輝くトラペゾヘドロン(Shining Trapezohedron)
輝くトラペゾヘドロン(Shining Trapezohedron)は、
クトゥルフ神話に登場する
神秘的で危険なアーティファクトであり、異世界や邪神との接触を可能にするアイテムです。
概要
輝くトラペゾヘドロンは
クトゥルフ神話における重要なアーティファクトであり、その力は異世界との接触や邪神
ニャルラトホテプの召喚を可能にします。
一方で、それに触れることには狂気や破滅という代償が伴うため、このアイテムは恐怖と魅惑が交錯する象徴的な存在として描かれています。
特徴と背景
- 形状と構造
- 輝くトラペゾヘドロンは、直径約10センチメートル(4インチ)の不規則な多面体で、漆黒の結晶に赤い線が走る独特の外観を持っています
- この結晶は金属製の奇怪な装飾が施された箱の中に安置されており、箱の内面に触れることなく、金属製の帯と7本の支柱によって宙に固定されています
- 名称の由来
- 「トラペゾヘドロン」は「偏四角多面体」を意味し、その形状や幾何学的特性が名前に反映されています
- 機能
- トラペゾヘドロンを覗き込むと、異世界の光景が心に浮かび上がると同時に、異界の存在がこちらを覗き返すこともあります
- また「闇をさまようもの」(ニャルラトホテプの化身)を召喚するための媒体としても使用されます
- 起源
- 暗黒星ユゴス(冥王星)で造られたとされ、その後、南極大陸で繁栄していた「古きものども」によって地球にもたらされました
- 彼らの滅亡後、このアーティファクトはヴァルーシアの蛇人間やレムリア、アトランティスを経て人間社会へと伝わりました
- 歴史的な所有者
- 「暗黒のファラオ」ネフレン=カは、この結晶を用いてニャルラトホテプと接触し、予言能力を得たとされています
- その後、彼はエジプトに窓のない神殿を建設し、この結晶を安置しました
- 1843年には考古学者イノック・ボウエンによって再発見され、「星の智慧派」という異端宗教団体によって使用されました
- 異世界への窓
- トラペゾヘドロンは「あらゆる時空に通じる窓」とされており、覗き込むことで宇宙的真理や異世界の光景を見ることができます
- しかし、この行為には精神的な負担が伴い、正気度(SAN値)を失う危険があります
- ニャルラトホテプとの関係
- この結晶はニャルラトホテプを召喚するために使用されます
- 召喚されたニャルラトホテプは「闇をさまようもの」として現れ、光がない環境下でのみ活動可能です
- 光があると退散しますが、召喚者に恐怖や狂気をもたらします
- 精神的影響
- トラペゾヘドロンを見つめた者は悪夢を見るようになり、その夢にはニャルラトホテプが現れることがあります
- この影響は時間とともに増大し、最終的には召喚者が完全に支配される可能性があります
- 初出作品
- 輝くトラペゾヘドロンはH.P.ラヴクラフトの短編小説『闇をさまようもの』(The Haunter of the Dark, 1935年)で初めて登場しました
- この物語では作家ロバート・ブレイクがこのアーティファクトを発見し、それによって恐ろしい結末を迎えます
- 関連する神話要素
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最終更新:2025年01月12日 14:25