ギャシュリークラムのちびっ子たち-または遠出の後で

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&font(#6495ED){登録日}:2012/02/15 (水) 02:13:40 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 3 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 『ギャシュリークラムのちびっ子たち』とは、[[アメリカ>アメリカ合衆国]]の作家である故エドワード・ゴーリーによるアルファベット絵本である。 子供にも&color(#ff0000){やさしい}よ! 追記・修正をお願いします。 #include(テンプレ2) #include(テンプレ3) 『ギャシュリークラムのちびっ子たちーまたは遠出の後で』とは、エドワード・ゴーリーが描いたアルファベット絵本に間違いはない。 子供にも&bold(){&color(#ff0000){易しい}}のも間違いはない。 ……間違いはないのだが、問題はその内容である。 まず、本の表紙を見てみよう。かわいらしい26人の子供達がいるのだが、その表情が妙に不安そう。 左の方に引率の人物だろうか、[[傘]]を持った黒ずくめの人物がいるのだが…… &font(#ff0000){顔が完全に骸骨} この時点で嫌な予感しかしないが、絵本は見かけによらないものだ。気を取り直して表紙を開いてみよう。 #center(){&font(#ff0000){&ruby(A is for Amy who fell down the stairs){Aはエイミー かいだんおちた}}} こんな文と共に、&bold(){今まさに階段を踏み外して宙に浮き、頭から真っ逆さまに落下しそうになっている}少女の絵が目に飛び込んでくる。   次のページは #center(){&font(#ff0000){&ruby(B is for BASIL assaulted by bears){Bはベイジル くまにやられた}}} この文章とともに、&bold(){熊二頭が待ち構えている場所へフラフラと歩いていく}少年の姿……。 そう、これは&font(#ff0000){名前のアルファベット順に子供たちが悲惨な死を遂げていく}不条理シュールな絵本なのだ。 その死に方も%%某ケニーにも負けないほど%%異様にバラエティに富んでいる。 例を出してみると まさかり&font(#ff0000){ぐさり} せんろで&font(#ff0000){あっし(圧死)} けんかの&font(#ff0000){まきぞえ} どかん!&font(#ff0000){こなみじん} アルカリ&font(#ff0000){ごいん(誤飲)} などなど、日常でありそうな恐怖からお前どうしてそうなった、と言いたくなるものまで多種多様な死に様を見せる。 この様子を、英文は韻を踏んだ明るい調子で書いており、文章もごく平易なもの。訳文もそのリズムを意識した調子の訳となっている。 &bold(){子供に優しくないけど子供にも易しい内容。} その明るい文調とは裏腹に、華奢な人形のような子供達が織りなす悲惨な挿絵のギャップがシュールで不条理な雰囲気を醸し出しており、痛烈なブラックユーモアのスパイスとなっているのは間違いないだろう。   原作者、エドワード・ゴーリーは、ブラックユーモアの極地たる作品を得意とした作家であり、その絵柄の独特さ、物語の痛烈な黒さなどから没後20年以上になる現在でもファンが多い。 (文化人では作家の吉本ばなな、映画監督の[[ティム・バートン]]など) 子供が悲惨な目に遭う、という絵本はこの他にも幾つか手掛けている。 そんなに子供が嫌いか、と皆様思うかもしれないが、彼は生涯独身でこそあったがむしろ子供好きだったようで、絵本において悲惨な目に合わせるのは、 どうか現実においてそうならないように、という彼なりの願いの表れなのではとも言われている。 危険に満ちた遠出の後でも、ふつう多くの子どもは戻ってくる。 しかし、一見平穏な日常が、紙一重で死と隣り合わせていることを、ゴーリーは伝えたいのやもしれない。 なおこの絵本の裏表紙は、26個の&font(#ff0000){墓石}で締めくくられている。 我々の周りの子供達が、そうはならないように、注意をするべきではなかろうか。 追記・修正お願いします。 #center(){&font(#ff0000){Eはアイン らぐなろくにあい}} #center(){&font(#ff0000){Zはツヴァイ たてにげをされ}} #center(){&font(#ff0000){Mはメイデン ケツをほられた}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,7) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - pixivにこれをダンガンロンパで再現したのがあったけど、元ネタがあることをここで初めて知った。 -- 名無しさん (2014-10-20 19:54:20) - これで読書感想文書いて何故か怒られました(半ギレ)ゴーリーの絵ほんと好き -- 名無しさん (2017-06-19 22:55:46) - これを元ネタとするCreature FeatureのA Gorey Demiseも聴いてみよう -- 名無しさん (2017-06-19 23:13:09) #comment #areaedit(end) }
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