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カーンソンド・ヴァント・サンドレーム・レームドロット
侯式ヴァンジェ語: kaansoond vant sandreem reemdlot
市民ヴァンジェ語:kāntsōng puót siéngrēm rēmnôk/主東麗人島島美
ちびヴァンド
生年月日 不明年(古典古代)2月3日
出生地 旧アテオニア神聖王国の北方辺境地域
種族 スヴェンドヴァンド(獣人)
所属 共立機構国際平和維持軍
カーンソンド・ヴァント・サンドレーム・レームドロット侯式ヴァンジェ語:kaansoond vant sandreem reemdlot、市民ヴァンジェ語:kāntsōng puót siéngrēm rēmnôk/主東麗人島島美)とは、ラヴァンジェ諸侯連合体クラックの一人、 ヘウェカ人 第5機動魔術部隊員、後に共立機構国際平和維持軍所属。階級は準学士騎士下爵。
 ゼノアビリティ・プランの特命執行官。


概要

 スヴェンドヴァンドの少女であり、準学士騎士下爵の非世襲貴族である。敬称は「殿」(suán)。

人物歴

生まれ

 古典古代に当たる時代に生まれたとされるが、年は不明。しかし、ベルディン共通歴2月3日に生まれたことは確実視されている。
 旧アテオニア神聖王国の北方辺境地域を治める地方貴族の元に生まれ、高貴で裕福ながら、中央貴族と比べて比較的自由な家庭で暮らしていたという。ルカ戦争が始まると、本国からの税の締め付けが厳しくなったことで、農民からの搾取に頼らざるを得なくなり、ヴァントの家もまた圧政を強いられるようになっていった。
 そして、ある日を境に農民一揆が発生し、公邸などが襲撃を受け、ヴァントはメイドに連れられてその場を脱出するが、親がどうなったかは知らなかった。

流浪の民

 こうして、ヴァントは10代前半になるまでを流浪の民として暮らすようになる。身分は開かせず、生きるためには盗みを厭わないような生活にやつれたヴァントは、風の噂で聞いたルカ戦争が自らの境遇の原因だと知り、ヘルフォーゲル帝国の皇帝を暗殺し、それに付き従う貴族をこの世から消し去らんと計画するようになった。メイドたちは仕える唯一の主人となった彼女を諌めたが、ヴァントは「従わないものは私の下から去って良い」として、メイドの一部を支配から解放した。
 貴族だったときの知見とメイドの地力を活かし、行商人などのルートを事細かに調べたヴァントは一ヶ月で皇帝暗殺の計画を立てることに成功した。
 しかし、暗殺作戦の実行の直前、ヘルフォーゲル側に取り込まれていたメイドの裏切りにより、ヴァントは逆に危機的状況に追いやられた。

「力は要らない」

 没落貴族から転落して親の敵たる皇帝暗殺さえ失敗したヴァントは、有能な児童ながらも既に世の中にほとんど絶望しきっていた。自分に忠誠を誓って、暗殺に参加したメイドたちはその殆どがヘルフォーゲルの追手により、凌辱され、処刑されたと聞き、また自分が構築してきた行商人のルートも叩き潰され、もはや再起は不可能と思えた。
 しかし、そんな彼女の目の前にふと一人の男が現れる。
 彼は絶望しきった様子の彼女に「力が欲しいか?」と尋ねた。しかし、ヴァントは首を振り、「力は要らない。あたしは真理さえあれば良い」と答え、男はそれに感銘し、彼女に真理に近づく術を与えた。

現代におけるヴァント

クラック暴走事件

 ヴァントは現代ラヴァンジェに突如として転移してしまう。現代ラヴァンジェではクラック公的登録制度によってクラックが登録されているが、ヴァントは当然非登録だったため、ラヴァンジェ当局に追われることになった。当初クラックの暴動が仮想的な範囲内だろうと実効的なクラック暴動対策を行っていなかったラヴァンジェの対処をヴァントは掻い潜り、混乱した彼女はクラック暴走事件を引き起こした。
 国家の指示に反するクラックは即刻抹殺が基本であったが、この事案はあまりにも国際的な事情に発展してしまったがために他の現象魔法師が他国で差別を受ける原因となりかねず、ラヴァンジェ政府は彼女を処刑することが出来なかった。
 ヴァントは国家に救われた身でもあり、利用された身にもなった。

性格

 本質的な彼女は計算高く、策略家であるものの過去の失敗をトラウマと考え、そのアイデンティティを失敗者として苦しく思っていた。クラック暴走事件以降は、「ツンデレ明るい少女」のペルソナを自分の心の憩いの場として演じている。どちらの彼女も本当の彼女だが、過去の彼女を抑圧しているために表のペルソナに影響を及ぼしている面もある。

人間関係

パルディ・ルスタリエ

 上司。幼稚さを改善すべく数々の試練を受けて、ヴァントも負けず嫌いとして乗り越えていく。数少ない尊敬する人物の一人。

ハルヴィス・プリスバード

 力をくれた恩人ながらヴァントは彼の名前を知らないため、普通のラヴァンジェ人と同じように魔法重犯罪者だと思っている。

闇錨白帆

 時々飲み会に誘われて、ルシタリエの愚痴を聞かされる関係。愚痴を聞かなければ、日常生活の何らかのところで不幸が起こるので渋々応じている。

フラウ=ドゥーントフォーント・フェトリーンド

 国家元首として救った仲で尊敬している一面、その抜けた感じがどうしても地位に合わず慣れないようである。

ヤフウェン・フャウ・ツォーンドヮット・ラントラム

 姉貴分……というわけではなく、自分の実験にいつも巻き込まれる残念美女役を彼女に押し付けている。自分よりも階級が低いため、本来フャウは目下であるがタメ口で話したり、態度が横暴でも気を許している面がある。

ギャラリー

最初に描かれたラフ(Fafs F. Sashimi)
左をデジタルでペン入れしたもの(Fafs F. Sashimi)
アナログ第二稿
@Freeton2, 20240710
最終更新:2025年05月16日 22:19