リメンバー・ミー
ストーリー
メキシコ*の祝祭日である
死者の日*にダンテが一族の家族写真をひっくり返してしまい、顔のない高祖父の写真に
エルネスト・デラクルスのギターが写っていることに気付く。デラクルスが自分の高祖父だと確信したミゲルはミュージシャンになることを宣言する。ミゲルに靴職人を継がせるつもりだった祖母の
エレナ・リヴェラは激怒してミゲルのギターを破壊。ミゲルも「こんな家族イヤだ」と吐き捨て、広場へと走り去る。
死者の日の音楽コンテストに出るためにギターが必要なミゲルは、デラクルスの霊廟から彼のギターを盗み出してしまう。その瞬間、ミゲルは人間から認識されなくなり、ダンテに導かれて
死者の国から生者の国へやってきた先祖たちに出会う。事情を察した先祖たちはミゲルを死者の国へと連れて行く。
概要
制作費は1.75億ドル。キャストがラテン系の俳優で固められている作品としては過去最高額となった。
2017年10月20日、
メキシコ*でプレミア上映が行われた。その後、メキシコで一般公開が行われ、3週間後に
アメリカ合衆国*でも上映がスタートした。
歴史
『
トイ・ストーリー3』(2010年)の制作中、監督の
リー・アンクリッチ*はアメリカ人の子供と母親の死に関する物語を発案していたが、主人公を
メキシコ*の子供に変えることにした。そこでメキシコの死に関する文化を本格的に取り入れるため、スタッフはメキシコへ向かった。7年弱という長期の制作期間に5回に渡ってメキシコへリサーチに行き、現地の家族と触れ合い、現地の文化を映画に反映させることに努力した。
他にも『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『ジョン・ウィック』などからも影響を受けている。
2013年、ディズニーは映画のタイトルとして『Dia de los Muertos』を商標登録しようとするが、メキシコ系アメリカ人から批判の声が挙がった。メキシコの漫画家ラロ・アルカラズは巨大な骸骨の
ミッキーマウスのイラストを描き、批判した。題名変更の署名は2万人を超え、翌週ディズニーはタイトルを『Coco』に変更することを発表した。
2015年、ピクサーはメキシコの文化を尊重するためにメキシコで活動する著名人を相談役として雇い、その中にはアルカラズも含まれていた。ミゲルの祖母
エレナ・リヴェラがサンダルでマリアッチを殴るのはアルカラズのアイディアである。
脚本
初期の脚本では、ミゲルがどのように元の世界に戻るかに焦点が当てられており、マリーゴールドの橋の渡り方が重要な要素となる予定だった。また、物語に音楽を組み込むために一族が歌に関する呪いをかけられるという設定も検討されていた。
主題歌を担当したロペス夫妻も多くの楽曲を制作しており、死者の休日について説明する曲や、ミゲルの母親が靴作りの伝統について説明する曲もあったという。
キャスティング
ミゲル・リヴェラ役の
アンソニー・ゴンザレスが本作のオーディションを受けたのは9歳の時で、決定までは2年を要した。彼の歌声が見事だったことから、ミゲルには歌が上手という設定が追加された。ゴンザレスは「自分もミゲルも夢を追うことや伝統の大切さを知っている」とコメントした。
ミゲル役は当初
エミリオ・フエンテス*が担当する予定だったが、制作が長期に渡っていたため降板し、ゴンザレスが臨時で仮の台詞入れなどを行っていた。ある収録の帰りに監督のアンクリッチから「少し早いけどクリスマスプレゼントがある」と箱が手渡された。ゴンザレスが箱を開けると「ミゲル役は君だ。」と書かれた大きな紙が入っており、彼は大喜びし、母親は号泣した。ちなみにフエンテスはサンライズ・コンサートのスタッフの一人としてカメオ出演している。
ピクサーの全作に出演している
ジョン・ラッツェンバーガーはラテン系キャストではないため、本作でふさわしい役がなかなか見つからなかった。監督のアンクリッチは世界観を守りつつピクサーの伝統を守るためラッツェンバーガーを出演させたので、台詞は「グラシアス」の一言のみだった。
アニメーション
2016年4月13日、アンクリッチはアニメーションの作業を開始したと発表した。脚本家の
エイドリアン・モリーナ*は共同監督に昇進した。ピクサーは明るい死者の国と落ち着いたサンタ・セシリアの町を対比したビジュアルで描くことを徹底的に求めた。
ママ・ココの顔は細部までモデリングせず、特殊なソフトウェアを使い、シェーダーで彼女の顔に層を追加していったという。キャラクターのモデリングはこれまでよりさらに高解像度のものとなった。また、
ダンテの舌の部分は『
ファインディング・ドリー*』の
ハンク*の触手の技術が活かされている。
また、骸骨のキャラクターを動かすことはCGチームにとって新たな挑戦であり、皮膚や筋肉を持たない彼らをどのように動かすべきかたくさんの絵を描いて実験を重ねたという。骸骨の体の部位はそれぞれが独立して動かなくてはならず、CGキャラクターの骨格にあたるリグは従来より複雑で、各部位にかかる力も大きくなってしまった。この問題を解決することがアニメーション上での大きな課題となった。
キャスト
- 吹替版:2018年3月16日公開。※Blu-ray・DVD収録
スタッフ
情報集計中…
用語集
オブジェクト
ロケーション
グループ
楽曲
- リメンバー・ミー(デュエット) ※英語版
- リメンバー・ミー(エンドソング) ※日本語版
最終更新:2024年09月08日 23:12