ミステリートリック分類

ミステリートリック分類



作成難易度別トリックの分類

種別 作成難易度 考え方
ダイイングメッセージ 暗号を用意する。エンコード回数が増えるほど解読の難易度が上がる (複雑化する) が、
必然性のないエンコードは解読が退屈な作業になってしまいがちな点に注意。
被害者もしくは犯人しか知り得ない情報をダイイングメッセージにすることで、
判断材料が増えて "犯人当て" の要素が追加されるので推理の楽しさが増える
凶器消失 ★★ 凶器の意外な使い方や道具の組み合わせを考える。
または「ここは気づかない」という心理トリックにより隠せそうな場所を探す
アリバイ崩し ★★ 遠隔殺人、入れ替わり、写真の偽造。反抗時刻の偽装など
死体移動・消失 ★★ 機械トリックで死体を移動。
または心理トリックで死体が消えたかのように見せる
犯人当て ★★★★ 犯人しか知り得ない情報を知っている。その殺害方法を唯一実行できる職業。
性別や職業を偽っている。発言に矛盾がある
密室殺人 ★★★★ 特殊な脱出方法、もしくは死体を使う方法を考える。
その後、その方法以外の出口を塞いでいくことで密室にする
+ 作り方詳細
1. ダイイングメッセージ
  • 暗号の答えを選ぶ:「選択肢」で答えを選ばせる
  • 暗号の答えを入力する:暗号の答えを数値・文字で入力する
選択肢にする場合は、その答えとなった理由やその答えから導き出される犯人を同時に選ばせるようにして、答えとなる選択肢を増やすと良い。

2. 凶器消失
  • 複数の道具を使う:凶器を作るために使用した道具を複数選ばせる
  • 消失理由:隠した場所を選ばせる

3. アリバイトリック

4. 死体移動・消失
自動で死体が移動するトリックを作る。例えば死体をバラバラにして少しずつ運び出すなど。
読者がいるはずないと思う場所 (物理的・心理的な死角) に移動させ、その後別の場所に移動させると消えたように見せることができる。

5. 犯人当て
  • 容疑者を限定する:その屋敷の管理者や外部からの犯行を除外する
  • 消去法で答えを出す:犯人以外は犯行をできないようにする

6. 密室殺人

トリックの7つの分類

  1. 密室トリック:施錠されている、常に誰かが見張っているなど人の出入りが不可能な部屋
  2. 心理トリック:ある人物への思い込みや、ある物事への錯覚といった「心理」の裏を読んで行われるトリック
  3. 物理トリック:物体の特性や機械を使用したトリック
  4. アリバイトリック:事件発生時刻を偽装するトリック
  5. 一人二役トリック:犯人が存在しない人物を演じることで、容疑を自分からそらす
  6. 顔のない死体トリック:死体の顔を潰して別の人物と入れ替えるトリック
  7. 叙述トリック:意図的な言い落しで、文章の解釈を誤らせること

各種トリック詳細

密室トリック分類

凶器消失トリック

毒殺トリック

アリバイトリック

足跡のないトリック

参考資料

よく見かけるトリックと元ネタ

ミステリーでよく使われる凶器

金田一少年の事件簿のトリック元ネタ

マジカルミステリー劇場まとめ

アイデア発想法 (島田荘司の創作Q&A)

Q. 良いアイデアはどこから浮かぶのでしょうか、またそれをどうやって膨らませるのでしょう。
トリックはどう作るのでしょうか。教えてください
これは、才能のある人はどうして世の中に存在するのでしょうとか、良い本格のミステリー小説を書ける人がこの世にいるのは何故でしょう、という問いと同じで、私には解りません。また、私がその回答者にふさわしいかどうかも解りません。

 ただよい仕事をする人はみんなそうですが、日常の大半をその方向に振りあてて、常にアンテナを立ててはいますね。見えている風景、乗るもの、行く場所、手にするもの、履く靴、着る服、読む本、観るテレビ、すべてに対して、ここに小説に発展する何かがないかと常に身がまえているわけです。

 良いアイデアとか良いトリックというのは、それがさっと浮かんだだけということは滅多になくて、ただ結果ですね。はたからそう見えているというだけで、実は捨てたアイデアが、その何倍も、何十倍もあるわけです。候補の数を増やせば、それは採用されるものの数も増えますよ。

 膨らませるのも同じで、ただ具体化するのでなく(むろんこの単純なやり方でうまくいけばそれでいいのですが)、この計画が失敗した際に起こること、似たアイデアが複数ぶつかった場合の想定、なんていうふうに展開してみます。しかし、具体例をあげて説明しないと解りづらいですね。そういう機会もあるでしょう。また「占星術殺人事件」のトリックが浮かんだ時のこと、「斜め屋敷」のトリックが浮かんだ時のことなどをそれぞれ語れば、そこに質問者が求めるヒントもあるのかもしれません。必要があればいずれやりましょう。

 もうひとつ言えることは、メモを書くことです。人間の頭はすぐに怠惰に流れます。今浮かんでいるこれ、文字にしても同じだな、とは思わないことです。書けば、その一歩先の展開がたいてい見えます。

外部リンク集

最終更新:2025年01月26日 08:47