入院して今日で5日めとなった。もうだいぶ体も回復してきたように思うが、担当医師は断固として退院させようとしない。
介護のおばちゃんに車椅子で散歩に連れて行ってもらったとき、各病室を覗くと、相当空きベッドが目立つ。もしかすると、ベッドの稼働率を少しでも上げるため、無理に私をとどめておくつもりなのかと勘繰ってみたりもするが、「もしどうしても退院したいなら、一筆書いてもらうぞ。『また体調を崩して万が一死ぬようなことがあっても、一切の責任は、医師の指示を無視した自分にあり、○×病院に対して訴訟等の行為にでないものとする』とな。いいか、私は君の体のことを第一に考えているのだよ。だからおとなしく言うことを聞いて早く元気になり、シュリケンスローを見せてくれよ。ジャパニーズサムライ」と言われると、普通侍は手裏剣を投げないぞと思うものの、強引に病院を出る気にはならない。
また、近藤の馬鹿野郎が、会社の資金を全て使い果たしてしまっただけでは飽き足らず、まっとうでないところから借金をしていたようで、今朝方なども、どこから見ても素性のよくない二人組みが見舞いということでやってきて、近藤の立ち回り先を根掘り葉掘り聞いていった。近藤がどこへ姿をくらましたのか、こちらが聞きたいぐらいである。別に奴の借金の保証人になっているわけではないが、厄介なことに巻き込まれるのは勘弁願いたいところだ。
病院にいれば、さすがに取立ての連中も無茶はできまいから、それはそれで賢い選択なのかもしれない。
もしかしてあのサムライ好きの医者、そこまで見越して私を引き止めているのか?もしそうだとすれば、彼に対して認識を改める必要がありそうだ。
ところで今朝の怪しい二人組み、ノルゴリズムで真紅たちを襲った、ファーとニアーのポインタ兄弟に瓜二つだったぞ。まさかガフンダルに吹き飛ばされ、時空を超えてこのアメリカにやってきて、あのようなゴロツキと成り果てたのかもしれない。
真紅たちといえば、なにやら真紅にも、めでたくボーイフレンドができたようだな。
まあ、親としては、ゴールインするまで、清く正しい交際をお願いしたいところだが、つい先日まで、男子には全く興味を示さず、頭の中は食べることと寝ることしかなく、バレンタインデーともなると、下級生の女子から両手で抱えきれないほどチョコレートを貰ってきおって、一体この娘は本当に女なのか、一生異性に興味を示さぬのかと心配していたのだが、どうやら杞憂に終わったようで、少しほっとしている。
パイソン君はなかなかの好男子のようであるからな。
さて、真紅たちも、ポセイディーン神社の縁日を満喫して平和なようだから、私はRubyの解説を続けてみようと思う。
最終更新:2008年12月26日 11:09