【今回予告】
もしも真実が刻まれて過去の世界を織り成すという様に
人の世界ができていたのなら。
記憶などというあやふやなもので創られてさえいなければ、
違う現在を迎えられたのだろうか?
The Moon also rises 第8話
『真実と過去と』
「――非常に身勝手な頼みごとがある」
前回の冒険で、闇の宗教グラハム一派のアジトは壊滅。
一行はそこに残されていた資料を調べることに。
ニアナ
「超速読」の段階が伸びたから、触るだけで読めるぞ。
セレス
「姫、こちらをお願いします」
ニアナ
「うむ」ずわーっと触る。これで内容はすべて理解した。
マナート
よく分からないけどすごい(笑)
資料によれば、闇の宗教が進めていた『プラン・カグヤ』は3段階に分けられた計画であったらしい。
スターシャドウがやっていたように月の宝珠の力を使って肉体を強化した兵士を創り出す初期段階。月の宝珠を触媒に異世界へのゲートを開き、大量のクリーチャーを召喚しようとする第二段階。そして、月の宝珠を創り出した張本人でもある異世界の神(に近しい存在)である『カグヤ』をラース=フェリアに召喚しようというのがその計画の最終段階であった。
セレス
「当面、グラハムが倒されたことで世界の危機は去ったということでしょうか……」
ガドル
「あまり長居すると闇の宗教の連中が戻ってくるかもしれん。さっさと戻ろう」
GM
あ、ユセトとカレンが閉じ込められている場所についての情報もあったので迎えにいってあげてください。
ニアナ
それを早く言え。すぐにでも向かおう。
GM
ではその場所へやって来ると、見知った顔がいる。キャザリーと、もう一人は配達人。
一同
えええ!?
ガドル
反射的に一歩下がります(笑)
GM/キャザリー/配達人
「あら、ほんとに来た」とキャザリーが言うと、配達人が「私の言ったとおりでしょ♪」と。
セレス
「……あなたは何故ここに?」
キャザリー
「クロウの奴はいないみたいだね。リーンをおさらばする前に、あいつにもうあたしにはちょっかいを出さないように言っておくつもりだったんだけど」
セレス
「彼はもう、あなたには関わらないと思います」
GM/配達人
「私はもちろん、お手紙を届けにきました♪」
後ろで小さくなってるガドルに満面の笑みを向ける。
マナート
なぜそんなに怯えている? こんな小さな女の子じゃないか。
ガドル
お前はあいつのボディブローをくらったことがないからそんなことが言えるんだっ!(笑)
「今さら手紙だって? いったい誰からだ」
配達人
「グオムという人からです。では、確かに渡しましたので私はこれで」
一方、ニアナは捕えられていたユセトライアとカレンを救い出す。
ニアナ
「カレン、ユセト!」
GM/カレン/ユセト
「姫様!」と答えるカレンの横をすり抜けて、「クレス姉さま~っ!」とユセトが飛びついてきます。
ニアナ
「ユセト……! 良かった、無事であったのじゃな」
GM/ユセト/カレン
「うん、姉さま!」ユセトは久しぶりに姉さまに会えて嬉しそうにしている。
落ち着いてから、カレンが「姫様、レオノーラ様とはお会いになられましたか?」
ニアナ
「……ああ」と、思い出すのが辛そうな様子で。
GM/カレン
カレンの話では、彼女は行方不明になったときにレオノーラと会っていて、そのまま闇の宗教に連れて行かれたらしい。
「それにしても、レオノーラ様の隣にいたリューグという男……どうも不穏な気配を感じました」
ニアナ
リューグか……。
GM/ユセト
「え? でもリューグって人は僕を助けてくれたよ」と、これは城が沈むときの話です。そのあともいろいろよくしてもらったので「ちゃんとお礼を言っておけばよかったなー」と。
ニアナ
そうなのか。「ならば、わらわが伝えておこう」
GM/ユセト/カレン
「うん! ありがとうクレス姉さま!」
「レオノーラ様は、事が終わったら南に向かうと仰っておられました。……私には、レオノーラ様が何を考えておられるのかわかりません。姫様……」
ニアナ
「……そうか。レオノーラを、連れ戻さねばな」
セレス
キャザリーにアジトで起きた顛末を語り、「リューグ――いえ、エストが『我々の目的を知りたければキャザリーに聞け』と言っていたのですが……何か心当たりはありますか?」
キャザリー
「その辺の話であたしが知っていることと言えば……そのエストって男の傍に、ユベールはいたのかい?」
セレス
「ユベール? それは私の弟の名前ですが……どうしてあなたがその事を?」
GM
以前、ロスト・オブ・メモリーについてキャザリーに尋ねに来た際、あなたとリュクレインとユベールは一緒に行動していたので。
セレス
なにぃ!? そういうことは先に言えよ。
GM
ロスト・オブ・メモリーを目覚めさせるには3つのアイテムが必要で、そのうちのひとつはリュクレインが持っていたライトサーベル。もうひとつが前回奪われたミドルシールド。最後のひとつがラファライド跡にあるらしいという情報をそのときに教えた。
セレス
ラファライド云々というのは相当昔の話だよな。ということは……すでにアイテムは相手側に全部揃っていると考えた方がいいか。
これ以上は特にできることもなく、一旦ベルモーゼに戻ろうとする一行。
しかしその途中、宵闇の訪れとともに予期せぬ訪問者が現れる。
GM/ブラム
6話に登場した吸血鬼です。
「どういうことだ。我が東の地になぜあのような存在が眠っている?」
マナート
東?
この話以前のキャンペーンで登場した、ガーランドという名の36レベル吸血鬼のことである。いろいろあってリーンに住み着いてしまっている。
ブラム
「あんなものがいるのではおちおち休んでもおられん。幼き王よ、ハザンを代わりの寝床として使わせてもらいたい」
ニアナ
ハザンというと、今は廃墟だったか。
ブラム
「南のシェローティアの方にも行ってはみたが、やはりあそこの土地は肌にあわん。そういえば、彼の地ではロスト・オブ・メモリーまで復活しておったな」
一同
……は?
ガドル
もうですか? 盾とか関係なしに?
GM
3つ揃わなくても復活は可能だ。完全に力を取り戻すには全部揃える必要があるが。復活自体は結構前からしていたんだが、影響下にある者の記憶を失わせてしまうために今まで情報が入ってきていなかった。
最後の封印の鍵である盾が奪われてしまった以上、魔王ロスト・オブ・メモリーが完全に力を取り戻すのは時間の問題である。交渉の結果、魔王が封印されているというリーン―シェローティア国境付近のフォートレス『記憶の回廊』にブラムの力で転移してもらえることになった。
GM/ブラム
転移した先は、何の変哲もない地形なんだが空間の一部が歪んでそこに扉がある。
「ここが入り口だ。健闘を祈る」
ニアナ
「そういえばハザンの件じゃが、やはり街中に住まわせることはできん。あそこはいずれ復興する予定じゃ」
ブラム
「……そうか」
ニアナ
「だから、街の郊外にそなたの為に霊廟を造らせよう」
ブラム
「ほう。良いのか?」
ニアナ
「そなたは人に仇をなす存在ではないようじゃ。それに今回の件では世話になった。相応の礼は尽くす」
ブラム
「それはありがたいな。その約束、楽しみにしておこう」
「記憶の回廊」は中身が一定しない一本道のランダムダンジョンであった。ガスバーナーに焼かれたり、風で飛ばされたり、氷の床を磨いたりしながら奥に向かって行く。
最深部と思われる場所では4つの扉があり、一行は4手に別れて探索を行う。その先に待っていたのは――。
GM/エスト
セレスが進んだ先には、リューグ(エスト)の幻影が現れる。
「こんなところまでやって来るとは。命が惜しくはないのか?」
セレス
「……あなたですか。このままでは世界が滅びる。ならばやるしかないでしょう」
エスト
「記憶が失われるだけだ。世界を滅ぼそうだなんて思っちゃいない」
セレス
「…………。あなた方は、何が目的なのですか? そろそろ教えてくれてもいいのでは」
エスト
「前から言っているように、世界を救うためだ。闇の宗教はカグヤをこの世界に召喚することを企んでいる。記憶を消すことで、それを止めることができる」
セレス
だったらその記憶だけ消せよと思うんだが。
GM
そんな細かい操作はできないんです。一度復活させると全ての記憶を消すまで止まらない。
セレス
「……やはり、あなたの言葉は信用できません」
エスト
「どうしても、俺達の計画を阻むつもりなのか」
セレス
「ええ」
GM/エスト
「……そうか。ならこの先へ進め。君の仲間が苦労しているはずだ。俺は他にやることがある。ここで去らせてもらおう」幻影は消える。
GM
同じ頃、ガドルが入った部屋にはグオムがいる。
ガドル
「グオム!」
GM/グオム
グオムは訝しげな表情でそちらを見る。
「――誰だ、お前は。我々の邪魔をしにきたのか」
ガドル
「……なんだと? グオム、俺のことが分からないのか!?」
グオム
「知らんな。お前は俺のことを知っているのか? ……まあいい、お前が何者であろうと構わん。この先へ進むのならば俺が相手になる」
グオムは戦闘態勢に入っている。
ガドル
「……何も、覚えていないのか?」
グオム
「俺には仲間がいたこと、そしてそのために俺がすべきことは覚えている。……そして、それだけで充分だ」
ガドル
「村のことや……メノウのことも忘れてしまったっていうのか!?」
GM
(ころころ、ダイスを振る)忘れてる。
一同
おいっ!?(笑)
ガドル
「仕方ねえ。グオム……俺が今、目を覚まさせてやる……」とこちらもファイティングポーズを取りましょうか。
GM
その辺りでニアナさん、入ってきてください。
ニアナ
あれ? レオノーラと対話があるものと思っていたんだけど。
GM
残念ながらありません。目の前で2人のオニが戦闘態勢を取っています。
ニアナ
む、ガドルのことは心配だが一騎うちに乱入していいものかどうか。
GM
グオムは相手が何人でも変わらん、というスタンスなので気にせずどうぞ。では戦闘を始めます! セレスは次のラウンド、マナートはさらにその次のラウンドになったら登場で。
ニアナ
ギリギリ届くか。接近しつつ「チャージ」で攻撃。(ころころ)よしクリティカル、「マジックインパクト」!
GM
うわ、そういえばそんなもの使えるようになってたんだった。
ニアナ
(ころころ)82点、<海>の魔法ダメージ。
GM
(ころころ)……いきなりえらく削れている。
ガドル
こっちの攻撃は(ころころ)命中22です。
GM
(ころころ)それは回避した。こっちの攻撃は「チャージ」と「遠当て」でガドルに2回、ニアナ1回ずつ攻撃(ころころ)
ガドル
(ころころ)一発くらって、2回目はプラーナで回避。
ニアナ
(ころころ)命中して、≪虹色の衣≫。まだ余裕はある。2回目の行動は……ガドルのいるスクエアに入って「力の紋章」≪水鋭槍≫! (ころころ)命中して(ころころ)71点、魔法ダメージ。
GM
(ころころ)魔法は痛いな……。次のラウンド、セレスは登場していいですよ。
セレス
イニシアティブ取った。駆け寄って≪疾脚≫と「隙間打ち」×3で攻撃、(ころころ)20。
GM
(ころころ)回避。グオムは……このままではそろそろやられるので、真のオニの力を解放! 「背が異常に高い」最終段階の効果と同じで、HPと攻撃力が×10、防御と神力が×5される。3ラウンド持続。
ガドル
うわっ、それはやばい!?
GM
「チャージ」で攻撃、対象はガドルとセレス。(ころころ)命中32。
セレス
それは……当たるわけにはいかないな。プラーナ使って(ころころ)回避。
ガドル
(ころころ)無理です。
GM
(ころころ)231点。
ガドル
にひゃくさんじゅういち!? (ころころ)……≪虹色の衣≫2回で、まだ立ってます。これはこっちもやるしかないな。「謎の民族の血」最終段階で同じことができるんですね?
GM
うん。ただし、装備の修正が入らなくなるので「二刀流」や「片手持ち」の効果は使えない。
ガドル
仕方ないか。(ころころ)命中して(ころころ)ダメージは316点!
GM
(ころころ)それは大分削れたな。今度はガドル単体に「徹し」最終。(ころころ)32。命中で5以上上回ればこっちの攻撃力3倍、そっちの防御力半分でダメージです。
ガドル
うわ、それはプラーナ使ってでも……(ころころ)危な!? 28、ギリギリで4差でした。
GM
良かったね、まともに命中していれば630点のダメージがいってたところだ。(ころころ)ファンブルして200点。
ガドル
ファンブルが全然嬉しくない(笑) (ころころ)≪虹色の衣≫もらって27点ダメージです。
セレス
次は私の番か。防御力5倍だっけ……やることがない。
オニ同士の凄まじいぶつかり合いに、残りの2人はすでに観戦モードに入っていた。次のラウンド、マナートが戦場に到着。
マナート
このラウンドは接近して終わりです。
ガドル
今度は「渾身の一撃」で命中にプラーナ入れて攻撃! (ころころ)命中、(ころころ)ダメージ478。
GM
うわ、さすがにやばいな。最初のラウンドに削られたのが効いてる。だがまだ倒れない。そしてこっちは「錬撃」の最終段階、敏捷度×1/2回の連続攻撃!
この怒涛の連続攻撃に対して、ガドルは文字通り身を削って致命傷を避け続ける。
ガドル
残りHP30で耐えました(笑)
GM
では次のラウンドか。こっちもあと一撃で死にそうだ、このラウンドで決着がつくだろう。
ガドル
相手に先に動かれるわけにはいかない。ここは行動値にプラーナを注ぎ込もう。さらにHP上限を削って命中値を上げられるだけ上げて……(ころころ)57!
GM
それは……(ころころ)無理だ。ダメージを出す必要はないな、倒れた。
ガドル
現在のHP上限、1です(笑)
マナート
どれだけ燃え尽きてるんだ。
GM/グオム
「……ここまでか。俺の負けだ」オニの覚醒状態が切れ、グオムは倒れ込む。
「お前の名を、聞いておきたい」
ガドル
「ガドル――ゴラン=ガドル。お前の親友だ……!」
GM/グオム
「……思いだせんな。だが、お前の拳からは真実が感じられた。信じよう、ガドルよ」
ここで生死判定でも振っておくか。(ころころ)うわ……。
一同
ファンブル!?
マナート
何を振ってるんですかあなたは!?(笑)
GM
うん、まあこれは仕方ない(笑)
グオムは安らかな表情を浮かべたまま息を引き取る。
ガドル
グオムの体をそっと床に下ろして、マントでも掛けてやりましょう。
「…………行こうか」
セレス
「いいのですか?」
ガドル
「ああ。まだ終わっちゃいないからな」
ニアナ
「……そうか。ならば、先へ進もう」
一行は記憶の回廊のさらに奥へと進んでいく。
果たしてその先に待ち受けるものとは。探索者たちは世界から記憶が失われるのを止めることができるのだろうか。次回に続く。