前文
我々、
共立世界を構成する諸文明の代表は、過去の戦争と破壊の教訓を胸に刻み、恒久的な平和と協調を追求する決意の下に集う。
人類および諸種族が幾度となく繰り返した大戦の惨禍を二度と招かぬため、新たな秩序を確立する。
我々は、星間社会の多様性を尊重し、技術の進歩と文化の保護を通じて、全ての構成主体が平等に繁栄する未来を築くことを誓う。
ここに、「
文明共立機構」を設立し、第1章に定める使命と規範を定める本憲章を採択する。
第1章 目的と原則
第1条 設立の目的
本機構は、加盟する全ての文明社会に対し、平和の維持と促進を図ることを目的とする。
星間社会における紛争の予防と解決を通じて、持続可能な共存を実現する。
第2条に定める共立三原則に基づき、共立世界全体の進歩と未来世代の利益を確保する。
第2条 共立三原則
本機構の活動は、第1条の目的を達成するため、以下の三原則に基づく。
主権擁護(Vindication of Sovereignty): 全ての加盟文明に対し、領域主権の不可侵を保障し、内外からの不当な干渉を排除する。
平和協調(Cooperation with Peaceful Coexistence): 平和的手段による紛争解決を優先し、勢力間の協調と相互理解を促進する。
内政不干渉(Nonintervention on Domestic Matters): 各文明の内政に対する介入を禁じ、
共立主義に則った責任ある統治を尊重する。
第3条 三原則の適用範囲
共立三原則は、本機構の全ての活動および構成主体の行動に適用される。原則の解釈は、本憲章に定める合理的運用のもとで認められる。
本憲章に基づく平和維持、人道保護、司法執行、直轄領管理、条約および国際法の履行確保を目的とする措置であって、必要性、相当性および最小侵害性を満たすものについては、当該目的の達成に必要な限度において、内政不干渉の原則は適用されない。
第4条 平和への責任
本機構は、平和を脅かすあらゆる行為に対し、予防的措置を取る権限を有する。
構成主体は、平和の維持に協力し、武力による威嚇または使用を控える義務を負う。
平和への脅威が確認された場合、本機構は迅速かつ公正に対応し、第4章に基づく措置を検討する。
第5条 公正性の確保
本機構は、いかなる構成主体に対しても差別を行わず、規模や勢力に関わらず公正に扱う。
構成主体は、本機構内での発言権と参加権を公正に享有する。
公正性の対象は、オブザーバー勢力を含む全ての関係者に適用される。
第6条 協力の義務
構成主体は、本機構の目的達成のため、相互に協力する責任を負う。
協力は、経済的、軍事的、文化的、科学的・魔術的分野において具体化される。
構成主体が本機構の活動に積極的に協力した場合、最高評議会は経済的支援や技術共有の優先権を付与する権限を持つ。
構成主体は、本機構の決定を誠実に履行し、その活動を支援しなければならない。
第7条 人権と福祉の推進
本機構は、全ての個人に対する基本的人権の尊重を促進する。
前段の目的を達成するための手段として、貧困、疾病、抑圧からの解放を目指し、福祉サービスの提供を支援する。
第8条 文化と技術の保護
本機構は、構成主体の文化的多様性を尊重し、その保護と発展を支援する。
科学的・魔術的技術の進歩は、自衛または平和的利用を前提とし、過度な軍事的濫用を禁止する。
構成主体は、文化遺産の保存と知識の共有に努めなければならない。
第9条 環境と資源の管理
本機構は、星間環境の保全を優先し、持続可能な開発を推進する。
資源の採取と利用は、構成主体間の公正な合意に基づいて行われる。
環境破壊が確認された場合、本機構は是正措置を講じる権限を有する。
第10条 行動の透明性
本機構の活動は、構成主体および
共立世界の住民に対し、透明性をもって実施される。
構成主体は、自らの行動について本機構に報告する義務を負う。報告の範囲、様式、頻度その他の詳細は、本憲章およびこれに基づく規則に定めるところによる。
本機構の各活動領域について、管理評議会が年次評価を実施し、報告書を公開する。
第11条 特別規定
本憲章に定める原則は、平和維持、人道的保護または司法的執行のために緊急措置または特別措置が必要な場合において、実効性を伴わなければならない。
第2条の「内政不干渉」は、第4章、第6章、第10章および第11章に基づく措置が適法に実施される限度において、責任ある解釈をもとに運用される。
解釈の適用は、最高評議会の決定および代表総議会の承認を要する。ただし、第44条または第110条に基づく緊急事態対応の場合は、事後承認とすることができる。
以上の措置は、目的達成に必要な合理的範囲に留められ、状況の解消後、速やかに解除されなければならない。
第12条 原則の解釈
共立三原則および本章の各条項の解釈に疑義が生じた場合、管理評議会は争点を整理し、管轄裁判所に付託する。
管轄裁判所は、共立憲章の目的、条文の文理、過去の判断例および現在の状況を総合考慮して解釈を確定する。
前項の判断(裁定を含む。)に不服がある当事者は、第68条に定めるところにより最高法廷に上訴することができる。
解釈の結果は、本機構の公式記録として保存され、将来の同種事案における参照基準として取り扱われる。
第2章 加盟
第13条 加盟資格
本機構への加盟は、主権を有し、
共立三原則を遵守する意思と能力を持つ全ての文明に開かれている。
加盟を希望する文明は、第14条の手続に従い資格を証明する。
主権の有無は、本機構の既存構成主体の多数決に基づき判断される。
本機構は、加盟資格の審査において、差別的基準を適用しない。
第14条 加盟申請の手続
加盟を希望する文明は、最高評議会に対し正式な申請書を提出する。
申請書には、第13条に定める資格(統治体制、主権の根拠、三原則遵守の誓約)を含む。
最高評議会は申請を審査し、代表総議会に勧告を提出する。
加盟の承認は、代表総議会の3分の2以上の賛成を要する。
第15条 加盟の効果
加盟が承認された文明は、本憲章への署名をもって正式な構成主体となる。
構成主体は、本機構の権利と義務を平等に享有し、本憲章に定める責任を負う。
加盟の効力は、署名の日から発効し、全構成主体に通知される。
第16条 原構成主体
第17条 オブザーバー勢力の参加
主権が未確立である集団、限定的主権の下に置かれている集団、または本機構への正式加盟を準備段階にある集団は、オブザーバー勢力として本機構に参加することができる。
オブザーバー勢力は、議決権を有さず、会議への出席、意見表明および情報提供に限定された参加資格を有する。
オブザーバー資格の付与は、最高評議会の提案に基づき、代表総議会の過半数の賛成をもって決定される。
オブザーバー勢力は、本憲章の目的および
共立三原則を尊重し、本機構の活動を妨げてはならない。
オブザーバー勢力は、将来の正規加盟を志向する場合、本機構の助言および制度的支援を受けることができる。
第18条 オブザーバー勢力の審査および地位変更
オブザーバー勢力の指定に際しては、当該集団の統治能力、実効的支配の範囲、外部勢力への従属性の有無および
共立三原則への適合性が審査される。
審査は、管理評議会が実施し、その結果を最高評議会および代表総議会に報告する。
従属関係または主権の欠缺が疑われる場合、当該集団は追加資料の提出または是正措置を求められることがある。
オブザーバー勢力が、本憲章に反する行為を行った場合、最高評議会は、管理評議会の意見を聴取した上で、警告、資格停止またはオブザーバー資格の取消を決定することができる。
オブザーバー勢力が正式加盟を申請する場合には、第14条に定める加盟申請手続に従うものとし、当該申請は新規加盟として取り扱われる。
第19条 加盟の義務および制裁
構成主体は、本憲章および関連条約の規定を誠実に遵守する義務を負う。構成主体は、本機構の運営維持費の分担、平和維持活動および司法的措置への協力を行わなければならない。
本憲章に違反する行為が認められた場合、最高評議会は、違反の性質、重大性、継続性および是正可能性を考慮し、次の制裁を段階的または累積的に適用することができる。
(a) 警告および是正勧告
(b) 非軍事的制裁措置
(c) 一定期間または条件付の議決権停止、参加権制限その他の権利制限
制裁の適用にあたっては、当該構成主体に対し、事前の告知および合理的な弁明の機会が保障されなければならない。
管理評議会は、制裁手続の適正、証拠の取扱い、決定理由の明確性および制度運用の一貫性について監査を行う。
制裁は、当該構成主体を本機構の法秩序の下に留めつつ、行為の是正および再発防止を図ることを主たる目的とし、直ちに加盟資格の喪失を伴うものと解してはならない。
最高評議会および代表総議会は、制裁の長期化または強化によってもなお本憲章の重大かつ継続的な違反状態が解消されないと認める場合に限り、第21条および第22条に定める除名手続を選択的に検討することができる。
管理評議会は、制裁が事実上の恒久的拘束状態となり、制度目的との均衡を失うおそれがある場合に限り、制度運用上の観点から、是正措置の見直しまたは除名手続の検討を勧告することができる。
第20条 承認制脱退
構成主体は、本機構からの脱退の承認を求める場合、最高評議会に対し、書面により脱退の申請を行うことができる。
脱退は、構成主体の一方的な意思表示のみによって効力を生ずるものではなく、本憲章に基づく承認手続を経て成立する。
最高評議会は、脱退申請を受理したときは、当該脱退が本機構の平和維持、進行中の紛争解決、人道措置、条約上の義務および国際的責任の履行に及ぼす影響を評価し、その結果を代表総議会に報告する。
脱退は、代表総議会の3分の2以上の賛成をもって承認され、当該承認がなされた日から1標準年(
パルディステル基準暦に基づく390日)を経過した時点で効力を生ずる。
代表総議会は、当該脱退が本機構の基本秩序または
共立三原則の実効性を著しく損なうおそれがあると認める場合に限り、理由を付して脱退の承認を拒否し、又はその時期を調整することができる。
脱退が承認された場合においても、当該構成主体は、脱退の効力が生ずるまでの間、第4条に定める平和維持義務、本機構に対する未履行の経済的債務その他の法的義務を誠実に履行しなければならない。
第21条 除名の条件
構成主体が
共立三原則を重大かつ継続的に違反した場合、除名される可能性がある。
除名は、代表総議会の3分の2以上の賛成による議決および最高評議会の承認を要する。除名が成立した場合、当該主体は当該承認の日をもって加盟資格を喪失する。
ただし、人道、治安、条約清算その他必要な移行措置および特別協定の終了は、最高法廷の決定に基づき、当該措置の目的達成に必要最小限の範囲で段階的に行うことができる。この場合において、移行措置の実施期間は原則として決定日から5標準年を超えてはならない。ただし、最高法廷が、(a) 当該措置を延長しなければ重大かつ回復困難な人道的被害が生じる高度の蓋然性があること、及び(b) 延長が必要最小限であること、を理由を付して認定したときは、1回に限り10標準年を上限として延長することができる。
第22条 除名決定の手続
除名提案は、最高評議会または構成主体の3分の2以上の連名により提起される。
提案を受けた場合、管理評議会は事実調査を行い、報告書を代表総議会に提出する。
代表総議会は、前項の報告書を踏まえ、除名の当否について議決する。
最高評議会は、前項の議決がなされた場合に限り、除名の承認を行うことができる。
前二項の手続を経て除名が成立した場合の法的効果および移行措置は、第21条の定めるところによる。
第23条 再加盟の可能性
脱退または除名により加盟資格を喪失した文明は、その原因となった状況が是正され、かつ本憲章および
共立三原則を誠実に遵守する能力を回復した場合に限り、再加盟を申請することができる。
再加盟の申請は、第14条に定める加盟申請の手続に準じて行われ、最高評議会に提出される。
最高評議会は、当該文明の過去の脱退または除名の経緯、違反の性質および是正状況、再発防止措置の実効性ならびに本機構の平和秩序への影響を総合的に審査し、代表総議会に対し勧告を提出する。
再加盟の承認は、代表総議会の3分の2以上の賛成を要する。
代表総議会は、再加盟の承認に際し、必要と認める場合には、一定期間の条件付加盟、監査措置または履行義務を付すことができる。
再加盟が承認された文明は、本憲章への再署名をもって構成主体としての地位を回復するものとし、その効力は署名の日から発生する。
第24条 加盟状況の報告
本機構は、構成主体およびオブザーバー勢力の現状を定期的に記録し、公開する。
報告には、各構成主体の統治体制、経済状況、平和への貢献度が含まれる。
管理評議会が独立調査団を派遣して検証し、不正が確認された場合、最高評議会に是正措置を求める。
報告は、
共立世界の透明性と信頼性向上に寄与するものとする。
第3章 機関
第25条 機関の設置
本機構は、その目的を達成するため、以下の主要機関を設置する。
本機構は、必要に応じて補助機関を設置し、特定の任務を遂行する。
第26条 最高評議会の権限と責務
最高評議会は、本機構の行政権を担い、
共立三原則の履行を監督する。
最高評議会は、平和維持活動の指揮、構成主体の利害調整、外交方針の策定を担当する。本評議会は、緊急事態において迅速な意思決定を行う権限を有する。
第27条 最高評議会の構成
最高評議会は、常任最高議長および各構成主体から選出された代表により構成される。
常任最高議長は、代表総議会により選出され、初回任期15年、以後5年ごとの信任評価をもって、最大30年までの在任を可能とする。
代表は、各構成主体から1名ずつ選出され、任期は
パルディステル基準暦に基づく5標準年とする。
第28条 最高評議会の運営
最高評議会は、常任最高議長の主宰のもと、定期会合を年13回開催する。
緊急時には、常任最高議長または構成主体閣僚の3分の1以上の要請により臨時会合を召集する。
決定は、出席者の過半数の賛成により成立し、可否同数の場合は常任最高議長が決定票を投じる。
第29条 代表総議会の立法機能
代表総議会は、本機構の立法権を担い、予算、条約、最高議長の選出を承認する。
代表総議会は、構成主体の意見を反映し、
文明共立機構の政策を審議する場とする。
本総議会は、両院制(公選会議および国際会議)を採用し、均衡ある意思決定を確保する。
第30条 代表総議会の構成
公選会議(下院)は、構成主体の人口実態を考慮し、議席を割り当てる。
国際会議(上院)は、各構成主体に3議席を付与し、1国1票として取り扱う。両院は全構成主体の代表性を保証する。
議員は、各構成主体の民主的手続または政府指名により選出され、任期は5標準年とする。
第31条 代表総議会の運営
代表総議会は、年13回の定例会を
航空宇宙都市パルディステルで開催する。
議長は、公選会議と国際会議からそれぞれ選出され、両院の調整を担う。
法案および決定は、両院の過半数の賛成を要し、否決された場合は再審議または破棄される。
第32条 管理評議会の司法機能
管理評議会は、共立憲章および国際法に基づく司法制度の運営および統括を担う常設機関とする。
管理評議会は、裁判所の設置、管轄の調整、裁判官の任免、服務規律の制定、司法資源の配分その他の司法行政を所管する。
管理評議会は、個別事件について、判決または終局的裁定を行ってはならない。
ただし、管理評議会は、争点整理、事実調査の統制、手続の付託および制度運用の監査を行うことができる。
管理評議会は、司法の独立および中立性を保障し、政治的または軍事的圧力から司法を保護する責任を負う。
第33条 管理評議会の構成
管理評議会は、代表総議会両院の合意により選出された15名の委員で構成される。
委員は、司法・法学・行政に関する高度な専門性および中立性を有する者から選ばれる。
委員の任期は10標準年とし、再任を妨げない。
委員は、任期満了時においても、後任が就任するまで、その職務を継続する。
管理評議会は、委員の任期が一斉に満了することを避けるため、輪番制による改選を原則とする。
委員は、重大な職務違反または心身の著しい不能が認められた場合を除き、任期中に解任されない。
解任は、代表総議会両院のそれぞれ3分の2以上の賛成を要する。
第34条 平和維持軍の任務範囲
第35条 平和維持軍の構成
平和維持軍は、中央総隊(FT執行部隊)および構成主体供出の多国籍部隊(TB機動部隊)から成る。
軍の規模と配置は、最高評議会の決定に基づき、状況に応じて調整される。構成主体は、軍事力および資金の供出を義務付けられ、その比率は経済力に比例する。
供出比率は、各構成主体の総生産力を基準に最高評議会が年次決定する。供出が履行されない場合、第19条に基づく制裁が適用される。
第36条 補助機関の設置
最高評議会は、経済、文化、技術、環境等の分野で補助機関を設置可能とする。
補助機関は、最高評議会の監督下で運営され、定期報告を提出する。
第4章 平和の維持
第37条 平和への脅威の予防
本機構は、
共立世界の平和を脅かす、あらゆる行為を未然に防ぐことを目的とする。
平和への脅威には、軍事的侵略、経済的搾取、環境破壊、星間犯罪が含まれる。
構成主体は、潜在的脅威を早期に報告し、本機構と協力して対処する義務を負う。
第38条 紛争の予防措置
本機構は、紛争の発生を防ぐため、対話、調停、査察等の平和的手段を優先する。
最高評議会は、紛争の兆候を察知した場合、関係者に警告を発する権限を有する。
構成主体は、本機構の予防措置に協力し、緊張をエスカレートさせない責任を負う。
第39条 平和への脅威の特定
平和への脅威が確認された場合、最高評議会は直ちに調査を開始する。
調査は、
共立機構国際平和維持軍または独立査察団により実施される。
調査結果は、代表総議会に報告され、対応策が審議される。
第40条 非軍事的措置
平和を回復するため、最高評議会は以下の非軍事的措置を講じる権限を有する。
- 予防審査の強化
- 特別捜査の実施
- 拡大防止措置
- 経済制裁
- 軍事取引の制限
国際組織としての非軍事的措置の実施に関しては、代表総議会の過半数の賛成を要する。
第41条 軍事的措置の条件
平和を回復するため、最高評議会は、非軍事的措置が明らかに不十分であると認める場合に限り、共立三原則の維持を目的として、
共立機構国際平和維持軍による軍事的措置を提案することができる。
通常の軍事的措置は、最高評議会の提案および代表総議会の3分の2以上の賛成を要する。
ただし、第44条に定める緊急事態に該当し、平和への即時かつ重大な脅威が存在し、代表総議会の事前承認を待つことが著しく不適当である場合、最高評議会は、必要最小限の範囲で軍事的措置を即時に実施することができる。
前項に基づき軍事的措置が実施された場合、最高評議会は、措置終了後速やかに、その全過程、判断根拠および実施内容を管理評議会に報告しなければならない。
管理評議会は、当該軍事的措置について、適法性または比例性に関し合理的疑義が認められるときは、争点を整理し、これを最高法廷に付託しなければならない。
最高法廷は、付託を受けた場合、当該軍事的措置が共立憲章および国際法に適合するか否かを審査し、必要があると認めるときは、将来の同種措置に対する拘束的指針を示すことができる。
第42条 平和維持軍の運用
共立機構国際平和維持軍は、最高評議会の指揮下で平和維持任務を実行する。
任務には、紛争地域への介入、停戦監視、人道支援が含まれる。
第43条 戦略攻撃の制限
戦略攻撃相当手段の使用は、
国際法(第13章附則参照)に基づき厳しく制限される。
本機構は、最大威力の開発および拡散を監視し、違反者に制裁を課す。戦略攻撃相当手段の平和的用途への転換を推進する。
第44条 緊急事態への対応
平和への即時かつ重大な脅威が発生し、通常の意思決定手続を待つことが著しく不適当である場合、最高評議会は緊急事態を宣言し、必要最小限の緊急措置を講じる権限を有する。
緊急措置には、
共立機構国際平和維持軍の即時動員、作戦行動および治安維持行為が含まれる。
緊急措置の実施にあたり、最高評議会は、当該措置の目的、範囲および期間を明確にしなければならない。
緊急措置は、緊急事態の存続期間中に限り有効とし、状況の沈静化が確認された時点で速やかに解除されなければならない。
緊急事態の宣言、継続および解除の手続、ならびに事後統制については、第110条から第118条までの規定に従う。
第45条 宇宙海賊への対処
本機構は、宇宙海賊を含む星間犯罪組織を平和への脅威とみなし、根絶を目指す。
共立機構国際平和維持軍は、違法活動の監視、追跡、制圧を行う権限を有する。
第46条 紛争後の復興支援
紛争終結後、本機構は被災領域の復興と安定化を支援する。
支援には、インフラ再建、人道援助、統治能力の強化が含まれる。復興計画は、最高評議会が策定し、代表総議会の承認を得て実施される。
第47条 平和維持への協力
協力には、資金供出、情報提供、領空・領土の提供が含まれる。協力の拒否は、共立憲章違反とみなされ、制裁の対象となる。
第48条 平和維持活動の検証
本機構は、平和維持活動の効果を定期的に評価し、報告書を公開する。第10条の評価手続が適用される。
第5章 外交と協力
第49条 外交活動の基本方針
本機構は、
共立世界と圏外文明との平和的関係を構築し、協力を促進することを目指す。
外交活動は、
共立三原則に基づき、その理念を毀損せしめるものでない限り、主権と平和を尊重する。
構成主体は、本機構の外交方針に協力し、統一的な対外姿勢の維持に努めなければならない。
第50条 圏外交渉の専管権
最高評議会は、共立圏外の文明との交渉(
外事外交権)を専管する。
構成主体は、圏外文明の統治主体またはこれに準ずる主体に対し、外交的性質を有する交渉、合意形成または安全保障上の約束を独自に行ってはならない。
圏内措置であっても、圏外文明の統治主体に直接的かつ主要な法的効果を及ぼす場合は、本条に基づく圏外交渉として扱う。
外事外交の決定は、代表総議会の助言と同意に基づいて実施される。
第51条 圏内外交の自律権
構成主体は、共立圏内における経済制裁、交易協定その他の内事的措置を独自に決定する権利を有する。
ただし、当該措置が第50条に抵触する場合は、最高評議会の指示および調整に従わなければならない。内事紛争が発生した場合、本機構は調停を行う権限を有する。
第52条 外交団の設置
本機構は、常設外交団を設置し、圏内外の交渉を調整する。
外交団は、構成主体代表および専門家で構成され、最高評議会の監督下に置かれる。
外交団は、定期的に活動報告を提出し、透明性を確保しなければならない。
第53条 経済協力の推進
本機構は、構成主体間の貿易、投資、技術移転を促進し、経済的繁栄を支援する。
経済協力を推進する構成主体に対し、本機構は貿易関税の軽減または共同開発資金の補助を提供する。
経済協力は、資源の公正な分配と貧困削減を目標とする。
構成主体は、経済協定を締結する際、本機構に通知する義務を負う。
第54条 文化交流の支援及び産業化促進
本機構は、構成主体間の文化コンテンツの相互流通を促進するため、「共立文化コンテンツ支援基金」を運営する。
構成主体は、自国文化を基盤とした商業的コンテンツを当該プラットフォームに登録することができる。
文化交流を名目としたスパイ行為・プロパガンダ活動・技術窃取が発覚した場合は、当該構成主体に対し、適した制裁を課す。
第55条 技術の共同開発
本機構は、平和的利用を前提とした技術の研究と開発を奨励する。
共同プロジェクトは、環境保全、医療向上、エネルギー革新を優先する。構成主体は、技術情報の共有と知的財産の保護に協力しなければならない。
第56条 人道支援の枠組み
本機構は、災害、紛争、疫病等の危機に対し、人道支援を実施する。
支援は、迅速性と公平性を重視し、被災者の尊厳を尊重する。
第57条 教育と能力向上
本機構は、共立世界の住民に対する教育機会の拡充と能力向上を支援する。
教育プログラムは、科学、魔術、文化、平和教育を包含し、多言語で提供される。
第58条 外交協力の進捗管理
本機構は、外交および協力活動の進捗を監視する。第10条の評価手続が適用される。
構成主体は、評価結果に基づく勧告を検討し、実施に努めなければならない。
第59条 圏外文明との関係
圏外文明との接触は、平和的対話と互恵的協力を原則とする。
本機構は、新規文明の加盟を奨励し、共立圏の拡大を検討する権限を持つ。
圏外との紛争が発生した場合、本機構は調停または防衛措置を講じる。
第60条 外交協力の確保
義務の懈怠は、最高評議会の警告または制裁の対象となる。
本機構は、協力の促進に向け、構成主体に技術的・財政的支援を提供する。
第6章 紛争解決
第61条 紛争解決の基本原則
本機構は、構成主体間の紛争を平和的手段により解決し、
共立世界の安定を維持することを目指す。
紛争解決は、
共立三原則に基づき、主権と協調を尊重する。構成主体は、本機構の紛争解決プロセスに協力する義務を負う。
第62条 平和的解決の原則
構成主体間の紛争は、武力に訴えることなく解決されなければならない。
解決手段には、交渉、調停、仲裁および裁判所による裁定が含まれる。
管理評議会は、これらの手続が適切に運用されるよう制度的支援を行う。
第63条 交渉の奨励
紛争当事者は、まず直接交渉により解決を図るべきである。
交渉が困難な場合、当事者は本機構に支援を要請することができる。
最高評議会は、交渉の円滑化のため、中立的な助言を提供する。
第64条 調停制度の運用
本機構は、構成主体間の紛争について、平和的解決を促進するため、調停を行う権限を有する。
調停は、最高評議会が任命する調停者または調停委員会により実施される。
調停は、当事者間の合意形成を目的とする非司法的手続であり、その結果は勧告として提示される。
調停による勧告は、当事者の同意がある場合に限り拘束力を有する。
当事者が調停に応じない場合、または調停が不調に終わった場合、管理評議会は当該紛争を第65条に基づく仲裁手続に付すことができる。
第65条 仲裁の実施
管理評議会は、構成主体間の紛争について、司法的裁定に先立ち、迅速な秩序回復または権利関係の暫定的安定を図る必要があると認める場合、争点を整理し、管轄裁判所に付託することができる。
管轄裁判所は、付託を受けたときは、本憲章に基づく「仲裁手続」に付し、仲裁官を指名する。
本憲章における仲裁手続とは、当事者の同意の有無にかかわらず開始される、暫定的かつ迅速な紛争処理手続をいう。
仲裁手続は、事実関係および権利義務の暫定的整理を目的とし、最終的な権利確定を行うものではない。
仲裁の裁定は、当該紛争に関し一時的かつ拘束力を有する決定とし、当事者はこれを誠実に履行しなければならない。
当事者が仲裁裁定に不服を申し立てる場合、当該紛争は第66条に基づき管轄裁判所の審理に付される。
裁判所による裁定が確定するまでの間、仲裁裁定は有効に存続する。
第66条 裁判所による裁定
調停または仲裁で解決しない紛争は、管理評議会を通じて管轄裁判所に提起される。
管理評議会は、事実調査および共立憲章の解釈上の争点整理を行い、管轄裁判所に付託する。
管轄裁判所は、審理を経て裁定を下す。
裁定は、当事者および全構成主体に通知され、履行が求められる。
第67条 紛争調査団
管理評議会は、紛争の原因究明および司法的判断に必要な事実関係を確定するため、独立した調査団を派遣する権限を有する。
調査団は、関係する構成主体の領内に入り、証拠を収集することができる。
当該立入および証拠収集は、原則として関係構成主体の同意に基づいて行われる。
ただし、平和への重大な脅威が生じるおそれがあり、かつ証拠の散逸または隠滅の危険が高い場合には、管理評議会は争点を整理した上で、管轄裁判所の事前許可を得て、必要最小限の範囲で立入および収集を実施することができる。
構成主体は、適法に許可された調査に対し、合理的範囲で協力しなければならない。
第68条 裁定への異議申し立て
管轄裁判所の裁定に不服がある当事者は、管理評議会の管轄下に置かれる最高法廷に上訴することができる。
上訴は、裁定の通知日から30日以内に提出されなければならない。
最高法廷は、手続的瑕疵、重大な事実誤認、または共立憲章および国際法の解釈に関する明白な誤りが認められる場合に限り、当該裁定を変更または破棄することができる。
最高法廷の判断は最終的かつ拘束力を有し、全ての構成主体および本機構の機関を拘束する。
代表総議会は、個別裁定の内容に介入することはできない。ただし、裁定の運用実態に制度的問題が認められる場合、管理評議会に対し改善勧告または関連法制の改正を提起することができる。
第69条 紛争解決の強制力
構成主体は、管轄裁判所および最高法廷の下した裁定を、誠実かつ完全に履行する義務を負う。
当該裁定が履行されない場合、最高評議会は、管理評議会の要請に基づき、必要かつ相当な執行措置を講じる権限を有する。
執行措置には、第19条に定める制裁の適用、ならびに
共立機構国際平和維持軍による限定的な強制行動が含まれる。
通常の執行措置は、裁定の確定および管理評議会による執行要請を前提として実施される。
ただし、裁定の不履行が平和への即時かつ重大な脅威を生じさせ、通常手続を待つことが著しく不適当である場合、最高評議会は第44条に基づき、必要最小限の執行措置を即時に実施することができる。
前項に基づき即時執行措置が実施された場合、最高評議会は、措置終了後速やかに、その全過程、判断根拠および実施内容を管理評議会に報告しなければならない。
管理評議会は、当該執行措置について、適法性または比例性に関し合理的疑義が認められるときは、争点を整理し、これを最高法廷に付託しなければならない。
最高法廷は、付託を受けた場合、当該執行措置の適法性および比例性を審査し、必要があると認めるときは、是正のための拘束的指針を示すことができる。
執行措置は、裁定の履行確保を唯一の目的とし、制裁または軍事行動の恒久化を目的としてはならない。
第70条 紛争後の和解支援
紛争解決後、本機構は当事者間の和解と関係修復を支援する。
支援には、経済的補償、信頼醸成措置、共同プロジェクトの提案が含まれる。
和解プロセスは、管理評議会が監督し、進捗を報告する。
第71条 紛争記録の保存
本機構は、解決された紛争の記録を公式に保存し、教訓として活用する。
記録には、紛争の原因、解決プロセス、結果が詳細に記載される。記録は、すべての構成主体に公開される。
第72条 予防的紛争解決
本機構は、紛争の潜在的要因を特定し、予防的解決策を提案する権限を持つ。
予防策には、連合円卓会議の開催や早期警告システムの運用が含まれる。構成主体は、予防的取り組みに参加する責任を負う。
第7章 改正
第73条 憲章改正の理念
本機構は、世界情勢の変化に対応するため、共立憲章の改正を可能とする。
改正は、
共立三原則の本質を損なわず、平和と協力を強化する目的で行われる。
構成主体は、改正プロセスに参加する権利を持つ。
第74条 改正提案の権限
改正案は、最高評議会または構成主体の3分の2以上の連名により提案される。
具体的な条項の変更内容と、その理由を明記しなければならない。提案は、代表総議会に提出され、全構成主体に通知される。
第75条 改正の審議
代表総議会は、改正案を受理後、
パルディステル基準暦に基づく1標準年以内に審議する。
審議には、公選会議と国際会議の両院が参加し、公開討論が実施される。構成主体は、審議中に意見を表明し、修正案を提案できる。
第76条 改正の承認
改正案の成立には、代表総議会の4分の3以上の賛成および最高評議会の承認を要する。
両院の意見が対立する場合、「合同会議」を開催し、調整を図る。承認された改正案は、全構成主体に正式に通告される。
第77条 改正の発効
改正は、承認後、構成主体の過半数が受諾した時点で発効する。
発効日は、最高評議会が決定し、
クランナム・ステルに記録される。
第78条 部分改正の適用
特定の条項のみを対象とする部分改正は、全体の整合性を保つ範囲で実施される。
部分改正が他の条項と矛盾する疑義がある場合、管理評議会は争点を整理し、最高法廷に付託する。
最高法廷の判断は拘束力を有し、当該部分改正の適用関係はその判断に従う。
構成主体は、部分改正の影響について事前に説明を受ける権利を有する。
第79条 緊急時の暫定措置
平和への重大な脅威が発生した場合、最高評議会は暫定的な規則を制定できる。
暫定措置は、次回の代表総議会で承認または廃止され、最大期限は1標準年とする。
暫定措置の濫用を防ぐため、管理評議会の監視が義務付けられる。
第80条 改正の制限
共立三原則の基本理念を否定する改正は認められない。
本機構の目的および基本構造を根本的に変更する提案は、特別審議を要する。
改正の制限事項の解釈に疑義が生じた場合、管理評議会は争点を整理し、最高法廷に付託する。
最高法廷の判断は最終的かつ拘束力を有する。
第81条 改正案の公開
改正案および審議過程は、すべての構成主体に公開され、透明性を確保する。
構成主体は、自国民に対し、改正の内容と影響を説明する責任を負う。公開情報は、共立言語院により複数言語で提供される。
第82条 改正の記録
承認された改正は、本憲章の公式版本に追加され、永久に保存される。
記録には、改正の経緯、賛否の詳細、発効日が記載される。構成主体は、改正後の憲章を自国内で周知する義務を負う。
第83条 再審議の権利
改正案が否決された場合、提案者は1標準年後に再提出できる。
再審議には、新たな証拠または状況の変化を示す必要がある。
再審議の結果は、前回の審議と比較して改善が図られるべきである。
第84条 改正プロセスへの参加
協力には、審議への参加、情報提供、代表投票の実施が含まれる。
本機構は、改正に関する技術的支援を構成主体に提供する。
第8章 経済社会協力
第85条 経済社会協力の理念
本機構は、構成主体間の経済的繁栄と社会的福祉を促進し、
共立世界の持続可能な発展を目指す。
協力は、貧困削減、平等の推進、資源の公正な利用を優先する。構成主体は、本機構の経済社会政策に協力する責任を負う。
第86条 経済発展の支援
本機構は、構成主体の経済成長を支援するため、貿易と投資の促進を図る。
経済支援には、技術移転、インフラ整備、金融援助が含まれる。
構成主体は、経済計画を本機構に提出し、共同戦略を策定できる。
第87条 貿易の自由化
本機構は、構成主体間の貿易が円滑に行われる環境を支援し、協力的な関係を奨励する。
貿易協定は、
共立三原則に基づき、公正性と相互尊重を重視する。
構成主体は、不当な貿易慣行を報告し、本機構の調停を求める権利を有する。
第88条 資源管理の協力
本機構は、星間資源の採取と分配を調整し、環境保全と共存を両立させる。
資源開発は、構成主体間の合意に基づき、過剰搾取を防ぐルールを設けなければならない。
資源紛争が発生した場合、管理評議会が解決策を提示する。
第89条 社会福祉の向上
本機構は、構成主体の住民に対し、医療、教育、住宅のアクセスを保証する支援を行う。
社会福祉プログラムは、貧困層や危機的状況にある者を優先する。構成主体は、そのための活動を妨げてはならない。
第90条 教育の拡充
本機構は、
共立世界の全住民に対する教育機会の提供を推進する。
教育内容は、科学、魔術、文化、平和教育を包含し、共立言語院により多言語化される。
第91条 技術の共有
本機構は、自衛または平和的利用を前提とした技術の共同研究と普及を奨励する。
技術共有は、防衛技術、環境技術、医療革新、エネルギー効率化を重点とする。構成主体は、違法な軍事転用を防ぐ監視に協力する義務を負う。
第92条 先住文化・少数文化の特別保護及び復興
本機構の構成主体の領域内に存在する、人口比1%未満の先住文化・少数文化(以下「少数文化」という)は、本機構に対し「危機文化種別」指定を申請することができる。
前項の指定がなされた少数文化については、本機構は翌月度より「少数文化復興支援基金」を交付する。
当該少数文化の使用言語が消滅危機段階にある場合、本機構は当該言語に「機構公用語補助地位」を付与し、全公式文書及び公告に当該言語による翻訳を添付するものとする。
構成主体が少数文化の伝統的居住・利用領域において開発事業を行う場合、事前に当該少数文化の構成員による住民投票を実施し、かつ最高評議会の提案に基づき代表総議会の承認を得なければならない。
前各項の規定に違反した構成主体は、本機構における「文化権侵害」として、第19条に定める制裁決議の対象とすることができる。
第93条 人道支援の強化
本機構は、自然災害、疫病、紛争後の危機に対し、人道支援を組織する。
支援は、迅速な物資供給と長期的な復興計画を組み合わせる。
第94条 労働条件の改善
本機構は、構成主体の労働者の権利を保護し、公正な労働環境を推進する。
労働基準は、搾取の防止、安全性確保、適正賃金を目標とする。
第95条 協力事業の資金調達
経済社会協力のための資金は、構成主体の分担金と任意拠出により賄われる。
分担金の比率は、経済力と人口を基準に最高評議会が決定する。本機構は、資金の透明な管理と監査を保証する。
第96条 経済社会協力の成果検証
本機構は、経済社会協力の成果を公開する。第10条の評価手続が適用される。
構成主体は、評価に基づく改善策を検討し、実施しなければならない。
第9章 国際法の確立
第97条 国際法体系の確立
本機構は、
共立世界における国際法の確立と発展を推進し、構成主体間の法的秩序を維持する。
国際法は、
共立三原則を基盤とし、平和と正義を保証する。構成主体は、本機構の国際法を尊重し、遵守する義務を負う。
第98条 法の制定権限
代表総議会は、
共立世界に適用される国際法を制定する権限を有する。
法の制定は、両院の過半数の賛成および最高評議会の承認を要する。
制定された法は、全構成主体に通知され、即時または指定日に施行される。
第99条 法の範囲
国際法は、平和維持、貿易、環境保全、人権保護等の領域を対象とする。
構成主体は、国際法と国内法の調和を図る責任を負う。
第100条 法の解釈
国際法の解釈に疑義が生じた場合、管理評議会は争点を整理し、最高法廷に付託する。
最高法廷は、共立憲章の目的および過去の判断例に基づき、最終的な解釈を確定する。解釈は、法的先例として記録され、将来の適用に影響を与える。
第101条 条約の登録
構成主体が締結する条約・協定・議定書は、第12章に定める手続に従い本機構に登録され、公開される。
未登録の条約は、本機構の法的保護を受けられない。登録は、最高評議会指揮下の理法省により管理される。
第102条 国際法の執行体制
本機構は、国際法の違反に対し、調査と是正措置を講じる権限を有する。
執行は、最高評議会が主導し、
共立機構国際平和維持軍が支援する場合がある。
構成主体は、法執行に協力し、違反の報告を義務付けられる。
第103条 法教育の推進
本機構は、構成主体の住民に対し、国際法の理解を深める教育を支援する。
教育は、共立言語院を通じ、多言語で提供される。
第104条 国際法遵守の監視
管理評議会は、国際法の遵守状況を監視する。第10条の評価手続が適用される。
監視には、構成主体の自己報告と独立調査が含まれる。違反が確認された場合、速やかに対処策が提案される。
第105条 法の改正
国際法の改正は、代表総議会の提案と3分の2以上の賛成により行われる。
改正案は、構成主体に事前に通知され、意見が求められる。改正は、法の整合性と有効性を維持する範囲で実施される。
第106条 紛争時の法適用
構成主体間の紛争において、国際法は解決の基準として優先される。
紛争解決は、本章および第6章の規定に従い、法的根拠に基づく。管理評議会は、紛争時の法適用に関する助言を提供する。
第107条 法の普及
本機構は、国際法の条文と解説を構成主体に公開する。
普及活動は、透明性と法の支配への信頼を高めることを目指す。構成主体は、自国内での法の周知と教育を支援しなければならない。
第108条 国際法の遵守と協力
協力には、法案の提案、違反の報告、執行への参加が含まれる。本機構は、法協力の促進に向け、技術的支援を提供する。
第10章 緊急事態対応
第109条 緊急事態の定義
本機構は、
共立世界の平和、安全、住民の生命を脅かす状況を緊急事態と定義する。
緊急事態には、宇宙海賊の襲撃、自然災害、疫病、技術的破綻が含まれる。構成主体は、緊急事態の発生を速やかに本機構に報告する義務を負う。
第110条 緊急事態の宣言
最高評議会は、緊急事態の発生を認定した場合、緊急事態宣言を決定する。
即時性があり最高評議会の会合を招集する時間的余裕がない場合、常任最高議長は暫定的に緊急事態宣言を発することができる。
暫定宣言は、発出から24時間以内に最高評議会の承認を受けなければならず、承認されない場合は失効する。
緊急事態宣言は、宣言後72時間以内に代表総議会に報告され、追認を受けなければならない。追認が得られない場合、宣言およびこれに基づく継続措置は停止される。
緊急事態宣言の期間は、初回は最大30日とし、延長には代表総議会の過半数の賛成を要する。
第111条 緊急措置の実施
緊急事態に対し、最高評議会は即時措置を講じ、
共立機構国際平和維持軍を動員できる。
措置には、救援活動、防衛作戦、避難支援が含まれる。
構成主体は、緊急措置の実施に協力し、領内での活動を妨げてはならない。
第112条 宇宙海賊への対応
宇宙海賊による脅威に対し、本機構は制圧と根絶を目的とした作戦を実行する。
中央総隊(FT執行部隊)は、海賊の追跡と無力化を優先する。
構成主体は、海賊に関する情報提供と共同作戦への参加を義務付けられる。
第113条 自然災害への支援
自然災害が発生した場合、本機構は被災地域への救援と復興支援を組織する。
支援は、食料、医療、シェルターの供給を速やかに開始する。構成主体は、災害対策の経験と資源を本機構と共有する。
第114条 疫病への対処
疫病の流行が確認された場合、本機構は隔離、治療、ワクチン開発を調整する。
共立言語院は、多言語での情報発信を支援し、パニックを防止する。構成主体は、疫病の監視と報告を強化し、移動制限に協力する。
第115条 技術的脅威の管理
技術的破綻が発生した場合、本機構は専門チームを派遣する。
管理は、被害の封じ込めと原因の究明を優先し、再発防止策を立案する。構成主体は、技術的安全基準を遵守し、事故を本機構に報告しなければならない。
第116条 緊急基金の運用
本機構は、緊急事態対応のための基金を設置し、構成主体の分担金で賄う。
分担額はGDPの1%を基準とし、基金は救援物資の調達および即時支援に使用される。
分担金の未払いが90日を超えた場合、最高評議会は、第19条に基づく制裁として、議決権停止その他の権利制限を決定することができる。
当該制裁は、第19条に定める手続的適正および透明性の原則に従って適用されなければならない。
第117条 緊急事態の終了
緊急事態が収束した場合、最高評議会は終了宣言を発し、措置を解除する。
終了宣言は、状況の安定を確認後、代表総議会に報告される。
構成主体は、復旧計画に協力し、被害の全容を本機構に提出する。
第118条 緊急対応の事後評価
本機構は、緊急事態対応の効果を評価し、報告書を公開する。第10条の評価手続が適用される。
構成主体は、評価結果に基づく改善策を実施する義務を負う。
第119条 緊急訓練の実施
本機構は、緊急事態に備え、定期的な訓練とシミュレーションを実施する。
第120条 緊急対応への協力
協力の懈怠は、最高評議会の制裁または支援の制限対象となる。本機構は、協力促進のため、構成主体に技術的支援を提供する。
第11章 直轄領の管理
第121条 直轄領制度の趣旨
第122条 直轄領の指定
直轄領は、
ツォルマリア星域連合直轄領を基盤とし、必要に応じて拡張される。
新たな直轄領の指定は、代表総議会の3分の2以上の賛成を要する。指定された直轄領は、その実態に応じて本機構の軍事・警察権の下に置かれる。
第123条 直轄領の統治
直轄領は、住民により選出された直轄領長により統治される。
直轄領長は、
パルディステル基準暦に基づく所定の任期で選ばれ、再選可能である。本機構は、通常、直轄領の内政に関与せず、
共立三原則に基づく自治を尊重する。
第124条 直轄領の軍事・警察権
本機構は、直轄領における軍事および警察権を独占的に保持できる。
共立機構国際平和維持軍は、直轄領を起点に平和維持と治安維持を担う。
直轄領長は、軍事・警察活動に干渉せず、本機構の指揮に従う。
第125条 住民の権利
直轄領の住民は、基本的人権と自由を保障され、本機構および直轄領長の保護下に置かれる。
住民は、直轄領長の選出と内政参加の権利を有し、民主的プロセスが適用される。
第126条 経済的自立
直轄領は、独自の経済基盤を構築し、内政運営を自給する責任を負う。
経済活動は、貿易、技術開発、資源管理を含み、直轄領長が管理する。本機構は、経済的自立を支援しつつ、直轄領との協力を推進する。
第127条 直轄領の監察
管理評議会は、直轄領の軍事・警察活動を監察し、本機構の責任を監督する。
内政監察は、第11条に定める特別規定または合理的嫌疑が認められる場合に限り実施される。
構成主体は、軍事・警察に関する不正を管理評議会に訴える権利を持つ。
第128条 緊急時の役割
緊急事態において、直轄領は本機構の指示の下、救援と避難支援を提供する。
共立機構国際平和維持軍は、直轄領を拠点に危機対応を実施できる。
第129条 直轄領の拡張
直轄領の領域拡大は、安全保障上の合理性に基づかなければならない。
拡張提案は、最高評議会が策定し、直轄領長の意見を聴取した上で代表総議会が承認する。
拡張に伴う住民の移住は、同意と補償を条件とする。
第130条 直轄領の文化
直轄領は、
共立世界の多様性を反映した文化を育み、直轄領長が振興を主導する。
共立言語院は、直轄領の文化活動を支援し、多言語教育を推進する。
第131条 直轄領の報告
直轄領長は、内政状況を年次報告として住民と本機構に提出する。
本機構は、軍事・警察活動の報告を別途作成し、代表総議会に提出する。構成主体は、報告に基づく意見を表明し、直轄領の運営改善を提案できる。
第132条 直轄領に対する自衛権
構成主体は、直轄領の軍事・警察活動または内政運営が自国の安全保障を脅かす具体的かつ合理的根拠があると判断する場合、本機構に対し、事実調査その他必要な措置を要請することができる。
本機構は前項の要請を受けたときは、管理評議会において争点を整理し、必要があると認めるときは独立調査団を派遣し、又は第67条の規定に準じて適法な手続により証拠収集を実施する。
本機構は、調査の結果、直轄領の活動が本憲章に違反し、又は共立三原則の趣旨を著しく害し、かつ当該構成主体の安全保障に対する現実的危険を生じさせていると認めるときは、最高評議会の決定により、必要最小限の是正措置を命じ、又は政策の修正を求めることができる。
第12章 登録と批准
第133条 登録制度の趣旨
本機構は、構成主体が締結する条約および協定、議定書等の登録を義務付け、
共立世界の法的秩序を維持する。
登録は、国際的約束の透明性を確保し、重複や矛盾を防ぐことを目指す。構成主体は、本機構の登録制度を遵守する責任を負う。
第134条 登録の義務
構成主体が締結した全ての条約・協定・議定書、その他の締結内容は、本機構に登録されなければならない。
登録は、締結後
パルディステル基準暦に基づく90日以内に完了する。未登録の条約は、本機構の法的保護および執行の対象外となる。
第135条 登録の手続
締結内容の登録は、最高評議会指揮下の理法省に提出される。
提出書類には、条約全文、当事者名、締結日、目的が含まれる。
理法省は、登録内容を確認し、公式記録として公開する。
第136条 批准の必要性
本機構が関与する締結内容は、代表総議会の承認を必要とする。
批准は、両院の過半数の賛成および最高評議会の承認により成立する。
構成主体間の条約は、各自の統治手続に従い批准される。
第137条 批准承認の手続
批准案は、最高評議会が提案し、代表総議会に提出される。
審議は、
共立三原則との整合性を確認する。批准された条約は、全構成主体に通知され、効力を持つ。
第138条 条約の効力
登録および批准された締結内容は、共立憲章に次ぐ法的効力を有する。
効力の発動は、条約に定める日または登録完了日からとする。構成主体は、条約の履行を誠実に実行する義務を負う。
第139条 条約の修正
登録事項の修正は、当事者の合意と本機構への再登録を要する。
修正案は、代表総議会の助言を受け、管理評議会が審査する。修正の効力は、再登録および必要に応じた批准後に発効する。
第140条 条約の終了
締結内容の終了は、当事者の定める条件により行われる。
終了は、本機構に通知され、過去記録として分類される。構成主体は、終了後の義務を遵守し、紛争を避ける責任を負う。
第141条 条約の公開
登録された条約は、共立言語院により多言語に翻訳され、公開される。
公開は、共立世界の住民が条約内容を理解する機会を提供する。構成主体は、自国内で条約の周知を図らなければならない。
第142条 違反の対処
条約違反が確認された場合、管理評議会は調査を行い、是正を勧告する。
重大な違反は、最高評議会の提案により制裁が検討される。構成主体は、違反の報告と是正に協力する義務を負う。
第143条 登録の監視
本機構は、登録状況を監視し、年次報告書を作成する。
監視は、理法省が主導し、未登録条約の特定を目的とする。構成主体は、監視結果に基づく改善要求に応じる。
第144条 登録手続への協力
協力には、正確な情報提供と手続の迅速な実行が含まれる。本機構は、協力促進のため、法務支援を提供する。
第13章 附則
第145条 憲章の発効
本共立憲章は、共立公暦0年8月19日に発効する。
発効は、原構成主体の過半数が署名し、
航空宇宙都市パルディステルで批准された時点で確定する。
構成主体は、発効日以降、本憲章の規定を遵守する義務を負う。
第146条 公式言語
全ての言語版本は同等の効力を有し、共立言語院が翻訳を管理する。
構成主体は、自国語への翻訳を任意に作成し、本機構に提出できる。
第147条 憲章の保管
本憲章の原本は、
航空宇宙都市パルディステルの中央档案庫に保管される。
認証済みの写しは、全構成主体および直轄領に配布される。保管は、本機構の歴史的記録として永久に保護される。
第148条 署名の記録
署名は、発効時に公式記録に登録され、公表される。後発の構成主体は、加盟時に署名を追加する権利を有する。
第149条 解散の条件
本機構の解散は、構成主体の4分の3以上の合意により検討される。
解散提案は、代表総議会における全会一致の賛成を要する。
解散が決定された場合、資産と義務は構成主体間で公正に分配される。
第150条 解散決議の手続
解散提案は、最高評議会が策定し、全構成主体に1標準年前に通知される。
解散の審議は、特別総会を開催し、構成主体の意見を聴取する。
解散が承認された場合、本機構は活動を終了し、記録を後世に残す。
第151条 暫定措置の継続
発効前に締結された協定や措置は、本憲章と矛盾しない限り有効とする。
暫定措置は、代表総議会の初回会合で再評価され、承認または廃止される。
構成主体は、暫定措置の履行に協力する義務を負う。
第152条 憲章の優先性
本憲章は、構成主体間の他の締結内容や国内法に優先する法的効力を有する。
矛盾する規定が存在する場合、その適用関係は管轄裁判所が判断し、最終判断は最高法廷が行う。
管理評議会は、優先性に関する争点整理および制度的調整を行う。
第153条 歴史的責任
本機構は、過去の戦争と教訓を記録し、平和への責任を後世に伝える。
記録は、
クランナム・ステルに保存され、教育目的で活用される。構成主体は、歴史的責任の共有に協力しなければならない。
第154条 附則の改正
本章の改正は、他の章と同様、第7章に定める手続に従う。
改正案は、本憲章の基本構造を損なわない範囲で提案される。
構成主体は、附則改正の影響を事前に評価する権利を有する。
第155条 協力の最終確認
構成主体は、本憲章の発効と運営に全面的に協力することを再確認する。
協力の懈怠は、本機構の目的を損なう行為とみなされる。本機構は、
共立世界の未来のために構成主体の団結を求める。
第156条 終了宣言
本憲章は、
共立世界が新たな秩序に移行する場合にのみ終了する。
終了は、全構成主体の合意と代表総議会の全会一致により決定される。終了後、本機構の遺産は、共立世界の平和的発展に寄与するものとする。
第157条 改正記録