーナスの合計である《魔力》で判定することができ、後述する対象の《精神抵抗力判定》の達成値を上回る事が出来れば、その《魔法》の効果をフルに引き出すことができます。

また、《魔法》の種類によっては『発声』や『特定の動作』や『必要アイテム』等が設定されています。
ルルブをしっかり確認した上で、発動条件を満たした状態で行使するようにしましょう。
なお、《真語魔法》、《操霊魔法》、《妖精魔法》の《行使判定》の際は、《防具》によっては達成値にペナルティがかかるため、装備中の《防具》には注意する必要があります。
ただし、《ナイトメア》の《種族特徴》である《異貌》の発動中には、《防具》によるペナルティや、『発声』や『特定の動作』が免除されます。
※《異貌》
角の肥大化や、肌を青白く変色させる等本来の姿に変化する《ナイトメア》の《種族特徴》です。
上記の様に《魔法》全般の行使に有利となる強力な《種族特徴》と言えます。

また、《魔法》の行使には《MP》の消費が伴い、《魔法拡大/○○》等の《戦闘特技》を宣言している場合には、拡大した分多くの《MP》を消費しなければなりません。
《MP》の消費は、《魔晶石》を消費する事で代用する事も可能です。
※《魔晶石》
特定の《MP》分の力が込められた消費《アイテム》です。
込められた力が大きい程、大きな《MP》分の代用ができますが、その分価格もどんどん上昇します。
キャラクターの《MP》は限られているため、長丁場では追加のリソースとして大活躍してくれる事でしょう。
それでは、それぞれ運用が異なる攻撃や回復等の《魔法》の種類ごとに、一つ一つ確認していきましょう。

魔法の種類 精神抵抗 抵抗成功した場合
攻撃魔法 する ダメージ半減
回復魔法 しない -
敵への補助魔法 する 効果消滅
味方への補助魔法 しない -

攻撃魔法

まずは《魔法》アタッカーの見せ場である《攻撃魔法》です。
《攻撃魔法》はその名の通り対象に《魔法》によるダメージを与えます。
もちろん対象は《精神抵抗力判定》を試みる事になりますが、ほとんどの《攻撃魔法》は抵抗に成功した場合でも半減ですがダメージを与える事が可能ですし、もちろん抵抗が失敗すれば大ダメージを与える事になります。

《攻撃魔法》のダメージの算出には《威力表》を用い、ダイス目が一定以上の場合は《クリティカル》も発生します。
更に《魔法》の種類に対応する《魔力》の値が固定値としてダメージに加算される上、抵抗の可否に関わらず対象の《防護点》を無視できます。
つまり《攻撃魔法》は相手を選ばずに確実にダメージを与えつつ、《精神抵抗力判定》に失敗した対象には、《クリティカル》で大ダメージを与える事も可能と言う訳です。
活躍の場は多岐に渡りますが、特に《防護点》が高いエネミーに対しては大きな役割を果たすことになるでしょう。

また、《形状:射撃》の《魔法》を行使する場合、最も近いエネミーがいるエリアは《遮蔽》扱いとなり、原則的にその後方にいるキャラクターを対象にする事は出来ないので注意しましょう。

代表的な《攻撃魔法》としては《真語魔法》の《エネルギー・ボルト》や《妖精魔法》の《ファイアボルト》等があります。
※《エネルギー・ボルト》
《マナ》で作成した矢のような形状のエネルギー体を作成し、対象に撃ち込み《純エネルギー》属性のダメージを与える《真語魔法》です。
序盤の《ソーサラー》の必殺火力として運用できますが、消費《MP》が重いので使い所はしっかりと吟味しましょう。

※《ファイアボルト》
《マナ》で火球を作成し、対象に撃ち込み《炎》属性のダメージを与える《妖精魔法》です。
《エネルギー・ボルト》に比べ消費《MP》は軽いですが、《炎》属性のため相性によりダメージが増減する機会が多いでしょう。

回復魔法

続いてはパーティの生命線となる《回復魔法》です。
《回復魔法》もその名の通り、傷ついた味方の《HP》を回復させることが出来ます。
理論上《回復魔法》に対し《精神抵抗力判定》を試みる事は可能ですが、余程限定された状況でない限りは回復に対して《精神抵抗力判定》を行う意味はないため、《回復魔法》の《行使判定》は実質《自動失敗》チェックと言えます。

《回復魔法》の回復量にも《威力表》を用い、《魔法》対応する《魔力》が固定値として加算されますが、原則として《クリティカル》が発生しないと言う特徴があります。
《魔法拡大/数》の注釈でも述べた通り、複数の味方への《回復魔法》が使用できる場合回復効率は段違いになるため、1人いるだけでパーティ全体の継続戦闘能力が大幅に向上します。
ただし、《MP》切れにはくれぐれも注意しましょう。

代表的な《回復魔法》には《神聖魔法》の《キュア・ウーンズ》や《操霊魔法》の《アース・ヒール》等があります。
※《キュア・ウーンズ》
《マナ》の力で傷を癒し、単体の《HP》を回復させる《神聖魔法》です。
《魔法生物》に効果が無く、《アンデッド》にはダメージとなりますが、全ての《魔法》の中でも屈指の回復効率を誇る優れものです。
SW2.0の低レベル帯では《回復魔法》の代名詞とも言える存在で、序盤はこの呪文の残り使用回数が、パーティ全体の追加《HP》リソースと言われることも珍しくありません。

※《アース・ヒール》
大地の《マナ》の力を借り、対象の身体を癒し《HP》を回復させる《操霊魔法》です。
《キュア・ウーンズ》に比べて回復量は劣りますが、《魔法生物》や《アンデッド》にも効果が適用されることが最大の特徴です。

敵への補助魔法

エネミーへの《デバフ》や各種《状態異常》等を与える《魔法》たちを、この項目では《敵への補助魔法》と総称します。
《敵への補助魔法》は多種多様な効果を持ち、時には《攻撃魔法》よりも効果的に働く場面も少なくありません。
対象はもちろん《精神抵抗力判定》を行いますが、《攻撃魔法》とは異なり抵抗に成功した場合、多くの《敵への補助魔法》の効果は消滅します。

《敵への補助魔法》はダメージを与える事はないものの、対象の《精神抵抗力判定》さえ突破すれば、大きく敵を弱体化させたり、時には無力化さえ出来てしまう強力な《魔法》が揃っています。
《精神抵抗力》の高い対象にこそ使い辛さは否めませんが、一度決まるだけで戦況を大きくひっくり返せる可能性を秘めた手段とも言えるでしょう。

代表的な《敵への補助魔法》としては《真語魔法》の《スリープ》や《神聖魔法》の《バニッシュ》等があります。
※《スリープ》
対象の精神に干渉し、《睡眠》の《状態異常》を与える《真語魔法》です。
《睡眠》状態のキャラクターは、《HP》や《MP》の減少か味方に起こされる以外では一切の能動的行動が不能になるため、かなり凶悪な《魔法》と認識されています。
あまりに強力な効果を持つため、筆者がGMの卓も含めローカル裁定や追加ルールの対象になる事も多いです。

※《バニッシュ》
効果範囲内の《蛮族》と《アンデッド》に神の力で悪影響を与え、ランダムで様々な効果を呼び起こす《神聖魔法》です。
ランダムで決められる効果の中には対象の《魔法》の行使を封じたり、道中のエネミーであれば即座に退散させるなどの強力な効果もあります。
しかしながら、いかんせんどの効果が発生するかはランダムなので、狙って効果的に使用するには少し慣れが必要な《魔法》とも言えます。

味方への補助魔法

行動順のセオリーの《バフ》の項目で紹介したような《魔法》も含め、《回復魔法》以外に味方を対象とした好影響を与える《魔法》を、この項目では《味方への補助魔法》と総称します。
《味方への補助魔法》も《敵への補助魔法》の様に多種多様な効果を持ち、特にボス戦のような長期化しがちな戦闘の場合、その力を如何なく発揮してくれる事でしょう。
《回復魔法》の様に理論上《精神抵抗力判定》を試みる事は可能ですが、《回復魔法》と同じく余程限定された状況でない限りは、《精神抵抗力判定》を行う意味はないため、《味方への補助魔法》の《行使判定》も実質《自動失敗》チェックと言えます。

《味方への補助魔法》は先述した《バフ》の他にも、各種《状態異常》や《デバフ》の解除、戦闘不能状態である《気絶》の回復等、パーティの痒い所に手が届く役割が中心になります。
ただし同じ《魔法》の効果は原則的に重複しないため、重ね掛けで大きな効果を…と言う訳にはいかないので注意しましょう。

《バフ》以外の代表的な《補助魔法》としては《真語魔法》の《ディスペル・マジック》や、同じく《神聖魔法》の《アウェイクン》等があります。
※《ディスペル・マジック》
《マナ》の流れを乱す事により、継続中かつ《呪い》属性以外の《魔法》の効果を解除する《真語魔法》です。
解除する《魔法》が何らかの達成値を持つ物であれば、その価を目標値として《行使判定》を行い、成功すれば効果を解除する事が出来ます。
戦線を立て直すのに便利な《魔法》ですが、時には《探索》パート内のRPで活躍する事もあります。

※《アウェイクン》
対象の精神に働きかけ、《睡眠》や《気絶》を即座に回復させ、対象の《HP》の値がマイナスの場合『1』まで回復させる《神聖魔法》です。
もちろんパーティメンバーが《気絶》しない事に越したことはありませんが、エネミーの火力や相性の関係から、全く《気絶》せずにセッションを乗り切ることは難しいでしょう。
この《魔法》はそんな状況に陥った時の保険であり、逆転のきっかけになり得ますが、くれぐれも《自動失敗》にはご用心を。

その他の魔法

上記に分類されない《魔法》をこの項目では《その他の魔法》と総称します。
《その他の魔法》は比較的戦闘以外の場面でも使用できる物が多く、それぞれ個性的な《魔法》が揃っています。

《その他の魔法》に分類される《魔法》としては、周囲を照らしたり鍵を開けたりする様な《探索》関係の物や、《人形》や《ゴーレム》を操る様な物が挙げられます。

《その他の魔法》は全体的に使える場所は限定的ですが、上手く使いこなせば《探索》でも《戦闘》でもピンポイントで非常に効果的な役割を果たす事も珍しくない《魔法》と言えます。

代表的な《その他の魔法》としては、《真語魔法》の《ライト》や《操霊魔法》の《コマンド・ドール》等があります。
※《ライト》
小さな光源を生み出す事で周囲を明るく照らし、《暗闇》のペナルティを受けなくする《真語魔法》です。
物体に使用し、持ち運ぶ事も出来る便利な《魔法》ですが、敵に気付かれやすくなる等の注意も必要です。

※《コマンド・ドール》
小動物サイズまでの《人形》を操り、単純な命令を実行させる《操霊魔法》です。
戦力として扱う事こそ困難な《人形》ですが、囮役や小さな隙間の先にある物の取得等、状況次第ではPCに出来ない役割を担う事も可能です。

物理攻撃

使用する機会が多い役割:《ファイター》や《グラップラー》等の近接物理アタッカー、《ボウ》や《クロスボウ》を使用する弓《シューター》等の遠距離物理アタッカー等。

《物理攻撃》の判定はシンプルで、攻撃側の《戦士系技能》を使用する《命中力判定》が防御側の《戦士系技能》を使用する《回避力判定》の達成値を超えれば攻撃が当たり、ダメージを与える事ができます。
なお、達成値が同値の場合、SW2.0では《受け有利の原則》があるため、攻撃は失敗に終わります。

《物理攻撃》は強化の手段が多く基本的に判定に《MP》の消費も必要無いため、パーティのメイン火力として活躍する事になるでしょう。
特に《グラップラー》技能においては、《追加攻撃》や《両手利き》による連続攻撃、《フェンサー》技能においては技能そのものが《クリティカル》値に有利な補正がかかる事を利用した大ダメージと、技能によっては安定性と爆発力を兼ね備えた頼れる攻撃手段となります。
※《追加攻撃》
《グラップラー》技能で《格闘》カテゴリの《武器》を使用して攻撃した場合、その後もう一度追加で攻撃可能な《戦闘特技》です。
いわゆる『2回攻撃』の様な《戦闘特技》で、詳しく語らずとも強力である事は疑う余地もありません。
《グラップラー》を《近接物理攻撃》のスペシャリストとして位置付けている象徴でもあり、後述の《両手利き》と組み合わせると一度の手番で3回も攻撃が出来ます。

※《両手利き》
近接遠隔問わず《用法:1H》の《武器》であれば、手番中に左右それぞれの手で攻撃する事が可能になる《戦闘特技》です。
《命中力判定》へのペナルティや《武器》の《必要筋力》等の制限こそありますが、《追加攻撃》でも言及したように、2回攻撃はシンプルに強力です。
また、後述の《ガン攻撃》にも適用できるため、ガンマンが使用する場合、敵の《防護点》次第では《グラップラー》が使用するよりも強力な火力を叩き出す事も珍しくはありません。

《物理攻撃》のダメージも《威力表》を適用し、《命中力判定》に使用した《戦士系技能》と《筋力》ボーナスの値が固定値として加算されます。
《攻撃魔法》のダメージと大きく違う点としては先述のメリットに加え、《防護点》の影響を受ける事と、攻撃が失敗した場合全くダメージを与えられないと言う二点のデメリットがあると言う点です。

近接物理攻撃

《ソード》や《格闘》カテゴリ等の近接《武器》による攻撃を、この項目では《近接物理攻撃》と総称します。
《近接物理攻撃》の場合、原則的に同じ《乱戦エリア》に存在する単体のキャラクターのみを攻撃対象に指定できます。
また、《全力移動》を行った手番には《主動作》を放棄するため、《近接物理攻撃》を宣言する事はできません。

射撃攻撃

《ボウ》や《クロスボウ》カテゴリ等の射撃《武器》による攻撃を、この項目では《射撃攻撃》と総称します。
《武器》の《射程》の範囲であれば、《射撃攻撃》では任意の場所にいる対象に攻撃する事が可能ですが、先述した《精密射撃》の《戦闘技能》を所持していないと《乱戦エリア》への攻撃で《誤射》が発生します。
《ガン》による攻撃も基本的には《射撃攻撃》として扱いますが、後述の通りダメージに関しては独自の計算になりますので、項目を分けてあります。
《射撃攻撃》では攻撃の度に《矢》や《弾丸》を消費するため、《MP》と同じようにリソース管理が必要です。
また、《形状:射撃》の《攻撃魔法》と同じく、《射撃攻撃》でも原則的に最も近いエネミーが存在するエリアより後方のキャラクターは対象に出来ないので注意しましょう。
なお《移動》の項目でも記したように、《全力移動》と《通常移動》を行った手番には、原則的に《射撃攻撃》を行う事は出来ないので注意しましょう。

投擲攻撃

《射撃攻撃》の中でもカテゴリ《投擲》の《武器》を敵に投げつける攻撃を、この項目では《投擲攻撃》と呼びます。
《投擲攻撃》も基本的には《射撃攻撃》と同じ扱いになりますが、《命中力判定》を《ファイター》、《フェンサー》、《シューター》で行う事ができる点と、《通常移動》を行った手番でも《投擲攻撃》は可能と言う二点が他の《射撃攻撃》との大きな違いです。

ガン攻撃

使用する機会が多い役割:《マギテック》と《シューター》を両立するガンマン等。
先述の通り《射撃攻撃》に属する《ガン攻撃》ですが、その特殊な仕様のため項目を分けて解説します。
《ガン攻撃》を端的にまとめるなら、ダメージを与える《弾丸》を《魔動機術》で作成し、その《弾丸》を対象に撃つ時に《行使判定》ではなく《命中力判定》を行い、ダメージは《攻撃魔法》の様に算出すると言えます。
もう少し詳しく説明するのであれば、《補助動作》で様々な効果の《魔動機術》を《弾丸》に込め、その《弾丸》が対象に命中するまでは《射撃攻撃》の様に《命中力判定》を行いますが、命中後のダメージは《攻撃魔法》の様に《威力表》を用いた上で、《魔動機術》の《魔力》を固定値として計算します。
つまり、《ガン攻撃》の命中は《器用度》と《シューター》技能に依存し、ダメージは《知力》と《マギテック》技能に依存すると言えます。

特殊な処理をする上に、《マギテック》《シューター》とバランス良く技能を伸ばさなければならないため、一見扱うのが難しそうに感じる《ガン攻撃》ですが、《攻撃魔法》にない最大の特徴として、先述の《両手利き》が《ガン》にも適応されると言う点があります。
分かりやすく言うと、《両手利き》で2発の《弾丸》の《命中力判定》が成功すると、敵の抵抗を抜いた《攻撃魔法》2発分のダメージになる訳です。

もちろん《射撃攻撃》の例に漏れず、《誤射》や《遮蔽》の問題、《全力移動》と《通常移動》をした手番には使用できない等の制約はあるので、《ガン攻撃》を試みる場合、距離関係や自身の位置等には常に気を張っておきましょう。

呪歌の使用

使用する機会が多い役割:《バード》等。

《バード》技能の取得により使用できる《呪歌》も、原則的には《主動作》を消費して使用します。
《呪歌》は《楽器》を演奏する事で、《バード》技能を使用した判定を行い、使用者を中心とした一定半径の範囲にいる全てのキャラクターに《精神抵抗力判定》を行わせた上で、抵抗に失敗したキャラクターに影響を及ぼし、演奏が続けられる限りその効果が継続します。

詳細を解説する前に断っておきますが、SW2.0の特に初期ビルド等の低レベルPC環境下の場合、《呪歌》は制約が多い割りに目を見張るような効果も無く、使用が大変難しいのが現状です。

具体的には、先述の通り《主動作》を消費し、《制限移動》以外の《移動》もできず、両手は《楽器》で塞がるため、《武器》や《盾》を装備する事も出来ない上に、《精神抵抗力判定》に成功した対象への効果は消滅してしまう等、補いきれないデメリットや制約があるからです。
また、演奏が止まればその瞬間ほとんどの《呪歌》の効果は消滅し、そもそも《知覚》に聴覚が含まれていないエネミーには判定するまでも無く何の効果も与える事はできません。

このような厳しい環境に置かれている《呪歌》ですが、世界観にはとてもマッチしている職業ではあるため、ある程度熟練したPLであればその真価を発揮する事ができる…かもしれません。

アイテムの使用

使用する機会が多い役割:《レンジャー》等《アイテム》による回復役、《アウェイクンポーション》持ちのキャラクター等。
※《アウェイクンポーション》
《睡眠》や《気絶》したキャラクターを即座に覚醒させ、対象の《HP》の値がマイナスの場合『1』まで回復させる《アイテム》です。
《神聖魔法》の《アウェイクン》とほぼ同じ効果ですが、《アウェイクンポーション》の場合は接触できる対象にしか使えません。

《アイテム》の中には、《ヒーリングポーション》や先述の《アウェイクンポーション》等の《ポーション類》の様に戦闘中に使用可能な物も存在します。
※《ヒーリングポーション》
薬草等を配合した飲み薬で、使用すると戦闘中でも自身の《HP》を回復する事ができる《アイテム》です。
回復量は《レンジャー》技能で底上げする事も可能で、資金が許すのであれば頼りになる回復リソースとしての運用が期待できます。
戦闘中の《アイテム》の使用は、原則的に《行為判定》こそ伴いませんが、《主動作》を消費します。

低レベル帯であれば、上記2種類のポーションを使用した《HP》や《気絶》の回復機会が多いとは思いますが、《ラクシア》には多種多様な効果を持った《アイテム》が存在します。
それらの《アイテム》の効果は限定的である事がほとんどですが、思わぬ場面でPCを助けてくれるかもしれません。

なお、《主動作》を消費するため、《全力移動》を行った手番には《アイテム》が使用も不可能となります。

乱戦エリアからの離脱宣言

使用する機会が多い役割:《乱戦エリア》に巻き込まれた《防護点》や《回避力》が低い後衛職等。

《乱戦エリア》に存在するキャラクターは、基本的にはそのエリアから《移動》する事はできません。
しかしながら《主動作》を消費し、《乱戦からの離脱》を宣言をする事により、《乱戦エリア》に存在しているキャラクターであっても、宣言の次のラウンドの自分の手番に《通常移動》等でエリアの《移動》が可能となります。

この行動で注意する点はたった一つだけで、《乱戦からの離脱》を宣言しても《移動》できるのは宣言した次の自分の手番になると言う事だけは忘れないようにしましょう。

装備品関係の主動作

使用する機会が多い役割:複数の《武器》を使い分けるキャラクター等。

《補助動作》でも《装備品》に関する行動はいくつかありましたが、《主動作》を消費する事でしかできない《装備品》関係の行動も存在します。
具体的に《主動作》を消費する《装備品》関係の行動は、拾い上げ、収納、差し出し、《装飾品》の装備になります。

装備品の拾い上げ

《装備品》をフィールドに放棄する事は《補助動作》でも可能ですが、放棄された《装備品》を拾い上げる事は《主動作》を消費します。
敵味方どちらが放棄した《装備品》でも拾い上げる事が可能である事と、《アイテム》を拾い上げる場合でも同じく《主動作》を消費する事くらいは覚えておいて損はありません。

装備品の収納

《補助動作》で収納が行える《ソード》や《ガン》以外の《武器》や《防具》、《装飾品》等を収納するには《主動作》を消費します。
収納する《装備品》は装備可能な部位を離れ、装備状態ではない所持品扱いとなります。

装備品の差し出し

放棄と拾い上げの関係の様に、《装備品》の受け取りは《補助動作》でも行えましたが、《装備品》を差し出すには《主動作》を消費します。
《装備品》の差し出しと受け取りは、同じエリアに存在するキャラクター同士でのみ行う事が可能で、差し出し側が先に《主動作》を消費し、その後、受け取り側が《補助動作》で受け取って初めて受け渡しは成立します。
なお、何らかの形で差し出した《装備品》が受け取られなかった場合、受け取り側の手番の最後に差し出した《装備品》はフィールドに放棄されます。

また、《アイテム》の差し出しも《装備品》の差し出しと同じ扱いになります。

装飾品の装備

装備せず所持品扱いとなっている《装飾品》は装備可能な部位が空いている場合に限り、《主動作》で装備する事が可能です。
手持無沙汰の手番で、戦況に応じて違う種類の《能力増強の指輪》を付け替える場面等がこの行動の出番でしょうか。

騎獣関係の主動作

使用する機会が多い役割:《騎獣》を所持している《ライダー》等。

《騎獣関係の補助動作》でも述べたように、《ライダー》技能を所持しない乗り手の《騎獣》への乗降と、特定のアイテム以外による《騎獣の彫像化》は《主動作》を消費します。

ライダー以外による騎獣への乗降

《ライダーによる騎獣への乗降》でも述べたように、《ライダー》技能を持たないキャラクターの《騎獣》への乗降は《主動作》を消費します。

騎獣の彫像化

こちらも《特定のアイテムによる騎獣の彫像化》で述べたように、《騎獣収縮の札Ⅰ》の様な特定の《アイテム》以外による《騎獣の彫像化》には《主動作》を消費します。

騎獣の主動作

《騎獣の補助動作》と同じく、騎乗中に限り、乗り手の《主動作》とは別に、《騎獣》にも《近接物理攻撃》等の《主動作》を行わせる事が可能です。
ただし乗り手が《ライダー》技能を保有していない場合は、《騎獣》は《主動作》を行う事はできません。
また、《ライダー》技能の有無に関わらず、騎乗中でない《騎獣》は原則的に《主動作》を行う事は出来ません。

その他の主動作

上記の行動以外にも、『フィールドを詳しく調査する』や『増援の気配を察知する』等の《行為判定》が必要なPLからの提案や、『踊ってエネミーの気を引く』や『(《乱戦》していない状態で)戦場から離脱する』等のごく短時間では不可能なPLからの提案も《主動作》として扱われる事が多いです。

また、時にはGMから『扉の鍵を掛ける事が出来る』や『水に潜る事が出来る』等《主動作》を消費する代わりに可能な特殊な行動を提示されるかもしれません。

いずれの場合も手番に何度でも可能な《補助動作》とは違い、手番に一度だけの貴重な《主動作》を消費する行動ですので、その他の行動を提案や宣言する時はしっかりとリターンを考えて慎重に行いましょう。

防御側陣営の行動

《攻撃側陣営の行動》では、《移動》《補助動作》《主動作》と能動的な行動が盛りだくさんでしたが、SW2.0の戦闘システムでは《防御側陣営の行動》で出来る事は、攻撃側に比べて非常に少ないです。
と言うのも、防御側陣営は原則的に能動的な行動を行う事がほとんどなく、エネミーの行動に対しての判定が防御側陣営の行動の大半を占めます。

その中でも《回避力判定》、《生命抵抗力判定》、《精神抵抗力判定》は使用頻度が高いため、しっかりと理解しておきましょう。

回避力判定

エネミーの《物理攻撃》や《ガン攻撃》の対象になった場合、その対象は《回避力判定》を行う事が可能です。
《回避力判定》は原則として《ファイター》《グラップラー》《フェンサー》技能を使用した判定になり、それらの技能を持たないキャラクターは、他の《行為判定》と同様に2d6のみの判定になります。
なお、《防具》や《魔法》による《回避力》上昇の恩恵は技能を問わず適用する事が可能です。
それらの合計値を《回避力判定》の達成値として扱い、これが攻撃側の《命中力判定》の達成値や命中の《固定判定値》以上であれば、攻撃は回避となります。
※《固定判定値》
エネミーやNPCの《行為判定》時に、ダイスを振らずに2d6の結果を期待値の『7』として扱う選択制のルールの事です。
エネミーごとに《行為判定》を行わせるか《固定判定値》を適用するかの設定はGMの判断です。
例えば筆者がGMの卓の場合、ボスや重要なエネミーのみ《行為判定》を行い、その他のエネミーは《固定判定値》を適用しています。

エネミーからの物理ダメージ

もしも《回避力判定》に失敗した場合は、《物理攻撃》や《ガン攻撃》の処理通りにダメージを算出に移ります。
ですが、公式のエネミーデータの殆どはダメージに《威力表》を用いず、種族ごとに決められた固定値に2d6のダイス目を加算した数値を《打撃点》とし、その数値を《物理攻撃》のダメージとして扱っています。
なお《打撃点》を用いたダメージ計算の場合、原則的に《クリティカル》は発生しません。

ただし、オリジナルのエネミーや一部キャラクターは《威力表》を使ってダメージを算出する場合もあるので、気になる場合はGMへと確認してみましょう。
また、PCと同じように《物理攻撃》は《防護点》の影響を受け、《ガン攻撃》は《防護点》の影響を受けません。

生命抵抗力判定

エネミーの《特殊能力》等の中には、その行動の対象となったPCが《生命抵抗力判定》を行えるものもあります。
《生命抵抗力判定》が発生する場面としては、《炎》や《毒》等の属性が付与されたものに対して行う場合が多いでしょう。
《生命抵抗力判定》には特定の技能は使用せず、《冒険者レベル》での判定が可能です。
そして、エネミーの《特殊能力》等の《行使判定》の達成値か、定められた《固定判定値》のどちらかを目標値とし、《生命抵抗力判定》の達成値がそれら以上になれば判定は成功となります。

《生命抵抗力判定》に成功した場合は、《特殊能力》等それぞれに定められている《消滅》もしくは《半減》を確認し、それに従い効果が消えるか、ダメージを半減させるかを処理しましょう。
もちろん失敗すれば、そのままの効果を受ける事になります。

また、《回避力判定》や《精神抵抗力判定》に比べれば《生命抵抗力判定》の出番が少ないのは事実ですが、決してこの判定に関わる数値を軽視してはいけない理由があります。
お気づきの方もいるかもしれませんが、《生命抵抗力判定》の判定方法は《生死判定》と全く同じ、つまりそう言う事です。

精神抵抗力判定

エネミーによる《魔法》のほとんどと、一部の《特殊能力》等の対象になった場合、PCは《精神抵抗力判定》を試みる事が出来ます。
《生命抵抗力判定》と同じく、《精神抵抗力判定》にも特定の技能は使用せず、《冒険者レベル》での判定が可能となっています。
エネミーの《魔法》や《特殊能力》等の《行使判定》の達成値か、定められた《固定判定値》のどちらかを目標値とし、《精神抵抗力判定》の達成値がそれら以上になれば判定は成功となるのも《生命抵抗力判定》と同じ扱いです。

成功した場合も同様に、《消滅》か《半減》を確認した上でそれに従い処理します。
なお、《精神抵抗力判定》に成功した場合、《攻撃魔法》等の《クリティカル》は発生しません。
失敗した時にそのままの効果を受けるのも同様です。

エネミーからの魔法ダメージ

《エネミーからの物理ダメージ》とは違い、エネミーからの《魔法ダメージ》には原則的に《威力表》を用い、対応する《魔力》も固定値として加算されます。
《精神抵抗力判定》に失敗した場合、しっかりと《クリティカル》も発生するので総じて《物理攻撃》よりも予想外の被害を受けやすいと言えます。

もちろん、《精神抵抗力判定》の可否に関わらず《魔法ダメージ》ですので、《防護点》を適用する事は出来ません。

その他の防御側陣営の行動

基本的に防御側陣営は能動的な行動は出来ず、仮に行動するとしても上記三種類の様に受動的な行動に限られます。

上記以外の行動と言えば、エネミーやNPCからの会話への応答や、エネミーの行動によって起こされる《転倒》や、《騎獣》からの《落馬》等に限られると言えます。
いずれにせよ防御側の場合、GMからのアナウンス無しで重要な選択を強いられる場面はほぼ無いため、基本的には上記三つの判定だけ覚えておけば、防御側のほとんどの場面に対応できる事でしょう。

ラウンド終了時の処理

先攻陣営の行動と後攻陣営の行動が全て終われば、《ラウンドの終了》となります。
片方の陣営の手番が終わっても、ラウンドのカウントは進みませんのでその点だけはご注意を。

《ラウンドの終了》時には、《戦闘続行の確認》、《各種効果時間の確認》、《ラウンド経過に伴うイベント》等の処理が発生します。

戦闘続行の確認

ほとんどのRPGでは、どちらかの陣営が全滅すれば戦闘は終了しますが、SW2.0の戦闘では《ラウンドの終了》毎に、戦闘続行するかどうかの確認をする事も可能です。

具体的に全滅を待たずして戦闘終了する場合は、『陣営の降参』、『陣営全員の《無力化》』、『陣営全員の逃走の意思確認』等があります。
※《無力化》
《死亡》や《気絶》はもちろん、起こしてくれるキャラクターがいない状態での《睡眠》や明確な戦意の喪失等も《無力化》として扱う場合が多いです。
もちろんその状態でも、PCが望めば戦闘の継続は可能ですが、無抵抗の相手を攻撃するのは不毛ですし、何より判定等でだれる可能性が高いので、GMが敵陣営全体の《無力化》を明言した場合は素直に矛を収めましょう。

それらのほとんどの場合、《取得経験点》や《戦利品》の処理はGM判断になります。

逃走

SW2.0のルールでは、戦闘終了条件のひとつである《逃走》の処理について明確に言及していないため、《逃走》を試みる場合はGMにより大きく裁定が変わります。
無条件で《逃走》できたり、《スカウト》技能や《敏捷度》を利用した判定になったり、はたまた固定で何割かの《HP》を減らす事で《逃走》可能になったりと、GM毎に全く違う処理になると言っても過言ではありません。

ですので、《逃走》を試みる場合は必ずGMに確認を取ってください。
《逃走》を試みる時点でかなり不利な状況には変わりないので、提案した結果、厳しい条件を提示されても涙を飲んで受け入れましょう。
万一どうしても裁定が受け入れられない場合は、どうにかして戦闘で逆転勝利を目指すしかありません。

各種効果時間の確認

《バフ》や《デバフ》の様な《魔法》や《練技》等の効果時間も、《ラウンドの終了》時にチェックされます。
効果時間が定められている《魔法》や《練技》に関しては、発動した手番を含むラウンドを1ラウンド目とカウントし、《ラウンドの終了》時に1ラウンド(10秒)カウントを進めます。
例えば効果時間が3ラウンド(30秒)である《練技》の場合は、発動したラウンドから見て次の次の《ラウンドの終了》時に効果時間が終了する事になります。

ラウンド経過に伴うイベント

ルール上定められているわけではありませんが、《ラウンドの終了》時には《増援》やNPCとの会話等のイベントが挟まれる事もあります。
※《増援》
文字通り戦場にキャラクターが追加されるイベントです。
その場合《魔物知識判定》の扱いはGM裁定になりますが、手番や動作の消費無しで行える場合が多いです。
また、《増援》が追加される場面としては、門番と戦っている間に施設内のエネミーが加勢する等が挙げられます。

もちろんルールで明確に定められていないイベントなので、発生から処理までのほとんどがシナリオやGMの裁定に依存することになります。
ですので、そう言ったイベントの発生や過程で不明な点があれば、些細な事でもすぐにGMに確認や質問をしてみましょう。

戦闘終了処理

ここまでの数多くの要素が結び付き、どちらかの陣営全員が戦闘を継続不可能になった場合、戦闘は終了となります。
ただし、戦闘前にも《戦闘開始処理》でいくつかの判定や確認を行った様に、戦闘後にもいくつかの《戦闘終了処理》を行います。

一つ一つはそう難しくない事なので、しっかりと確認しておきましょう。

戦闘終了の確認

陣営全員の戦闘継続不可の場合は確認するまでもありませんが、《戦闘終了条件の確認》で提示された特殊な条件があれば、全滅とは別に気にしておきましょう。
特に『敵陣営の全滅時の味方NPCの生存』や『特定のエネミーの生け捕り』等は、ただ全滅だけを目指すと条件が未達になっている事も多いので注意しましょう。

もちろんPC陣営全員の《死亡》や《気絶》、《逃走》や《降参》等の場合は言うまでもなく戦闘は終了します。

戦利品の獲得

ほとんどのエネミーは撃破すると《戦利品》をドロップします。
《戦利品》の内容が決まっているエネミーも中にはいますが、ほとんどの場合は《戦利品判定》を行い、その達成値が大きいほど価値の高い物が手に入ります。
※《戦利品判定》
《戦利品判定》は他の判定とは異なり、各種技能や《冒険者レベル》による達成値のボーナスはありません。
中レベル帯以降になると、《戦利品判定》にボーナスを与える《戦闘特技》や《アイテム》なども登場しますが、基本的には運試しくらいの感覚で判定するといいでしょう。
なお、《戦利品判定》にも《自動失敗》は適用されますし、ダイス目に対して《人間》の《剣の加護/運命変転》も使用可能です。

なお、《戦利品判定》には1エネミーあたりゲーム内時間で10分(60ラウンド)掛かりますので、安全と時間を確保した上で臨んでください。

キャラクターの回復

余程の戦力差が無い限り、戦闘終了時に全員が無傷と言う状況はそう頻繁にありません。
そして、GMがシナリオの最終戦と明言したボス戦以外は、まだ幾つかの戦闘が控えている場合がほとんどです。

ですので、戦闘が終了した瞬間には、次の戦闘に備えて《キャラクターの回復》を考える必要があります。

《回復魔法》や《ポーション類》等を使用すれば素早く《HP》を回復することが出来ますが、序盤の資金が潤沢でない時期の場合、どうしても《MP》の回復には使用に10分(60ラウンド)かかる《魔香草》を使用する場面が多くなるはずです。
※《魔香草》
《威力表》を使用して対象の《MP》を回復させる消費《アイテム》です。
戦闘中には使用できず、先述の通り使用に時間もかかるため、急場を凌ぐ用途には適してはいませんが、序盤の貴重な《MP》回復リソースとして活躍する事でしょう。
それらの《アイテム》を使用する場合は、《戦利品判定》の様に時間と安全の確保が重要となります。

もしも安全と言えない場所で回復が必要な状況に陥った場合は、全回復に拘らず、最低限のみの回復や、一時撤退も視野に入れて柔軟に行動する必要があります。

その他の処理

上記以外にも、GMによる何らかの処理が発生する場合には、内容を確認した上で、指示に従い処理を進めていきましょう。

戦闘の具体例

『SW2.0の戦闘例』(未編集)で実際の戦闘の流れをまとめるので、そちらも完成すれば参考にしてください。

おわりに

初心者プレイヤー向けの入門項目として、『初めてのSW2.0』の各種項目を編集しましたが、ご覧の通り他の記事と比べても、この項目の情報量が圧倒的に多いと思います。
言い換えれば、SW2.0のシステムにおいてはそれだけ『戦闘』の重要度は高く、最もシステムを楽しめる瞬間だとも言えるでしょう。

項目全体を見ると何から見ていいかわからなくなるかもしれませんが、一つ一つの項目に絞ればそう難しい事内容ではありません。
目次を活用し、必要な情報を少しずつ理解していけば、戦闘の全体像を把握する事は項目の見た目程難しくはないでしょう。

『戦闘』の基本を覚えさえすれば、後はお気に入りのPCで《ラクシア》を思い切り楽しむだけです。
それでは良いSW2.0ライフを!
最終更新:2020年12月03日 11:04