【今回予告】
一人は異形だった。
誰からも愛されなかった彼は、誰一人――自分さえも愛さない道を選んだ。
一人は影だった。
捨てられた存在でしかなかった彼は、本物になることを目指した。
一人は少女だった。
家族と平穏を愛していた彼女は、それを護るために剣を取った。
そして最後の一人は、誰よりも自尊心と名誉欲の強い人物だった。
“天帝”クレスト=ノイマン。
それは世界の支配者であり、最初の裏切り者となった男の名。
セブン=フォートレスキャンペーン「Butterflie’s Dream」 第五夜
『AWAKEN WORLD』
「嘘だ……これは嘘だ……。お前たち、こいつらを私の前から始末しなさい!」
二話でレイズナージュを預かったとき、同時に受け取っていた炎の魔力を封じた丸薬。それを飲んだレイは瞬く間に成体の火竜としての姿に変化した。
一行はその背に乗り、高空を移動する城、天翔宮に接近する。
侵入者を阻むバリア衛星、追いすがる無数の鳳翼騎士団を突破し、宮殿の最深部へ。そこにあったのは天帝の座する玉座の間だった。
……ここまで手抜きの様に見えるかもしれないが、録れていなかったので仕方がないのである。
ちなみに天翔宮内部には、床の回転と光の屈折を複合させたリドルがあったのだが。
ジリアス
これ、どうしても解けないように見えるんですけど。
GM
おかしいなあ……。何度も確認したんだが。どっか間違えたか。
ヴィート
じゃあ、クリアできたということで構わないですよね?
GM
んー、仕方ない。それで行こう。
ということになったのだが、後に。
GM
おい! ここをこうすれば解けてるじゃないか! 誰だ絶対解けないなんて言った奴!
クレイグ
……そうか、すまん。まあみんな眠気が限界だったからな。
疲れた頭でリドルをやってはいけないという教訓でした。
GM
さて、扉を抜けると豪華な玉座の間がある。
ジリアス
ふかふかの絨毯とか、シャンデリアとか飾ってそうな。
GM/クレスト
うん、成金趣味っぽいね(笑) そして一際贅を凝らした玉座に座っているのは、眼鏡をかけたいかにも神経質そうな雰囲気をした青年だ。
「だ、誰ですか!? 私の許可なくこの部屋に入るなと言ってあるでしょう!?」
ノース
「――あなたが“天帝”ですか」
クレスト
「ま、まさか、あなたたちは例の……? ど、どうしてここまで!?」
ジリアス
「年貢の納め時だな。観念してもらおう」
GM/クレスト
「ヒッ! い……いや、待て。これは夢だ……夢なんです。だったら、目を覚ましてこいつらの現実での体を叩き潰せば……。そうとも、私は“天帝”。この世界で一番偉いんだ。誰も私の地位を脅かすことなどできない……」
熱に浮かされたように呟き、天帝の体はうっすらと消えていく。
ヴィート
ちょっと待て。
ノース
……どうしたものでしょうか。
ジリアス
今すぐ向こうにいかなければならないんだろうけど、手段が。
クレイグ
あれか、これはこのふかふかの絨毯で眠らなきゃいけないということなのか(笑)
GM/?
そのとき、声がする。「仕方あるまい。いつものように我が向こうの世界へ転移させよう。そなたら、目を閉じよ」
……発言したのはテイル。その体は虹色に発光している。
一同
テイル!?
ノース
「あなたは……一体?」
テイル
「我は古に神と呼ばれた存在、テトライルニスカ。“移ろうもの”の名で呼ぶ者もいる」
ヴィート
古の神……古代神?
テイル
「神とはいっても、我がもつ力は移動のためにしか使えぬ代物だがな。その力で今までそなたらをあちらの世界に送り込んでいた」
ノース
「いろいろ詳しい話を聞きたいところではありますが……今はそのときではありませんね。お願いできますか?」
GM/テイル/ダスト
「うむ。任せておけ」とテイルは力を使おうとするんだが、そこに制止が入る。
「ふぅん、なるほど。そういうカラクリだったんだね」出てきたのはダスト。
クレイグ
……お前か。
GM/ダスト
「あとはあの小心者を追いかけて始末すれば晴れて世界の解放ってわけだ。よかったじゃないか、おめでとう。――だけど、僕の用はまだ済んじゃいないんでね」剣をクレイグの方に向ける。
クレイグ
応じてスタッフを構えようか。このために買っておいてよかった(笑)
GM
よし。本格的な戦闘の前に、ここで一発だけ攻撃を交わしてみない?
クレイグ
演出でか。いいだろう。
GM
では、ダストの放った剣の一撃は危ういところでクレイグの頬をかすめ。
クレイグ
こちらが放った≪炎の箭≫が、咄嗟にかわしたダストの仮面だけを弾き飛ばす!
GM/ダスト
「く――」そこから現れるのは……君と寸分違わぬ顔。
ヴィート
……やはりか。
クレイグ
ありえない、とは思いつつもどこかでこのことを予感していただろう。驚きは少ない。
ダスト
「……そうさ。僕はお前。5年前に記憶と共に捨てられた、もう一人のクレイグだ」
クレイグ
「その僕が、何故!?」
蟲に協力して世界を滅ぼすようなことを、と。
ダスト
「簡単なことさ……。今、僕らの体――現実のクレイグの支配権は僕の方にある。だが君の魂が自由になれば、また僕は元のように疎まれ閉じ込められる状態に逆戻りってわけだ。――そんなのは認めない! 残るのは記憶から逃げ出した卑怯者のお前なんかじゃない、僕の方だ……!」
クレイグ
「そのために多くの人々を傷つけてきたっていうのか!? それが……そんなのが、僕なのか?」
ダスト
「その程度のことが、今さらどうしたっていうんだい? 僕らが過去にもやってきたことだ。違うか?」
クレイグ
ぐ……。確かにその通りだ。でも――。
「昔そうしていたからといって、今もそうしていいはずがない!」
ダスト
「……綺麗事を」
クレイグ
「綺麗事かもしれないけど、そうしなければ僕たちの犯した罪は償うことはできない! 僕たちは……罪に押し潰されてしまう」
ダスト
「…………。気に入らないな。全てを知って、何故絶望しない? それが過去のお前だったはずだ」
クレイグ
「まだ分からないのか!? 昔の僕は、今はお前の方だ。あの時からお前は何も変わっちゃいない――。僕は、確かにお前の言う通り卑怯者だ。ずっと罪を忘れて逃げていた。でもお前に記憶を引き出されてから、ずっと考えてきた」
ダスト
「…………」
クレイグ
「罪を悔やんで生きるだけじゃ駄目なんだ。罪を忘れないで、新たな悲しみを増やさないように努力すること――それがきっと、僕たちが殺めてしまった人達の心に応えることにもなるんだと思う」
ダスト
「うるさい、卑怯者のお前が偉そうに説教を垂れるなっ! いずれにしろ僕かお前のどっちかが消えなくちゃならない。そして――消えるのはお前だ、クレイグ。決着をつけよう」
クレイグ
「……望むところだ」改めてスタッフを構えよう。
ジリアス
「――危険だぞ。大丈夫なのか?」
クレイグ
「心配はいりません。僕を……信じてください」
ダスト
「その通り、手出しは無用さ。こいつさえ殺せば僕が君たちと敵対する理由もない。なんなら、一緒に世界を救ってやったっていい」
クレイグ
戦いの結果次第でキャラ交代ということか!?
GM/ダスト/ギャロン
かもね。安心してくれ、コイツも結構強いから(笑)
「といっても聞きゃしないだろうからね……相手役を用意しておいた」
突然玉座の間の外壁が吹き飛び、黒衣の巨大な影が着地する。「ミンナ…殺ス……!」
ジリアス
「……ギャロン」
GM
彼の腕に光るのは、「戦:闇」最終段階に相当する漆黒の爪(笑)
というわけで、両者平行して戦闘を進めることにしよう。
VSギャロン戦。
ノースは初手で「発光」第二段階を発動。効果は本来のものとは変更されており、テトライルニスカの眷属である天使が戦場に召喚される。
ヴィートのギャロンへの攻撃には「斬り返し」が発動。プラーナを乗せたこの反撃がなんと命中し、ヴィートの体力をごっそり奪い取る。まるで前回の鬱憤を晴らすかのような活躍であった。
さらにジリアスの攻撃には、必殺の「肉を斬らせて」「戦:闇」のコンビネーションを発動。
ジリアス
(ころころ)命中して(ころころ)79点と85点。
GM
「肉を斬らせて」るから防御0で……(ころころ)計159点を「戦:闇」。さらにこちらの攻撃が(ころころ)命中して(ころころ)170点。……死ぬんじゃないか?
ノース
「戦:闇」を天使の「サクリファイス」で受けさせましょう。更にジリアスに≪虹色の衣≫。
ジリアス
天使が死にそうな。
ノース
HP70しかないから、無理ですね。
GM
……短い命だったな。
GM/ギャロン
「死ネエエエエエエエエ!!」
ヴィートに攻撃、ラウンド持ち越して貯め込んだプラーナを全部注ぎ込む。(ころころ)命中57!
ヴィート
ほう、よく頑張ったな。(ころころ)回避。
一同
(笑)
GM
……これで当たらないとか、どうしろというのか。
ヴィート
「致命」+≪砕破≫≪轟破≫、(ころころ)命中して(ころころ)クリティカル。
GM
(ころころ)40点……を5倍して200点。「戦:闇」。
ノース
(ころころ)≪虹色の衣≫を!
ヴィート
なんとか立ってます。
ジリアス
(ころころ)80点と84点。
GM
最後の「戦:闇」。引きにいくか。クリティカルすると最悪倒れるが……ここで攻めずしていつ攻める! (ころころ)139点のカウンター。
ジリアス
それで重傷か……。
ヴィート
こっちの攻撃は……(ころころ)命中31。
GM
く――「斬り返し」は発動せず、これまでか。(ころころ)HP-1。
その一撃を受けて、ギャロンはよろよろと後ずさり……先ほど破壊された外壁から落ちていく。高さから考えて、まず助からないだろうと推測してくれ。
ジリアス
「終わった、のか……。イリス……」
VSダスト戦。
ダストの初手は≪ティーシャの微笑み≫(ファンブルをクリティカルに変更する付与魔法)。「マジックインパクト」の発動率を高める狙いだ。
対するクレイグは「同時発動」+≪神罰の業炎≫。「虹色の恩恵」最終段階によって無属性に変えられているため防御魔法も効果がない。シールドで受け損ねた方の一撃がダストにそこそこの手傷を与える。
GM
(ころころ)「マジックインパクト」発動! (ころころ)さらにクリティカル、命中45。
クレイグ
それは……プラーナ溜まってるからかわせないこともない。……(ころころ)よし、避けた!
GM
外してもMPは消費するんだろうなあ……。くそっ、無駄打ちか。
クレイグ
こっちは「ドロウルーン」で≪神罰の業炎≫。(ころころ)命中39。
GM
(ころころ)受けた。かすり傷だ。
クレイグ
どんな盾を装備してるんだよ。
GM
クリスタルシールド+「象徴武器」最終。属性は君と同じ炎・氷/海だからな。
GM
(ころころ)31で命中して、(ころころ)63点。
クレイグ
(ころころ)35点を≪咲き乱れし炎の華≫。17点か。辛くなってきたな。「同時発動」、(ころころ)命中47と41。
GM
(ころころ)一発は受けた。プラーナ使ってる。
クレイグ
(ころころ)56と、(ころころ)61。
GM
(ころころ)これだけもらって……重傷値まであと2発ってところか。
両者の実力は拮抗していた。
しかし、クレイグの「同時発動」残数とダストのプラーナは徐々に底を尽き……均衡の破れるタイミングがやってくる。
クレイグ
このラウンドで勝負を決める。最後の「同時発動」+「ドロウルーン」!
GM
こっちも、≪ティーシャの微笑み≫をかけ直す余裕はもうないな。ファンブルを振ればそれまでだったというだけの話だ。攻撃を仕掛ける!
炎を纏ったダストの会心の一閃は、確かにクレイグの身体を捕えた。しかしクレイグは倒れない。衝撃に耐え直後に放たれた二条の業火は、構えたダストの盾を貫き決定的な負傷を彼に与えていた――。
ダスト
「くそっ――。どうして……どうして勝てないんだ。逃げ出した、お前、なんかに……」
クレイグ
「昔の僕は逃げていたさ。でも、今は違う。今の僕はあの事件のことを、それによって倒れた人達のことを、心に刻んで生きていく――そう決めたんだ」
GM/ダスト
「そう、か……逃げてたのは、僕の方か……。犯した罪の大きさから目を背けたくて、それがいつの間にかお前への憎しみに変わっていたんだな……。はは、こんなことに今更気が付くなんて……」言いながら、ダストの体はだんだんと薄れていく。
「さよならだ、クレイグ。……だけど僕はやっぱり、お前が嫌いだ――」
クレイグ
「…………」
GM
ダストの体は細かな光の粒になり消滅する。同時にその光の粒が君の中に入り込んできて……失われた記憶のピースを思い出す。≪ここに放つ、ただ輝く魔≫を習得していいよ。
クレイグ
「この記憶は――。これが、あの時の……」
ついに来たな、この魔法が。
戦闘終了後。
一行はポーションなどで傷を回復させ、改めて天帝を追うための準備を整える。
GM/テイル
「では、目を閉じよ」
テイルから発された虹色の光に包み込まれると、君たちはいつも夢を見るときに感じていたようにどこかに落ちていく感覚に囚われる。そしてその感覚が収まると――空中にいる。
クレイグ
やっぱり落ちてるんじゃないか!(笑)
GM
安心しろ、ちゃんと竜の背に乗ってる。
眼下に広がるのは無数の蟲の集合体である一面の黒雲、そして眼前にはひときわ巨大な蟲。頭部には半透明のシールドに覆われた操縦席のような部分がある。
ジリアス
「あそこに、奴がいるようだな」
ノース
「ええ。彼を止めれば蟲たちの動きも止まるでしょう。早くなんとかしなければ」
GM/クレスト
「そ、そんな馬鹿な、なぜこんな所にまで……。まだ私は夢を見ていると言うのですか?
――消えろ! 私の前から消えなさい! お前たち、一刻も早くこいつらを跡形もなく始末するのです!」
天帝が号令をかけると蟲の大群が君たちの方に追いすがってくる。同時に天帝を乗せた巨大蟲は高速で遠ざかっていく。
クレイグ
「追うんだ、レイ!」
GM
それに応えて竜は一声大きく吼える。クレイグが炎の魔力を注ぎ込むことで、レイズナージュの体は炎に包まれ圧倒的な加速力で蟲の群れを突破していく! あ、この炎は演出でダメージとかはないので安心して。
GM
さて、始めようか。シューティングゲームのボス戦よろしく高速でバック移動しながらの戦闘だ(笑) こちらの戦力はマザーと、この高速移動についてこれる特別優秀なスズメ蜂タイプの蟲が2匹。そちらは、竜の背を出るような移動はできないので気をつけるように。
ヴィート
竜が接近するまでできることがないな。ひとまず様子見。
GM
では右の蜂から、ジリアスに攻撃。(ころころ)命中34。
ジリアス
(ころころ)それはかわせないな。
GM
じゃあダメージは(ころころ)31。
ジリアス
低いな……。もしかして毒持ちか。(ころころ)通らない。
GM
残念。左は命中が(ころころ)出目8で13か、当たらないな。
ヴィート
その出目でその値? 当たったらいけない攻撃だろうか。
GM
その通り。麻痺毒と必殺の一撃のコンビネーションだ。マザーは貫通のレーザーで(ころころ)命中29、206点の氷魔法ダメージ。
クレイグ
≪咲き乱れし炎の華≫を!
ノース
≪虹色の衣≫を使います。
ジリアス
(ころころ)4分の1ほど削れた。
クレイグ
ええと、僕の番か。味方も巻き込まれるけど……今なら大丈夫そうかな。
「この力を、また使うことになるなんて……。でも今度はうまく使ってみせる!」
≪ここに放つ、ただ輝く魔≫! (ころころ)命中39。
GM
(ころころ)避けれない。天候操作用の蟲を制御して雲の幕を作る。炎属性のダメージ50点軽減するが……雀の涙かな。
クレイグ
無属性にするか……いや、味方が死ぬから無理だった(笑) (ころころ)ダメージは277!
GM
そっちも全員巻き込まれるぞ? ……って、本人は≪防熱≫、ヴィートは回避、ノースは「発動遅効」最終段階で……ジリアスだけくらうのか(笑)
クレイグ
≪虹色の衣≫、≪咲き乱れし炎の華≫で被害は最小限に。ジリアスさんにはすまないけどこれしかなかった。
ジリアス
「――俺のことなら大丈夫だ。何より、この威力なら……」
GM
うん、蟲は相当な被害を受けてる。
ジリアス
「次も頼むぞ、クレイグ」
クレイグ
「……! はい、任せてください!」
次のラウンド。左右の蜂は攻撃対象を回復役のノースに切り替える。が、召喚された天使の「サクリファイス」による尊い自己犠牲(笑)により本人は無傷。
ノース
まあ、「戦:空」と「渾身の一撃」ですべてを使い果たした後だから何の問題もありませんね。
ヴィート
だな。
哀れ、天使。
ジリアス
右の蜂に攻撃。(ころころ)命中47と39で。
GM
(ころころ)かわせないな。
ジリアス
(ころころ)81点が2発。
GM
ぐ、死んだか。相棒がいなくなってしまった。マザーのレーザーはヴィートを対象に(ころころ)命中33……って、この配置は味方を巻き込んでるじゃないか!(笑)
ヴィート
(ころころ)回避。
GM
だと思ったよ。こっちも……(ころころ)どうにか回避したか。
クレイグ
頑張ったな、でもこれで終わりだ。再度、≪ここに放つ、ただ輝く魔≫。(ころころ)命中37。
GM
(ころころ)マザーはもちろん当たるとして、蜂は(ころころ)流石に避けれん、命運つきたか。
クレイグ
(ころころ)ダメージは297点!
GM/クレスト/?
うん、その攻撃で蜂は消し飛んだ。そしてマザーの表面装甲もすでにボロボロになっている。「ええい、何をしているのです! このままでは…」と天帝が焦りの色を見せ始めたそのとき。
「緊急事態を感知。命令に従い、クイーンビーの防衛を最優先事項に設定します。現在の指揮系統を不適格と判断。スレイブプログラム、起動」
ヴィート
何だ?
GM
天帝のいる操縦席のようなところからそんな声がしたかと思うと、何本かの触手が持ち上がりそれが立て続けに天帝の脳天に突き刺さる。
クレイグ
うわぁ……見たくない光景……。
GM/クレスト/?
「が……はっ……! いやだ、私は死にたくない……! しにたく、な……」
クレストの眼が焦点を失い、口調ががらりと変わる。「代理脳の動作良好。脅威対象の殲滅に入ります」
表面装甲パージ、能力値と攻撃方法が変わります。
装甲をパージして第二形態に移行したマザーインセクトは、うって変わって激しい攻撃をしかける。命中率を増した本体の攻撃と同時に、雲を操っての広範囲への雷撃で一行のHPを削っていく。ノースが生死判定まで追い込まれるが、「神:海」の第一段階効果(生死判定に成功すると全快)によってどうにかしのぎ次のラウンド。
ノース
マザーに「結界破壊」第二段階を使用します。氷属性のダメージを2倍に。
ヴィート
致命が発動すれば6倍になるな。ここは≪穿岩≫で攻撃しよう。(ころころ)絶対命中。(ころころ)「致命」発動。
GM
お前という奴は(笑) (ころころ)51点通った、6倍して306点。痛い痛い痛い。
ヴィート
「……悪くない手応えだ」
クレイグ
あっさりこっちの最大魔法を超えないで欲しいよ(笑)
GM
単分子ワイヤーでジリアスを。(ころころ)命中52ー。
ジリアス
かわす気もおきないな……(ころころ)命中した。
GM
(ころころ)64点、防御半分で。同時に雷撃が今度は単体で、ヴィートに絶対命中(ころころ)190点。
ノース
ヴィートに≪虹色の衣≫。≪静寂の月と海≫をヴィートに2発、ジリアスに1発飛ばします。
ジリアス
こちらの攻撃は(ころころ)命中した、(ころころ)77と96。
GM
(ころころ)それなりに削られてる、残り半分ぐらいか。
GM
ワイヤーが(ころころ)ジリアスに67点防御半分、そして全体対象の雷、(ころころ)絶対命中43点。
ジリアス
≪虹色の衣≫もらって、重傷値は免れた。
クレイグ
プラーナ全開で。まだ立ってます。
ヴィート
もうプラーナが残り少ない。これで決めないとな。≪穿岩≫で(ころころ)命中31。
GM
(ころころ)かわせないか……。
ヴィート
(ころころ)回った。52から(ころころ)61、61から(ころころ)70、70から(ころころ)79へ。
クレイグ
まったく敵に回したくない男よ(笑)
ヴィート
79から(ころころ)88、88から(ころころ)94、94から(ころころ)101、101から(ころころ)109、109から(ころころ)120で止まった。
一同
(笑)
GM
…………。(ころころ)684点もらいます…………。
ヴィート
≪穿岩≫の性質から考えて、たぶん敵の傷口に体ごと飛び込んだんでしょう。そして致命的損傷を与えて戻ってきた。
クレイグ
空中でか。格好よすぎるぞその動き(笑)
GM
ええい、その一撃はマザーに甚大な被害を与え、残っていた装甲の殆どが吹き飛ぶ! 後に残ったのは最後の中枢部分。当初の大きさの20分の1、すでに人間大の大きさになった1匹の蜂だ。
クレイグ
まだあるのか!?
ジリアス
怒○領蜂のボスのようだ……。ということはこいつは。
GM
うん、尋常じゃなく速い。今までと同じと思わないほうがいい。さて、最終ラウンドだ。
GM
(ころころ)5回行動。最初の攻撃はヴィートに(ころころ)57で。
ヴィート
かわし続けるのは無理だな……。(ころころ)当たる。
GM
(ころころ)51点。そして幸運度で目標値20のジャッジを。
ヴィート
幸運か、それは苦手だ。リアルラックでなんとか……(ころころ)しのいだ。クリティカル。
一同
(笑)
GM
ええい、もう1発……(ころころ)てファンブル(笑) 35。
ヴィート
(ころころ)回避!
GM
次だ次。(ころころ)57で命中。(ころころ)ダメージ56点と、幸運度ジャッジ。
ヴィート
(ころころ)失敗しました。
GM
即死毒。HPを0にしてもらおう!
ヴィート
倒れるしかないか……。これはきついな。
ノース
ところでGM、さっきから行動のたびに振ってるのは何なんです?
GM
ああ、HP減らしてる。この形態になるとあまり長く生きられないんだ。もう半分ぐらい減った(笑)
ヴィート
なるほど、3回耐えたのは無駄じゃなかったか。
GM
まあこれでHPが0になることはないがね。攻撃を当てないと勝機はないぞ。
クレイグ
「ドロウルーン」からの≪貫く氷牙≫、さらに自分に≪煌めく冷光≫。(ころころ)命中57!
GM
(ころころ)さすがに無理か。
クレイグ
よし! 先生、「結界破壊」をお願いします。48点。
GM
(ころころ)けっこう痛い、だがまだだ。
女王蜂は残り2回の行動でジリアスとクレイグを毒針で仕留める。ノースは≪神水≫でヴィートを死の淵から復活させた。
次のラウンド。毒針の猛攻がノースに襲いくる。ノースは持ち前の幸運度の高さでこれをなんとか耐えていくが。
ノース
幸運ジャッジは大丈夫ですが、HPがもう限界です。重傷値で(ころころ)倒れました……。
クレイグ
4回もしのいだんなら上出来だよ。
GM
よし。あとは転倒したままのヴィートだけだな。ただしこっちのHPも残1。
ヴィート
苦しい、確実にトドメを刺す手段は……そうか、この手があった。
≪竜飛翔≫を習得! 体ごとぶつかってこの場所から引き剥がす。「お前はここで仕留める。俺と一緒に……死んでもらう」
「超俊足」最終段階。絶対命中、(ころころ)210点。
クレイグ
ここで「超俊足」かよ(笑)
GM
それはどうしようもない、マザーは光の爆発とともに消滅した。空中に放り出された君は……レイが回収したことにしよう(笑) 全員、意識を取り戻していい。
マザーを撃破すると、今まで統制を取って雲の形状を保っていた無数の小蟲たちが好き勝手に動き始め、雲がその形を崩していく。雲の隙間から光が射し込み地上を照らし始め、陽光に暖められた地表では徐々に氷が溶け出していった。
GM
さて、そこで時間が来て君たちは夢の世界に戻される。こっちではひとつに統合されていた意識が分断されていくに従い、世界に亀裂が入りバラバラになっていく光景が見えます。
ノース
「これで、世界中の人々も目を覚ますのでしょう。私たちの仕事もようやく終わりですね」
GM
うん。推測が正しければ、この後君たちは氷の溶けた向こうの世界で目を覚ますんだろう。……一人を除いて。
クレイグ
「先生……」
ノース
「構いませんよ。もう少し学びたいことがあったのは心残りですが、遺すべきものは遺しました。――そうでしょう、クレイグ」
クレイグ
「……はい。先生のやり残した分まで、僕が全部学んでみせます」
ノース
「ジリアス。私はもう死んでいる身ですが……こんな私のことを最後まで助けてくださって、感謝しています」
ジリアス
「……俺はたいしたことをした訳じゃない」
ノース
「いえ。あなたは私たちの希望を、しっかりと守ってくれました。その力があれば、もう大切な何かを失うことはありませんよ」
ジリアス
「…………」
ノース
「ヴィート。あなたの力にも何度も助けられました。私から忠告することといえば……もう少し素直になることですね。そうしないと、ナナさんにも嫌われてしまいますよ?」
ヴィート
苦笑する。「こんなときでもあんたはいつも通りだな、先生。敵わないよ」
ノース
「まあ、これが私の選んだ生き方ですから」
崩れていく世界に朝日が差し始めているのを眺め、「……もう朝ですね。星が見えないのは残念ですが、朝はすべてが始まる素晴らしい時間ですよ」そう残して消えていきましょう。
GM/声
世界の崩壊はますます激しくなり、ノースを除く3人はいつも夢を見るときのようにどこかへと落下していく感覚が――する前に、天から声が響く。あ、これは一文ごとに別人の声が話しているような感じだと思って聞いて。
「聞け」「我はこの世界を創りしもの」「この世界は今、一部の者の犯した罪で失われようとしている」「だが、案ずることはない」「我が元へ来い、人間たちよ」「さすれば、別の世界でお前たちを新しい魂として生まれ変わらせてやろう」
ヴィート
この声は……?
GM
世界の崩壊にパニックになっていた人々は、我先にその声がする方向へと昇っていく。その光景をどうすることもできずに見つめたまま……君たちの意識は一旦失われる。
一同
…………。
GM
で、ジリアス。君にはエルジェから声をかけよう。そうだな、気がつくと彼女が目の前にいる。
ジリアス
「エルジェ……」
エルジェ
「お兄ちゃん。私、お別れを言いにきたの」
ジリアス
「お別れ?」
GM/エルジェ
肯き、「パパやママが決めたことだから」
ジリアス
「何故だ。どうして君まで!」薄々と予想はついてるんだが。
GM/エルジェ
ゆっくり首を振り、「たぶんこれで良かったんだと思う。パパやママは話してくれなかったけど、私たちはこの星の人たちにいっぱい悪いことをしてきた」
ジリアス
「それは……君には関係のないことだろう。それに君が付き合わさなければならない理由などない!」
GM/エルジェ
「でも……」悲しげな表情を浮かべている。それでもやっぱり行かなければならない、と。
ジリアス
「……離しはしない。どこに行こうと、どれだけ遠く離れ離れになろうと、必ず君のことを連れ戻してみせる。必ずだ」
GM/エルジェ
沈黙し、やがて肯きを返す。「うん。……待ってる。いつまでも」
そして君の意識もまた現実世界に戻っていくのだった。
【次回予告】
世界を危機に陥れた星は飛び去った。
雲は晴れ、氷は融けた。
しかし多くの人々は目を醒まさない。
そう、まだ事態はすべて解決してなどいない。
一行は世界の命運を賭け、最後の戦いに赴く。
セブン=フォートレスキャンペーン「Butterflie’s Dream」 第六夜
『IN THE UNIVERSE』
「ここを通すわけにはいきません。――それが“命令”ですから」