累(漫画)

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&font(#6495ED){登録日}:2015/05/05 (火) 13:15:22 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(#ff0000){うらやましい}} #center(){&font(#ff0000){ほしい}} #center(){&font(#ff0000){そ の 顔 が ほ し い}} 『累(かさね)』とは、松浦だるまによる[[漫画]]作品。 2013年から隔週青年漫画雑誌イブニングで連載開始され、全14巻。 2015年の講談社漫画賞・一般部門にも現在ノミネート中。 『美醜』をテーマにしたサスペンス漫画で、演劇の世界を舞台にピカレスク[[ロマン]]調の物語が繰り広げられる。 おぞましくも切ないドロドロとした美にまつわる女性の感情を巧みに表現することで人気を集めており、[[アニメ化]]や[[ドラマ化>実写化]]を望む声も多い。 2018年には実写映画化された。主に描かれたのは「かもめ編」と「サロメ編」。 原作ではすぐ退場するニナがメインキャラとして活躍が多めになっている。 因みに、テーマに沿ったかのように単行本の表紙は美麗なイラストで飾られるが、[[カバー下]]は…。 【[[あらすじ]]】 淵累(ふち かさね)は大女優・淵透世の娘として生を受けたものの、 この世のものとは思えない醜い顔をしていたことから周囲から酷い迫害を受け悲惨な人生を過ごしていた。 「&font(#ff0000){赤い口紅}を塗り、欲しいと思うものに口づけを」。 亡き母の夢を見て、その遺品と言葉を心の支えにする辛い日々を送る中、 晒し者にしようとする嫌がらせで[[小学校]]の学芸会におけるシンデレラ役を獲得した彼女は、 「少しは見直してもらえるかもしれない。母の娘だと認めてもらえるかもしれない」と必死に個人練習を重ね、本番では鬼気迫る演技力を発揮し観客を魅了する。 だが、それを快く思わなかった西沢イチカの差し金で舞台は中断。 累は体調不良を理由にシンデレラ役交代を強要されてしまう。 とうとう耐え切れなくなった累は、赤い[[口紅>口紅/リップ]]を塗ったその口でイチカの唇を強引に奪った。 ………すると、二人の顔は入れ替わっていた。 今、数奇な運命に翻弄される累の物語が幕を開ける。 【登場人物】 ◆淵累 演:芳根京子 本作の主人公。 ぎょろっとした目に裂けた様に大きな口の容姿をしている反面、 演劇に関しては天賦の才能と記憶力・凄まじい執着心を備えている。 これまでの生涯で虐げられ続けた屈辱の経験から性格は歪んでコンプレックスの塊となっている。 母の遺品である赤い口紅を塗ってキスした相手と顔を入れ替えることができ、 幼い頃からの夢でありながらその容姿によって[[絶望]]していた女優の道を、 赤い口紅の力と自らの演技力を武器に登っていく。 根は悪人ではないが、舞台で称賛を浴びる快感と人前で普通に過ごせる自由に固執し、 次第に後戻りできない所まで進んでしまう。 ◆淵透世 演:檀れい “伝説の女優”と謳われた累の母。&font(l){紅天女を演じたり、「恐ろしい子!」とかは言わない} 本名は『誘(いざな)』。 物語開始時点で故人であるが、一人残される累に対し赤い口紅を残す。&font(#ff0000,u){&font(#ffffff){つまり、彼女も誰かの顔を奪っていた}} その生涯は前日譚小説『誘』で語られている。 ◆丹沢ニナ 演:土屋太鳳 絶世の美貌を誇るが演技力はそこそこの無名女優。 実は学生時代から“眠り姫症候群”と称される謎の奇病に患っており、 発作が起きて眠ってしまうといつ目覚めるかわからないという致命的な欠点を抱えている(演技力がイマイチなのもこれが原因で気になって台詞に集中できていないから)。 かつて昏睡が原因で不登校に陥った頃にワークショップで出会った烏合に恋心を抱き、 どんな手段を使っても“丹沢ニナ”が女優として名声を得ることを渇望。 その為、舞台に立ちたい累と利害の一致で協力関係を結び、徹底的ななりすまし訓練を施して[[影武者]]に仕立て上げた。 だが、烏合の存在を巡って次第に累との間に亀裂が発生。 眠っている間に自分の全てを乗っ取られていく様から、精神の均衡を崩していき…。 ◆羽生田釿互 演:浅野忠信 出っ歯の演出家。 淵透世の熱烈なシンパであり、その秘密を知り支えてきた協力者。 彼女の遺言に従って累に接触し、ニナを紹介するなどして女優の道をサポートしていく。 淵親子の為ならば非情な作戦も厭わず、情に流されかけていた累に“醜い”という現実を突きつけて叱咤することも。 ◆西沢イチカ 累の小学生時代の同級生。クラスではアイドル的な存在だったが、同時に累をイジメていた中心人物。 可愛い顔して子供とは思えないほど性格は非常に悪い。 ある意味全てのキッカケとなった存在であり、こいつが悔い改めていれば累は全く違う未来を迎えていたかもしれない。 ◆五十嵐幾 累の高校時代の演劇部部長。 陰湿なイジメを受けていた累を庇い、分け隔てなく接してその演技を評価してくれるなど&bold(){顔も心も聖女}。 彼女自身も昔はイジメを受けていた経験がある。 当初は累も彼女の存在に心を許しかけるが、結局その善意は累の劣等感を歪ませさらに暴走させる結果に…。 ◆烏合零太 演:横山裕 フリーの若き演出家。 成功しすぎたせいで不満が溜まって息詰まるという贅沢なスランプに陥っている。 &font(l){でもオーディションに来た子の台詞くらい聞いてあげようよ} 過去にニナを励ましたことから恋心を抱かれており、ニナにとっての原点であり全ての目標。 しかし周囲が嘲る中で累(の顔をしたニナ)を唯一差別しなかったことで、 累にとっても初恋の相手となってしまい、そのおかげで累とニナの同盟が色々と大変なことになってしまった。 モテる男だが、良くも悪くも女性の内面を見る目はある。 ◆雨野申彦 “サロメ”で累と共演することになった、目つきの鋭い[[イケメン]]俳優。 稽古では累の演技について美貌に甘んじていると判断して徹底的に厳しく接するが、 実際にはその演技に対する神がかり的な執着心を見抜いて 内心「[[中途半端]]な演技をして欲しくない」とまで評価している(累がサロメ役に抜擢されたのも、実は彼の推薦)。 自分と累を“舞台でしか生きられない生き物”と評し、互いにシンパシーを感じるようになっていった。 &font(#ff0000){“サロメ”最終公演後、累と交際を開始しベッドイン。} #center(){&color(gold){ネタバレ注意}} #center(){&font(#800080){どんな人かしら…}} #center(){&font(#800080){“いざな”の娘……ふふふっ}} #center(){&font(#800080){もし私やお母様より幸せに暮らしていたら……}} #center(){&font(#800080){絶 対 に 許 さ な い}} ◆野菊 第28話より登場するもう一人の主人公。 淵透世と瓜二つの美貌を持つ&bold(){累の異母妹}。 透世の容姿に異常な執着を示す父親によって監禁されながら性的虐待を受け続けて育った。外に一歩も出たことがなかった為その存在を知る人間はおらず、戸籍さえない。 まともな社会常識を教えられていないので金銭の使い方も交通手段も知らない。&font(l){その割に結構順応しているような気が} 皮肉にも累とは真逆に自分と母を苦しめる原因だった『美しさ』を憎んでおり 演じることを強いられてきた為“演劇”にも生理的に嫌悪感を抱いている。 凌辱に耐え兼ねて父親を撲殺した際に腹違いの姉の存在を知らされ、 外界に脱出した後は売春婦をして生活しながら[[復讐]]対象を失った喪失感を[[埋める]]べく姉の行方を追うが… この様な生活を送っていたものの、透世の存在があったためか根は善人であり、復讐者としての側面と他者を労われる心は奇しくも姉に通じるものがある。 ◆透世 野菊の母。&font(#ff0000){淵透世本来の顔の持ち主}。 薄暗い地下室に監禁され、いざなに顔を奪われ続ける生活を送る内に衰弱し、やがて死去。 最期まで顔を取り戻すことは叶わなかった。 ◆海道 与 累と野菊の父親。 かつては演出家として活躍しており、羽生田同様に淵透世の協力者だった。 女優としての淵透世の存在に常軌を逸した執着心を抱いている一方、累と野菊に対する肉親としての愛情は皆無。 醜い累は捨てて、美貌を受け継いでいる野菊は淵透世のコピーとして育てながら凌辱するなど[[鬼畜]]の極み。 野菊のことを一度も名前で呼ばず、最期まで「透世」と呼び続けた。 ◆天ヶ崎 祐賭 野菊の協力者。 蟇蛙を思わせる醜い容姿をしている上、過去に受けた虐めから顔に大きな火傷の痕があり、それが余計に彼の外見を醜悪にしている。 そうした過去が絡むせいか、性格も陰湿。 職業は教師なのだが生徒たちからは軽んじられバカにされ、それの憂さ晴らしに生徒を壊す妄想にふける事で自分を慰めている。 野菊と出会い、彼女の体と引き換えに様々な調査を行う。 当初は野菊に対して「壊したい」という願望しか持っていなかったものの、しだいに野菊に惹かれてゆく。 野菊の方も復讐の為の道具と見なしていたが、祐賭が自分を「人間」として見てくれている事を知ってから、祐賭の傍に居場所を見出すのだが…… 【余談】 本作は松浦だるま女史の連載デビュー作品であるが、なんと彼女は前日譚[[スピンオフ]]小説『誘』も執筆している。 漫画家デビューしながら小説家デビューも果たす異例の形になったが、 小説の評価も上々であの[[綾辻行人]]が推薦文を寄贈していた。 追記修正お願いします #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,16) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 作者のTwitter見ると分かると思うが、かなり作者の精神状態が反映されてる模様。 -- 名無しさん (2015-05-05 18:08:39) - ドラマには向いてそうだけどアニメは受けなさそう。今のアニメに女同士のどろどろした争いって拒絶反応出る人いそうだし。でもある意味他にない分希少価値はある? -- 名無しさん (2015-05-05 23:08:31) - 項目にもある通りドラマの方がよさそう -- 名無しさん (2015-05-06 15:39:58) - でも実写で累の素顔のおどろしさを表現できるだろうか -- 名無しさん (2015-09-24 21:07:17) - 醜い顔と天性の才能。オペラ座の怪人を思い浮かべた。 -- 名無しさん (2015-09-24 22:51:22) - 読者って神様てきな目線からみると歪んだ性格も累の素顔も可愛くみえる -- 名無しさん (2015-10-05 02:42:39) - 読んでてスタンドとして出てきそうな能力だと思った。美しくなりたい。輝きたい。醜い自分と手を切りたい。そういう無意識の執念と演技の才能から開花したスタンドみたいな -- 名無しさん (2015-12-05 08:57:58) - 右京「あなたはご自分が何をしたか分かっていますか? あなたのやったことは獣以下ですよ。あなたの醜い執念が1人の女性の人生を縛りつけ、最終的には命まで奪ってしまったのですから」 -- 名無しさん (2016-02-26 14:55:06) - ジョバンニが一晩でやってくれました作戦を撃破した…だと!? -- 名無しさん (2016-04-02 23:55:38) - 完全な他人事だからこそこう思えるんだろうけど、ニナを失って色々と怖くなって尚光を求める姿は可哀想だと思ったわ -- 名無しさん (2016-04-14 23:45:52) - 百合を期待して読んだが全然だったな。けど内容はすごく面白かった。アニメ化ドラマ化待ってます。 -- 名無しさん (2016-06-05 00:56:47) - ドラマ化してほしいけど、累・二ナ・咲朱である意味累とい主人公がトリプルキャストになるから演技力の面で難しそうだよね。誰か秀でても駄目だしかといって明らかに下手とか凡庸な演技力だったら話が成立しないし -- 名無しさん (2017-04-28 19:42:27) - 結末はまあ妥当だよね。幸せになれたら違うし、死んで終わりも違う詩みたいな。 -- 名無しさん (2023-05-28 12:40:37) #comment #areaedit(end) }
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