三幕構成

三幕構成

三幕構成は、物語を3つの主要な部分に分ける脚本構成の手法です。この構造は映画、小説、演劇など様々な物語形式で広く使用されています。



三幕構成の基本構造

三幕構成は以下の3つの幕から成り立ちます:
  1. 第一幕(設定): 物語の背景、登場人物、主要な問題が紹介(セットアップ)されます。
  2. 第二幕(対立): 主人公が目的達成のために障害と対峙し、葛藤します。
  3. 第三幕(解決): 物語のクライマックスと結末(エピローグ)が描かれます。
各幕の長さの比率は通常1:2:1となっており、2時間の映画では第一幕が約30分、第二幕が約60分、第三幕が約30分となります。

重要な構成要素

三幕構成には以下の重要な要素が含まれます。
発生 要素 説明
第一幕 オープニング 時代背景や舞台設定を示す
セットアップ 物語の最初の約10分間で、主要キャラクターと設定が紹介されます
インサイティング・インシデント 主人公が行動せざるを得なくなるきっかけ
セントラル・クエスチョン 物語全体に対する問いかけ
第一幕, 第二幕 ターニングポイント
(プロットポイント)
各幕の終わりに位置し、物語の方向性を変える重要な出来事です
第二幕 ミッドポイント 第二幕の中間で起こる、物語を大きく転換させる出来事です
セントラル・クライシス 第二幕の終わり近くで起こる、主人公にとって最大の危機
第三幕 クライマックス 物語全体の頂点となる部分
エピローグ 物語の締めくくり

三幕構成のメリット

  1. 物語の構造が明確になり、観客が理解しやすくなります。
  2. 物語のテンポが良くなり、観客の興味を持続させやすくなります。
  3. 登場人物の成長や物語のメッセージをより深く掘り下げることができます。

ブレイク・スナイダー・ビート・シート(BS2)

三幕構成をベースにより具体的な構造としたのがブレイク・スナイダー・ビート・シート(BS2)です。
この構成がすべてではありませんが、学ぶべき点は多いです。

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最終更新:2025年01月03日 15:09