プロット・デバイス

  • プロット・デバイスの概要: プロット・デバイスとは、物語のプロット(筋書き)を進行させるために用いられるシナリオ技法や仕掛けのことです
  • 伏線: 将来の展開や結末を予感させるために、物語の中でさりげなく配置される要素
  • マクガフィン: その登場人物にとって重要だが具体性がなく代替可能なアイテム
  • チェーホフの銃: 物語の中で提示された要素が後に必ず意味を持ち、物語全体に貢献しなければならないという原則
  • プロット・バウチャー: 登場人物(特に主人公)が後に直面する障害を解決するために、事前に与えられる物体や要素
  • レッド・ヘリング: 「偽の手がかり」や「ミスリード」を通じて読者や観客を惑わせ、本筋から意図的に目を逸らさせるプロット・デバイス
  • ミスリード: 読者や視聴者を意図的に誤った方向へ導き、誤解を招くシナリオ技法
  • 肩の上の天使: キャラクターの片方の肩に「良い天使(良心)」が現れ、もう片方の肩には「悪魔(誘惑や悪意)」が現れることで、善悪の選択を象徴的に描きます
  • フレーミング・デバイス(Framing Device): 物語を始める導入部分と締めくくる結末部分に配置され、物語全体を統一する枠組みを提供します
  • 劇中劇: 物語の進行を促進したり、テーマやメッセージ性の強調、キャラクターの関係性の補完の手段としても使うことができます
  • プロフェシー(Prophecy [予言]): 主に預言者が神の啓示予知能力によって登場人物や読者に未来の出来事を示唆すること
  • 自己成就型予言: あるプロフェシー (予言) が語られることで登場人物がその予言を意識し、それに基づいて行動した結果として予言が実現してしまう現象
ミッション型プロット・デバイス
ミッション型プロット・デバイスとは、物語の中心に「特定の目的や課題(ミッション)」を設定し、その達成に向けて主人公やキャラクターたちが行動する形式のプロット・デバイスです。
  • タイムリミット (Ticking Clock): タイムリミットが設定されることで、登場人物が制限された時間内で目標を達成しなければならない状況が作られます
  • レース・アゲインスト・タイム (Race Against Time): 主人公やキャラクターが時間制限内に特定の目標を達成しなければならない状況を作り出すこと
  • 時限爆弾: 緊張感とスリルの演出、キャラクターの行動を促す目的として使用されます
  • デス・トラップ(Death Trap): 登場人物が命の危険に直面する状況(トラップや罠)から脱出することを目的とする物語の仕掛け
  • 脱出劇: 主人公や登場人物たちが危険な状況、閉じ込められた空間、または敵対的な環境から逃れることを目的とするシチュエーション
  • ヒロインの救出劇: ヒロインが捕らえられることで、主人公に明確な目的(救出)が与えられ物語を先に進める力が生まれます
  • プロット・クーポン: 主人公が物語の過程で収集し、最終的に目標達成や問題解決のために使用するアイテムや情報のこと
  • クエストの受注: 異世界ファンタジー作品におけるクエストの受注は典型的な目標設定となるプロット・デバイスです
  • 復讐劇: 主人公が特定の人物や組織に対して復讐を果たすという明確な目的を持ちます。この目標が物語全体の推進力となります
ご都合主義的展開
  • ご都合主義的展開: 物語の進行において、作者の都合で不自然または強引に展開が進むこと
  • デウス・エクス・マキナ: 物語の展開が行き詰まった際に、絶対的な力を持つ存在(通常は神)が突然現れ、救済 (問題を解決) して物語を収束させる演出技法
  • 逆デウス・エクス・マキナ: 絶対的な存在によって救済ではなく、あえて悲劇的な結末や救いのない状況を描く手法
  • 魔法は一回だけ: 魔法や特別な力を使う場面を一度だけに制限すること。これは、観客が物語のリアリティに対して共感しやすくするため
クィブル
クィブルとは、物語の中で契約や予言などの文言を厳密に解釈し、意図された意味を回避したり抜け穴を見つけることで、ストーリーを展開させるもの
  • クィブル的キャラクター: 物語において契約やルール、設定の曖昧さや抜け穴を巧みに利用し、自分の目的を達成する知略型のキャラクター
  • クィブル的状況: 物語の中で契約やルール、設定などが重要な役割を果たし、その曖昧さや抜け穴がストーリー展開に影響を与える場面
  • クィブル的逆転劇: 物語内の契約やルール、設定の曖昧さや抜け穴を利用した、知略や心理戦、頭脳戦による逆転劇
最終更新:2025年02月03日 23:58