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ウマムスタン連合共和国における称号
称号
ウマムスタン連合共和国において称号とは、伝統的な階級社会と初代カガンが推進した能力主義の融合であり、中山の律令制を参考に公務経験者が名乗ることを許されるものとなっている(95-170)。また、公務経験者意外にも国家に多大な貢献をしたものに授けられる連合共和国英雄勲章の授与者にはバガテュルを名乗ることを許し(96-11)、各氏族の長や長老、カガンの配偶者、カガンが兼務する国家統合党総裁から授与される称号などかつての貴族制の名残が残る称号も存在する。
貴族号
現代でも八氏族を中心としたかつての支配階級は存在し、この貴族層にのみ許される称号が存在する。しかし、彼らの多くはその称号を名乗らず、公務に就くことで名乗ることを許される称号を名乗ることを好む傾向にある(95-171)(95-179)。
称号の授与・剥奪
基本的に称号は、上述の貴族号を除いて一度でもその役職を経験したものは生涯名乗ることを許される。その一方で犯罪など、称号を名乗るに相応しくない行動をした場合、大統領府賞勲局に審査され、称号の取り消し、一時的に称号を名乗ることを禁止されるなどの罰を受ける(96-9)。
参考例(88-102,110)
スレに登場した人物で称号を名乗っている代表的人物として二代目カガン、フジキセキがいる。
彼女のフルネームを参考に称号の名乗り方について説明する。
彼女のフルネームは
フジキセキ・カガン・ギュン・フェルガナ となっている。これは
(個人名)・(称号)・(支族名)・(氏族名)の組み合わせであり、「ヘイロー氏族の本家(フェルガナ)サンデー支族出身(ギュン)のカガン(カガン)経験者フジキセキ」という意味になる。
彼女のフルネームを参考に称号の名乗り方について説明する。
彼女のフルネームは
フジキセキ・カガン・ギュン・フェルガナ となっている。これは
(個人名)・(称号)・(支族名)・(氏族名)の組み合わせであり、「ヘイロー氏族の本家(フェルガナ)サンデー支族出身(ギュン)のカガン(カガン)経験者フジキセキ」という意味になる。
これをスレの主人公であるサイレンススズカに当てはめると
サイレンススズカ・カガン・ゴク・コーカンド となる。
これは「ヘイロー氏族の分家(コーカンド)スズカ支族出身(ゴク)のカガン(カガン)経験者サイレンススズカ」という意味である。
サイレンススズカ・カガン・ゴク・コーカンド となる。
これは「ヘイロー氏族の分家(コーカンド)スズカ支族出身(ゴク)のカガン(カガン)経験者サイレンススズカ」という意味である。
フジキセキとサイレンススズカは同じヘイロー氏族であるが、コーカンド王家直系の血筋であるサンデー支族出身者のみカガンを兼ねる氏族長に就任した場合、本家を表すフェルガナを名乗ることが許されるため、このように名称が変化する。
また、称号を名乗っていない人物名について説明すると代表例としてユラクイロがいる。
彼女のフルネームはユラクイロ・ボズ・アルマトイ
これは(個人名)・(支族名)・(氏族名)の組み合わせであり、幼い彼女はまだ貴族号以外の称号を持っておらず、そのためこのように貴族号を省略して名乗っていると考えられる。
一方で彼女が語った父親の名アダラト・トメン・ボズ・アルマトイは
(個人名)・(軍の将官を表す称号)・(支族名)・(氏族名)であり、妻であるコマンドスズカともども軍人として国家に奉仕している人物であることが見受けられる。
彼女のフルネームはユラクイロ・ボズ・アルマトイ
これは(個人名)・(支族名)・(氏族名)の組み合わせであり、幼い彼女はまだ貴族号以外の称号を持っておらず、そのためこのように貴族号を省略して名乗っていると考えられる。
一方で彼女が語った父親の名アダラト・トメン・ボズ・アルマトイは
(個人名)・(軍の将官を表す称号)・(支族名)・(氏族名)であり、妻であるコマンドスズカともども軍人として国家に奉仕している人物であることが見受けられる。
また、不確定ではあるがコマンドスズカは夫アダラトに嫁入りしてユラクイロを産んでいるので、嫁入りに際し
コマンドスズカ・ユズバシ・ゴク・コーカンド から
コマンドスズカ・ユズバシ・ボズ・アルマトイ に名前が変化し、現在は
コマンドスズカ・イルキン・ボズ・アルマトイ か
コマンドスズカ・バガテュル・ボズ・アルマトイ もしくは コマンドスズカ・ミンバシ・ボズ・アルマトイ と名乗っていると考えられる。
ちなみにユズバシは軍の尉官、ミンバシは軍の佐官、バガテュルは連合共和国英雄勲章授与者、イルキンは彼女の役職、共和国遺産管理調査局長に由来する。
コマンドスズカ・ユズバシ・ゴク・コーカンド から
コマンドスズカ・ユズバシ・ボズ・アルマトイ に名前が変化し、現在は
コマンドスズカ・イルキン・ボズ・アルマトイ か
コマンドスズカ・バガテュル・ボズ・アルマトイ もしくは コマンドスズカ・ミンバシ・ボズ・アルマトイ と名乗っていると考えられる。
ちなみにユズバシは軍の尉官、ミンバシは軍の佐官、バガテュルは連合共和国英雄勲章授与者、イルキンは彼女の役職、共和国遺産管理調査局長に由来する。
称号の種類
この項目では設定済みの称号の等級、種類について説明する。また、存在が明示されているが等級が未設定の役職についても記述する。称号名の横の()内の文章はその言葉の持つ意味であるが、必ずしも、称号の持つ意味とは一致しない。
カガンによる授与(95-174~176)
イルキン≒ベグでカガンによる任命(三等)と国家統合党総裁による任命(特殊)の地位は同程度と想定(95-176)
先代カガンによる任命(特殊):カガン(皇帝)
大統領
カガンによる任命(特殊):アタベク(摂政)
首都長官
カガンによる任命(一等):テギン(皇帝の親族)
首相、副首相、大統領府長官、大統領府副長官
カガンによる任命(二等):イルテベル(有力部族長)
各省大臣、部族間調整会議議長、検事総長、最高裁判所長官、国家情報庁長官、国家防災庁長官、特命全権大使
カガンによる任命(三等):イルキン(部族長)
賞勲局総裁、共和国遺産管理調査局、首席大統領補佐官、ウマルカンド大学総長、特命全権公使
国家統合党総裁による任命(特殊):ベグ(指導者、有力者)
国家保安委員会委員長、統一防衛隊総司令官
カガンによる叙勲(特殊):バガテュル(英雄)
連合共和国英雄
カガン関係者(特殊):キュレゲン(婿)
カガンの配偶者
官職経験者が名乗れる称号(95-177)
官僚一等:タルカン(功臣)
各庁長官、各省次官
官僚二等:ブイルク(指揮官)
各省局長、URA理事長、UHRA理事長、設計局局長
官僚三等:(未設定)
各省部長
官僚四等:(未設定)
各省課長、国立大学教授
軍務経験者が名乗れる称号(暫定)(96-18)(43-24)(124-31)
称号と階級の対応イメージとしては、東側の四階級制。
連合共和国元帥(初代カガン):(未設定)
大元帥(歴代カガン):(未設定)
元帥:イスパサラール(軍司令官)
大将:サラール(司令官、隊長)
筆頭万騎長とも。
124-31では上級大将とされるため、本記述は正確でない可能性がある。
124-31では上級大将とされるため、本記述は正確でない可能性がある。
将官:トメン(万人隊長)
万騎長とも。
佐官:ミンバシ(千人隊長)
千騎長とも。
詳細な対応は以下の通り。
詳細な対応は以下の通り。
筆頭千騎長 准将/上級大佐
上位千騎長 大佐
中位千騎長 中佐
下位千騎長 少佐
上位千騎長 大佐
中位千騎長 中佐
下位千騎長 少佐
尉官:ユズバシ(百人隊長)
百騎長とも。
詳細な対応は以下の通り。
詳細な対応は以下の通り。
筆頭百騎長 上級大尉
上位百騎長 大尉
中位百騎長 中尉
下位百騎長 少尉
上位百騎長 大尉
中位百騎長 中尉
下位百騎長 少尉
下士官:オンバシ(十人隊長)
筆頭十騎長 上級曹長
上位十騎長 曹長
中位十騎長 軍曹
下位十騎長 伍長
上位十騎長 曹長
中位十騎長 軍曹
下位十騎長 伍長
氏族関連の称号(96-8)
氏族長:カン(王)
サンデー支族長、ダンス支族長(※)(ヘイロー氏族長代行):シャド(東部総督)
※サンデー支族からカガンが出た時のみに限る(128-98)
氏族長(ロベルト氏族):ヤブグ(西部総督)
支族長(ヘイロー氏族関係):ノコル(僚友)
支族長(八氏族有力分流):マルズバーン(国境地帯や辺境地域の総督、太守、あるいは辺境伯)
各氏族の最長老:シャイフ(部族の長老、首長、崇拝される賢人)
政治関連の称号(96-8)
元老院議員:ノヤン(貴人)
代議院議員:ホージャ(貴族、紳士、富裕な商人、先生)ナースィル(助力者、支援者)(136-50)で変更
大勢に『助力・支援』されることで選挙に『勝利した者』という感じ
ハン国関連の称号(95-164)
ハン(王)
ハン国の長(州知事)
地域を支配する氏族の有力者より選抜
地域を支配する氏族の有力者より選抜
トゥドゥン(代官)
ハン国の長を補佐する者(副州知事)
カガンにより、各ハン国を補佐・監視するために任命
カガンにより、各ハン国を補佐・監視するために任命
称号を巡る政治的・宗教的配慮
ウマムスタン連合共和国において、全ての称号はカガンを頂点とする中央集権化の道具として発展したが、この地域で歴史的に使われてきた称号の中でも採用されていないものがある。
それはカリフとアミールというものであり、どちらも啓示教に関連する称号である。
アミールは啓示教徒集団の長の称号として用いられる称号で、地域の支配者などが名乗った。
一方、カリフは啓示教の最高権威者、「信徒たちの長」を意味するアミール・アル=ムウミニーンとも称するが、このことで逆説的にアミールに命令するためには、カガンではなくカリフでなくてはいけないという問題が発生する。
それはカリフとアミールというものであり、どちらも啓示教に関連する称号である。
アミールは啓示教徒集団の長の称号として用いられる称号で、地域の支配者などが名乗った。
一方、カリフは啓示教の最高権威者、「信徒たちの長」を意味するアミール・アル=ムウミニーンとも称するが、このことで逆説的にアミールに命令するためには、カガンではなくカリフでなくてはいけないという問題が発生する。
また、ウマムスタン連合共和国建国当時の19世紀、カリフの称号はオスマンオウル朝の皇帝が名乗っており、カリフを名乗ることでオスマンオウル朝のみならず、啓示教世界全てを敵に回す危険が存在した。
また、版図が拡大したことで多宗教国家となったウマムスタンで宗教対立を避けるためにも、宗教色の強いカリフではなく遊牧民たちの長カガンという称号が選択された。(39-56)
また、版図が拡大したことで多宗教国家となったウマムスタンで宗教対立を避けるためにも、宗教色の強いカリフではなく遊牧民たちの長カガンという称号が選択された。(39-56)