レーヴァテイルに関連する情報をまとめたものです。
レーヴァテイルの概要
レーヴァテイルとは
レーヴァテイルは、その精神が塔(詩魔法サーバー)と接続していて、謳うことにより塔の力を行使することができる生命である。
最初のレーヴァテイルの誕生は、第一塔完成よりも遅い3031年のことである。
レーヴァテイルが作られた当初の目的は、人間の手に負えないほど複雑化した第一塔のシステムの管理(オリジン)、
そして、「遠距離層波」など戦略兵器としてしか使えなかった塔をもっと便利に使うための戦術兵器(β純血種)、だった。
特徴
外見的には、人間の女性とまったく同様である。
それどころか、人間の男性との間の子を宿すこともできる。
(これらの特徴は種類によって違うこともある。詳しくは後述)
外見上の唯一の違いが「インストールポイント」である。
インストールポイントはボディと精神をつなぐI/Oポートの役割をもつ部分で、レーヴァテイルには欠かせない器官である。
レーヴァテイルには必ず、身体のどこかに直径5cmほどの模様がタトゥのように浮き出ている。これがインストールポイントだ。
ただし、レーヴァテイルは本能的にインストールポイントを隠すようになっている。
能力的な面での最大の特徴は、謳うことで効果を発揮する
詩(
詩魔法やヒュムノスエクストラクト →
参考)を使えることである。
また、精神の構造も人工的なものである(精神の“内容”はそうでないことに注意)ため、その精神を使って何かをすることができる。
その代表が、レーヴァテイル個別の精神≒コスモスフィアに入り込む「ダイブ」である。
分類
レーヴァテイルは、その生まれ方/作られ方によって大きく次の3つの種別がある。
- レーヴァテイル・オリジン
- レーヴァテイルβ純血種
- レーヴァテイル第三世代
またこれとは別に、どの塔(詩魔法サーバー)に依存しているかという分類もある。
- A.T.D. 第一塔「アルトネリコ」依存 (Ar Tonelico Dependency = アルトネリコ依存体)
- H.D. 第三塔「ハーヴェスターシャ」依存 (Harvestasya Dependency)
- I.P.D. メタ・ファルスにある「インフェル・ピラ」に依存 (Infel=Phira Dependency)
|
オリジン |
β純血種 |
第三世代 |
A.T.D. |
シュレリアとフレリアのみ |
ミシャ・ミュールなど、 ソル・シエールの数人のみ現存 |
オリカ・ルカなど、 第一塔・第二塔に多数存在 |
H.D. |
ティリアのみ |
フィンネル・アカネなど、 第三塔に多数存在 |
ミュートなど、第三塔に多数存在 |
I.P.D. |
(存在しない) |
(存在しない) |
クローシェ・ココナなど、 第二塔に多数存在 |
種別による違い
|
オリジン |
β純血種 |
第三世代 |
人口 |
3人のみ |
第三塔にはそこそこいる |
全世界に多数存在する |
生まれ方 |
人工的に培養 |
人工的に培養 |
レーヴァテイルとして覚醒 |
Dセロファン |
フレリアのみ持つ (*1) |
培養の際に必須 |
基本的に持たない |
寿命 |
半永久的に生き続ける (*2) |
ちょうど150年 (*2) |
人間と同等以下 (*3) |
ダイキリティ(延命剤)の投与 |
不要 |
不要 |
必要 |
詩魔法を使える |
○ |
○ |
○ |
ヒュムノスエクストラクトを謳える |
○ |
○ |
一部のみ (*4) |
自分のコスモスフィアに 他人をダイブさせることができる |
× (*5) |
○ |
○ |
他人のコスモスフィアに ダイブすることができる |
× (*6) |
× (*6) |
○ |
インストールできる (*7) |
○ |
○ |
○ |
人間男性との間に子を作れる |
× (*8) |
○ |
○ |
塔の管理者になれる |
○ |
× |
× |
塔の効果範囲外に |
出られない (*9) |
出られない (*9) |
出られる (*10) |
(*1) シュレリア・ティリアはHDセロファンという別の物を使用
(*2) 状況によっては短くなる
(*3) ダイキリティ投与をしなかった場合は、レーヴァテイルとして覚醒後ほどなく死亡する
(*4) 何らかの理由で有効なヒュムネコードを持つか、またはI.P.D.である場合に可能
(*5) 本編中であったダイブは、いずれもコスモスフィアではなくバイナリ野へのダイブ
(*6) バイナリ野へのダイブは可能 コスモスフィアへのダイブの場合は、VR21のような特殊な機材が必要になる
(*7) インストールポイントにグラスノ結晶を差し込むことでそのレーヴァテイルの詩を強化する手法
(*8) (生身の)ティリアのみ可能
(*9) 出るとボディが水に戻ってしまい死亡する これを防ぐのが塔間ネットワーク
(*10) 出ている間は一時的にレーヴァテイルとしての性質がなくなる 詩魔法が使えない代わりにダイキリティが不要になる
依存先による違い
|
A.T.D. |
H.D. |
I.P.D. |
依存する詩魔法サーバー (接続ターミナル名) |
第一塔「アルトネリコ」 ARTONELICO (*1) |
第三塔「ハーヴェスターシャ」 HARVESTASYA |
インフェル・ピラ
|
人口 |
第一塔・第二塔合計で20~30万人? |
第三塔に数万人? |
第二塔に約10万人 |
存在する種別 |
オリジン・β純血種・第三世代 |
オリジン・β純血種・第三世代 |
第三世代のみ |
活動可能範囲 (*2) |
第一塔・第二塔周辺 |
第三塔周辺 |
第二塔周辺 |
塔間ネットワーク整備後の 活動可能範囲 (*3) |
第一塔・第二塔・第三塔周辺 |
第一塔・第二塔・第三塔周辺 |
(第一塔?)・第二塔・第三塔周辺 (*4) |
使えるヒュムノス語の律 |
中央正純律 クルトシエール律 古メタファルス律 アルファ律EOLIA属/FRELIA属
|
中央正純律 クルトシエール律 古メタファルス律 アルファ律TILIA属 (*5) クラスタ律 |
中央正純律 (*6) クルトシエール律 (*6) 古メタファルス律 (*6) アルファ律EOLIA属/FRELIA属 (*6)(*7) 新約パスタリエ |
ダウンロード時のヒュムネコード要求 |
あり |
あり |
なし |
EXEC_FLIPへの対応 (*8) |
× |
○ |
× |
個体意識野の定常H波周波数の上限 (ダイブレベルの上限) |
1.16×10^8Hz (レベル9) |
1.16×10^8Hz (*9) (レベル9) |
5.4×10^7Hz (レベル7) (*10) |
(*1) フレリアのみSOL=MARTA
(*2) レーヴァテイルとして詩魔法が使える/ダイブができる地域 オリジン・β純血種にとっては「死なずに移動できる範囲」でもある
(*3) 惑星再生から3年後の3779?年までには整備されている 塔周辺以外の地表についてはこれからも順次対応していくと思われる
(*4) 第一塔については不明確
(*5) TILIA属については「もし存在するならば」の話
(*6) エミュレーションによって対応しているため、A.T.D./H.D.に比べて効率が落ちる
(*7) 新約パスタリエ開発の時点で登録されていたもののみ対応していると思われる
(*8) 通常の詩魔法(EXEC_HYMME)とは違う詩魔法 自らのボディを変化させることができるが、寿命を削るほど負荷が大きい
(*9) ティリアとサキのみ、10^22のオーダーの周波数(レベル24相当)まである ただしレベル10以上へは通常のダイブは不可能
(*10) レベル8~9は「エンハンスド・スポット」というI.P.D.専用の共通意識野 I.P.D.境界門が開けばここにもダイブ可能
レーヴァテイル・オリジン
レーヴァテイル・オリジンは、人の手によって一からフルスクラッチで作られたレーヴァテイルである。
非常に高いコストがかかるので、塔の管理などの特別な目的のために、第一紀に三体だけが作られた。
それぞれの名前は、一号体:エオリア(シュレリア)、二号体:フレリア、三号体:ティリア。
オリジンという名称の通り、全てのレーヴァテイルのプロトタイプでもある。
そして、初期型であるがゆえに、いくつか他のレーヴァテイルとは異なる性質を持つ点がある。
概して、フレリアがβ純血種以降のレーヴァテイルにいちばん近く、
シュレリアとティリアはより人工生命としての毛色が強いと言える。
レーヴァテイルβ純血種
β純血種は、一言でいえば「量産型レーヴァテイル」である。
耐用年数を下げたり使いまわしをしたりして、コストを劇的に削減している。
寿命が150年と決まっているのも、耐用年数を過ぎて予期せぬ異常を来さないようにするためである。
廉価版とはいえ、能力的にはオリジンとそう大きくは変わらない。
オリジンとβ純血種は、ともに「三極式共鳴培養槽」という装置で培養して作られる。
培養には1年間を要し、人間の6歳相当まで育った状態で生まれる。
その後は人間と同じように1年に1歳分ずつ成長し、外見18歳程度(個人差がある)になったところで止まり、死ぬまでその姿を保つ。
このため、外見年齢と実年齢(稼働年齢)に差が生じる。
稼働年齢と外見年齢の換算表(18歳相当で成長が止まった場合)
稼働年齢 [歳] |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13~ |
外見年齢 [歳] |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
18 |
レーヴァテイル第三世代
前述のように、β純血種は人間との間に子孫を残すことができる。
レーヴァテイルの子孫の女性の一部がまたレーヴァテイルとしての能力を持つことがある。
このような「人間との混血であるレーヴァテイル」を第三世代と呼ぶ。
他の種別では、作られた当初からレーヴァテイルとしての能力を持っているが、
第三世代は人間として生まれ、後からレーヴァテイルとして覚醒するというステップを踏む。
覚醒の際には、身体のどこかタトゥのような模様(=インストールポイント)が現れるとともに高熱に苦しむことになる。
同時に、レーヴァテイルとしての身体が著しく生命力を消費していくので、放置すると死に至る。
この現象は、ダイキリティという特効薬が発見されるまでは、致死率100%の「タトゥリスタ病」として恐れられていた。
第三世代の特徴は、人間とレーヴァテイルの二重性である。
人間としての身体を持つので、塔の効果範囲から出ても問題なく生き続けられる(レーヴァテイルとしての能力は停止するが)。
また、人間としての精神を持つので、他のレーヴァテイルにダイブすることができる。
その代わり、レーヴァテイルとしての能力は、β純血種に比べれば「平均的には」低い(ただし、「瞬間最大」は上回ることもある)。
ダイキリティによる延命
覚醒後も、第三世代のレーヴァテイルとしての身体は生命力を消費し続け、放置するとやはり死に至る。
この生命力(厳密には、定常H波)を補うためのものが、(重)延命剤とも呼ばれる「ダイキリティ」である。
第三世代はこのダイキリティを3ヶ月に一度程度投与する必要がある。
ダイキリティは、物理的には直径数cmのクリスタルである。
これをインストールポイントに押し当てると、光を発しながら溶けるように吸収されていく。しかし、このときに相当の激痛を伴う。
延命剤投与をパートナーにやってもらうことがあるのは、インストールポイントを隠したがる本能に加え、
この苦痛を信頼できるパートナーと分かち合うためでもある。
なお、ダイキリティは、無償配布されているメタ・ファルスを除けばそれなりに高額なものであり、
身体だけでなく経済的な負担も大きい。したがって、今後はアルキアが開発した
「ブロッキング手術」(第三世代のレーヴァテイル質を抑え込む処置)が普及していくと見込まれている。
最終更新:2016年11月07日 00:38