** 幽霊 幽霊は、死者の魂が現世に姿を現したものとされます。 一般的には、成仏できずにこの世に未練や怨念を残した魂が、人間の形を取って現れる存在と考えられています。 ---- #contents() ---- *** 概要 **** 特徴 :姿| - 幽霊は生前の姿で現れることが多いですが、場合によっては殺害時の状態や骸骨、透明な幻影、白装束をまとった姿など、さまざまな形態を取ることがあります :出現場所| - 墓場や殺害現場、城跡、教会堂など特定の場所に現れることが多いです - また、因縁のある人の前にも姿を見せるとされています :出現時間| - 真夜中や「丑三つ時」(午前2時~2時半頃)が幽霊が出やすい時間帯とされています **** 日本と西洋の幽霊観の違い :日本の幽霊観| - 日本では幽霊は古くから文化や伝承に深く根付いています - 奈良時代から「[[黄泉の国]]」など[[死後の世界]]の概念が存在し、中世以降になると能や歌舞伎などで幽霊がしばしば登場しました - また、日本では「足がない幽霊」のイメージが強く、これは絵画表現や仏教的な影響によるものです :西洋の幽霊観| - 西洋でも幽霊は広く知られていますが、日本とは異なり、特定の場所(古城や家屋)に憑くことが多いとされます - これに対し、日本の幽霊は特定の人に憑くことが特徴です **** 幽霊の種類 幽霊にはさまざまな種類があります。それぞれ異なる特徴や目的を持つと考えられています。 :[[地縛霊]]| - 特定の場所に縛られている霊 :浮遊霊| - 特定の場所に縛られず自由に移動する霊 :[[怨霊]]| - 恨みを持ち、生者に災厄をもたらす霊 :[[守護霊]]| - 生者を守るために存在する善意的な霊 :生霊| - 生きている人間から抜け出した魂 **** 幽霊と[[妖怪]]との違い 幽霊は「死んだ人間の魂」が基盤であり、人間としての形状を持つ点が特徴です。一方で[[妖怪]]は、人間以外の動物や物体から変化した存在であり、その形態も多岐にわたります。[[妖怪]]は特定の場所で人々を脅かすことが多いですが、幽霊は個人的な因縁を持つ相手に出現する点で異なります。 **** 文化的役割 幽霊は恐怖だけでなく、日本文化では供養や鎮魂の対象として扱われてきました。また、能や歌舞伎、怪談話など芸術や娯楽にも取り入れられ、人々を魅了してきました。 幽霊という概念は時代や地域によって異なる解釈がありますが、その共通点として「死者が何らかの形で現世に関与する存在」として理解されています。 ** 関連ページ #related()