ブギーマン

ブギーマン


ブギーマン(Boogeyman)は、主に欧米の民間伝承や都市伝説に登場する架空の恐怖の存在であり、日本でいう「おばけ」に近い概念です。
心の中に巣食う恐怖を実体化した存在で、特定の姿形を持たないため地域や文化によって異なりますが、共通して「子どもを怖がらせる存在」として語り継がれてきました。


概要

ブギーマンの起源と特徴
起源
  • ブギーマンの起源はスコットランドとされ、そこでは「ボーグル(bogles)」「ボガート(boggarts)」「ボギー(bogies)」などと呼ばれる存在が関連付けられています
姿形
  • ブギーマンには特定の外見がなく、地域や家庭ごとに異なる姿で描かれることがあります
  • 不定形であるため、恐怖そのものを象徴する抽象的な存在とも言えます
役割
  • 主に子どもを脅すために用いられ、「言うことを聞かないとブギーマンが来る」といった形で親が子どもをしつける際に使われてきました
  • また、ベッドの下やクローゼットの中に潜んでいるとされることが多いです
各地の類似伝承
ブギーマンに類似した存在は世界各地に存在します
  • アイルランド: 沼地に住むブギーマンが子どもを誘拐する伝承があります
  • デンマーク: 「ブッセマンド」という名で知られ、寝台の下から子どもをさらうと言われています
  • フィンランド: 「モルコ」または「モラン」と呼ばれ、ムーミンシリーズにも登場する暗い幽霊のような存在です

大衆文化でのブギーマン
ブギーマンはホラー映画や小説などでも頻繁に取り上げられています。
映画『ハロウィン』シリーズ
  • 殺人鬼マイケル・マイヤーズが「ブギーマン」として恐れられる存在として描かれています
スティーヴン・キング原作『The Boogeyman』
  • 1973年発表の短編小説を基にした映画『ブギーマン』(2023年)は、家族を襲う得体の知れない恐怖を描いた作品です
  • この映画では暗闇や心の闇と結びついた恐怖としてブギーマンが表現されています
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』
  • ウギー・ブギーというキャラクターとして登場し、不気味さを象徴するヴィランとして描かれています
語源と派生
  • ブギーマンという名称には複数の語源説があります
  • 一つはスコットランド起源説で、もう一つは東南アジアの海賊「ブギス人」に由来するという説です。ただし後者については否定的な見解もあります
  • また、「ボギー」というゴルフ用語も19世紀の歌詞から派生したものとされています

関連ページ

最終更新:2025年01月15日 09:39